『ゲームボーイギャラリーシリーズ』の2作目で、あらゆる意味で進化を遂げたのが今作、『ゲームボーイギャラリー2』!
前作の要素はそのままに、数々の追加要素といくつかのシステム変更がされている。
やりこみ要素が増え、『いま』のクオリティ上昇、収録タイトルの増加と、どのポイントから見ても前作の続編として申し分ない名作である!
G&Wの基礎は前作の記事で語ってしまったので今回の前置きは短い。
(流石に短すぎるか)
今回の収録は6タイトル、
・パラシュート
空から落ちてくる人々をボートを操り救助するゲーム。
たまに木に引っかかるヤツもいるのでボーっとしていると地獄を見る。
『いま』ではキャラごとに落下速度が違うどころか、
ランダムでパラシュートを開くのが遅いヤツがいたり、風にあおられて大砲で発射されるヤツがいたりするので死ぬほど難易度が上がった。
パラシュート開かないドンキーJrとか最早テロである。
プクプクの上にならミスにならないが、プクプク自体がランダムなので信用ならない。
ただ、この想定外っぷりがなかなか面白い。
・ヘルメット
何故か空から落ちてくる工具を避けつつ建物へ避難するゲーム。
『いま』では落下物がマリオシリーズ関連の物になる。
高スコアを目指すためにはスイッチを押してコインを回収すべき。
しかし欲張ると死ぬというジレンマ。
別ゲーレベルに変化した他タイトルに比べるとあんまり元と変わらない。
それ故にシンプルな面白さが引き立っている。
ある程度コツを掴むとガンガンスコアを稼げるが、調子に乗っていると落下物の挙動が全く違う別ステージに連れてかれてミスを増やす羽目になるので要注意。
・シェフ
調理中のソーセージを歩き回りながら落とさないようにするゲーム。
『いま』ではピーチ姫が主人公。
今作の収録タイトルのうち、一番オリジナルとの変化が激しいのがコレ。
マリオブラザーズがぶん投げる食材(ソーセージ・目玉焼き・魚・ステーキ)を落とさないように調理しつつ適切な焼き加減になったらヨッシーに食わせるゲーム。
食材ごとにどれくらいのベストな焼き加減が異なっていたり、ヨッシーの成長システムがあったりとなんとなく今作で一番力が入っている気がする。
演出面の力の入りようにばかり目が行くが、ゲームとしての面白さもピカイチでランダム要素とプレイヤーのできる操作が極限までマッチしており攻略のし甲斐もある。
個人的には『ギャラリー2』で一番好きなゲームである。
・バーミン
早い話がモグラたたきなゲーム。
『いま』では全方位からヘイホー・テレサ・パタパタに狙われるので、
ヨッシーを操作してタマゴを守り抜く。
タマゴは割と硬いので1回や2回じゃ破壊されない…
とはいえ、油断しているとアッサリ割られるので注意。
外見的な変化は一番多いもののゲーム性や内容は元と特に変化がない。
そのため、オリジナルをよく遊んでいればすんなり入っていけるハズ。
その名の通りアーケードゲーム、『ドンキーコング』の移植。
G&Wのシステム上ステージ変化は無理なので同じ面を繰り返しプレイする。
オリジナルは2画面なので、ゲームボーイでの完全再現は無理。
前作のオイルパニックも元は2画面、アレは下画面が記号としての役割程度しかないので問題ナシだったが、こちらは上画面と下画面を行き来するというシステム上、『Bボタンで上画面と下画面を切り替える』というかなり無理やりな再現をしている。
まぁ、切り替えなくても最低限の情報は確認できるのでプレイできないわけじゃない。
『いま』では勿論マリオが主人公。ドンキーに攫われたピーチ姫を助けに行く。
(レディ、もといポリーンさんの出番は残念ながらナシ)
パッと見だと普通のアクションに見えるが、システムはG&W版を踏襲しているので『普段通りのマリオ』だと思い込むと痛い目に遭う。
『むかし』と異なり、『いま』ではステージクリアの度に新しいステージへと進める。
ヘルメットとは違い一部の仕掛けが変化する程度なので初見でも結構対応できる。
・ボール
唯一の隠しゲームで、解禁にはある程度他ゲームをやりこむ必要がある。
世界初のG&Wソフトであり、ボールを落とさないようにお手玉を続けるゲーム。
スコアの計算方法がGAMEA(かんたん)とGAMEB(むずかしい)で異なるため、
スコア稼ぎはGAMEAよりGAMEBの方が簡単という逆転現象が起こっている。
『いま』ではマリオ・ワリオ・ヨッシー・クッパの4人から操作キャラを選べる。
キャラによってスコアやボールの挙動が変化するので1粒で4度おいしいゲーム。
今作から隠しの解禁条件が変わった。
各ゲームの各難易度で200点に到達するごとにスターを一つ入手。
このスターの合計値が一定以上で『ミュージアム』(前作のギャラリーモード)と『ボール』が解禁される。
このおかげでだいぶ隠し解禁が簡単になった。
(コンプは相変わらず地獄だけどね!)
また、『おんがくしつ』が追加され、自由にBGMを聞けるようになった。
前作の時点でBGMのクオリティが高かったのでこれもまたうれしい。
前作では特定タイミングでしか見られなかったヒントが『伝言板』モードでいつでも見られるようになったのもありがたい。
(ヒントは割とバカにならないものも多い。)
もちろん、前作にもあった中断セーブは続投。
ユーザーフレンドリーな機能は相変わらずでありがたい。
収録タイトルは前作に比べるとちょっとマイナーよりのメジャー(矛盾)。
『むかし』モードの面白さもさることながら、『いま』モードも更にクオリティが上昇。
どれもこれも単体として売り出してもおかしくないくらいゲームとしての面白さも上がった。
ゲームボーイギャラリーシリーズの基礎は今作で紡がれたと言ってもよく、以降の2作でも今作のシステムをそのまま引き継いでいる。
前作同様、3DSでVC配信がされていて、簡単に手が出せるのもやはり魅力だと思う。
他のG&Wシリーズはこちら