いろいろとゲームを語ろう

物好きなゲーマーがただただ最近遊んだゲームの感想とか内容とか書いていくブログ。レトロゲームの割合が高いかもしれない。更新は気が向いた時にだけ。

ファイアーエムブレム エンゲージ

2023年が始まってかれこれ1ヵ月が経過したが、困ったことに年明け早々ゲーム三昧の日々を送っている。いやまぁ個人的には本望ではあるのだが、ここで問題が一つ…。語りたいゲームが渋滞を引き起こしている…。いやね、本当は2月に語ろうと準備していた作品が一つあったんだよ。でも2023年初頭にプレイした作品が1本、2本と語りたい内容だったもんだからどんどん後回しになって…気が付いたらそっちを語る記事の方が先に書き上がってしまったのである。…まぁ鉄は熱いうちに打てというしいいか、うん。

というわけで今宵もゲームを語っていくとしよう。2023年初の新作ゲーム記事はコチラ、ファイアーエムブレム エンゲージ』である!仕事のせいでちょっとばかりスタートダッシュに遅れてしまったが、だいたい70時間かけてようやくクリアできたので語りたいのである。ちなみに初回クリア時の難易度はハード+クラシックなので、本記事の内容や難易度評価はソレが基準になる。

ところでガッツリ語り始める前に一つ注意点を。本作に限らずFEシリーズの作風やシステムの評価は『そのプレイヤーがどの作品を好きか』によってひたすらブレるため、語るのが案外難しい。ゆえにこの記事の語りに納得することもあれば、認められない部分もあるだろう。そればっかりは最初に理解してほしい。

とりあえずこの記事は『BSアカネイア戦記』以外のシリーズ作はリメイク前後やDLC含め(一応ティアサガベルサガヴェスサガも)全てプレイ済み旧FETCGはやっていなかったがサイファはそこそこエンジョイし、FEヒーローズはログボ回収勢と化してるものの好きなキャラが来たら課金する…程度のライトなプレイヤー視点で語られているモノである。ちなみに我はシナリオだとFEエコーズ世界観や雰囲気はFEトラキアキャラ的にはFE烈火システムや難易度はFE新紋章総合的にはFE新紋章が一番好きなエムブレマーである。

さて、改めまして本作ファイアーエムブレム エンゲージ(以後FEエンゲージ)』とは世界で最も有名なシミュレーションRPGの一柱ファイアーエムブレム』シリーズの17作目(CS機でコラボ/ゲスト出演等を除いた数)。プラットフォームは言わずもがなNintendo Switch。実はSwitchはスピンオフを含めると5本(海外では6本)ものFEがリリースされた凄いハードだったりする
(Nintendo Switch Onlineで更に過去作が3本+今後追加2本も遊べる)

本家シリーズにおける前作ファイアーエムブレム 風花雪月(FE風花雪月)』はコーエーテクモゲームスによる開発(基礎の世界観設定+銀雪の章はISが担当)であったが、本作では再び本家本元のインテリジェントシステムズ(通称IS)に開発が戻った

ただしISスタッフの中でもFE風花雪月や前々作『ファイアーエムブレム Echoes(FEエコーズ)』でディレクターを務めた草木原俊行氏FEエコーズのシナリオを担当した栗原聖子氏などは(クレジットを見た限りは)携わっていないため、世界観やシナリオのノリは直近2作よりも更に前の作品…具体的にはファイアーエムブレム 覚醒(FE覚醒)』ファイアーエムブレム if(FEif)』が近い。本作のシナリオディレクターもこの2作を手掛けた小室菜美氏である。…エムブレマー(特にサイファ勢)としては正直難色を示してしまうのも仕方のない名前…というか我もあまりイイ印象は持っていないお方であるが、我は『作品とクリエイターは分けて考えるべし』というスタンスを徹底したいので氏の過去発言の数々は本記事では触れないし、作品の評価にも含めないことは先立って言っておく。FEエンゲージはFEエンゲージという名のれっきとしたFEシリーズの1作、ソレ以外のなんでもない。

まずはシステム面からザックリ説明していこう。敵味方で交互に軍(ユニット)を動かし、マップごとに設定された勝利条件を満たしたらクリア…という初代から続くFEのフォーマットを踏襲しつつ、本作では近年オミットされていたシリーズお約束の『三すくみ*』のシステムが久々に復活。更にそこに大胆に手が加えられている。

*三すくみ(FE)
シリーズ4作目のFE聖戦から導入されたシステムで、
剣は斧に強く、斧は槍に強く、槍は剣に強い。
作品によっては魔法や弓の三すくみもある。
コラボ作品の♯FEやFE無双でも欠かさず登場する。
このおかげで武器間のバランスが取れている…ように見えて、
バランスが取れていない作品の方が割と多い。

従来作品の三すくみでは有利側に命中率・攻撃力の補正が付く程度のものであったが、本作ではなんと『受け側が不利相性の攻撃に被弾するとブレイク状態になる』という仕様に変更。ブレイクとは『ターン終了or戦闘を一度挟むまでの間、反撃が一切行えなくなる』状態のこと。これが実に革命的であり、従来作品によくあった強ユニット単独での無双は本作ではほぼできなくなっている。一方でアーマーナイト系列はブレイク状態にならない』という能力がデフォで備わっているほか、砦地形にもブレイク状態を防ぐ効果が追加されたため、これまでよりも遥かにアーマーナイトの地位向上地形利用の重要性が増している

ソレ以外の主な新システムは『チェインアタック』『チェインガード』『スマッシュ』の3つ。

チェインアタックは敵に攻撃を行った際、攻撃対象の敵を殴れる位置にいるユニットが一緒に攻撃してくれるというもの。FEifに登場した『攻陣』を発展させた内容であるが、『使用できるのは一部の兵種(戦士や剣士系)のみ』『命中率/威力がある程度固定』という違いがある。命中率と威力が固定なのがミソで、例え守備がカンストしていてもチェインアタックでは必ず一定量のダメージを受けてしまう。更に『攻撃可能な位置であれば絶対に発動する』という条件の緩さに加え、条件を満たしているキャラ全員が援護してくるという代物なので、本作では高耐久のユニットであっても囲まれれば一瞬で溶ける

チェインガード一部のサポート職(踊り子や杖使い)の専用コマンド。発動は任意、使用者の四方のマスにいるユニットへの攻撃を0ダメージに抑えることができる。代償として使用者は最大体力の2割のダメージを負う。防ぐ攻撃の内容は問わないので、例え1ダメだろうと30ダメだろうと一律で0ダメージにする。逆に言えばどれだけ弱い攻撃でも発動すれば使用者の体力を2割消費する。わかりやすいパターンだと低耐久の魔法ユニットで高火力鈍足のアーマーナイト待ち伏せて反撃する時などに使う。あとはうっかりペガサスを弓の射程圏内に置いてしまった時の緊急用とかそんなところ。面白いのは『チェインガードを使用したユニットを更にチェインガードできる』点であり、敵軍にコレを使われた時は本当に唸らされた。

『体力が1でも減っていれば発動できない』というシステムなので発動は(使用者1人につき)1ターンに1回まで、毎ターンの使用はサポートがなければ困難、また一部マップに登場するマップ兵器的な攻撃には無意味。当然ながら発動前に使用者が殴られて体力が減ってしまったら不発に終わる。そのほか防げるのは初撃のみで追撃には効果がないチェインアタックは問答無用で通ってしまうといった弱点も抱えているので雑に使っても活躍は難しいコレをイイ感じに使いこなせるようになれば、FEエンゲージ上級者の仲間入りである。

そして最後にスマッシュ、コレはコマンドではなく武器自身の特徴。従来作から登場していた重量級武器の『大剣/大槍/大斧』にデフォルトで備わっている効果であり、『攻撃が命中した場合、相手を1マス奥に動かすことができる』というモノである。位置が1マスずれる、文章にすればたったそれだけのことであるがコレが地味に大きい。1マスずれることで何が起こるかというと、相手を砦や森といった有利地形から簡単に引き摺りだせるワケである。本作の地形効果はFE外伝/FEエコーズばりに極端な補正がかかるので、ソレが1手でひっくり返せるスマッシュの存在は実に大きい。そのほかにも自軍の他ユニットの攻撃範囲に敵を移動させたり、離脱を目論むユニットを押し込んで妨害したりと使い道は無限大である。

ただしコレにも相応のデメリットがあり、スマッシュ武器は全て『いかなる状況でも自身が後攻になる』という性能。もちろんアーマーナイトで魔導士に殴り掛かろうものならスマッシュよりも先にケシズミにされるのは言うまでもない。従来作と同様に重量がかなり重く設定されているので、体格が低いユニットではあっさり追撃を食らって落とされやすいのもネック。
(そして本作は体格が低いユニットが多い)

『チェインアタック』『チェインガード』『スマッシュ』が追加されたことで本作の戦略性は過去作よりも遥かに広がった。当然これらは全て敵も使用してくるため、プレイヤーは常にソレを前提とした戦術を組む必要がある。それだけ考えることも多いのだが、だからこそ思いついた作戦が上手い具合にハマった時のスッキリ感は歴代作品でも随一である。

そしてここからが本作最大の目玉要素、『紋章士』『エンゲージ』である。本作では通常の持ち物とは別枠でユニットに『指輪』を装備することができる。指輪にはそれぞれ『紋章士(エムブレム)』という存在が宿っており、装備したユニットと共に戦ってくれる。具体的には基礎性能を強化してくれるほか、専用のスキルも発動するようになる。紋章士はいずれも過去のFE作品で主役を務めた英雄たち、そのためエンゲージで得られる能力は過去作に因んだモノとなっている。

そして戦闘を重ねていくことでゲージが上昇していくのだが、このゲージが最大の時、紋章士との『エンゲージ』が可能になる。エンゲージを行うとキャラの見た目が変化するほか、エンゲージスキルという専用スキルが発動、また紋章士に紐づけられた専用武器も扱えるようになる。更に一度のエンゲージで一回までエンゲージ技というものが使える

『自身から10マス以内の攻撃可能な位置にワープする(セリカ)『周囲の味方4体を強化+未行動の状態に戻す(ベレト)のように制限があったとしてもエンゲージ技は極めて強力。それどころかエンゲージスキルだけでも『高確率で隣接した味方の攻撃を無効化する(ルキナ)『移動力が5~7上昇する(シグルド)といった感じでエンゲージ技抜きでも充分強すぎる

ヤケクソ気味な神器補正のFE聖戦、奥義倍率が頭おかしいFE暁、そもそも敵味方両方がインフレしたFE覚醒といった数々の過去作を経験したエムブレマーですら度肝を抜きかねない代物であり、発売前までは『エンゲージはどっからどう見てもバランスブレイカー、シミュレーション部分には期待できない』という下馬評が主流であった。だがこの予想はいい意味で裏切られることとなる。

本作のマップは『エンゲージ技による戦況の打開』を前提とした作りのモノが多くなっており、包囲されていたり、強力なユニットに追い回されるといった自軍側不利な状況でスタート/進行する場面がとにかく多い。そして例によって例の如くエンゲージは敵ユニットも使用してくる。もちろんエンゲージ技やエンゲージスキルだってプレイヤーに牙を剥く。敵仕様のエンゲージは微妙に仕様が異なるがそれでも強力なことに変わりない。

エンゲージ技は確かにバランスブレイカー級の強さを誇るが、かといって今作が楽勝になるというわけでは決してない。本作はエンゲージ技を徹底的に戦略に組み込むことで初めて互角に渡り合える…というかなり難しいバランス調整を成し遂げているのだ。

そしてエンゲージの事を置いておいても本作のマップは歴代シリーズでも上位に入るほどクオリティが高いものが多い。マップごとのバリエーションも豊富で、更に『ユニットが押し流される』『一定ターンごとにマップ兵器+地形変化』といったようなギミックも盛りだくさん。一見難しく感じる(というか実際難しい)が、前述したようにエンゲージ技をフル活用したり、一手ごとの配置をよく考えることでしっかり突破可能になっている絶妙なバランスに仕上がっている。このあたりは流石のISの腕の見せ所である。…まぁフリーマップだけはアレであるが…。

フリーマップの話も出たのでそちらについても触れていこう。本作は近年のシリーズではお約束になったフリーマップ式を採用、フリーマップではランダムで遭遇戦が発生し、任意のマップを選んで出撃、キャラ育成を行うことができる。ただし本作はこの部分にちょっとばかり(?)問題がある。先に言っておくと本作の遭遇戦は一軍ユニットをより強化するのには使えるが、二軍三軍の叩きあげには全くと言っていいほど役には立たない

というのもどうも本作の遭遇戦は『本編の進行度』『遭遇戦の回数』を元にして敵軍のレベルを決定しているらしく、本編が進行するごとにどんどん敵が強くなっていく。このため一軍ユニットならいざ知らず、二軍落ちしたユニットの育成は極めて厳しい『ならば本編を進めず事前に遭遇戦を繰り返せば…』と思うかもしれないが、大体2-3回遭遇戦をやってしまうとレベル帯が遭遇戦>本編になってしまうため、『遭遇戦をやるくらいなら本編で育成した方がラクだし安定する』というあまりに本末転倒な事態に陥ってしまう。

ソレに拍車をかけるのが遭遇戦のAIFE覚醒やFEifでもそうであったが遭遇戦での敵AIはいわゆる突撃思考、つまり最初から敵全軍が自軍に向かって突っ込んでくるのだ。敵軍に包囲されたマップが多いことも相まって下手な本編マップよりもよっぽど難易度が高い。場合によっては何故か索敵マップ(敵軍が視認できないマップ)に変化していることもある。カジュアルなら最悪撤退前提で経験値稼ぎが出来なくもないだろうが、クラシックでコレではあまりにも厳しすぎる

FE覚醒やFEifで遭遇戦の突撃思考が許されていたのは『敵のレベル帯がマップごとに個別』『ダブルや防陣による1キャラ無双の許容』があったからであって、ハッキリ言って本作のシステムでやっていい内容ではない。一応、DLCマップの神竜の章は遭遇戦回数によるレベル上昇の対象外であるらしく、本編に比べるとやや育成がやりやすくはあるのだが、それでも本編終盤くらいになると『上級職Lv1以上』が前提。序盤にベンチ入りしたCCすらできないユニットの育成に仕えるとは到底言い難いもう引きこもって杖振り続けるしかない。

せめて本作にも『弱い敵しか出てこないマップにいつでもアクセス可能にする(FE外伝/FE聖魔)』のような対策が取られていれば話が違っていたのだが。それこそキャンペーン式(一本道で稼ぎナシ)の作品でも『任意のユニットに割り振れるボーナスEXP(FE蒼炎/FE暁)』とか『資金を消費して利用できる弱ユニット向けの訓練場(FE新紋章)』のようなモノはあったわけで…。

ところでFEシリーズは元より高難易度であることがウリ『手強いシミュレーション』。故に難易度がどれだけ高いかも気になるところであろう。本作の難易度はシリーズ全体だと中の上、平均よりちょっと難しめといったところである。キャンペーン式の作品と比べると簡単な部類であるが、本作同様にフリーマップを採用した作品の中では間違いなく一番難しい

ただしこれからプレイする諸君が難易度を警戒する必要はない。いつも通り難易度はノーマル/ハード/ルナティックの3段階から選択できるほか、ユニットロスト*もFE新紋章から恒例となったカジュアル/クラシックの選択式。初心者は安心してノーマル+カジュアルでプレイすべし。

*ロスト(FE)
FEシリーズでは体力が0になったキャラはロストという扱いになり、
以降のマップで一切使用できなくなるというお約束がある。
ロストした時、基本的にそのユニットは戦死するが、
ごく一部、ストーリー進行役のキャラは『撤退』という形で離脱する。
まぁどちらにせよ以降のマップで使えなくなることに変わりはない。
FE新紋章からはロスト時に『戦死』ではなく『一時撤退』という扱いになり、
以降のマップでも倒れたキャラを続けて使用できるカジュアルモードが実装された。
なおFEifではロストしても即座に復活するフェニックスモードなんてのもあったが、
流石にゲーム性も何もあったもんじゃなかったからか一作限りで消えた。

また先に挙げたようにフリーマップでのレベル上げがやりづらいとはいえ、その一方で本作は後半加入のユニットがどいつもこいつもやたら強いので、『レベル上げがままならなくて詰む/味方が死に過ぎて詰む』というケースはほぼ起こりえない。むしろ後半加入のメンツが序盤メンバーの立場を食いかねないのがある意味最大の難点。

FEエコーズから毎回名前を変えつつ登場する巻き戻し機能(ミラの歯車/天刻の拍動)『竜の時水晶』といった形で登場。最初から10回も使用可能であるし、1マップごとに使用回数も最大まで回復する。本作では初見殺しの要素が多いので、こういった形でストレスを軽減してくれるのは嬉しい。オマケに今回はカジュアルでもクラシックでも毎ターン自由なタイミングでセーブも可能である。
(FE新紋章までは特定条件下でのみセーブ可能、FE覚醒からはカジュアルでのみいつでもセーブ可能だった)

フリーマップからは拠点である『ソラネル』に移動し、出撃前の準備ができる。FE風花雪月の士官学校、FEifのマイキャッスルに該当する施設で立ち位置的としては後者寄り。武器・道具の買い物のほか料理やリフレッシュ(アプデで追加)で任意のユニット同士の支援を上昇させたりできる

『筋肉体操』『釣り』『ドラゴンシューター』のようなアクティビティ(ミニゲームのようなもの)も用意されていて、これらをプレイすることでアイテムが手に入ったり主人公の能力値を一時的に向上させることができる。FE風花雪月の士官学校パートはスキップすると後々までかなり影響するくらい重要なものであったが、本作での影響は直後のマップに出るのみなので適当にこなす/ガン無視しても取り返しが付かなくなる要素は殆どない

さてさて、FEといえばやはり魅力的なキャラたちについても触れなくてはならない。本作のキャラたちは…まぁなんというか濃いものすっごく濃い。特に第一印象のインパクトは良い意味でも悪い意味でもシリーズ随一である。最早属性が服着て歩いてるレベルだったFE覚醒に比べると実は設定そのものやキャラ付けは大人しめになっているのだが、とにかく見せ方のせいでトンデモナイ衝撃を食らうハメになる。

FEのお約束にのっとって死んだヤツは問答無用で以後のシナリオに出てこない。近年の作品なら死亡じゃなくて撤退扱いになりそうなキャラですら普通に死ぬ。ソレもあってか『初回でコイツ使いたいと思わせよう!』という声が聞こえてくるくらい初対面時に性格や属性でぶん殴ってくるキャラが多い。ただし如何せんあまりにも過剰な描写でファーストコンタクトが進行する結果、プレイヤーの方がノックアウトされる。おかげで初見ではぶっちゃけ悪印象の方が強くなってしまう

一応ちゃんと起用して支援会話や戦闘会話などを見ていくと、丁寧にバックボーンの掘り下げが行われしっかり魅力があるように感じられる。だが本作は弱ユニットらしい弱ユニットがおらず、使おうと思えば誰でも終盤まで使っていけるにも関わらず、『こんなキャラ濃いヤツ使いたくねぇよ』でベンチ行きになってしまいがちなのが困りもの。中には支援会話でキャラを理解していくと『なんでコイツ初対面であんなことしたんだ…?』となる人物もいる。本作のキャラたちは過去作と変わらずみんな魅力的であるのに、とにかくファーストコンタクトの描写で損をしているといっていい。

さて、各キャラを起用することで見られる支援会話は短いながらも至ってマトモな内容。本作のキャラ描写は殆ど支援会話側に寄っているため、少しでも気になるキャラがいるのなら出来る限り支援会話を見ておくことをオススメしたい支援の相手は各キャラごとに個別、一見するとラインナップに乏しくも見えるが、バリエーション自体はそれなりなので安心してほしい。

主人公のみは特例でゲーム内の全キャラと支援が組めるほか、とある条件を満たすと支援Aにまで行ったキャラ1名に対し過去作でいうところの結婚にあたる『約束の指輪』を送ることができる。この時は専用の会話・専用のスチルを見ることができる。ただし本作は支援会話等を見た記録がシステム側ではなく各セーブファイル側に保存されるため、複数人の専用会話を見返したい場合は指輪を渡す直前のセーブを残しておく必要がある点のみは注意。

お次は『紋章士』のお話である。過去作のFEにおける主人公たちがその役割を担っているというのは前述した通り。過去作の主人公がなんらかの形で新作に登場するというのはFE覚醒(魔符)、FEif(amiibo)の前例があったが、あくまでオマケ要素で本編に絡まなかったあちらとは異なり本作ではシナリオの中核を成しているのが特徴。

DLCを除くと紋章士として登場するのはFEシリーズの初代『FE暗黒竜から最新作『FE風花雪月』までの各作品の主人公12(13)名。明確に同一世界観である作品(FE暗黒竜/FE紋章)からはマルス1名のみ、複数主人公であるFE外伝はセリカFE烈火はリンが代表FE聖魔はエイリーク/エフラムを切り替える形式で登場する。
(このせいかエフラムだけ妙に空気…)

FEシリーズは明確な続編モノ以外で過去作のキャラを扱うとどうもズッコケる悪いイメージがあるのだが、今作では特に問題になる箇所はない。扱いに関しては可もなく不可もなくといったレベルではあるが、下手に喋らせた結果キャラdisりやキャラ崩壊をやらかした前例がまぁいっぱいあったことを考えるとだいぶ改善されている

紋章士とユニット間で支援会話(に近いモノ)を行うことも可能で、こちらは『絆会話』と呼ばれる。絆会話は一言二言で終了するものの各紋章士×各キャラの全ての組み合わせで発生するFE暁の支援会話と同じスタイル。こう聞くとちょっとガッカリするかもだが、なんと本作では全ての組み合わせで専用の会話が用意され、そのうえフルボイスで進行するため、あちらよりも遥かに力が入っている。

紋章士はシナリオに絡むとは言ったが、かといって過去作をプレイしていなくともシナリオに置いて行かれることはないのでそこは安心。なぜなら本作の紋章士は過去作でいうところの『十二聖戦士』とか『八神将』のような『なんか伝説を残したスゴイ人たち』的な扱いで、身も蓋もないことを言ってしまうと紋章士が過去作キャラでなくとも問題なく成立するシナリオ構成になっているからである。
(一応過去作プレイ済みだと『おっ』となる部分はあるが)

本作における過去作要素はどちらかというとゲーム内で任意に突入できる外伝マップに集約されている形。外伝は全ての紋章士に一つずつ用意されており、『〇〇の試練』という扱いで各紋章士を相手に戦うことになる…のだが、そのマップ構成が驚くことにそれぞれの紋章士が登場した原作を本作のシステムで再現したものとなっているのだ。

このマップ再現というのがまさにお見事であり、原作のマップの初期配置やギミックプレイヤー側が行える戦術やマップ内で発生するトラップ(イベント)までもがほぼそのまま本作でも登場する。勿論システム自体は本作のモノにのっとっているため、当時のプレイヤーも本作からのプレイヤーも楽しめる高難易度マップとなっている。原作再現マップは紋章士の数だけ用意されているため、デフォルトで12種類DLCも含めれば18種類もあり、FE暗黒竜以外の(リメイク除く)全ての作品の再現が行われている

敵ユニットは紋章士を除くと全てモブとなっているものの、『原作のそのマップに登場した敵将』『紋章士と縁が深い原作味方ユニット』を意識したモブ兵士が登場する。これらは直接のクリア条件には含まれない代わりに非常に高いスペックを持っているため、原作再現としても熟練者向けのやりこみ要素としても成立している

原作の小ネタはユニットだけに留まらず、例えばFE聖戦の再現マップでは原作の『ライブのうでわ』がある位置に待機すると隠しアイテムが得られるといったモノも。DLCでもFE紋章の同マップで秘密の店があったマスにアイテムが仕込まれている
(ちなみにDLCじゃない方のFE紋章マップは1部じゃなくて2部の構造なので秘密の店はない)

マップ構成やゲームバランスと並び本作で高く評価しているのはグラフィック面。各キャラごとのグラフィックやモーションは間違いなく歴代シリーズの中でも最高峰であると言い切れる。Mika Pikazo氏が手掛ける派手ながらも魅力的なキャラデザもさることながら、その特徴的な絵柄を違和感なく3Dモデルとそのモーションに落とし込んでいるのはまさにお見事。

衣装はシリーズでも飛びぬけて豊富であり、本作では通常マップでの戦闘用衣装のほか、拠点専用の私服まで味方ユニット全員に対し用意されている。各キャラに任意の衣装を着せられる要素までもある。キャラ方面を重視するタイプのプレイヤーにとってコレは最高のプレゼント。戦闘時のモーションも歴代ピカイチ、攻撃や回避、必殺からスキルまで全てのモーションが絶妙な外連味とスタイリッシュさを兼ね備えている。スピーディな動きとクールなカメラアングルの合わせ技で戦闘画面での退屈さのようなものは全く感じられない

マップのグラフィックにもまた力が入っている。本作は戦闘マップをそのまま3D化させ、ゲーム中ではSLG画面(デフォルメ)と戦闘画面(リアル等身の3Dモデル)をシームレスに切り替えるFEエコーズ以降と全く同じスタイル*なのだが、なんと本作では戦闘終了後に3Dモデルのマップを自由に歩き回れるようになったのだ!もちろん形状も(一部行けないエリアもあるが)実際に戦ったマップと同一。『ここで苦戦したんだよなぁ…』などと想い出に浸りながら景色を楽しむのもよかろう

*マップの3D化
SLG画面と戦闘画面のシームレス切り替え自体はFE覚醒から導入されたものだが、
この時はまだ地形に該当するマップパターンを使用していた(多分)。
SLG画面をそのまま3Dモデルに変化させ、
本当の意味で違和感なく切り替わるようになったのはFEエコーズかららしい。
(FEエコーズの公式インタビューより)

そしてこのマップ探索は前述した紋章士の外伝マップでも可能アリティア城(FE暗黒竜/FE紋章)トラキア大河(FEトラキア)のように過去のシリーズ作に登場したフィールドが3D化しているため、歴年のエムブレマーは聖地巡礼のような感覚を味わえるはず。FE封印/FE烈火のゲルFE聖戦の制圧砦のような特徴的なオブジェクト/地形もこのためだけに3D化されているのが嬉しい。

いつの時代でも安定したクオリティを誇るFEサウンドは本作でも健在。シナリオ中ではマップの地域によってマップ曲&戦闘曲が用意されている。それぞれの国の風土や状況をよく表していて引き込まれる。個人的には『遥かなる聖地』『砂塵舞い踊る爛漫』ラストエンゲージ~祈りの呪文がお気に入り。

更に『〇〇の試練』に該当する外伝マップ+もう一つのとあるマップは専用BGMがそれぞれ個別に割り当てという超太っ腹仕様。試練はいずれもFEの過去作マップ再現…つまりそこで流れるBGMは全て過去作BGMのアレンジメドレーとなっている。原作を彩った名曲たちがこの令和の時代に新しい魅力を伴い新生しているのでファンなら必聴である。こちらのお気に入りは『紋章の試練』『蒼炎の試練』『選択の試練』約束の試練

FEif以降の作品で恒例となった主題歌(ボーカル曲)は今作でもアリ、起動時のOP曲『Emblem Engage!』、ED曲『絆炎』の2曲。これまでとは異なり発売前には明かされてなかったOPは過去のFE作品には全く掠らない内容であったため初見( ゚д゚)となったが、最後までクリアすると確かに本作にはピッタリ(?)の曲であった。逆にEDはこれまでのFE作品に近いノリの曲。EDがなんやかんやで今作の楽曲では一番好きだったかも。それどころかシリーズの全楽曲でも上位に入るくらい好きである。
(ED演出が素晴らしかったのもある、ああいう形で後日談見せてくれるとは思わなかった)

さて、ここからはやや暗めの話題である。本作においておそらく最も賛否が分かれている部分こそがシナリオシリーズのお約束は大体踏襲しているので、そういう意味ではちゃんとFEではあるのだが、一方で雰囲気は全くFEらしくない。一応言っておくとテキストと演出と序盤の展開が凄まじくアレ(詳細は後述)なだけであって、シナリオそのものは言うほど悪くはない。むしろ局所的にはだいぶアリだったり、見事に伏線を回収している箇所もある。あらすじをザックリいうなら『4つの国から成るエレオス大陸で主人公陣営と邪竜陣営が各国に伝わる指輪を奪い合う』という王道なもの。下手に奇をてらったりしていない分シンプルな面白さはある。

本作のシナリオの評価は評価者がFEに対して何を求めているかによってハッキリ分かれることになるのは間違いない。元来よりFEシリーズとは『中世ファンタジー風な世界観で行われる国家間の戦争モノ』であり、『ファンタジーにも『軍記物/戦記物』にもカテゴライズされる内容であった。FEシリーズを純粋なファンタジーとして楽しんでいる場合、本作のシナリオは『良、もしくは可もなく不可もなし』といった評価に落ち着くだろう。一方でガッツリとした軍記物として楽しもうとした場合、どう転んでも低評価になってしまう。

というのも本作では『戦争』が殆ど描かれないのだ。設定上は本編開始前から国家間で戦争が行われてはいるのだが、主人公陣営がこの戦争に介入するのはせいぜい数マップ、ソレ以外はまた違う勢力との戦いが主軸になる。それでも各国ごとの戦争描写がしっかりあればよかったのだが、本作にはFE風花雪月やFE新紋章以前の作品にあったナレーションが存在せず、主人公の視点からでのみシナリオが進行するので、戦時下の政治や民の描写が終始フワフワした状態になってしまっている。

テキスト上では軍を率いていると思しき描写もあるにはあるのだが、明らかにゲーム内でのノリは『行軍』ではなく『旅』、あるいは『冒険』のソレである。なので本作は『ファンタジー戦記物』には絶対に分類することができない。本作が該当するのは強いて言えば『ファンタジー冒険譚』である。

…もっとも、故事成語や土下座、推しといったようなファンタジーとしてもやや浮付いた奇妙な描写が頻出するので、極論言ってしまうと細かな設定考証そのものをしない方がいいような気がする。つまるところ本作は『極めてライトなファンタジーなのだ。深く考えず、その場のノリと勢いで楽しむべし

まぁ中途半端に軍記物っぽさを出そうとしたせいでより設定のアラが炙り出されてしまったFEifという前例を思えば、最初から開き直って軍記物の側面をかなぐり捨てた本作の選択は間違いではない…と自分はなんとなく感じている。実際、戦記物としてさえ見なければ王道の冒険譚として纏まっているので、しっかりと楽しむことができるはず。

だがそれはそれとしてもシナリオ展開の仕方は流石に大問題である。本作のシナリオは『最後まで読み進めれば人を選ぶ部分こそあれどそれなりに楽しめる』という評価に落ち着くものの、そこに行きつくまでのハードルがかなり高い。何故かというと本作のシナリオ展開は『やたらと先が読みやすく』、そして『やたら見覚えのある展開が多い』からである。この二つはそれぞれ別の問題なので一つずつ触れていく。

まず『やたらと先が読みやすい展開』について、コレは読んで字の如く。察しのいい人は最序盤からシナリオの中核を成す主人公やその周辺人物の真実をアッサリと予想できてしまう。まぁコレだけなら王道シナリオゆえのデメリットで済むハナシなのだが、それ以上に本作はフラグを立ててからそのフラグを回収するまでのスピードが異常に早い。フラグ回収までに良くて1マップ、酷いと幕間だけでフラグ回収する。このせいで大体の展開が唐突なだけでなく、本来なら普通にシリアス展開っぽいのにプレイヤー視点ではそういうギャグなのかとすら感じられてしまうのだ。

次に『やたら既視感のある展開』シリーズファン的にはこっちの方が深刻。本作、どういうわけかは知らないが、シナリオ展開や設定がやたらFEシリーズの過去作のソレに酷似している。過去作を踏襲したシナリオ展開はFE無双という前例があったものの、あちらはそもそもがお祭りゲーであるが故のオマージュ的な意味合いとしてそこそこ受け入れられてはいた。だが本作ではコレといった理由もなく過去作の展開や設定をほぼそのまま流用している箇所がかなり目立つ

例えば冒頭の展開はほぼほぼFEifの内容と同じであるし、敵として出てくる異形兵の設定はFE覚醒の屍兵と完全に一致、ご丁寧に中盤や終盤ではFE覚醒(+FEif)のDLCと同じこともやってくる。というか仲間になるキャラも『各国の王族+その臣下2名』…とこれまたFEifと全く同じ構図。ゲーム演出的な面で高く評価されているとある章だってシチュ自体はFE覚醒のある章と同じ

プロットで似通った箇所があるにしても、いくらでも他に魅せ方はあったはず。にも関わらずここまで同じ展開を多用されると『流石に引き出しが少なすぎるのでは…?』と思わないでもない。流用元がFE覚醒・FEifの2作に偏っているのもそう感じる原因の一つ。せめて過去作全体から展開を引っ張っているのなら一周回って別の楽しみ方もできたのだが…。
(一応ストーリーラインそのものはFE聖魔、敵組織の設定はFE烈火が近い)

ただし『既視感のある展開』については中盤あたりを境に鳴りを潜める。なのでそのあたりからは『先が読める』『妙に説明口調が多い』ということさえ目を瞑れば普通に楽しめるようにはなる。…だが逆に言えば序盤~中盤までは上に挙げたような展開のオンパレードであり、いくら訓練されたエムブレマーである我でも擁護するのは厳しい。

(根本的に本作のノリが合わないという例を除き)本作のシナリオは中盤~終盤に差し掛かったあたりで面白くなってくるため、とりあえず序盤がいかにアレであろうと我慢して最後までプレイしてみてほしい。序盤でKOされて投げ出してしまうのは本当に勿体ないぞ!…コレ幻影異聞録の時にも同じこと言ったな…。面白くなるまでに要する時間はあちらの比ではないが…。

もっとも、この辺りは過去作を一切経験していない新規プレイヤーからしてみればさほど致命的な問題というわけではない。むしろ(ここからは推測になってしまうが)本作が意識していると思われるターゲット層はそのものズバリのFEシリーズ未経験者であり、従来作品から方向性をガラリと変えたこともあってハナから過去作プレイヤーに向けて売ろうという感覚が全くないような気さえする

…だったらなんで紋章士なんていう歴代FE主人公を出そうという判断に至ったのかと気になるところだが、コレも本来ならばファンサービスというよりも『FEエンゲージでFEデビューしたよ!』『この紋章士強い!/カッコいい!/カワイイ!/好き!』原作やってみよう!!』という流れを当のIS自身が目論んでいそうな雰囲気がそこはかとなく感じられる。というか多分絶対そう。
(だったらいい加減テリウスとFE新紋章を遊べる環境を復刻せいやという意見はごもっとも)

何度目かにもなってしまうが本作のシナリオは決して悪いワケではない。単純にこれまでのFEにしては異質というだけ。確かに問題のある場所こそ少なくないが、盛り上げるところはキッチリ盛り上げ、後から序盤の演出を見返してみるとちゃんと伏線だって張られている。少なくとも『コレがやりたかったんだろうな』という描写はしっかりやり遂げられ、一つのシナリオとしてはよくできている部類である。それどころか本作からFEに触れたプレイヤーが『エンゲージこそが至高!コレ以外はFEじゃない!』とまで言いだしそうなポテンシャルすらも感じられる。
(そしてまた次世代のFEが出た時に世代間抗争の歴史が繰り返されるのであろう)

FEエンゲージは平たく言えば『劇薬じみた進化をするせいで一部のファンをふるい落とし新規層を開拓する』といういつものFEなのだ。システムだけは着々と正当な進化をしていく一方で、シナリオやグラフィック、世界観などゲームを彩る要素は時代に合わせて良くも悪くも大きく変容していく。本作はそんなシリーズとしての変革を改めて見せつけてくれた一作であった。

長年FEに親しんできたエムブレマーの諸君ならばご存じの通りだろうが、FEの変革は割といつものこと。本作はいつもよりもその振れ幅が大きかっただけ。…まぁそれもあってか『全員プレイすべきだぞ!』みたいに雑なオススメは決してできない…が、それは逆に『ファンはプレイしちゃだめだ!』とも絶対に言えないのとイコールである。

当然ながらプレイせずに事前の印象や伝聞だけで批判するなんてのは論外である。もっとも、昔から『確実に文句は言うが新作は絶対に発売日買いしてやりこむ人種』と多方面からお墨付きを頂いているエムブレマー諸君ならば死んでもそんなことしないと信じているが。

本作は確かに歴年のファンほど最初から拒絶反応を示しがちな要素のオンパレードであるが、ソレに隠れたゲーム部分の魅力だってしっかり併せ持っている。この記事で重点的に触れたマップのクオリティやグラフィックなどはまさにソレである。本作はとにかく『プレイしなければ理解できない』部分が凄く多い。

だからこそ、雑なオススメこそはしないがエムブレマー…否、そうでもない人にも本作を手に取ってプレイしてほしいそうすることで初めて本作の良さも悪さも理解できるはず。エムブレマーはのめり込めたならソレで良し、ダメだったならまた次回作で新たな進化を期待すればいいのだ。新規プレイヤーが本作をきっかけにFEファン、ひいてはエムブレマーへの道を踏み出してくれればそれだけで御の字なのである!

 

『ファイアーエムブレム エンゲージ』のAmazonページ

『ファイアーエムブレム エンゲージ(漫画版)』のAmazonページ