いろいろとゲームを語ろう

物好きなゲーマーがただただ最近遊んだゲームの感想とか内容とか書いていくブログ。レトロゲームの割合が高いかもしれない。更新は気が向いた時にだけ。

グラディウスIII -伝説から神話へ-

シューティングゲーム、それはゲーム業界の黎明期から人気を博していたジャンルである。『攻撃を避け、狙い撃つ』というシンプルなフォーマットゆえ、まだゲームハードや基板のスペックが然程高くなかった時代でも、そのわかりやすくも奥深いゲーム性をプレイヤーに提供してきた。流石に大手が新作をリリースすることは稀になってしまったものの、昨今ですらSTGならとりあえず買う』という層が少なからず存在するほど、このジャンルに対するファンからの支持は極めて根強い

ところで、最初に断っておくが我はSTGの実力が皆無である。一般的なシューターはおろか、ちょこっとSTG齧ってるゲーマー(非シューター)よりも余裕で下手な自信がある。なんならノーミスどころかノーコンクリアできたSTGすら片手で数え切れるくらいしかない。今回の記事はそんな下手の横好きシューターの視点で書かれたものであることを念頭に置いておいてほしい。

というわけで但し書き(という名の予防線張り)を済ませたところで、今宵のゲームを語るとしよう。今回の作品はグラディウスIII -伝説から神話へ-』である!一世を風靡したKONAMIが誇る横STG御三家が一角グラディウス』シリーズのナンバリング3作目*である!

*グラディウスシリーズ
グラIIIはあくまで『ナンバリング』として見た場合の3作目であり、
より厳密には合間に『沙羅曼蛇』と『ライフフォース』が存在するので
シリーズ全体で見ていくと5作目という扱い。
ただ、『曼蛇』と『ライフフォース』はセットでカウントする例もあるため、
その場合はグラIIIはグラシリーズ4作目となる。
なお『沙羅曼蛇』と『グラディウス』は世界観的にも繋がりがあり、
『曼蛇』にグラIのボスが登場したり、逆にグラII以降の作品に『曼蛇』のボスが登場したりする。

ちなみに大幅にアレンジが加えられた『グラディウスIII』という作品がスーパーファミコンにてリリースされているが、今回の記事で語るのはこのSFC版ではなくアーケードでリリースされた通称『ACG3』と呼ばれるモノの方である。より厳密に言うならばプレイ環境もアーケード版そのものではなく、後年の移植版である。まぁ自分じゃどう足掻いてもアケでED拝められる気はしないし…。

当時4作(5作)にわたって続いてきたアーケード版の本家グラディウスにおける完結編として開発された作品なだけあり、今作ではついに初代から設定が語られていた敵の総大将こと『バクテリアン』との全面対決が描かれることとなる。コレに合わせてコイン投入前のデモ画面ではグラディウス沙羅曼蛇グラディウスII -GOFERの野望-』といった風に過去作を振り返るような演出も流れるのが特徴

基本システムは初代からお約束の伝統的ないつものグラディウス。特定の敵の撃破や小隊を全滅させることで得られるカプセルを集め、ミサイルやレーザーといった装備で自機をパワーアップさせていく。

パワーアップゲージの内訳は『スピードアップ』『ミサイル』『ダブル』『レーザー』『オプション』『?』、そして今作からは末端に『!』が追加され7項目になった。『!』の効果は(後述のエディットを除くと)原則『メガクラッシュ』画面内の敵を全滅させ、敵弾もすべて消し去るボム的な効果。一見便利そうにも思えるが、ゲージを7段階目の状態まで溜め込む必要があり、使い所の見極めがかなり難しい。またコレが追加された影響で前作までに登場した青カプセル(敵全滅)はあえなくリストラされた。

前作グラディウスII -GOFERの野望-』にて初登場したタイプセレクトは本作でも健在。本作のタイプセレクトはABCDの4種類。詳細は下記を参照だが、それぞれ『ミサイル』『ダブル』『レーザー』が異なるものに変わる。前作と同様に『?』の枠はシールドとフォースフィールドからお好みで設定可能なほか、新しく(うまく扱えるならば)任意の場所にシールドを配置できるフリーシールドが新登場

A装備…ノーマルミサイル/ノーマルダブル/ノーマルレーザー
B装備…スプレッドボム/テイルガン/リップルレーザー
C装備…2Wayミサイル/バーティカル/サイクロンレーザー
D装備…フォトントーピドー/フリーウェイ/ツインレーザー

※ミサイル/ダブル/レーザーの順に記載

オーソドックスなのは初代からおなじみのA装備D装備は極まったプレイヤーだとかなり強いが、操作難易度が高く上級者向け。C装備は…局所的には強いかもだがオススメはしない。個人的なイチオシは広範囲への攻撃で前方の敵を殲滅できる安定感が魅力のB装備
(単に自分がリップルレーザー大好きなだけでもある)

更に今作からは大多数の装備から任意の物をピックアップしてパワーアップゲージのカスタマイズができる『エディットモード』が新登場。エディットでは全てとはいかずとも幅広い範囲でのカスタムが可能であり、自分なりの全く新しいプレイスタイルを開拓できるようになっている。選択可能な装備はタイプセレクトで使えるもののほか、アッパーミサイル(上に飛ぶミサイル)エナジーレーザー(溜め撃ち可能なレーザー)のようにエディット専用のものも多い。

『オプション』と『!』はどちらもエディットでのみ変更可能であり、とりわけ『!』枠は残機を捨ててオプションを得るリメインオプションありそうでなかったダウングレード装備のノーマルショットとこれまた特徴的。オプションはオプションで『自機が最後に移動した方向に整列する』という極めて独特な挙動を持つスネークオプションなんてものが使用できる。地味ながら『?』枠もエディット専用でリデュースなんてものがあり、コイツは『自機の当たり判定そのものを小さくする』とかいうまたまたヘンテコな装備。

上記の一例だけでも理解できる通り、エディット専用の装備はどれもクセが強くうまく扱うには慣れが必要不可欠なものが多いのだが、だからこそ通常プレイでは味わえないオンリーワンの楽しみ方ができるようになっている。こらそこ、『クセが強すぎてマトモに扱える装備は極僅か』とか言わない。

このエディットは面白みがある割に、後年のシリーズ作では中々採用されず、結果的にグラIIIを代表するポジションに収まっている。ちなみに後継作で今作そのままのエディットが登場したのはグラディウスIII(SFC)』グラディウスV』だけ。あとは(ちょっと違うが)ネメシスII』オトメディウス』系列で近いシステムがあるくらいである。
(ゲージそのものを弄る、という意味合いであれば『グラ外』もあるが)

1周10面(+隠し2面)というアーケードのSTGにしては結構な長丁場。そのうちひとつひとつのステージもそこそこの長さなため、ただ単に一周するだけでもお腹いっぱいになる大ボリュームを感じ取ることができるだろう。
(そもそも本作は1周すること自体極めて難しいが)

ステージはいずれも特色豊か。中には火山やモアイのように旧作とモチーフが被るものも少なくないが、それらにおいても今作ならではの新しいギミックが仕込まれているため、飽きさせない。短めながらも唐突にゲームシステムそのものが変化する4面に驚かされる人も少なくなかろう。

シリーズの例に漏れず戻り復活となっているので、死亡時の巻き返しや復活パターンの構築が実にアツいのも相変わらず。まぁゲーム序盤~中盤あたりは最初からやり直したほうがいいくらい復活が難しいんだケドも…。だからこそリメインオプションで心置きなく残機を捨てられるともいえる。

本家グラディウスにしては珍しく難易度選択が用意されていて、こちらは『テクニカル(ノーマル)『ビギナー(入門)の二段階。前者が基本的な難易度で、後者を選択すると死亡時のペナルティが軽減されるほか、全体的にカプセル数が増加する。その代わりビギナーでは3面をクリアした時点で強制終了。慣れないうちはビギナーで…と言いたいところだが、ぶっちゃけビギナーでも難しいものは難しいのでどっちもあんまり変わらない。

上で軽く触れたが、今作ではタイプセレクトに加えエディットモードの搭載によって幅広い楽しみ方ができるのが魅力。また今作の装備はシリーズでもトップクラスの火力と殲滅力を誇るため、パワーアップを歴代でも実感しやすい。後述するように敵の強さも容赦ない域に達しているとはいえ、相応にこちらも強いので『殺るか、殺られるか』の緊張感あふれるプレイが楽しめる。

コーラスやオケヒが主体で前作までとはやや毛色が異なるものの、本作のBGMも素晴らしい軽快かつ爽やかな雰囲気のある3面前半の『In The Wind』は今作を代表する名曲。印象に残りやすいものといえば節目のステージでの空中戦で流れる『Try to Star』もそうか。個人的なイチオシだとシリアスさとヒロイックさが絶妙にマッチした6面『Dead End Cell』あたり。

1989年稼働のタイトルにしてはかなり繊細に描き込まれたグラフィックも見逃せない。元々『グラII』の時点でもかなりのクオリティを誇っていたが、本作ではソレを純粋に進化させている。敵の攻撃が苛烈でじっくり見ている暇はないかもだが、8面や9面の美しさは必見である。

…ところで、今作に触れるならばその異様な高難易度っぷりも語らぬわけにはいかないだろう。

出現位置ランダム+特定タイミングで急加速して突っ込んでくるキューブが99個飛来する9面の通称『キューブラッシュ』を筆頭に、装備次第では絶対に倒せない(自爆待ち以外での攻略不可)5面ボス『ヴァイフ』撃てば撃っただけ分裂し最終的にフォースフィールド貫通の弾が画面を埋め尽くす7面と、今作はとにかく難所に事欠かない

それどころか1面の時点で凹凸のある地形、斜め移動と共に上下に弾を撃ち分けてくるサンドライオンやらのせいでやたらと難易度が高く、『STGをちょこっとやる』程度のゲーマーでは1面突破すら危ういところがある。そこから続く2面も地形こそシンプルながら後述する『とある要因』のせいでやっぱり難しい

そこを切り抜けても序盤とは思えない長さを誇る3面復活ポイントが悉く極悪な5面…と続くため、今作で簡単と称せるようなエリアは一切存在しないと言っていい。強いて挙げるなら6・8面は休憩地点として扱われやすいが、これらが休憩地点とされるのはその前後である5・7・9面が尋常じゃないレベルで難しいせいで相対的にマシに見えるからである。

オマケとばかりに(これはシリーズでも恒例だが)コンティニューは不可能。つまり道中でゲームオーバーになろうものなら問答無用で1面からやり直しである。クリアまで1時間近くかかる長丁場だからこそ、コンテ不可が響いてくる。コレを1周クリアしてきた当時のシューターたちには畏敬の念を抱くばかりである。

とはいえ上述した要素に関しては『ただ単純にメチャクチャ難しい』というだけで、まだ十分許容できる範囲今作の難易度の根本的問題とは少し別のハナシである。

コレを見給え。この画像は今作終盤のとあるワンシーンのスクショ。強大な敵がビックバイパー(自機)の前に立ちはだかった瞬間である。ここからプレイヤーは如何にしてこの巨大な壁を乗り越えるか問われることになるワケだが…さてここで一つ問題、この画像にある赤い枠線はいったいなんであろうか?敵キャラとちょっとばかり被っているが、一見すると全く用途がわからないことだろう。

…なんとなくイヤな予感がしたそこの貴方、おそらくその直感は正しい。この赤い枠線は敵キャラのヒットボックス‥‥つまり当たり判定である。この赤い枠線に自機が少しでも触れれば一発でアウト。逆に赤い枠線が被っていない箇所はいくら触れたところで全くのノーダメージ。明らかに敵のグラフィックと重なっていたとしても無視してスルー出来てしまう
(地形の判定は上記のヒットコリジョンとは別枠なのでNG)

そう、これこそが今作最大の問題点であり、かつ今作を高難易度たらしめている最大の原因『やたら雑な当たり判定』である。

STGをプレイすることのあるゲーマーであれば、誰しも一度くらいは『今の絶対当たってなかっただろ!?』と叫びたくなるような死に方をした経験はあるだろう。元来STGに限らずゲームの当たり判定というのはプレイヤーの目測以上に正直かつ厳正であり、そこにインチキやウソが含まれることはまずありえない。先ほど挙げた経験の例においても大抵の場合はプレイヤー自身がイチャモンを付けているだけで、録画などを見返してみれば『被弾』という揺るぎない事実を見せつけられる結果に終わるだけである。

…だがコレは一般的なゲームであればのハナシ。グラディウスIII』を一般的なゲームに含めてはならない。…いや普通に一般層もプレイできるようなゲームではあるのだが、少なくともその『当たり判定』という一点においてはSTG、いや全てのジャンルのゲームを統合した中でも極めて異質なことになっているのだ。

『見た目より当たり判定がはみ出している(2面の泡など)なんてのは可愛いもので、酷いものでは『判定が見た目の倍近く大きい(各ボスのレーザー等)『見た目と判定がズレている(クリスタルコア等)なんてのもチラホラ。極まったヤツだと最初に挙げた画像のようなことになったり、なんなら『登場前の敵が当たり判定だけ先行して出現する(10面の剥がれる床&天井&砲台)とかいう恐ろしいケースも。

『詐欺判定』などとも呼称されるこの無茶苦茶な当たり判定の数々ただでさえ難しい本作の難易度を更に理不尽な方向へ引き上げ数多のプレイヤーとビックバイパーを銀河の塵へと変えていくこととなった

これらの積み重ねにより、グラディウスIII』に限っては『今の絶対当たってなかっただろ!?』という状況が恐ろしい頻度で発生することになる。ぶっちゃけ『何が原因で死んだのか』が一目でわかる死亡は今作ではかなりマシなケースである。

ちなみにスクショで映っているようなヒットボックスは後述する移植版のオマケ機能で初めて可視化されたものであり、当然ながら通常プレイ中には全く知覚できない。故にプレイヤーは常に謎の当たり判定を警戒しながら今作を進めていく必要があるのだ。

とはいえ、最初の画像で挙げた敵『シャドーギア』は今作の中でも飛びぬけて酷い例であり、ここまで極端にズレているのはコイツくらいだということは一応ハッキリと伝えておく。

…さて、ここまでのゲーム語りを聞いて諸君らは『グラディウスIII』がどのようなゲームであると感じただろうか?

『理不尽に難しいゲーム』?
『調整放棄した問題作』?
それとも、STGブーム衰退の原因』だとか?

否、それは違う…といつものように言いたいところではあるが、ぶっちゃけ今作に限っては強ち間違っていないところもあるので否定はしない。しかしながら『グラディウスIII』は『理不尽に難しい』という一言で片づけてしまってはいけないゲームなのだ。

…いや酷いか酷くないかでいえば間違いなく酷いんだけどね、難易度が難しい通り越して理不尽の域に片足突っ込んでるし、判定ズレに関して言えば難易度云々以前にSTGとしてだいぶ致命的な問題だしで。しかしまぁ、それでもなんというか言葉にできないヘンテコな魅力があるのは間違いない。『コレいくらなんでも酷すぎだろ!?』と思う自分がいる一方で、この不思議なカリスマ性に惹かれている自分もどこかに存在するのだ。

まず根本的なハナシだがグラディウス』は覚えゲーである。いやグラディウスに限らずSTGというジャンル自体そういった傾向が強いのだが、グラディウス』シリーズはとりわけその傾向が強い
(もちろん『グラIV』や『沙羅曼蛇(MSX)』のような例外はあるが)

やられてもやられても諦めず、何度も同じセクションに挑戦し、敵の出てくるパターンやその敵の攻撃タイミングを掴み攻略/復活パターンを編み出し、ソレを繰り返し行うことでゲームクリアを目指す…ソレがグラディウス』を筆頭とするパターン覚えゲーのセオリーであり、面白いポイントである。…そしてコレは同じくグラディウスの名を冠する今作でも変わらない。

前述したように今作の難易度は非常に高い敵の攻撃は苛烈極まりなく、加えて当たり判定の雑さのせいで更に理不尽に難易度が引き上げられている

しかしながら、これらの大半にはランダム要素が存在せず、パターンさえ覚えていればどうにかなるレベルに収まっているのもまた事実。初見殺し具合ではシリーズ最凶クラスといっても過言ではない3面ボス『ビッグコアMk-III』を先人たちが数多の屍を築き編み出した『ううまま』*戦法で安定して突破できるようになったあたりが本作のパターンゲーとしての出来の良さを物語っているだろう。

*『ううまま』
フルだと『ううまま うままう うまう うままう』、略して『ううまま』
本作の3面突破プレイヤーならほぼ確実に記憶しているであろう魔法の呪文。
『う』は『うしろ』、『ま』は『まえ』という意味で、
ビッグコアMk-IIIの反射レーザーを避けるためのポジショニングを示している。
反射レーザーは処理落ち無しだと異常に弾速が速く、
見てから回避はまず無理ゲー、かつ下手に削って発狂モードに入られると、
それこそ超高速レーザー乱射で確実に殺られるので、
復活プレイ中や安定を求める際はこの方法を使って自爆させるのがセオリーになる。
(処理落ちさせられるくらい装備が充実しているなら真っ向から倒すのでも可)

かの悪名高いキューブラッシュでさえ、『何番目のキューブがプレイヤーに突っ込んでくるか』『突っ込んでくるタイミングはいつか』は完全にパターンが決まっており、それさえ理解できていれば多少なりとも突破口が見えてくる作りになっているのだ。…まぁキューブの高さはランダムだし、理解できるのと実際に避けるのとではワケが違うが。

故にこのグラディウスIII』は理不尽に難しいだけのゲームでは決してない。確かに高難易度であることは事実であるが、それでもクリア不可能なレベルではなく、何度も何度も繰り返しチャレンジしていくうちにいつかは突破できるような、そんなギリギリのバランスの上に成り立っている作品なのだ。
(格好つけて言ってますが我はPS2/PSP版のEASY以下でしかノーコンクリアできてません、口だけです)

そしてこの『理不尽だがギリギリどうにかなる難しさ』は結果的に本作のカリスマ性に繋がることとなる。今もなお本作に心を奪われたままのシューターが一定数いるのも、そのカリスマ性のあらわれだと言っていいだろう。

さてさて、そんなカリスマ性溢れる本作、腕試しがてら挑んでみたいという人も少なくなかろう。幸いなことに現在ではそこそこ容易にプレイ環境を整えることができる。本家本元のアーケードは流石に今となっては稼働しているゲーセンそのものが少ないため、現代でのプレイは専ら家庭用向けの移植版となるだろう。

今作の移植は全部で3種類。初移植のPS2版『グラディウスIII&IV -復活の神話-』I~IVのナンバリングと外伝までがセットになったPSP版『グラディウス ポータブル』、そして細かなバージョン違いまで纏めて網羅したPS4/Switch版の『アーケードアーカイブスである。

今回の記事ではそのうち『復活の神話』アーケードアーカイブス、そして『ポータブル』の海外版であるGradius Collection』に収録された物を紹介していこう。『なんでポータブル(Collection)は日本版じゃなくて海外版なんだ!』とお叱りを受けそうだが、自分が日本版を所持していないだけという至極単純な理由であるため言い訳のしようもない。

さてPS2『復活の神話』はその名から察せられる通り続編『グラディウスIV -復活-』とのカップリング移植。タイトルこそ違えどかつてPS1にてグラI・グラIIや曼蛇・曼蛇2などのセット移植が行われた『デラックスパック(通称デラパ)』シリーズの延長にあたる作品で、グラディウスのデラパにあったような各作品をイメージしたオリジナルの3Dムービーも収録されている。

両作品にそれぞれ若干の追加要素があり、『グラIII』では新たに一度でも到達した復活ポイントから再開できる『ステージセレクト』が追加されたため、より遊びやすくなった。周回数も指定できるため、何度も繰り返しセクションに挑戦して限界に挑むがよかろう。

更にポーズ中のメニューからいつでも処理落ちの量を調整可能。全く処理落ちが発生しない設定にするとアラ不思議、人間の限界に挑んでくる鬼畜STGの出来上がりである。STGにおける処理落ちという存在の大きさをイヤというほど見せつけてくれる。

オプションでは初期残機・難易度(ノーマル・ビギナーとは別枠)も設定可能であり、難易度は全部で6段階。この中で特筆すべきは下から3番目の『EASY』。なんと今作では難易度EASY以下に限り、あのハチャメチャかつ理不尽な当たり判定が見た目通りに修正されるのだ。

このおかげで『EASY』でプレイすると今作最大の問題点だったといえる当たり判定の雑さが消えるため、理不尽要素抜きの純粋な高難易度STGとして『グラディウスIII』を楽しむことができるのである。…まぁ当たり判定が修正されたところで敵の攻撃の苛烈さや根本的に難しい箇所が無くなるわけではないので普通に難しいことには変わりはないのだが、それでも理不尽に死ぬケースがなくなるだけでもありがたいところ。ちなみに難易度EASYといっても普通にその辺のSTGと同じくらいには難しめなので油断するべからず。

EASYよりも更に下の難易度である『VERY EASY』以下にまで難易度を落とすと、今度は当たり判定だけでなく『破壊不可能な敵が減らされる(10面デプト)『敵そのものが差し替えられる(10面デモス)『敵の残骸が残らなくなる(10面ガーメイド)『キューブの総数が減らされる(9面)など、各種ギミックに大幅に低難易度化措置が施される。難易度VERY EASYやEASIESTであれば今作が初のSTGでもワンチャンクリアできる見込みがあるかもしれない。ちなみにこの低難易度モードによるギミック調整は後述のアケアカ版にも存在しないPS2版独自の要素である。
(PSP版は後述のようにPS2準拠なのでこの調整が存在する)

地味ながらパロディウス』シリーズから逆輸入される形でセミオートパワーアップも搭載…されているものの、本作はそもそもパワーアップカプセルが少なく、そのうえで歴代シリーズでも特にセクションごとの武装の得手不得手がハッキリ分かれてしまっているため、ミオート設定による恩恵はあんまりなかったりする。役立つ局面といえば難易度VERY EASY以下での10面ボスラッシュ前復活くらいか。

家庭用移植では毎度おなじみのコナミコマンドも搭載。いつもの入力でいつも通りのフル装備が可能。ラストのボタン部分を×〇にすればレーザーに、□△にすればダブルになる。ただし難易度設定に応じた回数制限はあるので甘えすぎると痛い目を見る。

そして更に隠しモードとして『エクストラモード』が用意されている。各条件を満たすことで『CUBE』GRADIUS『SALAMANDER』『EXTRA EDIT』というモードが解禁されていく。

『CUBE』魔のキューブラッシュだけをプレイするモード。開始前に自機のスピードとキューブラッシュそのものの難易度を設定できる。飛んでくるキューブのスピードは本編側の難易度依存HARDEST(最高難易度)設定にすると笑えるくらい高速でキューブがすっ飛んでくるので一度は体験してみるといいかも。

『あんなトンデモ難易度ダレが好き好んでプレイするんだよ!?』と思うやもしれないが、キューブラッシュは前述したように多少のランダム性こそあれ根っこの部分はパターンであり、そしてキューブそのものの当たり判定は見た目通り…つまり純粋なチャレンジとして十分成立しているモードなのだ。

ミスをしてもすぐにリトライできるということもあり、理不尽にキューブに押しつぶされても『あー!あそこで来るか!もう一回!』と次に挑戦するモチベもわきやすく、加えてワンプレイ自体もかなり短いのが魅力
(本来キューブラッシュのリトライは9面道中の突破が必須だが、このモードではキューブ直前からリトライ)

GRADIUS『SALAMANDER』はそれぞれの作品をモチーフとした隠しステージだけを単品でプレイできる。これらの隠しステージはそもそもの突入条件*のせいで存在は知っていても気軽に挑戦できないというネックがあったのだが、こうして単独モードとして独立したことでいつでも突入できるのは嬉しい限りである。

*グラIIIの隠し面
10面ラストに待ち受けるラスボス『バクテリアン』の攻撃に当たることで突入できる。
2種類あり、それぞれ『グラディウス』『沙羅曼蛇』の1面道中~ボスまでを再現した内容。
ただしベースが1面なだけで物量や攻撃は終盤相応なので要注意。
クリアorミスで装備がリセットされて10面ラストの復活ポイントに飛ばされる。
つまり突入した時点でまた丸腰状態からラスト直前までの復活をやらされるのが確定するので、
ファンサービスなんだか罰ゲームなんだか正直よくわからない立ち位置である。
(そもそもラスボスの攻撃は当たろうと思わなければ当たらないが)

道中で死亡しても隠し面冒頭からスタートできるほか、当然コナミコマンドも使用できるため、AC版では突入時に装備リセット+隠し面のカプセルが極小だったことから不可能であったフル装備での隠し面プレイができるのは地味に楽しい。モチロン装備も自由に選べるのでネタ装備で突撃するのも一興

『EXTRA EDIT』グラIII特有のエディットを更に拡張したもの。通常のエディットでは選択できない装備を含めたカスタムでプレイできるほか、そのうえこのモードで一周クリアすることでSFC版のオリジナル装備を使用できるというサプライズまである。ただしステージセレクトと併用できない点だけは注意。

SFCオリジナル装備はただでさえ尖っているAC版エディット装備が霞むほどバラエティ豊かな性能になっているため、一度は使ってみる価値がある。あと一見ネタに見えて局所的にトンデモナイ高性能を発揮することもあるのが油断ならない。

解放条件はキューブラッシュが9面グラディウス沙羅曼蛇がそれぞれの隠し面に到達すること‥‥と一見STG初心者には厳しそうだが、難易度は問わないうえ、クリアする必要もない(到達だけでOK)ため頑張ればどうとでもなるだろう。

唯一エクストラエディットとその追加装備だけは『1周クリア(ステージセレクト禁止)』と厳しめの条件になっているが、コレも難易度は問わずコナミコマンドをいくら使ってもいいため、手段を選ばず死ぬ気でやれば解禁も夢じゃない。どうしてもクリアできない場合はプレイ時間が一定を超えるとアンロックされるシステムになっているため、STG苦手勢にも優しい。

ちなみに隠しオプションとしてゲーム内のヒットボックス(当たり判定)を可視化する『HIT DISP』という機能も用意されている。この機能によって今作の象徴ともいえる『詐欺判定』の真相が明らかになるワケだが、その解禁条件は『ハイスコアトライの一周クリア』…つまり『ゲーセンそのままの設定のグラIIIを初期残機、コナミコマンド禁止でワンコインクリア』というガチシューター向け難易度になっているため、解禁できた人は素直に誇っていい。
(ちなみに自分には無理でした…5面が鬼門すぎる…)

そしてそして念願のサウンドモードも搭載。グラIIIの名曲を余すところなく楽しめるうえ、ゲーム内では絶対に聴くことができない没曲3曲も収録!ちなみにPS2版発売の10年前には既にグラIIIのサントラはリリース済み(没曲もコレが初公開)だったが、この時のサントラは1トラックに複数曲とSEが纏められた、つまるところゲームプレイの再現を優先したタイプのサントラであったため、純粋に1曲1曲を楽しむという意味ではこのPS2版のサウンドモードが初であった。

PS2でリリースされた作品故にプレイ環境はPS2実機、或いは初期型PS3に限られるのが唯一の難点。PS3ならPS2アーカイブスあるのでは?』と思うかもしれないが、生憎PS1~PS2時代のグラディウスは『グラV』がアーカイブスにある程度なのだ。無念。

続いてはPSPGradius Collection』、コレは『グラI』『グラII』『グラIII』『グラIV』『グラ外』の5作品を纏めて収録したグラディウス ポータブル』海外版。海外版のが発売が遅かったこともあり、いくらか日本版との違い(改善点)があることには留意されたし。

『Collection』そのものが海外版であるため、当然今作に収録されているのもグラディウスIII -伝説から神話へ-』の海外版である『GRADIUS III』というわけではない

なんと驚くことに『Collection』収録のグラIIIは日本版である。見ての通り海外版では外されているハズの『伝説から神話へ』というサブタイトルも健在。とはいえ極一部の日本語テキスト(難易度選択とビギナーモードのED)のみは申し訳程度にローカライズされている。余談だが実際の海外版グラIIIだとビギナーモードはモードそのものが存在しないので、このローカライズされたビギナーEDとモード選択は『Collection』でしか見られない画面である。

他の『Collection』収録タイトルにも言えることだが、内容は過去の移植版(デラパ/復活の神話)の再録であるため、グラIIIの基本機能はPS2版のものとほぼ同一。処理落ちレベルの設定やステージセレクト、エクストラモードといった要素も引き続き搭載されている…が処理落ちレベルはオプション画面からのみ変更可能といった違いがある。

コナミコマンドも相変わらず健在であるものの、『Collection』版では『上上下下左右左右LR』になっている(日本版『ポータブル』ではPS2版と同一らしい)ため入力ミスに要注意。なおグラ外のコマンドは海外版でも×〇のままだったりとこの辺はチグハグである。あとこの影響でコナミコマンドでのフル装備がレーザー固定になった。ダブル派涙目である。

そしてPSP版から新たに追加された機能は『中断セーブ』『当たり判定縮小』の2点。

中断セーブはいつでもポーズ画面から行うことができ、セーブ枠は他タイトルと共有だが複数用意されている。中断データをロードするとセーブ時点での残機・スコア・装備(シールド消費含む)コナミコマンド使用状況をそのまま引き継いだまま最後に通過した復活ポイントから再開する…とこの説明からわかる通り中断セーブは超が付くほど強力。パワーアップもスコア稼ぎもやりたい放題になってしまうためご利用は計画的に

当たり判定縮小は文字通りの機能。後述の理由から厳密にどれくらい小さくなっているのかは不明だが、実際に有効にして動かしてみるとハッキリ小さくなっていることがわかる。一般的な弾幕STGで見かけるような1ドットに近い判定といったところか。

PSP版は基本的にはPS2版+αの移植だが、いくらかPS2版より削られた要素や小回りが利かなくなった要素もある。例えばオンラインランキングに非対応になったことで『ハイスコアトライ』が存在ごと抹消。これ自体はオプションの設定で同様のものが再現できるのだが、このモードが消えたことでソレが解放条件に関わっていた『HIT DISP』機能がなくなっている

難易度修正もVERY EASY以下で独自の調整が行われるというものはそのままだが、当たり判定に限っては全難易度で修正が適用されるようになってしまった…つまりはノーマル以上の難易度でも見た目通りの判定になっており、遊びやすさや純粋なSTGとしてのクオリティこそ上がっているが、『グラIII』らしさは損なわれてしまったと言えなくもない。

最大の難点はこれまたプレイ環境の構築が厄介であるというところ。というのも本作の日本版パッケージ、つまりUMD版は(他のKONAMIシュー移植にも同じことが言えるが)プレミアが付いており、今からプレイするにはハードルが高いPSPではそういったときのためDL版という概念があるにはあるのだが、グラディウス ポータブル』は何故かDL版が存在しない
(『沙羅曼蛇ポータブル』のみ何故か配信がある)

ただ、これまた何故か海外版であるGradius Collection』にはDL版が存在しているため、こちらに限って言えば入手は比較的ラクではある。もっとも、PS3PS4とは異なりPSP/Vitaで海外のストアにアクセス*するためには専用の本体を新しく入手する必要があるため、どっちにせよ『お手軽』には程遠いが。
(自分は本作のほか色々と海外オンリーのタイトルのDL版が欲しかったので新しくPSP本体を買いました)

*海外PSストアへのアクセス方法
ググればいくらでも出てくるので一言で説明すると
『海外用アカウントを作成してPSストアに入る』、以上。
PS3/PS4は一つの本体に複数のアカウントが作れるので簡単。
一方でPSP/Vitaは本体1つにつきアカウント1つしか登録できないため、
海外アカウント専用の本体が必要になる。
購入手順としてはPS3経由で海外ストアにアクセスし海外PSP用ソフト購入、
その後海外アカウントに紐づけたPSPに購入したソフトを転送…が手っ取り早い。
言わずもがな購入には海外用のポイントが必要なのでそちらも別途用意すること。

そのため、PSP版もまたPS2版に比べるとプレイ環境の構築が大変…というかむしろこっちの方がキツイまであるのがネックである。ならばグラIIIをお手軽に遊ぶ方法は存在しないのか?そう嘆いた貴方のためにアーケードアーカイブスがあるのだ。

アーケードアーカイブス、通称『アケアカ』とは有名どころからマイナーまで幅広いアーケード作品を現行機に移植しているシリーズ。この『グラディウスIII』も勿論アケアカでの配信が行われている。それもただの配信ではなく『アケアカ200週連続配信記念作品』というトンデモなく大々的な配信が行われたのだ。
(ちなみに一昨日配信されたギャラクシアンで300週連続配信を達成、スゴイ!!)

ところでこのアケアカだが、基本的に配信スパンが極めて短く、非常に安価である一方で良くも悪くも『当時そのまま』…つまりコレといった追加要素を設けないという特徴がある。
(中断セーブや連射などは基本機能として用意されているが)

当然このアケアカ版グラIIIも当時そのままでお助け機能なんかも存在しないなんてことはなかった。そう、このアケアカ版、200週記念作品ということでアケアカであるにも関わらず、徹底的にお助け機能が搭載されているのだ!

PS2版でも存在していた当たり判定の修正は難易度問わず任意でオンオフ可能、ソレ以外にも特定状況下で突然死するバグ等の有無も設定できる。PSP版から用意されていた自機の当たり判定縮小機能も搭載

初期版(OLD版)後期版(NEW版)アジア版といったバージョン違いを網羅しているほか、オンラインランキング対応のハイスコアモードとキャラバンモードも搭載。PS2/PSP版のグラIIIは後期版をベースに一部のバグ修正が施されたものとなっていたため、正真正銘そのまんまのグラIIIはこのアケアカ版が初移植となる。初期版はバグ修正前のバージョンなので『自機の無敵化』や『残機増加』といったプレイヤー側に有利になるバグすらもそのまんま移植

アジア版は海外で流通していたバージョン、前述したように『Collection(PSP海外版)』収録のグラIIIは日本後期版+ローカライズといったものであったため、海外版がこうして移植されるのもこのアケアカが初。このアジア版はモード選択がない代わりに『ゲーム全編がビギナー仕様』という特徴があるため、ある意味最も初心者向けなバージョンだともいえる。

各種バージョン違いのほか、更にありとあらゆる便利機能を全部乗せした『カスタムモード』なんてのもある。カスタムモードではバージョン・周回数・復活ポイントを指定して開始できるほか、PS2/PSP版のコナミコマンドと同等の効果を1ボタンで実行可能。更にこれまた1ボタンでスロー機能まであるなど、『ここまで多彩でいいのか?』と思いたくなるほど充実したオプションが用意されている。

カスタムモードのオプションの中には念願の『当たり判定表示』機能が用意されているため、これまでゲーセン設定の高難易度っぷりを越えられず当たり判定の真相を見ることができなかったライトなシューターでも、本作の詐欺判定の無茶苦茶っぷりを見ることができるようになった。

ただしPS2版以降に追加されたオマケ的なモードは全て未収録。よってエクストラエディットは存在せず、キューブラッシュや隠し面は(カスタムモードがあるとはいえ)該当の局面まで毎回自力で進める必要がある。また、一定以下の難易度設定で仕掛けそのものの低難易度化が行われていたPS2/PSP版とは異なり、アケアカの難易度設定ではそこまで目に見える大きな変化は存在しない

サウンドモードもないので没曲は聴けなくなった…ようにみせかけ、こちらはゲーム選択画面でコナミコマンドを入力すれば聴ける。ちなみに流れる曲は没曲3種類のうちからランダムである。
(今作に限らずアケアカのKONAMI作品はゲーム選択画面でコナミコマンドが使える)

(アレンジ移植のSFC版を除く)3種類のグラIIIのうち、やりこみ要素が最も充実しているのはPS2『復活の神話』最も遊びやすいのはPSP『ポータブル(Collection)』最も原点(AC)に近いのはSwitchやPS4アーケードアーカイブス。これらはいずれも一長一短。完全移植か、はたまた遊びやすさか、自分の目的にあったバージョンをチョイスすべし。

なおこの中で最もプレイ環境の構築がしやすいのは、言わずもがなDL販売でかつお値段837円の『アーケードアーカイブスである。よって『グラディウスIII』という作品を体験してみたい方は、ひとまずこのアケアカ版でデビューし、そこで本作のカリスマ性に惹かれたならばPS2/PSP版も検討する…という流れをオススメしたい。

良い意味でも悪い意味でもSTGの歴史にその名を刻み、タイトル通り『伝説』から『神話』へと進化したグラディウスIII 伝説から神話へ』…ゲーマーであるならばやらずに人生を終えるのは勿体ないのであーるー!!
(本記事ではサラッと流しましたがSFC版も別物ながらめっちゃ面白いぞよ)

---グラディウス関係(?)の過去記事---

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