いろいろとゲームを語ろう

物好きなゲーマーがただただ最近遊んだゲームの感想とか内容とか書いていくブログ。レトロゲームの割合が高いかもしれない。更新は気が向いた時にだけ。

ASTRO's PLAYROOM

さて、少しずつ、ほんの少しずつではありますが、ようやくPS5も一般層が入手できるようになってきたような気がする今日このごろ。
(まだ完全に流通してるとは到底言い難いが)

 

 

ついに!

自分も手に入れましたぜSIEの最新ハード『PlayStation5』!!
ここまで長かった…実に長かった…発売前のソニーストア第一抽選に落ちたのを皮切りに、ヨドバシで落ちヤマダTSUTAYAノジマでetc…。
落選回数が30回を超えた辺りから段々人としての感情を失いかけていたので、もう現地に出向いてしまおうとヨドバシのゲリラ店頭販売に望みをかけたところ、よりにもよって例の1件(ヨドバシアキバのアレ)に巻き込まれ、それでも諦めず翌日に新宿のヨドバシで手に入れたのであーるー!!!
(親切丁寧に黒カードの使い方を教えてくださった新宿ヨドバシの店員さん本当にありがとうございました)

f:id:Monozuki:20210227224255j:plain

ということで、今回語るタイトルはこちら!
『ASTRO's PLAYROOM』であーるー!!

今作はPS5のプレインストールタイトルであるため、PS5さえ持っていれば無料でいつでも入手可能、初期設定のタイミングからインストールが始められるため、まず最初にこちらのインストールをするのがオススメである。

f:id:Monozuki:20210227230425j:plain

さて、今作の主人公はこちらの可愛らしいロボットASTRO(アストロ)くんである。実はこう見えて彼が主人公になるのは3回目PS4時代に誕生した新世代のSIEの代表キャラである。
ちなみに別個体もゲーム内にいっぱいおり、彼らは何かしらのセリフを喋ったりするわけではないものの、ジェスチャーで色々な仕草を見せてくれるため、かなり癒やされる。

f:id:Monozuki:20210227230819j:plain

ゲームジャンルはごくごく普通の3Dアクション、縦横両方に広い3Dマップをアストロを操作して飛び回り、ステージの最深部を目指すゲームとなっている。
アストロの操作は非常にシンプルで、基本的にジャンプ・移動・攻撃のみ、一部局面に限定して特殊アクションが要求されることもあるが、その時にはしっかりチュートリアルも行われるため、ゲーム初心者にも安心。

f:id:Monozuki:20210227230923j:plain

ゲームの舞台は『CPUプラザ』を中心に存在するGPUジャングル』SSDスピードウェイ』『NEMORYスカイ』『COOLINGリゾート』という4つの広大なワールド。各ワールドは更に細かく4つのフェイズに分かれ、それぞれのフェイズがハードウェアを構成するパーツや機能の名を冠している。エリア内のテーマは一定なものの、各フェイズでステージ内の雰囲気はガラリと変わる。ステージに合わせて変化するBGMもこれまた素晴らしい

f:id:Monozuki:20210227230136j:plain

特に偶数のフェイズではアストロが『カエル』『モンキー』などの特殊なスーツを身に着け、ゲーム性そのものが別物になる。この時の操作はいずれもPS5のコントローラの機能をフル活用するのが前提となっており、プレイヤーはとにかく驚かされる。そして今作が『PS5でないと作れないゲームである』ということを体感することとなるだろう。

f:id:Monozuki:20210227232601j:plain

PS5のプレインストールソフトとして選ばれているだけあって、アクションゲームとしては非常に堅実かつ良質な出来となっている。SIE的にはPSVitaの『ウェルカムパーク』*と同じカテゴリなので『PS5の技術デモ用ソフト』のような側面も兼ねているのが特徴。

*ウェルカムパーク
SIE製の携帯ゲーム機『PlayStation Vita』にプレインストールされている作品。
Vitaの機能をフル活用した作品であり、カメラを使用したパズルや、
前面・背面タッチで操作するアクションゲームがプレイできる。
完全クリアを目指すとなかなか高難易度で骨が折れる。
特に目を瞠るべきはアダプティブトリガー』を全力で活用しているという点であろう。まず『ナニソレ?』という人も多いと思われるため、先にそちらについて説明すると、コレはPS5の専用コントローラ(DualSense)に搭載されている、PS5ならではの機能である。

f:id:Monozuki:20210227232624j:plain

アダプティブトリガー』とは『ゲーム側からコントローラのトリガー部分の入力の硬さを変更できる』という代物である…って文字だと伝わりづらいなコレ。実際にプレイしてみれば一目瞭然なのだが…まぁとりあえず『LRトリガーの硬さがゲームに連動して変わる』とでも思ってくれればいい。

この機能がPS5の独自性・強みとも言えるのだが、現状ではあまり活用しているタイトルがそこまで多くなく(マルチタイトルが多いのも理由)、プレイヤー的には『PS5って、単なる性能の良くなったPS4でしょ?』なんて思われてしまいがちである。いや独自性に目を向けなければ実際ソレで合ってるのだケドも…大抵のPS4タイトル動作するし…。しかし、今作はそんな『性能良くなっただけのPS4』という印象を完全に跳ね除けてやろうという意気込みを感じるレベルでアダプティブトリガーを活躍する。

f:id:Monozuki:20210227232741j:plain

今作自体が『PS5の全ての機能を活用させる』というテーマなのか、ゲーム内ではPS5の持ち得る機能を文字通り全て体験することとなる。アダプティブトリガーはモチロン、ハプティックフィードバック*ジャイロタッチ…とにかくこの『PS5の美味しいところを集めました』感が今作の魅力の一つである。
なお、ゲームの初回起動時に親切にDualSenseの全ての機能を体験できるチュートリアルが導入される(後からも見返せる)ため、コントローラの機能がわからずに詰むということもない。

*ハプティックフィードバック
PS5のコントローラに用意されている機能の一種。
これまでのコントローラよりも更に詳細かつ綿密な振動を
プレイヤーの手に伝えることができるという代物。
ゲーマーであればデジャヴを感じたかもしれないが、
実際そのとおりで、NintendoSwitchの『HD振動』とだいたい同じものである。

f:id:Monozuki:20210227232855j:plain

さて、ゲームの目的は『4つ全てのワールドの最深部まで到達する』というものであるが、それとは別にアーティファクトとパズルピースの収集』というやりこみ要素も用意されている。

アーティファクト』は過去に実際にリリースされたPS関係の周辺機器や本体であり、歴代のコントローラやポケステなどのお馴染みのものからPSPGPSレシーバーやらPS2のBuzzコンのように『そんなマニアックなところ突いてくる!?』となるものまで様々。当然歴代PSシリーズの本体もアーティファクトとして存在し、流石に型番違いなどはないものの、外見的に違いのある薄型や廉価版は別枠として用意されている。それぞれのアーティファクトに用意された一言メッセージも必見

f:id:Monozuki:20210227232925j:plain

一度入手したアーティファクトPlayStationラボ』という専用のエリアに飾られることとなる。全てのアーティファクトを集めきった時の光景は壮観の一言。なお、アーティファクトの中にはこちらからアクションを起こすことができるものも混じっているため、いろいろと試してみるのも一興。アーティファクト自体も3Dモデルとしてしっかり作り込まれており蓋を開けた中身から背面の端子部までちゃんと確認できる。地味ながらこういうのは嬉しいものである。

『パズルピース』は読んで字の如くのパズルのピース、集める度にアーティファクト同様PlayStationラボの壁に飾られる。完成した際のイラストは1995年の初代『PlayStation』から2021年の最新機種『PlayStation5』までの歴史を描いたものとなっているため、ゲーマーであれば必見。

f:id:Monozuki:20210227233004j:plain

パズルピース・アーティファクトともに各ワールドのどこかに隠されている。ただし、意地悪な隠され方はしていないため、頑張ればノーヒントでもコンプ可能。若干分かりづらいものも無いわけではないが、その場合はゲーム内から確認できる『攻略動画』があるため安心。なお、この『攻略動画』はPS5に用意されている機能(トロフィー機能の一部)なので、こういったポイントからも今作がPS5デビューに向けて用意されているものだと感じられる。

なお、これらの収集要素を全て集めても、今度は『NETWORKスピードラン』という施設でプレイできるタイムアタックが待っているため、想像以上にボリュームは満点。ネットワークに接続し世界最速を目指すもよし、自己ベストをひたすら磨き続けるも良しである。

f:id:Monozuki:20210227233117j:plain

さて、ここまでの説明の時点で今作が魅力たっぷりの作品であることは伝わったと思うが、今作最大の魅力は(コレは自分個人の主観だが)プレイステーションの歴史へのリスペクト精神』である。

ゲーム内で沢山のアストロが登場するのは最初に触れたとおりだが、その中でも特に注目すべきはカメラマンを連れているアストロである。彼らはなんらかの作品のオマージュを行っており、元ネタに気づくことができるとニヤリとできる。オマージュの範囲はSIE本家(パラッパ・サルゲッチュ)だけでなく、カプコン(バイオ・モンハン)スクエニ(FFⅦドラクエ)などのサードパーティの作品までカバーしている。
(サードのオマージュ元はスタッフクレジットにも載っているため、きちんと許可は取っているらしい)

その他にもトロフィー名ステージ内に仕組まれた小ネタまで、ゲーム内に散りばめられたオマージュの数は非常に多い。全ての元ネタがわかれば立派なゲームマニアといっていいだろう。

f:id:Monozuki:20210227233057j:plain

更に、各ワールドの最深部には『とあるアーティファクトが眠っているわけだが、最深部にたどり着いたら、まずはアーティファクトを拾う前に周囲の景色を眺めたり、耳を澄ましたりしてみるのをオススメする。過去のPSシリーズで遊んでいたプレイヤーならば、きっとここの仕掛け、そして今作のリスペクト精神に気付くはずである。
ネタバレなので詳細は省くがラストバトルもコレまたPSシリーズの歴史を追ってきた人間にとって感慨深い内容となっている。こちらも自分の目で確認してみてほしい。

f:id:Monozuki:20210227232538j:plain

これらの要素はいずれも『気付けば感動するが、気付かなくても単純に綺麗』という範疇に収まっており、こういった作品でありがちな『旧来のファンに向けすぎてて元ネタがわからない層が引いてしまう』という状況にならないよう、慎重に用意されているのが特徴であり、プレイする側としても安心して楽しめる。

f:id:Monozuki:20210227233231j:plain

纏めると、今作は『単純にアクションゲームとして非常にクオリティが高く、それでいて旧来からのファンは新しさの中にノスタルジーを感じて楽しめる』、そんな最高の作品だったのであーる!
歴戦のゲーマーも、これからゲームに触れていく新規のゲーマーも、(PS5を入手できたなら)ぜひ遊んでおくべき歴史的な一作だったのである!!

f:id:Monozuki:20210227233255j:plain