さらば2021年!こんにちは2022年!(投げやり)
えー、そういうわけで2022年になったので、2021年にがっつりプレイしたゲームを纏めて振り返りながら語っていくのである!
『もう1月どころか2月も終わるじゃん』とか突っ込まれると泣いちゃうからヤメテ
2020年ではプレイしたタイトル数が妙に少なかったので『ゲーマーとしてコレはどうなんだ…』と思ってたりしないでもなかったが、どうやら2020年はあくまで準備期間だったらしい…。2021年は2020年のスカスカぷりはどこへやら、最早現行機が稼働していない時のほうが少ないレベルでゲームの密度が限界突破しているのである。というわけで今回の記事は過去イチクラスで長いため、全部読むのなら覚悟しておくべし。
(先日の記事でもこんな感じのこと書いたような…)
なお、旧作(レトロゲーム)についても触れていくと流石に手に負えなくなるので、あくまでこの記事で語るのは現行機…より具体的にはNintendoSwitch/PS4/PS5/ACのタイトルのみである。
去年の記事ではゲームタイトル以外に『発売年』『ジャンル』『プラットフォーム』のみ記載していたが、今年からは『メーカー』の項を追加。メーカーは自分調べなので抜けがあるかもしれないが、そこは許して欲しい。複数のメーカーが記載されている場合はデベロッパー(開発元)→パブリッシャー(販売元)の順での記載である。
また『プラットフォーム』の項には『プレイしたプラットフォーム』ではなく『その作品がリリースされた現行機のプラットフォーム』を記載するようにした。プラットフォームの中で太字になっているのが、自分がプレイしたプラットフォームである。『発売年』もそのプラットフォームでリリースされた年に準ずる。
コレクション系作品については『コレクションを起動してからゲームを選択する作品』は一つのコレクション作品として触れ、『コレクションを起動する前にゲームを選択する作品』は個別の作品として触れていく。例として前者に該当するのは『大逆転裁判1+2』『キングダムハーツ HD 1.5+2.5 リミックス』、後者に該当するのは『ファミコン探偵倶楽部(パッケージ版)』『ブラスターマスターゼロ トリロジー メタファイトクロニクル』等である。
ちなみになるべく振り返り作品のネタバレについては触れないようにはしておりますが、それでも少なからずネタバレ要素が含まれる可能性はございますので、先にご了承いただきたいのである。また、今年プレイしたタイトルの中にはCERO Z(18歳未満購入禁止)のものも含まれているため、そちらも注意である。(こちらは備考欄に記載)
さて、それでは着々と語っていくとしよう!
- ファイナルソード Definitive Edition
- ASTRO'S PLAYROOM
- Maneater
- ぷよぷよテトリス2
- スーパーマリオ3Dワールド+フューリーワールド
- ゼノブレイド2
- サムライジャック:時空の戦い
- Bloodstained:Curse of the Moon
- Bloodstained:Ritual of the Night
- Bloodstained:Curse of the Moon 2
- G-MODEアーカイブス33 TETRIS DIAMOND
- バランワンダーワールド
- アッシュと魔法の筆
- ALTDEUS:Beyond Chronos
- パンチライン
- JUDGE EYES:死神の遺言 Remastered
- Newポケモンスナップ
- ファミコン探偵倶楽部 消えた後継者
- ファミコン探偵倶楽部 うしろに立つ少女
- ルーンファクトリー5
- アルカノイドVSインベーダー
- FINAL FANTASY VII REMAKE
- FINAL FANTASY VII REMAKE INTERGRADE
- LiEat
- Minecraft
- TOKYO DARK -REMEMBRANCE-
- 北斗が如く
- CRIS TALES
- 新すばらしきこのせかい
- ピクロスS MEGA DRIVE & MARKIII edition
- ブラスターマスターゼロ
- Tetris Effect Connected
- ブラスターマスターゼロ2
- UNDERTALE
- No More Heroes
- No More Heroes 2: Desperate Struggle
- 大逆転裁判1+2 成歩堂龍ノ介の冒險と覺悟
- ソニックカラーズ アルティメット
- おすそわける メイドインワリオ
- Travis Strikes Again: No More Heroes
- No More Heroes 3
- LOST JUDGMENT:裁かれざる記憶
- 悪魔城ドラキュラ アニバーサリーコレクション
- メトロイド ドレッド
- ドキドキ文芸部プラス!
- 悪魔城ドラキュラXセレクション 月下の夜想曲&血の輪廻
- たべごろ!スーパーモンキーボール 1&2リメイク
- アーケードアーカイブス VS.キャッスルヴァニア
- アーケードアーカイブス 悪魔城ドラキュラ
- ブラスターマスターゼロ3
- アーキタイプ・アーカディア
- キングダムハーツ HD 1.5+2.5 リミックス
- 武装神姫 アーマードプリンセス バトルコンダクター
- Castlevania Advance Collection
- 真・女神転生V
- 東京クロノス
- The Matrix Awakens: An Unreal Engine 5 Experience
- イルベロスウォンプ
- パワプロクンポケットR
- マリオパーティ スーパースターズ
- その他にプレイした作品について
- まとめ
- 最後に
ファイナルソード Definitive Edition
発売:2021年
ジャンル:オープンワールド(?)ARPG
メーカー:HUPゲームズ
プラットフォーム:Switch
2021年プレイ時間ランキング(スイッチ部門)第6位。
出落ちとか言うな。
ハイ、そうです。何をトチ狂ったか2021年最初にプレイした新作ソフトはかの迷作『ファイナルソード』の決定版、その名も『ファイナルソード DefinitiveEdition』である。
今作自体は配信停止になったファイナルソード(以後無印と呼称)から細かい点を追加・修正したその名の通り決定版…なのだが、あいにく自分は無印版をブログで散々語ったことからもわかるように既にクリア済み。
わざわざ今作をプレイする必要性は感じられなかった…がしかし、毒を喰らわば皿までの精神で購入に踏み切ってしまい、結果ファイナルソード2刀流&ファイナルソード3周クリア(無印2周、DE1周)というスゴイんだかスゴくないんだかよくわからない事になってしまった。
ゲーム的にはアプデなどにより諸々の問題点が修正された無印をベース、見ての通りシェーダー周りの修正が行われているのが特徴。ソレ以外の部分については特に変化なし、体感的には一部の攻撃の当たり判定のズレが修正されているように感じられるため、単純にクオリティは高まった。そもそもがアレなので説得力はないかもだが…。
まぁ今作が出たことで一般層もファイナルソードに触れられるようになったのはありがたい点。前にも語ったように今作は粗こそあるものの独自の魅力もあるのでぜひ遊んでほしいところである。
ASTRO'S PLAYROOM
発売:2020年
ジャンル:アクション
メーカー:Sony Interactive Entertaiment
プラットフォーム:PS5
過去記事で既にガッツリ語り済みの作品1号。
いよいよ待ちに待ったPS5専用ソフト。この頃にようやく本体を入手できたので、ここからはしばらくPS5用ソフトが続く。
SIEが誇る新世代のマスコットキャラ『ASTRO』を主人公にしたアクションゲーム。PSVRの『プレイルーム』やPSVitaの『ウェルカムパーク』と同様に、『新ハードではこういう遊び方ができるよ!』というものを示すためのデモ的なソフトであり、PS5購入者であればネットに接続するだけで無償で入手可能。
無償であることが信じられないほどクオリティが高く、ボリュームもそれなり。加えてPS1から続くプレイステーションの歴史を追体験するそのゲーム内容は、往年のゲームファンであるほど楽しめる。仮にPS5から初めてプレイステーションに触れるという人であっても、純粋にアクションゲームとして丁寧に作り込まれているため、満足できるハズであろう。
PS5の本家本元であるSIEがPS5の為だけに作ったゲームであり、ハプティックフィードバックやアダプティブトリガーといったPS5ならではの機能をフルで活用しているため、今作では文字通り『PS5以外では決して出来ない体験』を味わうことができる。PS5はかれこれ発売から1年が経過したが、今なお最もPS5の機能を生かしたゲームは今作であることに間違いはない。
Maneater
発売:2020年
ジャンル:ARPG
メーカー:TRIPWIRE INTERACTIVE
プラットフォーム:PS5/PS4/Switch/XSX/One
備考:CERO Z
まさかまさかの『サメが主人公のARPG』、母親を殺され捨てられた子サメが主人公であり、母の敵であるハンターに復讐する…というストーリー。RPGらしく海洋生物や人間を捕食することで栄養素を補給/成長(レベル)してどんどん強く、そして凶暴になっていく。というか後半の主人公は『地上に上がってジャンプ移動』だの『噛み付きと同時に電撃を発生』だの最早『サメの形をした何か』でしかなかったりするが気にしない。
(サメ映画じゃこういうのも珍しくないとかマジですか)
自分にしては非常に珍しくPS Plusによるフリープレイ。まぁASTRO以外のPS5用ソフトを遊ぼうと思っても、特に刺さるソフトがなかったワケですね。なのでちょうどPS5版がフリプに来ていたコレに白羽の矢が立ったのである。
どっからどう見ても一発ネタでしかないのだが、ゲームとしては案外しっかり作られており、広大な海や河川を泳ぎ回りながる自由度の高さや、海の底の得も知れない不気味さなどは今作独自の魅力といってもいいだろう。なによりも序盤ではなすすべもなく食われるしかなかったワニをはじめとする難敵を成長してからは一方的に蹂躙できるのは実に楽しい。ドキュメンタリー風に人間とサメの殺し合いが描かれる『敵討ち』をテーマにしたメインシナリオもなんだかんだで引き込まれる。
なお、自分は過去に『サメ映画』というものを一切見たことがなかった(風評は聞いている)のだが、今作をきっかけにちょっとばかし興味を持ってしまったのは否定しない。
ぷよぷよテトリス2
発売:2020年
ジャンル:落ち物パズル
メーカー:セガ
プラットフォーム:PS5/PS4/Switch/XSX/One/Steam
落ち物パズルの金字塔『ぷよぷよ』と『テトリス』の頂上決戦!再び!
詳細なゲーム内容については去年の振り返り記事を参照(ぶん投げ)。去年時点での良さはそのままに着々とアプデが行われたため、より遊びやすくなっている。無償のアプデによって歴代の人気キャラやソニックシリーズからのゲスト(ソニック)がプレイアブルになったり、BGMが追加されたりしているのは嬉しいポイント。
去年遊んだのはPS4版であり、今回のはPS5版。実はPS5には『PS5アップグレード』という機能があり、PS4版を購入しているのであれば、そのままPS5版にアップグレードすることができるのだ。せっかくPS5を購入したわけだし、この機能をなんらかの形で体験しておきたい…そこでPS4版を購入済みでかつアプグレに対応していた今作の出番である。ちなみにPS4版とPS5版でセーブデータの互換性は一切ないので注意。
(今作の場合の話であり、この辺りの互換性はゲームによりけりである)
ゲーム自体は結局のところパズルゲーなのでアプグレのメリットはそこまでなかった…どころかむしろ(この当時)クロスプレイに対応していなかったせいでオンラインの過疎具合がより深刻になったというデメリットが発生したりしたのだが、コレもまた一つの学びである。
(クロスプレイに関しては後のアプデでPS4-PS5間のみ可能になった)
スーパーマリオ3Dワールド+フューリーワールド
発売:2021年
ジャンル:アクション
メーカー:任天堂
プラットフォーム:Switch
WiiUにてリリースされた隠れた名作アクション『スーパーマリオ3Dワールド』に追加要素を付加した上で、全く新しい『フューリーワールド』まで収録した豪華セット!ちなみに最初からフューリーワールドをプレイできるためWiiU時代に3Dワールドを購入してた人でも安心。
『3Dワールド』自体が元々評価の高い3Dアクションであったのだが、より注目すべきはやはり『フューリーワールド』の方である。3Dワールドは3Dランドからの流れを汲むシンプルな3Dステージクリア型のアクションであり、正直自分としては物足りなく感じていたのだが、フューリーワールドは操作感こそ同一なものの、システムは完全にマリオ64から続く箱庭マリオの系譜!!
ボリュームこそそれなりではあるものの、箱庭マリオ特有のフィールドの開放感や攻略の自由度の高さは完璧である。久々に3Dゲームの可能性を深く切り開いたマリオシリーズの本気というものを魅せられた気分である。個人的には大好きなサンシャインのネタが多く仕込まれてたのもナイス。願わくばいつか今作並のフィールドを複数探索できるような箱庭マリオの新作が遊べる日が来ることを祈っているのである。
ほぼほぼフューリーワールドの話しかしてないが3Dワールドも元は『スーパーマリオ3Dランド』からの系譜の到達点とも言うべき内容の作品であるため、そちらを未プレイならば間違いなく楽しむことができる一作。細かい違いもあるのでそちらを探すのもまた一興か。
ゼノブレイド2
発売:2017年
ジャンル:RPG
メーカー:モノリスソフト/任天堂
プラットフォーム:Switch
2021年プレイ時間ランキング(スイッチ部門)第1位。
モノリスソフトが誇るゼノブレイドシリーズ3作目。ゼノシリーズで区切るともっといっぱいあるが、この辺は切り込んでいいか微妙なのでスルー。広大なフィールドと濃密なストーリーが魅力のオープンワールドRPGである。
本当のところを白状すると発売日に限定版を購入済みだったのだが、ダラダラと放置してるうちにスマブラSPにホムヒカが参戦してしまい、『やべぇいい加減プレイしなくては…!』となって大急ぎでスタート。
基本システムは前作・前々作と同様にオープンワールドとなっており、目に映る場所ならば大体どこへだって行ける。バトルシステムは基礎こそ同じなものの、新たにブレイドシステムや3種のコンボが追加されたことにより体感ではほぼ別物へと進化した。あまりにシステムが複雑なため、完全に理解するまでに誇張抜きで40時間程度かかってしまうレベルではあるが、その分システムを理解して立ち回った時の爽快感はシリーズでも随一といえる。
シナリオについてはややコア寄りだった前2作に比べると比較的明るく、ライトな雰囲気に仕上がっている。しかしそれでいて『ゼノに求めているのはこういうのだ!』というポイントは抑えてくれているので一安心。おそらく歴代シリーズで最も入門編にちょうどいい作品。ナンバリング的な前作にあたるゼノブレ無印は未プレイでも楽しめる作りになっている。
かなり大急ぎでプレイを開始した今作だったが、蓋を開けてみると2021年にプレイしたゲームで最も時間を食われることとなった。というのも今作はボリュームが凄まじいことになっているため。単純なストーリークリアですら短く見積もっても100時間コース、各ブレイドのイベントまでこなしていくと軽くその何倍も時間が溶けていくこととなるのである。しかしそれでいて全ての要素のクオリティがずば抜けているため、全く冗長さを感じさせないのがまた凄い。
サムライジャック:時空の戦い
発売:2021年
ジャンル:3Dアクション
メーカー:Soleil Ltd./DMM Games
プラットフォーム:PS4/Switch/PC
備考:海外版は前年発売(One版あり)
海外アニメ『サムライジャック』を原作とするゲーム作品。原作こそ海外発であるが、このゲーム自体の開発は日本。なので当然日本版も出てくれた。ジャンルとしてはニンジャガイデン等の系譜である3Dアクション。未来へと飛ばされたサムライ…通称ジャックが現代へと帰還するため奮闘する作品であり、アニメの各エピソードをモチーフとしたステージを進んでいく。
ちなみにサムライジャックは完結編となるシーズン5が日本未放送であることから日本では未完の作品になってしまっているのだが、今作ではシーズン5のキャラが登場したり、それらに纏わるストーリーが展開したりもする(というかシーズン5→今作という時系列)ため、少々変則的な形ではあるがようやく日本でも『サムライジャック』のフィナーレが迎えられるようになった…と言えるかもしれない。
ぷよテト2に引き続きこれまた去年にプレイしていたタイトルだが、去年プレイしたのは海外版、今回は日本版が改めてリリースされたので、そちらで何が変わっているのかを知るためにプレイしたのだが…まぁ結論から言うと何も変わっていない。強いていうならタイトルが変わったくらいかな。海外版の時点でローカライズは既にされてたからなんとなく察してはいたケド。あと体感ロード時間が短くなってるように感じたが、コレは日本版がどうこうというより、PS5でプレイしているからな気がしないでもない。
Bloodstained:Curse of the Moon
発売:2018年
ジャンル:アクション
メーカー:インティ・クリエイツ/ArtPlay
プラットフォーム:PS4/Switch/One/Steam
後述する『Bloodstained:RotN』のスピンオフ。『Curse of the Moon』であって『Circle of the Moon』ではない。開発期間がRotNと被っていた影響から、こちらの開発はガンヴォルトやロックマンゼロでお馴染みな2Dアクションの雄、インティ・クリエイツが担当。
主人公を務めるのはRotNのサブキャラでもある斬月、プレイング次第では本家の仲間はおろか主人公すら斬り捨てるトンデモナイ男だが、だからこそ印象に残る。プレイアブルキャラは前述の斬月のほか、鞭を扱うRotNの主人公ミリアム、本人は弱いがサブウェポンの魔法が強いアルフレッド、コウモリに変身できるジーベルとそれとなく『悪魔城伝説』っぽさがある組み合わせ。
RotNが探索型悪魔城の系譜なのに対し、こちらは古典的な面クリア型悪魔城の系譜。悪魔城で例えるならば『悪魔城伝説』が最も近い。そちらに合わせてかデザインは全編ドットのレトロ調でBGMもチップチューンとなっている。
肝心のゲーム部分については流石のインティ製といったところで、簡単すぎず難しすぎずの丁度いい塩梅のアクションゲームとして手堅く纏まっている。1周のボリューム自体は然程でもないものの、マルチエンディングを採用しているほか、特定条件を満たすと専用のゲームモードが解禁されるなど想像以上にボリューム多め。全部のモードを完全に遊びつくそうとするなら中々歯ごたえがあって楽しい。
Bloodstained:Ritual of the Night
発売:2019年
ジャンル:Igavania
メーカー:ArtPlay/DICO/505 Games
プラットフォーム:PS4/Switch/One
悪魔城ドラキュラシリーズで名を馳せた『IGA』こと五十嵐氏が送る完全新作。システム的には『月下の夜想曲』等に代表される探索型悪魔城の系譜(システム的には暁月が最も近い)であり、公式は『Igavania』というジャンルを提唱している。まぁ『メトロイドヴァニア』とか迂闊に名乗ったら花札屋か元実家のどっちに怒られても文句言えないし…。
本家本元の魅力を魅せてやると言わんばかりにリリースされた今作ではその期待に恥じぬ広大なマップを様々なアクションで心ゆくまで探索することができる。堅実な作りでありながら、探索の楽しさやアイテムを手に入れるたびに探索範囲が広がる喜び、そして攻略の自由度の高さといったこのジャンルに求められる要素は全て今作に詰め込まれている。勿論シーケンスブレイクだってアリ。まさしく理想的な『メトロイドヴァニア』…じゃなかった『イガヴァニア』と言っていいだろう。
豊富なやり込み要素も特徴で、特にマップ踏破やシャードのコンプリートはやり込みがいがあって楽しい。仮に収集要素をコンプしたとしても、今度はボスラッシュや斬月・ブラッドレスといった別キャラモードなどまだまだ盛りだくさん。フルボイスで進行するストーリーも夢中になれる面白さ、クールかと思いきや結構な天然だった主人公ミリアムは必見である。ちなみに時系列的にはCotMの10年後らしいが、どちらから先にプレイしても問題なし。
Bloodstained:Curse of the Moon 2
発売:2020年
ジャンル:アクション
メーカー:インティ・クリエイツ/ArtPlay
プラットフォーム:PS4/Switch/One/Steam
当初はRotNのスピンオフであったCotMの続編。RotNの項で触れた通りCotMはRotNの10年前を描く話だったワケだが、今作はCotMの直接の続編という扱いである一方でRotNには繋がらないパラレル…という地味にややこしいポジション。コレに併せてRotNでは重要人物だったとある人物のポジションや性格が今作だと大きく異なっている。
プレイアブルキャラは引き続き主人公の斬月のほか、新ヒロインのドミニク、前作の斬月を更に尖らせたような性格のロバート、そして犬のハチという前作以上に濃い面々が揃っているのが特徴。新キャラの性能はいずれもやたらとピーキーであるため、前作以上に多彩な攻略が出来るようになっている。ちなみにとある条件を満たすと前作の仲間たちも使えるようになる。
開発はCotMから引き続きインティ・クリエイツが担当、故に安定のインティクオリティ。前作の時点で非常に良く出来たアクションゲームであったが、今作ではソレが更に洗練されており、全体的なボリュームは増加、ステージギミックのバリエーションも増えている。ソレに応じて前作に比べると難易度は上がってしまったものの、一方であからさまに初心者救済として調整されたハチのようなキャラもいるためアクションゲーム下手な人でも安心して手を出せる。
ストーリー面の演出も強化、特にありがたいのはステージ間での幕間シーンが追加された点。前作の戦いを経たことによる斬月の変化や新たな仲間たちとの交流は今作の大きな見どころの一つである。
G-MODEアーカイブス33 TETRIS DIAMOND
発売:2021年
ジャンル:アクションパズル
メーカー:ジー・モード
プラットフォーム:Switch
かつてフィーチャーフォン向けに配信されていた多種多様なアプリゲームを当時そのままNintendoSwitch向けに復刻を続けているサービス『G-MODEアーカイブス』、早いものでそのタイトルも33作目、33作目に選ばれたタイトルはまさかまさかの『テトリス』である!
(ちなみにこの記事を書いている時点では40作以上が配信済み)
このシリーズはとにかく続いてほしいので気になったヤツは一応購入するも放置してしまうケースのほうが大半だったのだが、テトリスが来るとなれば全力で手を出すほかあるまい。ゲームシステム自体は普通のテトリスではあるものの、今作ではそこに『ダイアモンド』という新システムが追加されている。
『一定の周期で落下してくる光るテトリミノを消すと通常より倍のスコアが手に入る』という単純明快なシステムなのだが、コレを考慮に入れた上でミノを積み上げていくのは地味に難しく、そして楽しい。ちなみにもちろんダイアモンドシステムなしの従来どおりのテトリスも遊べるほか、詰将棋のように決められたミノだけを使ってALL CLEAR(全消し)を狙うパズルモードも搭載されているため、想像以上にボリュームはある。
まぁ身も蓋もないことを言ってしまうと携帯アプリの移植でしかないので、純粋にクオリティの高いテトリスを遊びたいというだけならば後述する『テトリスエフェクトコネクテッド』をオススメしたいが、ソレとコレとは別で歴史的価値の高い1作だったのである。
バランワンダーワールド
発売:2021年
ジャンル:ワンダーアクション
メーカー:アーゼスト/スクウェア・エニックス
プラットフォーム:PS5/PS4/Switch/XSX/One/Steam
過去記事で既にガッツリ語り済みの作品2号。
『ソニック』『NiGHTS』『ファンタシースター』といった名だたる名作を世に生み出して来た中裕司氏と大島直人氏が20年ぶりにタッグを組んでリリースした(ある意味)旧SEGA…旧ソニチの魂を感じる1作。ちなみに自分は今作を最高の環境で遊ぶためにPS5を購入した。
謎のマエストロ『バラン』に導かれて心象世界を巡る…という作品であり、より厳密にジャンルを示すならば『箱庭探索アクション』である。箱庭ゲーといえば今作のコンビならソニックアドベンチャーやバーニングレンジャーという偉大な前例が存在するものの、今作はそこから更に『探索』の部分に力が入っているのが特徴。様々なコスチュームを着替えながら多彩なアクションでステージを飛び回るのは本当に楽しい。
(コスチュームが揃うまで非常に退屈というのも事実だが)
テキスト等は最低限しか存在しないものの、それでもジェスチャーや音楽で訴えかけてくるゲームデザインは刺さる人にはとことん刺さる。コレを『説明不足、退屈』と取るか、『なんかよくわからないけど楽しい!!』となるかで今作に対する印象は大きく変わることだろう。
巷では今作は散々な評価を受けてたりもするが、ソレについては『正しいけど間違ってる』と言いたい。今作はあくまで『レジェンドタッグが新たに送る完全新作』であって、『レジェンドタッグが生み出した名作の精神的続編』では決してない。ただどうしても第一印象は『NiGHTS』や『ソニック』のソレであるため、それらの魅力を求めて今作に手を出して『なんか違う…』となってる人が多いようなイメージである。『全く新しい箱庭アクション』として色眼鏡抜きで今作をじっくりプレイすれば今作ならではの魅力をしっかり感じ取ることができるハズである。
(まぁ相応に問題点も多いっちゃ多いのは否定しないケドね…)
アッシュと魔法の筆
発売:2019年
ジャンル:ペイント・アクションアドベンチャー
メーカー:Sony Interactive Entertainment
プラットフォーム:PS4
備考:PSVR対応(要PSMove)
自分で描いたカイブツたちと共に広めのマップを探索するアクションアドベンチャー。マップのあちこちには自由に絵を描ける壁が点在しており、プレイヤーの自由でゲーム内の世界を彩ることができる。ちなみに絵を描くといっても実態としては『絵のパーツ(調整可能)を配置していく』という形になるため、自分のように絵が苦手なプレイヤーでも十分楽しめるのがありがたい。
主人公のアッシュは絵が上手いことさえ除けば普通の少年なので敵キャラである悪ガキグループからは逃げ回るしかない…が何故か凄まじい身体能力を有しているため、ド派手なパルクールアクションであちこちを跳び回ることが可能であり、そこまでストレスは感じない。
(どのへんが『モヤシ』なんだとツッコみたいがツッコむだけ野暮か)
雰囲気はさながらCG映画のようであり、どちらかというと『ゲームを攻略する』というよりは『物語を楽しむ』という点に比重が置かれている。様々なカイブツや悪ガキとの交流を通して描かれるシナリオには引き込まれるばかり。ゲーム内に出てくるカイブツのデザインも一見するとホラーではあるものの、表情の変化やジェスチャー等が非常に可愛らしいものになっているため、見ていて癒やされる。
ちなみにPSVR専用のモードが一つ用意されているものの、あくまでオマケレベルの内容なので気にしなくてもOKである。
ALTDEUS:Beyond Chronos
発売:2021年
ジャンル:VRインタラクティブストーリーアクション
メーカー:MyDearest
プラットフォーム:PS4/SteamVR
備考:PS4版はPSVR専用(要PSMove)
今から遥か遠い先の未来で謎の存在『メテオラ』を相手に巨大なロボット『マキア』に搭乗して戦う少年少女を描くVR専用のADV。
『ADVでVR?』と思うかもしれないが、実はADVはVRと最も相性のいいゲームジャンルかもしれないのだ。スチル代わりに視界・距離を生かした演出も出来る上、立体音響を生かして『オマエ、いつの間に!?』となる場面など、『主人公とプレイヤーの視覚・聴覚をリンクさせる』ことによりできる表現は非常に幅広い。当然今作においてもこれらの表現は採用されており、全編通して没入感溢れる作品に仕上がっている。
シナリオはもう全てにおいて最高としか言い様がなく、どこをピックアップすべきか迷うレベルであるが、特に盛り上がるのは巨大ロボ『マキア』に搭乗するマシンアクションパート。このパートではプレイヤー自身がマキアを操縦するため、バリアの展開や攻撃などをプレイヤー自身のモーション操作で行うこととなる。前述した通り視界は完全に主人公と共有されているため、この時の臨場感は凄まじいの一言。また、このパート中は強制的にテキスト進行がオートで行われることもあり、戦闘の展開やボイスのタイミング等が徹底的にBGM…というかボーカル曲の盛り上がりに合わせて変化するのも魅力。襲い来る敵に対してどのような攻撃/対処を行ったかによって戦闘の内容や物語そのものが分岐したりといった作り込みも豊富である。同じくらい360度全方位を利用して描写されるライブシーンもこれまた必見。
今作の魅力についてはいつか単独記事でガッツリ語りたいところであるが、アツくなりすぎてしまい未だ文章が纏まっていないため、もうしばらくお待ちいただきたい。プレイするにはPSVRだけでなくPSMoveが2本必要となるため、プレイ環境の構築が少々ライト層に勧めづらいというのが最大のネックであるが、そのハードルを超えるだけの価値はある一作である。個人的には『Rez Infinite』と並びVRゲーの頂点として推したい作品。
パンチライン
発売:2016年
ジャンル:幽体イタズラアドベンチャー
メーカー:MAGES.
プラットフォーム:PS4
キャラにイタズラをして連鎖的に目的の達成を目指す3Dパートと、シナリオが大きく動くアニメーションパートから成るアドベンチャーゲーム。とある事情から幽体になった主人公がラッキースケベ(?)でパンツを見ないようにヒロインたちに干渉していく…というヘンテコな設定が特徴。ちなみにパンツを見ると紆余曲折の末人類が滅亡する。
3Dパートの攻略法は一本道、かつ割とトンデモな展開が発生することも少なくないので、基本的には『とりあえず試してみて、そこから攻略法を推理していく』というゲーム性。ムービーが多いことから『映画を見るためにゲームをしてるのか?』等と言われるゲーム(所謂ムービーゲー)は世の中にそれなりに存在するが、おそらくソレの最も極端なパターンが今作であろう。
今作のシナリオは『〇話』という話数で区切られているが、1話ごとの(ゲームとしてプレイする)3Dパートと(アニメ映像を観賞する)アニメーションパートの比率が1:2程度の割合であり、加えて毎話ごとにOPとEDまでも流れることから猶更アニメ感が強い。それどころかゲーム中盤以降は3Dパートが完全に存在しなくなるため、本当にアニメ映像を見ているだけになる。言ってしまえば今作は『アニメの中にゲームがある』…とでも言うべきだろうか。
ちなみにシナリオ自体は普通に面白いし、アニメ映像自体は高品質だと感じたので、普段からアニメ系作品に触れているならばオススメできる作品かも。
JUDGE EYES:死神の遺言 Remastered
発売:2021年
ジャンル:リーガルサスペンスアクション
メーカー:セガ
プラットフォーム:PS5/XSX
2021年プレイ時間ランキング(PS4/PS5部門)第3位。
キムタクこと木村拓哉演じる八神隆之を主人公に据え、龍が如くシリーズの新たな方向性を示した『ジャッジアイズ』のPS5/XSX向けリマスター版。おそらく後述する『ロストジャッジメント』に向けた販促でリリースされた作品。
元々のゲーム自体のクオリティは過去記事で散々語っていることからもわかる通り、ハッキリ言って『PS4向けアクションゲーム最高傑作の1つ』に数えてもいいレベルであるが、今回のリマスターではそこに60FPS化&高解像度化が為されており、更に全体的なクオリティが向上しているのが特徴。とはいえあくまでリマスターなのでゲーム的な追加要素は特になし。強いて言うならオリジナル版では中盤以降に存在した配信制限(スクショ等ができない)が全撤廃されているというくらい。
今回のリマスターについてはプレイ済みだったこともありスルーする気マンマンだったのだが、直前になって『リマスター版はプレイスポット(ミニゲーム)の内容が異なる』という情報が入り手を出すこととなったのである。まぁ今作は定価1980円という驚異の安さを誇る作品であるため、『まぁソレくらいならいいか』と気軽に手を出せたというのも大きいだろう。
ちなみに肝心のプレイスポットはぷよぷよ(ぷよテトベースの簡易版)とピンボールパーラー(Steam向けピンボール)が消滅、その代わりにバーチャ2とアウトランが新規収録されていた。
Newポケモンスナップ
発売:2021年
ジャンル:カメラアクション
メーカー:バンダイナムコスタジオ/株式会社ポケモン
プラットフォーム:Switch
1999年にリリースされた名作『ポケモンスナップ』の続編がまさかまさかの2021年に登場。プレイヤーはレンティル地方を舞台に、ポケモンが発光する『イルミナ現象』の謎を追うためポケモンの調査を行っていくこととなる。『予め用意されたレールの上を進みながら、ポケモンたちが最も輝く一枚を撮影する』というシンプルな根っこの部分はそのままに、純粋にクオリティ・ボリューム共にパワーアップしているという理想的な続編である。
前作がリリースされた時代からポケモン自体の総数が増えたことでどうなるものか思われていたが、その心配は杞憂に終わる。登場するポケモンは全種類とまではいかずとも、前作の比較にならないほど増加、それに合わせてマップのバリエーションも多彩。マップ攻略中のルート分岐も増えたため、何度プレイしても新たな発見があるというリプレイ性にも長けている。プラットフォームがSwitchになったことで『自分なりの最高の1枚』を気軽に全世界に向けて共有しやすくなったのも嬉しい限り。
なによりも『3Dの世界を生き生きと生活するポケモンたち』を眺めることができることに今作の意義があると言えるだろう。
ファミコン探偵倶楽部 消えた後継者
発売:2021年
ジャンル:アドベンチャー
メーカー:MAGES./任天堂
プラットフォーム:Switch
備考:パッケージは限定版のみ
過去記事で既にガッツリ語り済みの作品3号その1。
ディスクシステム時代の雄『ファミコン探偵倶楽部』が令和の時代にまさかの復活。
こちらはシリーズ1作目『消えた後継者』のリメイク、今作の移植は数多く行われてきたが、リメイクとなるのは今回が初、驚異の31年越しの復活である。
インターフェースは昨今のADVに近いものに一新、システムもSFC版『うしろに立つ少女』のものに合わせられたため、(流石に少なからず古い点もあるが)そこそこ快適に遊ぶことができる。リメイクによる最大の変化はやはりフルボイス化、あまり声優に詳しくない自分でも知っているレベルの超豪華な布陣であり、その中にはかつてサテラビューでリリースされた『雪に消えた過去』から続投しているキャストもいる。また、全キャラに新規で立ち絵が追加されたため、オリジナル版では背景の一部にしか見えなかったキャラたちも生き生きしているように見えるようになった。
シナリオに少しでも華やかさを出すためか、新キャラとして看護婦さんを投入、オリジナルだとイマイチ影が薄かったヒロインのあゆみちゃんの出番増加&CGカットイン追加等のようにそれなりに手が加わっているものの、それらは全てオリジナルの良さを崩さない範囲での追加であり非常に丁寧。大筋のシナリオの流れも同一であるため、当時のファンでも非常に安心できるつくりになっている。
オリジナル版の前編→後編で存在した主要人物の衣装変更が再現されていたり、かつて数多くのプレイヤーを苦しめたであろう3D迷路パートもそのまんま収録、BGMを当時のものに切り替えることができる等、細かい点でも抜かり無い。
ファミコン探偵倶楽部 うしろに立つ少女
発売:2021年
ジャンル:アドベンチャー
メーカー:MAGES./任天堂
プラットフォーム:Switch
備考:パッケージは限定版のみ
過去記事でガッツリ語り済みの作品3号その2。
ファミコン探偵倶楽部の2作目『うしろに立つ少女』のリメイク、こちらも前作同様に奇跡の復活である。
『消えた後継者』同様にインターフェースの一新やフルボイス化、立ち絵の追加が行われているのが特徴。こちらについては過去(といってももう21年前だが…)に一度SFCでリメイクされていることもあってか、『消えた後継者』に比べるとシナリオ面の変化は少なめ。
ベースになっているのはSFC版『うしろに立つ少女』であるため、あちらにあった偽バッドエンドやオマケ要素の『あゆみちゃんとのラブラブチェック』も勿論用意されている。当然、SFC版で追加された例のホラー演出も健在である。その代わりSFC版の時点で抹消されていた3D迷路パートも消えたままなのは少々残念かも…?
『うしろに立つ少女』の立ち絵は既にSFC版で大半のキャラに専用のものが与えられていたが、今回のリメイクでもきちんとそれらのデザインを踏襲したものが用意されている辺りにスタッフの拘りが垣間見える。FDS版、SFC版、そして今回のリメイクでそれぞれのキャラの立ち絵を見比べてみるのもまた一興。前作と合わせて『原点を非常に忠実に再現したリメイク』の代表例とも言うべきリメイク作品に仕上がっているのが実に素晴らしいというほかあるまい。
ルーンファクトリー5
発売:2021年
ジャンル:ファンタジー生活ゲーム
メーカー:HAKAMA/マーベラス
プラットフォーム:Switch
2021年プレイ時間ランキング(スイッチ部門)第2位。
『牧場物語』シリーズから引き継いだ牧場経営SLGにARPG要素をミックスさせたことで独自のファン層を開拓したルンファクシリーズ待望の完全新作。開発元たるHAKAMAはかつての同シリーズ主要スタッフが立ち上げたデベロッパーであるため、そういう面でも安心。
これまでのナンバリング作品では原則トップビュー(見下ろし視点)であったものの、今作では『フロンティア』『オーシャンズ』に近いサードパーソンビュー(三人称視点)を採用。据置機のパワーを感じられるフィールドやダンジョンが最大の特徴である。シリーズお馴染みの要素は大体網羅されており、メインシナリオを進める以外にも季節の作物を育てるもよし、フィールドを探索して新たなロケーションを見つけるもよし、ダンジョンを冒険して強敵と戦うもよし、気に入ったキャラと友情を育んだり恋愛するもよし…と様々な楽しみ方ができる。
強いてネックを挙げるとすればやはりバグの多さだが、まぁこの時代なのでちょいちょいバグ修正のアプデが行われているので安心といえば安心か。そのバグについても評判のいいルンファク4等と比べた場合の話なので、初代(新牧場物語)やルンファク2の時代を思い返せばだいぶマシなレベルである。
アルカノイドVSインベーダー
発売:2020年
ジャンル:全方位迎撃反射アクション
メーカー:タイトー
プラットフォーム:Switch
備考:『スペースインベーダー インヴィンシブルコレクション』の購入特典
かつて社会現象を巻き起こした『スペースインベーダー』とブロック崩しブームの火付け役『アルカノイド』というタイトーが誇るゲームを嗜むものならば知らぬ者はいないであろうアーケードのレジェンドが合体した1作。
単品での販売は行われておらず、『スペースインベーダー インヴィンシブルコレクション』というコレクション作品を購入すると特典としてDL権が与えられる…という特殊なポジションの作品である。自分も当初はコレクションの方が優先だったのだが、蓋を開けてみるとこっちの方をガッツリ遊ぶことになってしまった。
ブロック崩しとSTGを合体というとどうにもイメージしづらいが、早い話が『アルカノイドの自機でプレイするスペースインベーダー』である。プレイヤーは能動的に攻撃することはできず、代わりに敵弾を反射することでインベーダーたちを撃退していく。当然ながら反射した弾は壁に当たると挙動を変える。あとは制限時間内に敵を全滅させればクリア…というわかってしまえば非常にシンプルな作りである。
終盤になるにつれ一見無理ゲーのような配置もチラホラ出てくるが、いかなる配置においてもプレイングとスキルを活用することでクリアできるようになっているのは実にお見事。ちなみにスキルはキャラに紐づいているのだが、このキャラというのが…小夜ちゃん(奇々怪界)やボブルン(バブルボブル)、Ti2(ダライアスバースト)のようにまさかのタイトーオールスターとなっているのも特徴である。
FINAL FANTASY VII REMAKE
発売:2020年
ジャンル:ARPG
メーカー:スクウェア・エニックス
プラットフォーム:PS4
2021年プレイ時間ランキング(PS4/PS5部門)第4位。
(後述のPS5版と合算されてる可能性あり)
かつてプレイステーションの勝利を決定付けた伝説的なキラータイトル『ファイナルファンタジーVII』がついにリメイク。本当に、ほんっとーに難産でしたねコレ…。
オリジナル版のFFVIIは本家シリーズ初の3Dながらもシステムは従来のATB、つまりコマンド選択型であったが、今回のリメイクでは戦闘中常時移動+位置による回避が可能、ATBの状態に関係なく通常攻撃が行える等、よりARPGに近い作りとなっている。とはいえATB自体はそのまま残っており、コマンド選択時はスローになったり回避よりもガードで耐えた方が安定するバランスだったりとそのゲーム性は突き詰めると『ARPGとしての側面もあるコマンド型RPG』なので、アクションが苦手というプレイヤーにも充分オススメできる一作。
オリジナルのFFVIIはディスク3枚組の大容量(容量の大半はムービーだが…)だったこともあり、あのボリュームを単作で再現しきるのは無理…ということで今回のリメイクは複数作への分作となっている。つまり今作単独では完結せず、原作のディスク1部分で終了するのだけは注意。しかしながらディスク1だけとは思えないほど密度が増しているほか、オリジナルには存在しなかった展開や追加ボス等も多数用意されているため、体感でのボリュームは充分。当時はまだ存在していなかったACやCCをはじめとするコンピレーション作品のネタが潤沢に取り入れられてることもあって、それらの作品をプレイ済みだとなお楽しめる。
いろいろな事情があって発売日に購入したままプレイせずに放置していたのだが、後述のPS5版の知らせを耳にして急遽プレイを開始したのである。結局PS5版発売までにはクリアできず、それどころかプレイ中に今作のフリプが始まるとかいう凄まじいグダグダっぷりだったのだが気にしない。完全クリア後は後述のPS5版へアップグレードしたのである。
FINAL FANTASY VII REMAKE INTERGRADE
発売:2021年
ジャンル:ARPG
メーカー:スクウェア・エニックス
プラットフォーム:PS5
備考:無印PS4版からアプグレ可(追加シナリオは別売り)
2021年プレイ時間ランキング(PS4/PS5部門)第4位。
(前述のPS4版と合算されてる可能性あり)
前述したFFVIIリメイクのPS5版。厳密にいうならば『INTERGRADE』が付くのはPS5アップグレードを行わなかったヤツだけっぽいのだが、PS公式のデータベース的には普通にアップグレードした方もこの表記なので、本記事でもこう呼ぶ。
ポジション的にはPS4版FFVIIリメイクのリマスターといった趣であり、PS4版の内容はそのままに高解像度化・高FPS化が行われた上で、ムービーシーン以外ならいつでもカメラを自由に操作しての撮影モードが使える…といった違いがある。PS4版のセーブデータはそのまま移行可能。ちなみに完全クリアしたセーブデータを移行すると開幕から凄まじいことになる。
また、PS5版限定のDLCとして『INTERmission』が配信。こちらは本編では影も形もなかった仲間キャラの一人、ユフィの視点でリメイク本編の物語を追う完全新作エピソード。新キャラのソノンと共に神羅の野望に立ち向かうこととなる。
(最初からPS5版を購入した場合はDLCの購入は不要)
リメイク本編でもキャラごとの操作感は大きく差別化されていたが、そのいずれとも比較にならないレベルでユフィのアクションは特徴的。任意での属性変化、スピード感溢れるアクション、ソノンとの連携といった多彩なアクションが行えることもあり、ぶっちゃけリメイクのキャラの中ではダントツで使用していて楽しい。シナリオも短めながらよく練り込まれており、特にDCのプレイヤーであれば衝撃の展開が連続することとなる。
また、DLCシナリオをクリアすると本編にもボスが追加される。こちらは本当に、冗談抜きで無慈悲な強さを誇るため、腕に自信のある方は挑んでみるべし。アイツ一人だけどう考えても別のゲームやってるから。
LiEat
発売:2021年
ジャンル:RPG
メーカー:PLAYISM
プラットフォーム:Switch
過去記事で既にガッツリ語り済みの作品4号。
非常にシンプルな作りのコマンド式RPGの短編が3本セットになった作品。3つの短編を通して詐欺師と嘘食いドラゴンの物語が描かれる。
RPGながら戦闘そのものよりもマップ内の探索や各人物との会話に比重が置かれているのが特徴であり、どれだけじっくり世界観を楽しんだかによって戦闘そのものの難易度が変化する。極論言うと戦闘を全くやらなくてもしっかり探索していれば詰むことはない。
全体的なノスタルジックな雰囲気と少しばかりダークな世界観の組み合わせが実に魅力的であり、どこか寂しげなオルゴール調のBGMが織りなすそこはかとない暖かさがなんとも…言葉にしづらいが印象的である。登場人物達も生き生きしており、その中でも詐欺師(主人公)とエフィーナのカッコよさ/可愛さは今作を語る上で避けることはできないだろう。一作限りのキャラでもセリフ回しや立ち回りが非常に印象に残りやすいキャラが多数おり、そこがまたイイ。
短編なので当然ながらボリュームが少ないのがネックかもしれないが、その分気軽に手を出し、気軽にプレイできるのが今作の強みともいえるだろう。
Minecraft
発売:2019年
ジャンル:サンドボックス
メーカー:Mojang/マイクロソフト
プラットフォーム:PS4/Switch/One
最早ゲーマー層以外にも浸透したと思しき天下の『Minecraft』だが、実を言うと自分は今までプレイしたことが一切なかった。その原因は始める理由がなかったとかそもそもサンドボックスゲー自体が苦手だったりとか色々あったのだが、今回どうしてもプレイせざるを得ない理由ができたのでプレイ。その理由とはズバリ『ソニック』である。世界一有名なハリネズミ、ソニック・ザ・ヘッジホッグの30周年企画の一環としてマイクラ内に『ソニックをベースにしたワールド』が追加される…という報が舞い込んできたため、ソッコーでプレイするに至ったのである。
(訳:マイクラ部分は全く遊ばずソニックワールドのみの語りです)
ソニックワールドではソニックシリーズを3Dフィールド上で再現したアクトをゴール目指して突き進むこととなる。一定以上のリングを持ってゴールすればACT2、ACT3…と更に次のACTへと進むことができる。ちなみにアクト自体は完全自動生成なので終わりはない。(コレに気付かずACT77まで行きました…)
ステージはクラシック時代の3作から『グリーンヒル』『ケミカルプラント』『スカイサンクチュアリ』がチョイスされている。例によって例の如くソニック3が見事にスルーされてるのは気にしない。シリーズ恒例のループ構造やケミカルプラントのトラップ、スカイサンクチュアリの光球ワープまで再現されているのは実にお見事。アチーブメントやスペシャルステージでのカオスエメラルド集め、そしてハードモードといったやりこみ要素も潤沢に設けられているため、やりがいも充分。やりこみによってはソニック以外にナックルズやテイルス、エミー、シャドウといったキャラも使用できるようになるのも素晴らしい。当然カオスエメラルドを全て集めると…。
BGMそのものは原曲でありながら『Event - The Base(アドベンチャー2)』『ゲームセレクト(メガコレクション)』といった通な選曲がされているほか、小ネタとしてシャドゲのバイクが置かれていたり、カラーズのウィスプ人形があったり、トルネード2がアドベンチャー通りの変形をしてくれたりとスタッフの愛を感じるワールドであった。
TOKYO DARK -REMEMBRANCE-
発売:2017年
ジャンル:アドベンチャー
メーカー:Cherrymochi/ソニー・ミュージックエンタテインメント
プラットフォーム:PS4/Switch/Steam
現代日本を舞台としたホラーADV。今となってはそれなりに珍しいサイドビューのADVである。ホラーのジャンルとしては和風…サイコホラー…ファンタジーかな?…いや伝記物かも…。ホラーへの造詣が浅いせいでこの辺が曖昧である。相棒が行方不明になったことをきっかけに大きく動き出す、能面を中心にした一連の事件を主人公、伊藤刑事の視点で追っていく。
舞台となるのは現代の東京、事件を巡って伊藤刑事は東京を果てから果てまで駆けまわる。時には様々な選択を迫られる時もあり、道中どのような選択をしたかによって伊藤刑事、そしてソレを取り巻く人物たちの運命は大きく揺れ動く。選択によって伊藤刑事自身のパラメータも大きく変動し、その値によって行動そのものが変わってしまったり、精神を病んでしまうこともある。
ゲーム的な攻略が楽しいADVである一方で、やっぱりホラーゲーなので怖いものは怖い。特に道中幾度となく出てくるサブリミナル演出のせいで能面がトラウマになる人も出てくるだろう。でも時々伊藤刑事の可愛らしいカットインが差し込まれることもあるのでギリ中和されてるかも。
自分は原則超ド級のビビりなのでホラーゲーは全くプレイしないことにしているのだが、そろそろ克服しないとなという気分にもなっていたため、とりあえず最初に目に入った+アニメ調であんまり怖くなさそうな本作をチョイス。結果ビビり散らす羽目になった。
北斗が如く
発売:2018年
ジャンル:アクションアドベンチャー
メーカー:セガ
プラットフォーム:PS4
『龍が如く』シリーズと『北斗の拳』シリーズのコラボ作品。ここまでシンプルかつコラボ対象がわかりやすいタイトルは中々ないだろう。今作については発売当時に既にクリア済みであったが、今回コンプを目指して改めてプレイしなおしたのである。まぁやったことといえば素材集めと最高難易度のストーリーモードくらいだが。
コラボ…というと双方の作品のキャラの共演というのをイメージしがちだが、今作においては『龍が如くシリーズのシステムで北斗の拳のキャラが暴れまわる』というものなので、ぶっちゃけゲームシステム以外で龍が如く要素はほぼない。そのため『北斗の拳の新作ゲーム』として見た方がしっくりくる。キャラのCVが如く準拠になってたりごくごく一部のみ如くからゲスト出演してるヤツはいるが。
ストーリーは完全オリジナル、ユリアを探して奇跡の街エデンを訪れたケンシロウがエデンを巡る事件に巻き込まれる…というもの。バトルは龍が如くと大体同じであるが、今作独自のシステムとして秘孔を突いた敵に大ダメージを与える『秘孔システム』がある。序盤は少々退屈ながらも、ある程度ケンシロウを強化すると充分救世主っぷりを感じられることだろう。
システムの根底にあるのは龍が如くなのでプレイスポットも健在。毎度おなじみスぺハリ・アウトラン・ハングオンもプレイできるほか、なんとセガ・マークIIIの名作『北斗の拳』もプレイ可能。ケンシロウがTVの前に立ってコントローラ持つシーンのシュールさは必見。ちなみに今作のアーケードゲームは荒野に埋まっているため発掘する必要がある。よくその状態で動いたな…。
CRIS TALES
発売:2021年
ジャンル:RPG
メーカー:Dreams UncorporatedSyck/Modus Games
プラットフォーム:PS5/PS4/Switch/XSX/One/Steam
通称『コロンビア産JRPG』、JRPGという言葉の定義からして大変ややこしいことになってしまうが、実際今作を一言で表すならばコレがしっくりくる。より詳細に説明するならばSFC時代のFFシリーズやマリオRPGに多大なリスペクトを寄せるスタッフが開発した完全新作RPGである。一方でデザイン側はカートゥーンアニメ調となっているため、その点でいえばかなり異色な作品ともいえる。
システムそのものはオーソドックスなコマンド選択型のRPGであり、仲間たちの中から3人でパーティを編成して戦うこととなる。特徴的なシステムとして『時間』の概念が存在し、プレイヤー側の左側の敵を過去に送る、右側の敵を未来へ送る…といったアクションが可能。毒状態の相手を未来へ送ることで毒を進行させ大ダメージを与える、シールドを水浸しにして未来へ送ることで錆びにより防御低下…といったようなギミックが多数仕込まれているため、様々な戦略を組むことができる。マリオRPGリスペクトということで導入したであろうアクションコマンドも気持ちよく使用できるのがGOOD。多数いる仲間キャラも初期キャラこそシンプルなメンバーばかりながら、中盤以降は『行動の全てに運要素が絡む』『敵を捕まえて使役する』といったオンリーワンなキャラが入るのがいいアクセントになっている。
シナリオは王道ながらも意外性のある展開もあり中々目が離せない。ちなみに時間操作はフィールドマップ上でも行え、時間操作を行うことで発動するイベントはもちろん、作中のキャラほぼ全員に過去・現在・未来の姿が設定されているため、中々に作り込まれている。唯一のネックはローカライズ(翻訳)に難があるという点だが、言い回しが少々堅苦しくなってしまったり、ちょっと考えないと意味が伝わりづらいという程度なので、全くシナリオが理解できないということはほぼないハズ。
新すばらしきこのせかい
発売:2021年
ジャンル:ARPG
メーカー:ハ・ン・ド/スクウェア・エニックス
プラットフォーム:PS4/Switch
過去記事で既にガッツリ語り済みの作品5号。
2021年プレイ時間ランキング(PS4/PS5部門)第2位。
2007年に誕生したニンテンドーDS屈指の名作『すばらしきこのせかい』の続編がまさかまさかの登場。スマホ移植、スイッチ移植、TVアニメ化…と段階を踏んでからの続編だったので納得といえば納得なのだが、それでも元々が14年前の単作だということを考えるとやはり奇跡的ともいえる。
(スイッチ版の追加シナリオでフラグが立ってたとはいえ…)
前作から3年後、フル3Dで描写される渋谷の街を新主人公リンドウ率いるツイスターズが駆け巡る。すばせか特有のカクカクとしたデザインをあそこまで3Dモデルで表現しきったのは凄まじいというほかない。すばせかをあそこまで人気にした最大の要因たるBGMのクオリティも相変わらず健在。完全新曲、前作のアレンジ曲ともに全くハズレなし。サントラの初報が出た瞬間にすぐさまポチってしまったのである。バトルシステムはハードの変化もあって完全一新…しかし最大6名の味方キャラの位置関係やバッジを同時に管理しながら的確にノイズたちを相手取る操作の忙しさと状況把握のややこしさは紛れもなく『すばせか』らしいバトルである。
前作を未プレイだと少々理解が厳しいのがネックながらシナリオも良質、新キャラ・続投キャラ共に魅力的に新しい渋谷の物語を盛り上げてくれる。スイッチ版やスマホ版から年単位で持ち越され続けてきた伏線を見事に全て回収しきっているためようやくシリーズファンとしても安心できる結末を迎えられたといえよう。
ピクロスS MEGA DRIVE & MARKIII edition
発売:2021年
ジャンル:ピクチャークロスワードパズル
メーカー:ジュピター
プラットフォーム:Switch
2021年プレイ時間ランキング(スイッチ部門)第4位。
ジュピターがたびたび任天堂ハードにリリースしているワードパズル『ピクロス』シリーズの最新作。
本シリーズは過去にもポケモンやゼルダとのコラボを行っており、それらの作品群に因んだ問題が多数取り入れられた作品がリリースされることもあったが、まさかその流れで任天堂のファミコン&スーパーファミコン最大のライバルことSEGAの『セガ・マークIII』と『メガドライブ』とのコラボが行われるとは思ってもみなかったのである。コレには『立体ピクロス』以来本シリーズから離れていた自分も復帰せざるを得なかった。
パズルは大きく分けて4種類、慣れ親しんだいつもの『ピクロス』が150問、メガ列の概念を追加した高難易度の『メガピクロス』が150問、白黒ではなく複数色での塗り潰しが要求される『カラーピクロス』が30問、50個のパーツに分かれたパズルを解き巨大なイラストを完成させる『クリップピクロス』が3問の計333問が収録されている。ピクロスとメガピクロスでは少なからずテーマの重複が見られる(パズル自体は別物)が、それらを抜きにしても200問以上が収録されているため満足度は高い。
タイトルにある通りパズルのテーマになっているのは『セガ・マークIII』と『メガドライブ』の様々なタイトルたち。『ソニック』『ファンタシースター』『ベアナックル』といった誰もが知ってる有名シリーズは言わずもがな、『クライング』『ジ・ウーズ』『アローフラッシュ』のようにそんなところからも引っ張ってくるのかと驚かされるチョイスもチラホラ。ちゃっかりメガCD初出の問題が出題されたり、『スペハリ』からの問題がちゃんとマークIII版のデザインに準拠していたりと出題範囲は幅広い一方で扱いも丁寧。パズルをクリアすると答えと共に出展作品のタイトルも明かされるため、メガドラ&マークIIIのタイトルを知るきっかけにもなるだろう。
(出典間違えてるキャラが一人だけいるにはいるが些細なレベル)
ブラスターマスターゼロ
発売:2020年
ジャンル:探索アクション
メーカー:インティ・クリエイツ
プラットフォーム:PS4/Switch/One/Steam
備考:パッケージ版は『メタファイトクロニクル』のみ
戦闘車両『ソフィア-III』に乗って進むサイドビューパートと主人公『ジェイソン』自身を操作するトップビューパートを切り替えながら進行する探索型アクション。8つ+αからなる探索エリアは非常に広大。新たなアイテムを手に入れるたびに探索範囲はどんどん広がっていく…ということから昨今人気のメトロイドヴァニアの後追いのように思われがちだが、実は本シリーズの歴史は深く、そのルーツはファミコンのシリーズ1作目『超惑星戦記メタファイト』にまで遡る。
まぁ本シリーズは日本版と海外版で世界観からキャラまで別物だったり、以降のシリーズ作がちょくちょく日本未発売だったり、日本だと全く縁のない別作品が海外だとシリーズに組み込まれてたりと歴史が深い以上にややこしいことになっているが、それは置いておき…今作はシリーズ1作目『メタファイト』の海外版『BlasterMaster』のリメイク兼リブート作品である。
(メタファイト自体はNSOにて配信中)
元々のゲームの時点でそこそこハイクオリティな作品であったものの、今作では新たにアクションそのものが追加されたり、ストーリー演出の強化が行われたことでより洗練された良作へと進化している。なによりオリジナル版には存在しなかったセーブやマップの機能が追加されているのは大きいだろう。DLC(後述のパケ版なので同梱)で『蒼き雷霆ガンヴォルト』からGV、『ぎゃる☆がん』からえころ、『Shantae』からシャンティ、『ショベルナイト』からショベルナイトがゲスト出演、いずれも多彩な専用アクションを持ったプレイアブルキャラである。
今回プレイしたのは『メタファイトクロニクル』…つまりパッケージ版、こちらはDLCが全部搭載されているほか、ゲーム内の全テキストがフルボイスとなっている。収録作の中で今作のみは過去にプレイ済みであったが、折角なので1作目からやり直そう…といった感じであった。
Tetris Effect Connected
発売:2021年(2018年)
ジャンル:落ち物パズル
メーカー:Monstars/Resonair/Enhance Games
プラットフォーム:PS4/Switch/XSX/One/PC
備考:PSVR対応、PS4版無印は2018年発売だがアプデによりタイトルが変更
2018年に『Tetris Effect』としてPS4/PC向けにリリースされたテトリスシリーズの1作だったのだが、その後2020年にXSX/One/Steam向けに機能追加を行った『Tetris Effect Connected』がリリース、2021年のSwitch版発売と同時期に行われたアップデートによって従来のPS4/PC版に他機種と同等の機能が追加され、そちらのタイトルも『Tetris Effect Connected』に改題したという不思議な経歴を持つ作品。
今作は平たく言えば『演出重視のテトリス』、ルールはシンプルながら『Rez』『Child Of Eden』等に代表される水口哲也氏のキレッキレのセンスが光る隠れた傑作。ちなみにPSVRにも対応しているが無くてもそこまで問題はない。
無印版の翌年にはSwitch向けに『テトリス99』がリリースされたのだが、あちらがひたすら対戦に特化した内容だったのに対し、こちらは徹底的にゲームプレイから対戦要素を排除し、ハイスコアを極めたり、美麗な演出を楽しんだりする作りになっていた。この2作は近い時期にリリースされた同一シリーズの作品ながら、お互い真逆の方向性を突き詰めているのが興味深い。
そんな今作にいよいよ対人戦の概念を追加したのが『コネクテッド』である。対戦ゲーとしては『テトリス99』が既に幅を利かせている状況でのリリースなのでどうなるものかと思ったが、その実態は本作で追加されたZONEシステムを活用してスコアを競う『ZONE BATTLE』、シンプルにスコアを競う『SCORE ATTACK』、レトロなテトリスでスコアを競う『CLASSIC SCORE ATTACK』、そして他プレイヤーと協力して強大なNPCに立ち向かう『CONNECTED』…といずれもあちらとの差別化がしっかり行われている。とりわけ『CLASSIC SCORE ATTACK』は見た目だけでなく『密着していると回転できない』『吸着までがやたら早い』『ミノの周期が完全ランダム』と、システム的にもBPS時代…というかガイドライン制定前のテトリスを思い起こさせるルールなので新鮮で実に楽しい。
ブラスターマスターゼロ2
発売:2020年
ジャンル:探索アクション
メーカー:インティ・クリエイツ
プラットフォーム:PS4/Switch/One/Steam
備考:パッケージ版は『メタファイトクロニクル』のみ
『ブラスターマスターゼロ』のその後を描く続編。
前作はシリーズ1作目のリメイク的な側面が強かったが、今作からはついに完全新規の全く新しい冒険が描かれる。物語は前作の真END後からスタート、ヒロインのイヴを救うためジェイソンは地球を飛び出し彼女の故郷、惑星ソフィアに向けて旅に出る。
トップビューとサイドビューを切り替えながら進むという基本的なゲームシステムは前作からそのまま引き継ぎつつ、サイドビューでは特定状況下でSPを回復できる『ガイアシステム』、トップビューではド派手な反撃技『ブラストカウンター』が新システムとして登場。ブラストカウンターは簡単に発動可能な割にド派手かつ高性能で爽快感がある。それでも強すぎるワケではなく、使いこなせれば便利という程度に留まっているのがナイス調整。ガイアシステムの追加によってサイドビューにおけるSP管理が難しくなってしまった面はあるものの、逆に言えばそれだけ戦略性が増したという見方もでき、使いこなせれば前作以上にガンガンSP技を連射できる。
前作では一般的な探索型アクションのように(ラストを除く)全てのエリアが同一マップの延長に存在するという作りになっていたが、今作では宇宙の星々を旅するというシナリオの都合上、ワールドマップからステージ(惑星)を選択するようになっている。しかし根底にある面白さは相変わらず探索型アクションのソレであり、惑星それぞれが探索型のマップとして作られているのが特徴。もちろん前作同様にアイテム入手で探索範囲は少しずつ増えていく。
メインシナリオは前作から更に濃密にパワーアップ。前作の主要キャラはジェイソンとイヴくらいで少々寂しくも感じられたのだが、今作では他の惑星で生きるMAパイロット達との出会いが描かれる。やたら強い百姓の権兵衛&タエ、謎テンションの植物人間(?)カンナ&ケンウッド、対照的ながら互いを気遣うジョッキ&ティセット、そして謎の人物ライプニッツ…といった多種多様なキャラが登場する。このため『メタファイトクロニクル』におけるフルボイス化の恩恵もフルで受けており、その中でも特にライプニッツの狂演は必見である。今作あたりから明確に本シリーズは『シナリオを重視した探索型アクション』というポジションを確立したと言っていいだろう。
ちなみにだが今作で初登場したキャラの大半は『いっき』『トリップワールド』といったサンソフトのゲーム作品をモチーフにしており、それらの作品を知っているならばニヤリとできるネタが仕込まれていたりするのでその辺も要チェックである。自分は今作をやるまで『わくわく7』をサンソフトのゲームだと知らなかったのはナイショ。今回のDLCゲスト枠は『白き鋼鉄のX』のアキュラと『DragonMarkedForDeath』の皇女、こちらもまた専用アクションもりもりで使ってて楽しい。
UNDERTALE
発売:2017年
ジャンル:RPG
メーカー:ハチノヨン
プラットフォーム:PS4/Switch/XSX/One/Steam
誰も倒さなくていいRPG、逆に言えば誰を倒してもいいRPG『UNDERTALE』のPS4版。
本作についてはスイッチ版を我がブログの最初期(だいたい4年前)にガッツリプレイして既に語っていたのだが、この時ちょうどPSNowに1ヶ月だけ加入+PS4版限定要素があるということから、改めてPS4でプレイし直したのである。
グライド戦やトリエル戦での敗北のように、スイッチ版での完全初見プレイ(N・P・Gの3周)では気付けなかった隠し要素を出来る限り拾えるようプレイしていたため、既に内容を理解しているゲームながらもどこか新鮮に楽しむことができたのである。Funイベントは狙って見れるものと思っていなかったので実にラッキー。
さてPS4版限定の追加要素とはズバリ『イヌじんじゃ』、どっかで見たことある犬が祀られている神社にお賽銭をすることができる。ぶっちゃけ完全に犬の私利私欲のために使われてる感が凄まじいが、まぁそれでもなんか許せてしまうのがフシギ。賽銭を重ねるにつれて要求額が増していく一方で神社もどんどんグレードアップ、目指すは最高ランクである。一応言っておくが神社がグレードアップしたところで特に意味はない。後年リリースのスイッチ版ではその上から別の追加要素に(物理的に)潰されてる辺りなんともいえない哀愁を感じられる。
ちなみにこの時ちょうどワクチン2回目の接種時期だったため、最初っから最後まで酷い発熱と頭痛に悩まされてる状態でのプレイだったのだが、案外クリアまではいけちゃってビックリしたのである。4年前の件での経験値が指に残っていたらしい。
No More Heroes
発売:2020年
ジャンル:殺し屋アクションアドベンチャー
メーカー:グラスホッパー・マニファクチュア/マーベラス
プラットフォーム:Switch/Steam
備考:パッケージ版は『NMH3』の限定版特典のみ/CERO Z
2021年プレイ時間ランキング(スイッチ部門)第8位。
『killer7』『ムーンライトシンドローム』等いい意味でも悪い意味でも超突き抜けたゲームに定評のある須田剛一(SUDA51)氏がかつてWiiで手掛けた殺し屋アクションにして須田ゲー屈指の人気作『ノーモア★ヒーローズ』のリマスター。
最新作『NMH3』に先駆ける形でスイッチとSteam向けに移植された形となる。ちなみにNMH3の限定版には今作とその続編『NMH2』がセット収録されたパッケージ版が同梱されており、NMHの世界観をはじめから終わりまで(だいたい)楽しむことができる。
ゲームシステム的には3Dアクション、殺し屋『トラヴィス』を操作し迫りくる敵どもを光り輝く『ビーム・カタナ』でバッタバッタと斬り伏せていくチャンバラである。プロレス技も使用可能、決まると地味に気持ちがイイ。今回はWii同様リモコン操作に対応しているため、トドメの爽快感は最高の一言。バトルマップ以外のマップは規模が小さめなオープンワールドとなっており、探索することでトラヴィスはどんどん強くなっていく。
『暗殺依頼やアルバイトをしてお金を稼ぐ』→『ランキング費用を振り込む』→『上位のランカーを倒す』という流れを繰り返し、全米最強の殺し屋を目指すのが最終目標、これは以降のシリーズ作全てで共通。相対するランカーたちは性格的にもボス的にも一筋縄ではいかない難敵揃い。基本的にトラヴィス自身の性格のこともあって基本的な雰囲気はバカゲーながら、時に切なく、時にシリアスに物語を盛り上げてくれる。
さて、元々のノーモアヒーローズは日本版と海外版で表現が異なり、海外版が『敵を倒すと首が飛んで血飛沫が大量に飛び散る、残虐表現は無規制でガッツリ映す』というものだったのに対し、日本版は『敵を倒すと黒いチリになって消える、残虐表現は徹底してカメラに映さない』といったように大幅に規制が行われたものとなっていた。後に日本でも海外版と同等の表現を行った移植が他機種でリリースされたものの、移植具合に難があったりハード自体が末期だったこともあり、オススメしづらいという状況であった。
(とはいえ海外版の表現は『やりすぎ』の域であり、日本版の方が外連味があってイイという人もいる)
今回の移植版ではゲーム内の表現を海外版仕様に完全統一。現行機種はリージョンフリーであるがゆえに日本と海外で規制内容が統一されて涙を飲む展開が少なくないが、今回は珍しくソレにより明確に恩恵が受けられた形となっている。とはいえ海外版の表現は前述したようにひたすら残虐、というわけでレーティングもWii版のD指定(17歳以上推奨)からZ指定(18歳未満購入禁止)に変化しているので注意。
No More Heroes 2: Desperate Struggle
発売:2020年
ジャンル:殺し屋アクションアドベンチャー
メーカー:グラスホッパー・マニファクチュア/マーベラス
プラットフォーム:Switch/Steam
備考:パッケージ版は『NMH3』の限定版特典のみ/CERO Z
前述の『NMH1』と共に『NMH3』発売に先駆けリリースされた『ノーモア★ヒーローズ2 デスパレート・ストラグル』のスイッチ/Steam向けリマスター。
基本は前作同様のチャンバラアクション、今作では戦闘中の武器切り替えや二刀流アクションが追加されたため、より美麗に、より爽快感のあるバトルが楽しめるようになった。局所的にではあるが前作のライバルであるシノブとヘンリーがプレイアブルになるのも地味に嬉しい。
オープンワールドを廃しランキング戦の資金稼ぎが不要になったことで、単純にクリアするまでの時間は歴代で最も短め、しかしながらトラヴィス強化のためにアルバイトやトレーニング、復讐ミッションを行おうとすると一気にそのボリュームは爆発する。特にアルバイトとトレーニングは前作の簡易的なアクションから本格的な8bit風ミニゲームに変更されており、やりこめばガッツリと楽しめる。
オリジナルの時点では日本版と海外版で大きく分かれていた残虐表現は海外版仕様…即ち無規制のものに統一。言わずもがなレーティングもZ指定(18歳未満購入禁止)に切り替わっている。『NMH2』は前作のように残虐表現アリの移植が出ることがこれまでなかったため、今回のリマスターでついに無規制の『NMH2』が日本に初上陸したことになる。
前作においては日本版にも一定の魅力が存在していたが、今作では圧倒的に海外版の方が魅力的だと断言できる。というのも今作のシナリオは導入部からクライマックスに至るまで前作を遥かに超えるシリアスな内容となっており、コレに合わせて作中の描写も『首を落とされながらも呪詛を吐き続ける』『実力を認めあった相手を殺害しその返り血を全身に浴びる』等のように残虐表現があることが前提の内容であることから、従来の日本版仕様だとどうにも違和感がある内容になってしまっていたためである。
シリアスと血みどろ演出の相乗効果で今作のシナリオはシリーズでもピカイチだといえよう。ちなみにメインシナリオの雰囲気がシリアス寄りになったとはいえ、根っこにあるのはやはり従来どおりのバカゲーらしい作風。一部のランカー戦やミニゲームではそのシュールっぷりを余すところなく楽しむことができるだろう。このシリアスとギャグの同居した感じがまさしく『NMH』らしさなのだ。
大逆転裁判1+2 成歩堂龍ノ介の冒險と覺悟
発売:2021年
ジャンル:アドベンチャー
メーカー:CAPCOM
プラットフォーム:PS4/Switch/Steam
逆転裁判のスピンオフ作品『大逆転裁判-成歩堂龍ノ介の冒險-』『大逆転裁判2-成歩堂龍ノ介の覺悟-』をセットでリマスターし現行機種に移植した作品。逆転裁判で初期3作以外のシリーズ作がセット移植されるのは非常に珍しい…というかコレが初めて。
明治時代の倫敦を舞台に、成歩堂龍一の先祖『成歩堂龍ノ介』が名探偵『シャーロック・ホームズ』と共に英国の司法を揺るがす強大な陰謀に立ち向かう作品。シリーズ恒例の尋問におけるムジュン探しのほか、新システム『最終弁論』によってこれまでとは違った推論の組み立てが必要になるなど、従来作の面白さを引き継ぎつつ全く新しい方向性を開拓している。探偵パートで挿入される『共同推理』はその演出も相まって今作を象徴する名システムといえる。
リマスターに際しいくつか機能が追加、特に『ストーリーモード』の存在には驚かされた。コレがどういったものかというと、ズバリ『何も操作しなくても自動的にゲームが進行し、そのままエンディングまで進められる』というこれ以上ない親切機能である。ソレ最早推理ゲーですら無いだろとかツッコみたくなるレベルだが、世の中には信じられないレベルでゲームが苦手な人もいるので、間口を広めるという点ではそう悪くはない。
ところでだが収録作品のうち『冒險』だけはオリジナル版リリース当時すこぶる評判が悪かった。この理由は至極単純で『単独で完結しない』『後味の悪い事件ばかり描かれる』ということからなのだが、コレは当初から本シリーズが分作前提になっていたのが原因。完結についても言わずもがな、『冒險』の事件に関わるカタルシスが『覺悟』で得られる…といった構成になってしまっているため、『冒險』と『覺悟』はセットかつ続けてプレイしないと魅力が9割削られると言っても過言ではない状態になっていたのだ。
(『冒險』から『覺悟』がリリースされるまで実に2年もの歳月を要したのも痛い)
その点で言えば『冒險』『覺悟』の両作がセットになった今回のリマスターはまさに最高と言っていいだろう。単独ではどうにも魅力に欠けた作品ではあったものの、セットで遊べば一転して逆転裁判シリーズ史上最高傑作にまでなりえるポテンシャルを秘めているのが今作である。番外編としてオリジナル版のDLCシナリオがデフォルトで収録されていたり、両作がひとまとめになったサウンドテストや設定資料を纏めて閲覧できたりするのもあって、オリジナル版プレイヤーでも存分に楽しめるクオリティに仕上がっている。
ソニックカラーズ アルティメット
発売:2021年
ジャンル:アクション
メーカー:Blind Squirrel Games/セガ
プラットフォーム:PS4/Switch/One
過去記事で既にガッツリ語り済みの作品6号。
Wii屈指の名作ハイスピードアクション『ソニックカラーズ』の追加要素付きリマスター。ソニックシリーズ30周年記念作品でもあり、実写映画『ソニック・ザ・ムービー』から流入してきた新規層開拓のための作品でもある。
元々のゲーム自体の出来がいいため、そのクオリティは折り紙付き。今回のリマスターでは新アクションの『ジェイド・ゴースト』、難易度そこそこの新モード『ライバルラッシュ』が追加されたほか、残機制の廃止やお助け機能の追加でさらなる低難易度化が図られているのが特徴。元々のWii版カラーズは3Dソニックの中でも群を抜いて簡単な作品であったため、今回のリマスターはシリーズでもダントツで難易度が低い。
ベースになっているのはWii版でありDS版ではないので、どうしてもストーリー周りはアレなイメージが残るものの、その辺りは今作発売と同時期に公式が配信しているWebアニメ版でカバーされているのでひとまずは安心、なんならゲーム本編以上に必見な内容である。同様にDS版の要素やアクションは影も形も存在しない。まぁそこまで入れるとなると最早リマスターではなくリメイクの域なので仕方ないとは思うが。
発売当初は頻発するバグやらフリーズやらセーブデータ破損やら再現不足やらで正直『どうしてこうなった』と言わんばかりの状態ではあったものの、事前に公式からアナウンスがあった通りバグ修正のアップデートが行われ、現在では純粋にWii版をそのままクオリティアップした、まさしく『アルティメット』を冠するに相応しいリマスターに成長したので安心してほしい。これにはSEGAとBSGの底力を見せ付けられた気分である。ちなみに上記記事は発売当初のヤツなので、バグ関係は現在は大体修正されていると思っていただきたい。
(というかそろそろ書き直した方がイイ気がする…)
おすそわける メイドインワリオ
発売:2021年
ジャンル:瞬間アクション
メーカー:インテリジェントシステムズ/任天堂
プラットフォーム:Switch
2021年プレイ時間ランキング(スイッチ部門)第9位。
プラットフォームをスイッチへ移した『メイドインワリオ』シリーズの最新作。
前作『ゴージャス』は過去の復刻がメイン、その前の『ゲーム&ワリオ』は瞬間アクションではなく、更にその前はプレイヤー自身がゲームを製作することに重点が置かれた『メイドイン俺』であったため、純粋な完全新作のメイワリは『うつす』以来13年ぶり、本当にご無沙汰であった。
新作が出るたびになんやかんやプラットフォームの機能を生かした操作スタイルを提唱している本シリーズ…当然今作でもコレまでとは一味違う新しい操作を導入、今回はスイッチならではの機能として『おすそわけプレイ』に特化している。今作ではシリーズでも非常に珍しくスティックやボタンで直接キャラクターを操作していくこととなる。使用可能なキャラは毎度おなじみワリオカンパニーの面々、それぞれが異なるアクション…どころか移動方法からして全く違うメンツも混じっているため、しっかり全キャラの個性を理解しないとクリアは非常に難しい。
『使用キャラごとに解法が異なる』というのが今作のプチゲームにおける最大の特徴であり、全くプチゲームであったとしてもキャラの操作や能力次第で全く違う攻略法が求められることとなる。当然キャラとプチゲームの相性のようなものも存在し、『あるキャラなら適当にやっててもクリアできるほど楽勝だが、また別のキャラでは最難関クラスのプチゲームと化す』というケースもそこそこ存在する。このためゲーム開始前にどんなキャラを選出するかという戦略性が新たに生まれている。
ただし、従来のシリーズ作では『タッチや傾きセンサーでプチゲームの世界そのものを直感的に操作する』というスタイルだったのに対し、今作では『キャラを操作して間接的にプチゲームの世界に干渉する』というものに変わってしまったため、少なからず『瞬間アクション』としてはワンテンポ遅れるようなシステムになってしまったのが難点ではある。しかしながら、なんだかんだでワリオファミリーのほぼ全員を直接操作できる作品は今作が初。そういう面で見れば中々に魅力的である。
Travis Strikes Again: No More Heroes
発売:2019年
ジャンル:アクション
メーカー:グラスホッパー・マニファクチュア/マーベラス
プラットフォーム:PS4/Switch/Steam
備考:PS4/SteamはDLC全部入り
副題に『ノーモアヒーローズ』を冠していることからもわかる通りNMHシリーズの外伝作品。2010年のWii版『NMH2』以来長らく停止していた本シリーズ復活の兆しになったのが今作、『TSA』である。発売当時に購入していたのだが、3を前にしてそろそろプレイせねばと感じ、ついに積んでいたところを崩したのである。
『NMH2』のその後が描かれるシナリオとなっており、『NMH3』に繋がるような描写がそれなりに見られるのが特徴。戦いから離れ隠居していたトラヴィスが謎の男『バッドマン』と遭遇、そのまま色々あってゲームの世界に飛ばされてしまう…という物語。…なんか凄い無茶苦茶感があるが、実際こんな感じなので仕方ない。あと須田ゲーなのでぶっちゃけ何が起きても驚かない。
というわけで今作の舞台はゲームの中の世界。トラヴィスとバッドマンはPZLやADV、RACといった様々なゲームの世界を巡っていく。その中にはなんとクリエイター繋がりで『Shadows of the Damned』をベースにした世界まで。ステージ内の仕掛けはいずれもそのジャンルに因んだものになっていて一筋縄ではいかないものばかり。最終的に全部物理(ACT)で解決するのはナイショ。舞台となるのがゲーム世界…ということもあってトラヴィスのオタクっぷりがフルスロットルで展開しており、ゲーム的なメタ事情やゲームあるある、ゲームジャンルそのものに対する思い入れを語るなどよりトラヴィスの魅力が引き立つ会話が魅力。
基本的にアクションゲームとしてプレイするのはゲーム世界の中のみであるが、それとは別に現実世界を舞台とする『Travis Strikes Back』というものがあり、こちらのジャンルはADV…なのだがコレがどういうワケか8bitPC風。それどころか須田ゲー関連作品のキャラ総出演のオールスター状態。おかげで須田ゲーファンには堪らない一品と化しているのが特徴。
今作は非ナンバリング作品ということもあってゲームシステムが本家と大幅に異なり、トップビュー(に近い視点)のアクションゲームとなっている。良く言えばシンプル、悪く言えば単調を極めたような戦闘であり、本家ナンバリングとは完全に別物。あちらのチャンバラ感を期待するとそこはかとないコレジャナイ感を覚えることだろう。しかしながら後述の『NMH3』をプレイするならば避けずにしっかりプレイすべし(重要)。
No More Heroes 3
発売:2021年
ジャンル:殺し屋アクション
メーカー:グラスホッパー・マニファクチュア/マーベラス
プラットフォーム:Switch
備考:CERO Z
年内にクリアまで行けなかったタイトル1号(2022年1月にクリア)。
人類最強の殺し屋トラヴィスの史上最大の戦いが描かれるNMHシリーズの最新作。
前作までの時点で既に悪霊(?)やらデカい脳ミソやらヤンデレやら相手に戦い続けてきた彼だが、今度の相手はなんと宇宙からの侵略者、迫りくる10人の銀河系スーパーヒーローを相手に果たして打ち勝つことができるのか?…というシナリオとなっている。急激にスケールがぶっ飛んだ感が凄まじいが須田ゲーなので仕方ない。
時系列的には『NMH2』のその後である『TSA』のDLCクリア後から更に未来。先に言っておくが過去作の内容についてのフォローは作中で一切行われないため、できることなら事前に『NMH1(真ENDまで)』『NMH2』『TSA(DLC込み)』を完全クリアしておくことを推奨。でないとゲーム開始後30分くらいでシナリオが理解できなくなる。まぁ最終的にはシリーズ全部プレイしてても追いつけなくなるので些細なこと。こんなんでも須田ゲーの中ではまだわかりやすい部類である。ちなみに公式が言うにはNMHシリーズの完結作らしいヨ。やってみると全くそんな感じはしないケド。
バトルは『NMH2』以前のチャンバラアクションに回帰したが、『TSA』のアクションや操作が数多く取り入れられており、より直感的かつド派手な立ち回りが可能になった。プロレス技に電力回復の効果が付加されたことにより、過去作以上にプロレス技の重要性が増しているのも特徴。どっかで見たことあるようなアーマーを纏う一発逆転のシステムも新登場。
『NMH1』にあったオープンワールド風味なフィールドマップも復活、以前よりも密度が増しているためあちこち探索する楽しさがある、勿論ミニゲーム風味なバイトミッションも受注可能、サブクエストでは『TSA』と同様のADVパートもあり、まさしくシステム面は歴代シリーズの良いとこどりといったところ。代わりに純粋な難易度はシリーズでもトップクラスに高いが、それ以上に救済要素も充実しているため安心。
シリーズ恒例のハチャメチャっぷりは最後まで健在で、ディープなパロネタ・メタ発言・突然のジャンル変更となんでもござれ。相変わらず見どころしかないランカー戦はどれも必見。とあるクリエイティブチームが協力していることもあり、一部ムービーシーンは大変愉快なことになっていたりもする。
LOST JUDGMENT:裁かれざる記憶
発売:2021年
ジャンル:リーガルサスペンスアクション
メーカー:セガ
プラットフォーム:PS5/PS4/XSX/One
備考:XSX/One版はDL専用
過去記事で既にガッツリ語り済みの作品7号。
2021年プレイ時間ランキング(PS4/PS5部門)第1位。
従来の龍が如くファン/非ファン問わず非常に高い評価を得ながらも、どうしても『タレントゲー』に属するカテゴリであることから続編が絶望視されていた『キムタクが如く』こと『ジャッジアイズ』の正当続編。
前作の『アルツハイマー』から引き続き、今作では『いじめ』という非常に重いテーマを取り扱ったシナリオになっており、正解なんてどこにもない問題、法が孕む矛盾といった部分にあそこまで正面から切り込んだ内容はまさしくお見事。内容が内容なのでしんどいポイントがかなり多いものの、逆に言うとそれだけ今作のシナリオが高水準である証明にもなる。
時間軸は現実世界とリンクしているため2021年、『龍が如く7』の更に未来が描かれる作品である。舞台は東京・神室町を飛び出し横浜・異人町へ。横浜の街を今度という今度こそアクションゲームで大暴れできる。
バトルシステム自体はそのまま『ジャッジアイズ』の延長、スタイルチェンジや三角飛びも続投しており、前作から好評だった爽快感のあるアクションを楽しめる。更にスタイルごとのバフの存在で個性がより際立ったほか、新スタイルの『流』『拳威(DLC)』も追加され、今作で如く6以降少しずつ進化してきたドラゴンエンジンのバトルシステムはとうとう完成したといえる。もしかしたら歴代の如くシリーズで最もバトルシステムが洗練されているかも…。
プレイスポットは歴代最多、旧作にも収録されていたスぺハリやバーチャ、モーターレイドは勿論、ソニック30周年に合わせ『ソニック・ザ・ファイターズ』も追加。更になんとSEGAが誇る名ハード『マスターシステム』のゲームがデフォで8本(DLC込みなら12本)収録、コレだけで充分価値がある。
今作独自の要素として、様々な部活の指導員となり生徒たちの成長を見守っていく『ユースドラマ』が登場、過去作のアナザードラマに該当するシステムだが、この部分への力の入り方が尋常ではない。部活動ごとに全く異なるゲームジャンルに挑戦することになり、そのバリエーションは音ゲー・レース・格闘と非常に多彩、コレが10種類もあるのだから驚きである。
濃厚な本編とバリエーション豊かなユースドラマ、そして歴代最多のプレイスポットが組み合わさり、今作は正真正銘の龍が如くシリーズ史上最大ボリュームを誇っている。一度のめり込んだら最低でも半年は持っていかれると思っておくべし。
悪魔城ドラキュラ アニバーサリーコレクション
発売:2019年
ジャンル:アクション
メーカー:M2/コナミデジタルエンタテインメント
プラットフォーム:PS4/Switch/One/Steam
(2019年の)KONAMI創業50周年記念に際してリリースされた悪魔城ドラキュラシリーズのコレクション作品。
悪魔城シリーズの中でも最初期のタイトルがまとめて収録されているのが特徴で、栄えあるシリーズ1作目『悪魔城ドラキュラ』、本当の意味での探索型の始祖『Simon's Quest』、拡張音源によりFCの限界を超えた『悪魔城伝説』、スペック不足を技術でカバーした力作『ドラキュラ伝説』、携帯機とは思えない圧倒的クオリティの『ドラキュラ伝説II』、面クリア型最高傑作として今なお名が上がる『悪魔城ドラキュラ(SFC)』、世界観を大きく広げた『バンパイアキラー』、そしてファンシーながら作りはガチの『ぼくドラキュラくん』の8作が収録。更にそれに加えこれらのタイトルの海外版や当時の設定資料もセットで付いてくる。
収録タイトルはいずれも面クリア型悪魔城で、作品単位のクオリティについては最早説明不要であろう。特に注目すべきは初のROM版ベースの移植が行われた『悪魔城ドラキュラ』と今作以外に他機種移植が行われていなかった『ドラキュラ伝説II』『ぼくドラキュラくん』あたりだろうか。海外版が収録されたことで日本版と大きく仕様が異なる『Dracula's Curse(悪魔城伝説)』『Belmont's Revenge(ドラキュラ伝説II)』に手が出しやすくなったのも嬉しい。
唯一の難点は日本版の『ドラキュラII 呪いの封印』が未収録であるという点。海外版である『Simon's Quest』は収録されているので遊べなくはないのだが、今作は村人との会話を行いながら進めるRPG的な側面が強いため、英語だとプレイするハードルが高まってしまうほか、海外版はBGMの音源が日本版と大きく異なってしまうのだ。当の『ドラキュラII』は3DSやWiiU向けにVC配信が行われているため、日本版プレイのハードルがそこまで低くないのだけが救い…と思ったがVC自体が終わりそうなのでやっぱり要注意。
移植を担当するのは皆さんご存じエムツー、というわけでその再現度も折り紙付き。クイックセーブ/クイックロードやリプレイ保存のようにあると嬉しい機能も多数搭載されている至れり尽くせりなコレクションである。
…まさかここから悪魔城マラソンが始まるとは、この時の自分は思っても見なかった…。
メトロイド ドレッド
発売:2021年
ジャンル:アクション
メーカー:MercurySteam/任天堂
プラットフォーム:Switch
2021年プレイ時間ランキング(スイッチ部門)第10位。
20年以上もの沈黙を破り、まさかまさかのリリースが行われた2Dメトロイド完全新作。これまでのシリーズ作で描かれてきた『メトロイド』の物語についに決着がつけられる(一応の)完結作である。今作で特にプッシュされているのはズバリ『恐怖』。あのサムスですら真っ向から太刀打ちできない圧倒的脅威『E.M.M.I.』を相手に逃げ回ることとなる。世界観的にはようやく『フュージョン』の更に先の未来が描かれることもあって、ファンからの期待は最高潮であったが、今作はその期待に完璧な形で答えてくれたと言える。
開発は前作から引き続きMercurySteamが担当。そこまで有名な会社というわけではないが、『宿命の魔鏡』の開発元といえば伝わる人には伝わるだろう。ゲームシステムはそのままサムリタの延長といった感じであり、サムリタで登場したアクションも大体は続投している。
『メトロイドヴァニア』を得意とするところが開発する完全新作…ということもあって、良くも悪くも従来の『メトロイド』というよりは世間一般の認識における『メトロイドヴァニア』然としたバランスに仕上がっている。そのためメトロイドとしてプレイするとそのゲームバランス…というか難易度に面食らうこととなる。しかしながらやりこんでいくとしっかりとクリアできるバランスになっているあたりは流石というかなんというか…。『手ごたえのあるゲームがしたい!』というゲーマーならばまず手に取るべき一作であろう。
ドキドキ文芸部プラス!
発売:2021年
ジャンル:アドベンチャー(ホラー?)
メーカー:チーム・サルバト/PLAYISM
プラットフォーム:PS5/PS4/Switch/XSX/One/Steam
非常に独特な切り口でシナリオが描かれるアドベンチャー。文芸部に所属する女の子たちと親睦を深めるため、主人公は20個の単語を選び自分だけの詩を作る。どの女の子と仲良くなれるかは詩の内容次第!
…なんて可愛らしいものではない。今作は外観こそギャルゲーのソレだが、その正体はメタフィクションを重点的に扱ったホラーゲームである。ホラーのカテゴリ的にはおそらくサイコホラーの類か。ホラー演出自体は所謂ビックリ系が主体なので、そっち系が苦手の人には本当にオススメしない。
じゃあなんで死ぬほどホラーゲー苦手な自分がコレ買ったのかという話なのだが、ただ単に自分は『買うと決めたゲームは発売まで情報を完全シャットアウトする』という主義で、かつ今作を正真正銘のジャケ買い…というかジャケ予約をしたからである。ホラーゲーと知った頃にはもう手遅れ、何度心臓が止まると思ったことか…。いや面白かったけどね、ソレは間違いない。
(ちなみに自分は数あるホラー演出の中でビックリ系が一番苦手です)
作中で用いられる演出、手法ともに過去様々な作品で使い古されてきたるものばかりではあるが、その組み合わせや使いどころがまさしく絶妙であり、一つのADVとして非常に独創的かつオンリーワンな作品になっているのが特徴。できることならネタバレを避けてプレイしてほしいところ。
タイトルにある『プラス』というのは伊達ではなく、新たに本編から完全に分断されたサイドストーリーが読めるようになっている。サイドストーリーの内容は一貫して文芸部の女の子たちの友情を描いたもの。テキストもCGも非常にクオリティの高い心温まるエピソードを楽しめる。先に言っておくとサイドストーリーにビックリ系ホラー要素はないので、純粋に物語を楽しむべし。ちなみに自分はビックリ系を警戒しすぎて初見はサイドストーリーの内容を全く理解できなかった。
悪魔城ドラキュラXセレクション 月下の夜想曲&血の輪廻
発売:2018年
ジャンル:アクション
メーカー:コナミデジタルエンタテインメント
プラットフォーム:PS4
個人的悪魔城マラソン第2弾(通算9~10作目)
新たな主人公リヒター・ベルモンドが恋人アネットを救うため悪魔城に挑む面クリア型悪魔城『血の輪廻』と、復活した悪魔城の謎を追うためドラキュラの息子アルカードが立ち上がる探索型悪魔城『月下の夜想曲』のカップリング移植。この2作はお互い原題にXを冠していることから察せられる通り密接にリンクしているのが特徴。それぞれが面クリア型・探索型屈指の人気作であることから、悪魔城の美味しい部分をコレ1本で存分に味わうことができる。
『輪廻』は高性能なお助けキャラであるマリアの存在や王道ながら受け入れやすいストーリーラインからシリーズでも群を抜いて初心者向けな一作、面クリア型でありながらクリア率が視覚化されていることや、撃破したボスによってステージそのものが変化する分岐システムのおかげでやりこみ甲斐もあるのが魅力。『月下』も後にメトロイドヴァニアと呼ばれるジャンルの始祖になるだけあって、幅広いプレイスタイルや攻略を許容する自由度の高さ、そしてその気になればいくらでもアルカードを強化できるRPG的側面からこれまた手を出しやすい作品である。地味に例のコマンドで『あくまぢょおどらきゅら ×(ぺけ)』もプレイできる。
ちなみに今作に収録されている2作はどちらもオリジナルであるPCエンジン版やPS版とは微妙に差異がある。具体的には『輪廻』のOP冒頭のボイスが違ったり、『月下』でマリアがプレイアブルだったりサウンドテストが用意されていたりする点が違う。これは今作に収録されているバージョンがPSP向けの輪廻リメイク『悪魔城ドラキュラXクロニクル』にオマケ収録されたバージョンに準じているため。
つまり今作はリメイク作品のオマケ要素だけをピックアップした作品…ということで『Xクロニクル』を既に所持しているプレイヤー的には恩恵が薄いのだが、それでも『Xクロニクル』そのものが昨今高騰してきていること+DL版は現状Vita以外でプレイする手段がほぼないことから、こうして現行機種で遊べること自体は大きいだろう。ちなみにどうしてもオリジナル版に近いほうがイイ!という人はPSアーカイブス版(月下)とPCエンジンmini(輪廻)を購入すべし。
たべごろ!スーパーモンキーボール 1&2リメイク
発売:2021年
ジャンル:アクション
メーカー:セガ
プラットフォーム:PS5/PS4/Switch/Steam
2021年プレイ時間ランキング(スイッチ部門)第7位。
シリーズ通して超高難易度であることに定評のある人気アクション『スーパーモンキーボール』シリーズの20周年記念作品。ちなみに公式によれば今作は『ボールに入ったおサルをコロがす超かんたんゲーム』とのこと…どうやらSEGAと我々では『かんたん』という言葉の意味に乖離があるらしい。
『ウキウキパーティー大集合』のリメイクだった前作から引き続き、今作ではシリーズ初のCS作品『スーパーモンキーボール(SMB1)』と屈指の人気作『スーパーモンキーボール2(SMB2)』をセットでリメイク。
それぞれの原作に登場したステージやパーティーゲームは全て収録、当時数多くのプレイヤーを地獄に叩き落したであろう『マスター(SMB1)』『たつじん(SMB2)』ももちろん登場、あの頃クリアできなかったステージに今こそリベンジするのもいいだろう。大丈夫、残機制は廃止されてるからクリアするまで何度でも挑戦できるぞ!!
更にオマケ要素としてかつての移植作『デラックス』にて追加されたステージに挑戦する『DXモード』、ステージを逆走する『リバースモード』、バナナ全回収が必須な『ゴールデンバナナモード』、逆にバナナを取ると即死する『ダークバナナモード』も存在、どれも本編を遥かに凌駕するレベルの難易度だが、決してクリア不可能というわけでもないため、諦めず挑戦し続けるのだ。
なお一部ステージで足場が広がっていたりと、難易度自体は一応当時よりもマイルドにはなっていたりはする。まぁぶっちゃけ誤差レベルなので難しいことにはあんまり変わりないのだが。ちなみに正真正銘当時そのままのステージに挑戦する『オリジナルステージモード』も搭載。懐かしくも絶望的、そしてやりがいを感じられるモードである。
今作最大の特徴はハードを大きく跨いだ上でのリメイクでありながら、その挙動は殆ど当時そのままであるという点。今作がシンプルなアクションであることも幸いして、当時使えた攻略法がそのまま使用できるというのは実に素晴らしい。更に単純な同作の復刻に留まらず、『ウキウキパーティー大集合』で導入されたジャンプが(お助け機能扱いだが)使用できたり、プレイアブルキャラに『アスレチック』等の後継作で初登場したキャラがいたりと、シリーズ全般から要素を拾っているのも好印象。シリーズの記念作品とはかくあるべし、とでもいうべきリメイクである。
アーケードアーカイブス VS.キャッスルヴァニア
発売:2019年
ジャンル:アクション
メーカー:ハムスター/コナミデジタルエンタテインメント
プラットフォーム:PS4/Switch
個人的悪魔城マラソン第3弾(通算11作目)
過去にリリースされた様々なアーケードタイトルをメーカー問わず着々と復刻している『アーケードアーカイブス』シリーズの1作。『VS.キャッスルヴァニア』は1987年に海外限定で稼働していた悪魔城シリーズのアーケード作品。タイトルにある『VS.』とは今作が任天堂の業務用基板『任天堂VS.システム』によって動作していることに由来する。この基板自体がファミコンの延長上にあり、今作もファミコンの『悪魔城ドラキュラ』…というかNESの『Castlevania』をアーケード向けに移植したものとなっている。
ゲームシステムそのものやステージ構成は『悪魔城ドラキュラ/Castlevania』と完全に同一、しかしアーケードということでゲームバランスがアーケード向けに調整…具体的には尋常じゃないレベルで難易度が跳ね上がっている。その難易度たるや1面序盤のコウモリに被弾するだけで最大体力の4分の1が消し飛ぶほど。おそらく1周クリアまでの難易度は悪魔城シリーズの中でもダントツで高い。
100円でいつまでもプレイされ続けてはゲーセンの商売もあがったりなので難易度を上げざるを得ないのは理解できるが、この初っ端からの超難易度にはひたすらに絶句した。一方でこの難易度に真っ向から挑みクリアしてきた当時のゲーマーにはひたすら畏怖の念を抱くばかりである。
身も蓋もないことを言うとゲーム内容自体はアニバーサリーコレクションでもプレイ可能なファミコン/NES版と殆ど同じなので、ただ悪魔城を遊びたいだけなら今作ではなくあちらを購入すべきである。しかしながら『VS.キャッスルヴァニア』としての移植は初、歴史を学ぶ意味でも触れておく価値はある作品であった。
アーケードアーカイブス 悪魔城ドラキュラ
発売:2016年
ジャンル:アクション
メーカー:ハムスター/コナミデジタルエンタテインメント
プラットフォーム:PS4/Switch
個人的悪魔城マラソン第4弾(通算12作目)
過去にリリースされた(以下略)『アーケードアーカイブス』シリーズの1作。今回は1988年に稼働を開始した『悪魔城ドラキュラ』の復刻。前述した『VS.キャッスルヴァニア』とは異なり、こちらは同名なだけでファミコンの『悪魔城ドラキュラ』とは全く違う完全オリジナルゲーム。移植自体は今回で2回目だが、前回の移植版であるPS2の『オレたちゲーセン族』は立派なプレミアゲーと化していたので今作のおかげでようやく手が出しやすくなった。
結婚式の最中に攫われた恋人セレナを救うため、シモン・ベルモンドが悪魔城に挑む物語。シモンが青髪だったりタキシードを着こなしてる姿を見られるのは今作だけ!
ゲームシステムこそベースにあるのはいつもの悪魔城シリーズのソレであるが、敵味方ともにサイズが大きいこともあって体感では別ゲーのような印象が強い。パワーアップに合わせてシモンが武器を鞭→モーニングスター→剣と持ち替えるようにシリーズでも異色な要素が特に多いのも特徴。同様にサブウェポンもダイナマイトやブーメラン等今作限定のものがメイン。
シリーズでも最初期の作品である今作だが、アーケード基板のスペックを遺憾なく発揮しており、そのグラフィックをはじめとするゲームを構成する個々のパーツのクオリティは悪魔城シリーズ全体を通しても特に高い。とりわけBGMの良さは語り草になっており、以降のシリーズ作で度々アレンジされる『十字架を胸に』やユリウスのテーマとして定着した『夜まで待てない』は今作が初出である。
良くも悪くもゲーム性は他の悪魔城と大きく異なるため、シリーズ作との比較が非常に難しいものの、それでも今作ならではの魅力は溢れている一作。
ブラスターマスターゼロ3
発売:2021年
ジャンル:探索アクション
メーカー:インティ・クリエイツ
プラットフォーム:PS4/Switch/One/Steam
備考:パッケージ版は『メタファイトクロニクル』のみ
年内にクリアまで行けなかったタイトル2号(2022年2月にクリア)。
『ブラスターマスターゼロ』三部作堂々の完結編。『ブラスターマスターゼロ2』の真ENDの直後から物語は始まり、ジェイソンは追われる身になりながらも行方不明となったイヴを救うため惑星ソフィアを巡る。イヴを探すジェイソンの前に現れるのは『超惑星戦記メタファイト』の主人公ケイン・ガードナー。そう、今作は『Blaster Master』をリブートした『ブラスターマスターゼロ』の完結作でありながら、同時に『超惑星戦記メタファイト』の後日談でもあるのだ。
『メタファイト』における戦いの舞台となった惑星ソフィアを『Blaster Master』の主人公ジェイソンが冒険するということからもわかる通り、今作はコレまで以上に過去のメタファイト/ブラスターマスター問わずシリーズ作との繋がりが強くなっている。『ブラスターマスターゼロ』から描かれてきたジェイソンとイヴの物語は今作でついに完結…それどころか『ゼロ』の項で触れたように尋常でないレベルでややこしくなっていたこのシリーズの設定と歴史を綺麗に一本の線に纏め上げているのにはひたすら脱帽するばかりである。
ゲームシステムは前2作から引き続きトップビューとサイドビューを切り替えながら進む探索型アクション、『ゼロ2』にあったワールドマップは廃止され、再び『ゼロ』のように全てのエリアが(実質)地続きに繋がるようになった。無論、アクションが増えるごとに探索範囲はどんどん広がっていく。サイドビューにて新たにチェックポイントごとのスキップトラベルが可能になったのは地味ながら大きな改良点。
トップビューではアクション周りに大きな手が加わっており、以前は武器レベルの上昇に伴って一つの武器が変化していくというものだったのが、今作からは5種類の特徴的な武器を使い分けていくようになったほか、ゲージ消費の高速移動も可能になったため、より戦闘の爽快感はパワーアップしている。完全新規のシステムとして『VRVシステム』が登場、サイドビュー・トップビュー共に特定地点で発動すると超次元空間へと遷移し、マップの地形は同一ながら仕掛けやトラップが大幅に変化。早い話が逆さ城みたいなモノである(探索型アクション好きなら伝わる…と思う)。
シナリオは…自分の目で確かめてほしい。『ゼロ』『ゼロ2』と追いかけてきたプレイヤーは今作終盤の展開でテンションが上がり続けることだろう。『メタファイト』の頃からのファンであるならば尚更である。とりわけラスボス1個前のあのイベントは個人的に2021年にプレイした全てのゲームシナリオの中でもベスト3に入る名シーンである。あのシーンと『ゼロ2』のラストはぜひ『メタファイトクロニクル』のボイス付きで体験して欲しいところ。
アーキタイプ・アーカディア
発売:2021年
ジャンル:終末仮想世界ノベルアドベンチャー
メーカー:ウォーターフェニックス/ケムコ
プラットフォーム:PS5/PS4/Switch
備考:PS5はDL版のみ&PS5アップグレード対応
前作『最悪なる災厄人間に捧ぐ』でスッカリ自分の心を虜にしたウォーターフェニックスが開発する最新ADV。『荒廃した現実』と『理不尽なゲーム』という二つの世界を舞台とした物語。ゲーム世界に入り込んだまま目を覚まさない妹クリスティンを助けるためその兄ルストが奮闘する。
ゲーム世界を舞台とした物語は数あれど、現実世界の時点でここまで絶望的な状況になっている作品は他になかろう。舞台設定故に割とガッツリしたバトルものになっているため、作中では戦闘描写が非常に多くなっているのが特徴。ADVでのバトル描写というのはどうしても難しいものなのだが、その辺りを今作は『アバター』という戦闘用のSDキャラの立ち絵を画面狭しと大きく動かすことで表現。
『さささぐ』との最大の違いは正真正銘のフルボイスである点、今回は作中キャラ全員にきっちりボイスが割り当てられている。前作であの凄まじい熱演を見せてくれた謎の声優こと『小鳥遊ゆめ』氏も続投(キャラは当然違う)しており今作でまた新しい演技の幅を見せてくれている。
ADVの命であるシナリオはこちらの期待通りのクオリティ、『さささぐ』と同様に作中世界のルールはしっかり作り込まれている。巧みに仕込まれた伏線の数々をこちらの想像を常に上回る形で回収し、最初から最後まで夢中になれるような物語が展開される。今作はADVじゃなくてRPGとかアクションで遊んでみたかったなぁ…という贅沢な悩みが生まれてしまったのは、ひとえに今作のシナリオがあまりにも面白いせいであろう。キャラたちの動きが映える作品なので、自分で操作してみたい欲が生まれてしまったというか…。
キングダムハーツ HD 1.5+2.5 リミックス
発売:2017年
ジャンル:アクション
メーカー:スクウェア・エニックス
プラットフォーム:Switch/PS4/One/PC
備考:Switch版はクラウド版
2021年プレイ時間ランキング(PS4/PS5部門)第5位。
かつてPS3向けにリリースされた『キングダムハーツ HD 1.5 リミックス』と『キングダムハーツ HD 2.5 リミックス』をセットにした上でフレームレートを向上した移植版。『1.5』は『KH1FM』『Re:CoM』『358(ムービーのみ)』の3作、『2.5』は『KH2FM』『bbsFM』『Re:Coded(ムービーのみ)』の3作を収録したコレクション作品…つまり今作はコレクション作品を更にコレクションしたというトンデモナイ代物となっている。そのボリュームについては最早説明の必要はなかろう。
…まぁ今回の記事の都合上こういう書き方をしたが、ぶっちゃけ2021年中にプレイした作品はこのうち『キングダムハーツ ファイナルミックス』のみなので、今回の記事ではその部分にのみ触れていく。
スクエニとディズニーという超大御所同士のコラボにて誕生した『キングダムハーツ(KH)』に要素を追加したのがこの『キングダムハーツ ファイナルミックス(KHFM)』である。より具体的には難易度選択やボスキャラ、次回作へと伏線となるムービーが追加されている。PS2でのKHFMは英語音声のみとなっていたが、今回の移植では日本語音声にも対応。シリーズ1作目でありながら『ディズニー世界を冒険するRPG』としての完成度はこの時点で高い水準に達しており、1周クリアするだけでもだいぶ満足することができた。
実をいうと自分のKHシリーズ歴は『358』『CoM』『bbsFM』『Re:Coded』『3D』であり、ピンポイントでナンバリング作品に触れてなかったので、ここらで一度触れようとした次第だったのだが、シリーズ経験者だからといって初見プラウドは中々骨が折れたのである。どのボス戦も大体ギリギリの攻防になったのはやりごたえがあって最高だったケドも。
武装神姫 アーマードプリンセス バトルコンダクター
稼働開始:2020年
ジャンル:アクション
メーカー:コナミアミューズメント
プラットフォーム:AC
2012年に『BATTLE COMMUNICATION』がサ終したのを最後にゲーム作品(アニメやフィギュア等の他媒体もだが…)の展開が完全に停止していた『武装神姫』シリーズの最新作が8年もの時を超えて復活。それもCSやスマホではなくまさかのアーケードで。
自分が当シリーズに触れ出したのは2021年になってからのことなのでまだまだヒヨッコもいいところなのだが、改めて歴史を学ぶと本シリーズはPC→CS(2本)→モバイル→アーケードという奇特なシリーズ展開をしていて興味深い。
ゲームジャンルこそ3D対戦アクションではあるが、同じジャンルであった過去のCS作品『BATTLE MASTERS』とは大きく趣が異なる。あちらは『NPCとの対戦を通して物語を進めていく』という『アクションRPG』に近い作品だったのに対し、こちらは『ストーリーは最低限に抑え対人戦が主体』という『eスポーツ』らしい側面が強まっている。(アーケードなのでガッツリストーリー描けないというのもありそう)
本作最大の特徴は『神姫カード』の存在、ゲーム内の神姫ショップ(要はガチャ)で神姫を購入し、別の筐体『カードコネクト』で印刷、ソレを今作の筐体でスキャンすることで神姫を育成していくことができる。筐体はメインモニタとサブモニタの2画面方式、サブモニタではスキャンした神姫たちが3Dモデルで登場して、プレイヤーや操作中の神姫を応援してくれる。ぶっちゃけゲームとしての用途は一切ないがカワイイからOK。
『神姫の武装を自由に組み替え、自分だけの戦術を作り出す』という武装神姫シリーズ共通の楽しみは今作でも健在。武装ごとにレベルの概念が存在するため、本格的にオンラインの上位を目指しだすと底が見えないのは難点だが、ライトに神姫を愛でるだけならそう問題はない。
最大の難点はお財布に全く優しくないという点、神姫購入は前述した通りガチャなので望みの神姫が出るとは限らず、1プレイごとに1回or5回のどちらかしか引けぬ。また1プレイと神姫購入は紐づいておらず、追加で100円が必要になる(5回の場合は500円)。加えてカードコネクトでの印刷もまた別料金(1枚100円)なのでマッハで100円玉が吸い込まれていく。一応欲しい神姫が一通り揃えば以降の神姫購入や印刷の必要がなくなるため、そこそこ控えめなお値段で目一杯楽しめるが、如何せん初期投資がエグイ。
Castlevania Advance Collection
発売:2021年
ジャンル:アクション
メーカー:M2/コナミデジタルエンタテインメント
プラットフォーム:PS4/Switch/One/Steam
個人的悪魔城マラソン第5弾(通算13~16作目)
悪魔城マラソンもラストスパート。今度はGBAの3作とSFCの1作のコレクション。
GBAローンチとは思えない完成度の『Circle of the Moon』、携帯機ながら月下の再現に挑んだ『白夜の協奏曲』、ドラキュラを巡る最後の戦いの序章『暁月の円舞曲』、世界観こそ同じながら別物へと変化した『悪魔城ドラキュラXX』のセットとなっている。ちょうどKONAMIが邦題と洋題を統一しようとしていた(そして失敗した)時期の作品群なので、『キャッスルヴァニア』と『悪魔城ドラキュラ』が混在しているのはご愛嬌。
収録作品数自体はアニバーサリーコレクションの半分ではあるが、こちらは3作がやりこみ豊富な探索型悪魔城である上に、残りの1作も面クリア型の中でとりわけ高難易度な『XX』なので、見た目以上に手強く、そしてボリューム満点なコレクションである。収録作はいずれも既にVC配信の前例があるものばかりだが、GBA3作はWiiUのVC限定だったこともあって今作の価値は非常に高い。実機で買い揃えようとすると凄まじいプレミアがついているため、こうしてお手軽に手が出せるようになったのは嬉しい限り。
探索型悪魔城におけるやりこみ要素であるDSS(月輪)や家具(白夜)、ソウル(暁月)といった収集要素は未入手のものが画面上に表示されるようになったため、当時よりも快適に遊びやすくなっているのも魅力。
(もちろん設定でOFFにすることもできる)
アニバーサリーコレクションから引き続き職人集団のエムツーが移植を担当していることもあり、全タイトルがセーブ/ロード機能に対応、海外版ROMでのプレイも可能のほか、当時の説明書やパッケージ/キャライラストの閲覧から、全曲再生可能なサウンドテストまで搭載。更にアニコレにはなかった巻き戻し機能も追加されているため初心者にも安心。リプレイやセーブ枠も増加している。
真・女神転生V
発売:2021年
ジャンル:RPG
メーカー:ATLUS
プラットフォーム:Switch
2021年プレイ時間ランキング(スイッチ部門)第3位。
年内にクリアまで行けなかったタイトル3号(2022年1月にクリア)。
皆様お待ちかね、初報から長い長い開発期間を経てリリースされた『真・女神転生』…通称メガテンの最新作。悪魔たちが跳梁跋扈する変わり果てた東京を舞台に、禁断の存在『ナホビノ』となった主人公は戦いの中で創世を目指す。
(他の派生タイトルも含め)度々進化を続けてきたメガテンの3Dダンジョンだが、今作でとうとう行きつくところまで辿り着いたような印象。今作の3Dダンジョンは縦にも横にも非常に広く、そのサイズ感は歴代最大。必然的に探索のボリューム感もトップクラスである。主人公であるナホビノはジャンプ移動もダッシュも可能なので機動性も充分、広大なマップを心行く限り探索できる。ちなみにワンボタンでチェックポイントごとのスキップトラベルもできるので安心。
バトルはメガテンIII以降恒例のプレスターンバトル、その完成度については言わずもがな。上手く立ち回れば一方的に優位になれるが、一歩間違えればひたすらに蹂躙される緊張感がやはり魅力的。悪魔と交渉して仲魔にしていく悪魔会話システムも搭載。交渉難易度は歴代で一番低いため初心者デビューにもぴったり。
今作で一番驚かされたのはそのロード時間の短さである。今作ではなんと別のマップへのスキップトラベルとゲーム起動時を除き殆どロード時間が存在しない。同一マップ内のスキップトラベルはもちろん、戦闘開始時にもロードらしいロードがないのが特徴。何度も戦闘を繰り返すシステムであるため、このロードの短さは実に魅力的である。
東京クロノス
発売:2019年
ジャンル:VRミステリーアドベンチャー
メーカー:MyDearest
プラットフォーム:PS4/PC
備考:PS4版はPSVR専用(要PSMove)
PSVR用のアドベンチャーゲーム。閉鎖された渋谷に閉じ込められた9人の高校生が真実を求めるため、また渋谷から脱出するために協力し合う物語。前述した『ALTDEUS:Beyond Chronos』の前作にあたり(多分)同一世界観…らしいが、あくまでフレーバーレベルの繋がりなので今作をやらずにあちらをプレイしても、逆にあちらをやらずに今作をプレイしても問題はない。『アルトデウス』をプレイしてから今作の事が非常に気になっていたため、こうしてだいぶ遅れ馳せながらプレイした感じである。
基本的なゲームシステムや特徴は次回作と同じ…というか今作のシステムを拡張させたのが『アルトデウス』である。あちらのマキア操縦パートにあたるインタラクティブ要素は特になく、純粋なアドベンチャーゲームらしい作りになっている。
ジャンル的にはミステリーだが、プレイヤーが推理する必要はなく、作中人物たちがガンガン物語を進めてくれる。選択肢を選ぶパートこそあるがその数は少ない上、確実にバッドエンドor続行の2択かつ展開の都合上どっちが正解かわかりやすいので、難易度は非常に低い。
次回作でも健在であった『VRだからこそできる』演出は今作の時点である程度形になっており、今作があったからこそ『アルトデウス』が作られたのであろうという要素がそこかしこにあった。ボリュームがちょいとばかし少な目なのだけがネックだが、それでもVRのアドベンチャーとしては充分楽しめる作品である。
The Matrix Awakens: An Unreal Engine 5 Experience
発売:2021年
ジャンル:その他
メーカー:Epic Games
プラットフォーム:PS5/XSX
仰々しく発表された次世代ゲームエンジン『Unreal Engine 5(UE5)』の技術デモ。こういった技術デモというのは大体PC向けか、或いはクローズドな開発者コミュニティ内でのみ共有されるケースの方が大半なのだが、今作はわざわざCS機であるPS5/XSX向けにリリースした上で、プラットフォームがあるのならば誰でも無料で手が出せるようになっている…ということで技術デモとは思えないほど話題になった。
作品そのものは2部構成になっており、レールシューティングのように襲い来るエージェントを返り討ちにする前半パート、広大なマップを自由に歩き回る後半パートから構成されている。一度プレイした後はどちらのパートから開始するかも選択可能。
まぁ身も蓋もないことを言ってしまうと所詮は技術デモでしかないため、ゲーム的な面白さを期待すると肩透かしを食らう。しかしながら今作で着目すべきはゲーム部分ではなく、文字通りリアルタイムとプリレンダの見分けがつかない繊細なグラフィックや、あれほどのキャラやモデルを描画しても全く落ちる気配のないフレームレートにある。次世代ハードたるPS5/XSXの底力、そして最新エンジンたるUE5への期待を強く持たせてくれた。
今後のCS業界は(内製エンジンでもない限り)UE5での開発が主流になっていくであろうことは明白なので、自分もそろそろガッツリUE5を触っていきたい次第である。とはいえ未だUE4も現役なので、本格的に移行するタイミングを見誤らぬようにせねばなるまい。
(自分の仕事は相変わらずUE4が主流)
イルベロスウォンプ
発売:2021年
ジャンル:シューティング
メーカー:RS34/メビウス
プラットフォーム:Switch
備考:パッケージ版には『ラジルギスワッグ』が付属
非常に尖ったSTGが揃っていることでお馴染み『マイルストーンシューティング(マイルシュー)』の系譜である1作。今作のベースとなっているのはマイルシューの4作目『イルマティックエンベロープ』。ややこしいが移植やリメイクの類ではなく完全新作である。
システム的には横画面の縦スクロール弾幕STG、イルベロ特有のドール(細かく操作できるオプション)システムも存在。プレイヤーは現れる敵をドンドン蹴散らしながら100のステージを踏破することになる。とはいえ100種纏めて攻略することはできず、プレイ中に幾度となく発生するルート分岐を利用して、まだ見ぬステージに進む必要がある。ルートの選択には『鍵』を一定以上集める必要があり、鍵はステージごとに指定された『キーオーダー』を達成すると入手可能。
『鍵』は(既に取得したものでないなら)累積されるため、何度も何度もプレイしていくことで少しずつ行けるステージは増えていく。このため今作は数あるSTGに中でも特にリプレイ性の高さを誇っているのが特徴。単純なスコアタ以外で周回させるモチベをこのように持たせるとは実に予想外。
ステージごとのオーダーの達成状況を見返すことができたり、開始時のステージを(一度でも辿り着いたステージに限り)任意で選択可能だったりと、周回のしやすい機能を充実させているのもお見事。このほかにもルート分岐を全く行わなかった…つまり初心者が真っ先に通るであろうルートでは徹底的に難易度が引き下げられているなど、ありとあらゆる面から見て初心者向けに特化しているのが魅力的な一作である。
パワプロクンポケットR
発売:2021年
ジャンル:野球バラエティ
メーカー:コナミデジタルエンタテインメント
プラットフォーム:Switch
みんな大好き野球バラエティ『パワプロクンポケット』が帰ってきた!
2011年の『パワプロクンポケット14』で完結を迎え、以降は本家パワプロに統合される形でシリーズが終了していた本シリーズだが、この度ついに復活。苦節10年…この日をどれだけ待ち望んだことか…。『パワポケ3』から『パワポケ14』までリアタイで追いかけてきた自分は今作の初報でマジで声を挙げて喜んだのである。
肝心のゲーム内容はGB時代の『パワポケ1』『パワポケ2』のリメイク+α。この組み合わせのリメイクは既に一度行われているのだが、それも15年以上前、GBAの話になるのでありがたいことに変わりはない。欲を言えば1と2に関係する一連の陰謀がひとまず決着する『パワポケ3』も収録してほしかったが、コレは贅沢な悩みであろう。
この他にトップビューのアクションシューティングを通して選手を作成する新モード『サイバーバル』も登場!『野球ゲームでやることじゃねぇ!』とツッコみたいが今作は野球バラエティである。まぁ過去作でもカードゲームやったりRPGやったりSTGやったりしてたので今更ツッコむなど野暮であろう。
野球に関わるシステムは本家パワプロのソレに合わせられている。ちなみにNPBとの契約を行っていないため、実在選手のデータが一切収録されていないのも特徴。コレは少なからず賛否あるが、過去作はこの契約のせいで移植や配信が行えなかったと思しき面も強く一概に非難できない。
(過去作で配信が行われたのは同じくNPB契約を行っていない『ダッシュ』のみ)
収録サクセスは不良校の野球部を再建する『極亜久高校編』、弱小球団で日本一を目指す『ドリルモグラーズ編』、そして第二次世界大戦を終戦まで生き抜く『戦争編』の3つ。最後のだけおかしいって?恐ろしいことに当時からあるんですよコレ…。
パワポケシリーズといえば15作全てが同一時間軸にあることに起因するシナリオのややこしさが有名だが、その点今作は初期2作品のリメイクなので入門にピッタリ。『パワポケ3』以降に比べるとぶっ飛んだ設定は少ない(当社比)のでそこも安心である。
マリオパーティ スーパースターズ
発売:2021年
ジャンル:パーティー
メーカー:任天堂
プラットフォーム:Switch
みんなで遊ぶパーティーゲームの金字塔、『マリオパーティ』シリーズの最新作。Switchのマリパとしては前作『スーパーマリオパーティ』に続き2作目にあたる。
『(マリパ7という前例があるが)キャラごとに明確な性能差を設ける』『ジョイコンの体感操作が中心』という挑戦的なシステムが数多く導入された前作に対し、今作は『マリオパーティ2』辺りのシンプルかつオーソドックスなマリオパーティに近いシステムとなっている。原点回帰のようなものをテーマにしているのか、ゲーム内の演出は初代『マリオパーティ』を想起させるものが多く、プレイ可能なマップも『マリパ1』『マリパ2』『マリパ3』というニンテンドウ64時代からの再録となっている。
仕様を統一させるため『マリパ1』のモノを中心に少なくない変更が見られるが、それでもマップの構成や仕掛けはだいたい当時そのまま。プレイしていて懐かしい気分にさせてくれる。マップ開始時の説明では当時プレイした際のサイドストーリーについても(ご丁寧に当時のスクショと共に)言及されるため、当時のプレイヤーとしては感慨深いものを感じられる。BGMもアレンジでありこれまたクオリティが高いほか、条件を満たせばオリジナル版に変更することも出来る。
マリパシリーズの顔ともいえるミニゲームは『マリパ1』から『マリパ10』までのナンバリング作品10本から厳選されて収録されている。ミニゲームを過去作から再録というのは3DSの『ミニゲームコレクション』という前例があり、収録数もあちらと同じ100種類。ただあちらとは微妙にラインナップが異なる。チョイスされているのは各ナンバリングから印象的かつ人気のあるモノばかり。当時の記憶がドンドン呼び起こされることであろう。ごくごく一部の例外を除くと仕様は当時のものに準じており、当時のテクニックがそのまま使えるのが魅力。ちなみにあくまでナンバリングからのチョイスとなるため、『アドバンス』や『DS』からの収録はナシ。本体仕様の都合上『マリパ6』のマイクミニゲームや『マリパ7』の8人ミニゲームも収録ナシ。
マリパシリーズは良くも悪くもマンネリを嫌い、新作が出るたびに特徴的なシステムを導入するという特徴がある。ということで『昔ながらのマリパを遊びたい』という人間にとっては少々ツラいところもあったのだが、今作はそんな『昔、みんなで遊んだマリパは楽しかったなぁ』という層に徹底的に向き合った作品だったのである。
その他にプレイした作品について
去年から引き続きプレイしていた作品
去年から引き続き現行機でプレイしていたのは全DLCがついに全て出揃った『スマブラSP』、今なお新作が出るたびに連動イベントを開催する『テトリス99』、そして『ボンバーガール』の3本。例年通りのメンツに新しくボンガが加わった形となる。
ボンバーガールそのものについては過去記事で死ぬほどガッツリ語ったのでそちらを参照していただくとして、まぁぶっちゃけ今年はひたすらボンガに振り回された年だった。悪魔城マラソンを敢行したのもボンガ効果だし、武装神姫に手を出したのもボンガ効果だし、WiiUのMSXのVCを纏めてプレイしたのもボンガ効果、ときメモもツインビーもグラディウスもボンガ効果で改めてプレイし直したのである。
IP同士の敷居がゆるくシリーズを跨いだゲスト出演が多いことから、それぞれの作品をハブにして別シリーズに引き込みやすい…という『コナミワイワイワールド』の時代から続くKONAMI独自の強みを改めて思い知ったのである。
現行機以外でプレイしていた作品
今年は新作が潤沢にリリースされていたことから、相対的に旧世代ハードの活躍の機会は例年以上に減っている。唯一の例外はVitaであり、(延期になったが)PSストア閉鎖の報を聞いて焦り購入したアーカイブスやPSPタイトルにすっかりハマりこむこととなった。その中でも飛び抜けてプレイ時間が長かったのは『武装神姫 BATTLE MASTERS Mk.2』、もともと武装神姫のことは何も知らずボンガ経由で手を出した今作だったが、コレが面白いのなんの…。気が付くとガンガンDLCも購入しており、プレイ時間も2021年(購入してから半年)の分だけで150時間オーバー。コレは我がVitaの全ソフトのプレイ時間でダントツの記録であり、もっといえば2021年にプレイした全てのゲームの中でもトップである。いつの日か今作についても我がブログにて語りたいと思っているが、語り始めるのはあくまで今作の完全クリアを達成してからにしたい。しばし待たれい。
まとめ
プラットフォームごとの内訳と所感
Nintendo Switch:22本
PlayStation4:26本
PlayStation5:11本
アーケード:1本
プラットフォームごとのプレイタイトル数の内訳は上記の通りになる。
プレイタイトル数のトップはPS4の26本、マルチタイトルは何かしらの要因が無い限りハイスペックな方…つまりPS5>PS4>Switchの優先度で購入するよう心がけているため、(PS5ソフトの総数が少ないせいで)PS4がトップになるのはある意味当然とも言えるが流石の記録である。それでもなおスイッチが22本でPS4に迫る勢いなのは、ひとえにスイッチの独占タイトルが充実していたことの証明になるだろう。ファースト・セカンドは言わずもがな、メガテンやルンファク、パワポケのように任天堂ハードを主軸に展開してきたシリーズの新作が同年に纏めてリリースされたのもデカい。
逆にPS5は11本でなんとか10本の壁を超えられたという体たらく。時間がなくて積んだままのタイトル(ボイドテラリウムとかテイルズとか)が何本かあるとはいえ、それでも同年に購入したハードとは思えないレベルの少なさである。一応今年プレイしたPS4ソフトは全てPS5でプレイしているので、存在感だけは他のどのハードよりも放っている…がやっぱりPS5ならではのゲームの少なさは実に痛い。
プレイしたジャンルの内訳について
アクションゲームが特に多く、その数なんと31本。2位のRPGとはトリプルスコアの差を付けてダントツでトップである。しかし特筆すべきはその31本のうち6本が探索型アクション…所謂メトロイドヴァニアであるという点である。まぁ本家本元のメトロイド(新作)と悪魔城(コレクション)が同年に出た上、完結記念にブラマスを全部纏めてプレイしたのがデカいのかと思われる。
RPGはアクションに比べると少なめな9本だが、9本の内訳が古き良きコマンド式からSFC時代のちょこっとアクション要素を含めたもの、ガッツリアクションに寄ったもの…と非常にバリエーション豊かだったのは興味深い。もしかしたら2021年で最も豊作だったジャンルはRPGだったのやもしれない。
ゲームハードについて
ということで買ってきたぜよPS5!ちなみにヨドバシ黒クレカどころかリアル店舗でクレカ使うこと自体初めてで盛大にテンパった結果、今回は拡張SSDやらソフトやらを買うどころじゃなかったので、そっちはまた後日。丁寧にフォローしてくれた店員さんに感謝である。 pic.twitter.com/IQu1yilx31
— 物好きな自称ゲーマー (@monozukigamer) 2021年1月31日
ハード関係ではやっぱり念願のPS5を年明け早々に購入できたのが大きい。とはいえプラットフォームごとの所感で触れたように、その用途の大半は相変わらずPS4用ソフトの動作。故に未だ本調子ではないのもまた事実。こんな状況が長らく続くようでは堪ったもんじゃないため、早いところPS5ならではの遊びを提供してくれるゲームがほしいところ。購入から1年が経った今でさえPS5の機能やスペックを活かせたタイトルがプリインストールの『ASTRO'S PLAYROOM』と技術デモの『The Matrix Awakens』しかないのは実にもったいない。この辺りは今後に期待である。
ニンテンドースイッチも有機ELモデルがリリースされたが、自分はこちらにはノータッチ。流石に発売日買いした初期モデルのスイッチはいい加減悲鳴を挙げている状況だが、そもそもバッテリー改良モデルを買ったままデータ移行せずに放置してる状態なので、初期モデルが再起不能に陥ったとしてもあっちにバトンタッチすれば済む話なのである。スペック的な変化があるわけでもないので急いで手を出す理由もあるまい。
(でもSNSで買った人のレビューその他を見てると欲しくなっちゃうのが困りもの)
皆の衆よ!聞け!『POLYMEGA』は…『実在』した!のであーる!!苦節3年…長かった…実に長かった…!
— 物好きな自称ゲーマー (@monozukigamer) 2021年10月24日
…しかしモジュール4つもあると流石に置場所に困るのである…。#POLYMEGA #ポリメガ pic.twitter.com/t1Q3pZaHfD
ゲームハード関係のニュースといえば、2018年のプレオーダーから3年もの年月を経てついにレトロゲーム互換機『POLYMEGA』がリリースされたのも見逃せない。我がPOLYMEGAはギリギリで2ndコンテナにずれ込んだため、届くまで結構な時間を要したものの、2021年10月に着弾。まぁ初期不良だかなんだかで電源が入らなくなり製造元へ送り返す羽目にになって、実際にガッツリ触れるまでには更に1週間くらいかかったのだが…。
(ついでにこの時のPOLYMEGA公式の対応のアクロバティックぷりがちょっとばかし界隈で騒ぎになったり…)
最後に
2021年は本当に色々なゲームがリリースされたものである。特に『ファミコン探偵倶楽部』や『真・女神転生V』等『発表はされていたが続報が途絶えていたタイトル』が今年纏めてリリースされ、それどころか『Newポケモンスナップ』『メトロイドドレッド』『LOST JUDGEMENT』のようにこれまで影も形もない状態で突如として発表された新作も少なくなく、毎日がゲーム三昧の大忙し。嬉しい悲鳴を挙げない日はないような状態だったのである。ゲーマーとしてここまで充実した1年間はそうそうなかろう。
願わくば2022年もこのような1年間になることを祈りたいのであーる!!