いろいろとゲームを語ろう

物好きなゲーマーがただただ最近遊んだゲームの感想とか内容とか書いていくブログ。レトロゲームの割合が高いかもしれない。更新は気が向いた時にだけ。

『PlayStation Stars』の『ステータスレベル』への期待

普段のゲーム記事とは別枠で中々に面白そうな試みがはじまったのでちょいと語ってみようと思うのである。

本日、2022/9/29よりプレイステーションの本家ことSIEから新たなサービスの開始が告知された。その名もPlayStation Stars』!まぁその存在自体は以前からちらほら海外を中心にウワサされてはいたのだが、ようやく正式に日本でもサービスが開始される運びとなった。自分としては興味を持ったのはその中の一つの概念である『ステータスレベル』だけなのだが、その前にザックリこのPS Starsの概要に触れることにする。

(PS5『CRIS TALES』、コロンビア産JRPGカートゥーン風味な旧スクウェアリスペクト作品)

PlayStation Stars、通称はおそらくPS Starsになるコレは簡単に言うと『誰でも無料で参加可能なロイヤリティプログラム』である。参加することで様々なコレクティブ(トロフィーみたいなもの)ポイントが貰えたり、集めたポイントを使ってゲーム本編やPSストア用のポイントを交換したりできるようになる。ポイントはPS Plus会員であれば通常のDL購入でも購入価格の10%分を入手できる

(PS5『FINAL FANTASY VII REMAKE』、ユフィ編はこのPS5版から追加された要素)

参加のためにはSIE公式がリリースしているプレイステーション管理用アプリのPS Appがインストールされたスマホが必須。まぁPS App自体は無料だし、(正直かなり動作が怪しい箇所は無きにしも非ずだが…)実際PS4/PS5実機とリンクしてゲームの管理が行えるのは割かし便利なので、PS4/PS5でゲームを遊ぶ人はコレを機会にインストールしておくことを推奨マイニンテンドーアプリPS Appはどっちもゲーマー必携である。

最新版のPS Appではホーム画面に燦然と輝くアイコンが表示されているので、そのアイコンをタップすれば晴れてPS Starsへの参加が可能。ただし参加には18歳以上であることが条件。現状だと特に年齢制限が存在する要素は見受けられないが、まぁ今後のためってのもあるのだろう。キャンペーン対象にCERO Zのタイトルが含まれたりするケースもいつかはあるだろうし。

ここからが本題となるが、PS Starsには『ステータスレベル』なる新たな概念が追加されている。コレは平たく言うと『ゲームをDL購入したり、レア以上のトロフィーを集めることで上昇するレベル』。かつて任天堂が行っていたクラブニンテンドー』の会員システムにトロフィーの概念をプラスした感じのものである。

参加者は全員レベル1からスタートし、最高レベルは4。レベルアップの基準は公式に提示されており、レベル1→レベル2は『ゲーム1本購入+レア以上のトロフィー1個取得』レベル2→レベル3は『ゲーム2本購入+レア以上のトロフィー32個取得』レベル3→レベル4は『ゲーム4本購入+レア以上のトロフィー128個取得』となっている。

(PS5『Ghostwire: Tokyo』、徹底再現された渋谷を舞台とした和風ホラーパルクールFPS)

…コレだけ聞けばこの記事を読んでいるゲーマー諸君は『いや基準ヌルいな!?』と思ったことであろう。まぁ実際ヌルい、物凄くヌルい。PS主体のゲーマーであれば3ヵ月、他プラットフォームも並行して進めるタイプのゲーマーでも半年もあれば容易にレベル4に到達できるくらいには簡単である。…だがソレでいいのだ。『そのユーザーがゲームをしている』、ということがわかるのがキモなのだから。

PS Starsではステータスレベルに応じた何かしらの特典が用意されている。レベル1~3はどれもコレクティブルがプレゼントされるのみだが、最高レベルであるレベル4にのみ公式に下記の記載がある。

PlayStationカスタマーサポートにお問い合わせの際、チャットの順番を優先的にご案内できます。

PlayStation Stars | PlayStationのロイヤリティプログラム | PlayStation (日本)

(PS5『Tales of ARISE』、システム一新して新境地を拓いたテイルズ最新作)

まぁなんてことはない話だが、要はレベル4になれば所謂『お得意様』的な扱いになるというハナシである。別に自分はカスタマーサポートのお世話になったことはないので、チャットの優先度とかは別にどうでもいいのだが、ここで重要なのは『SIE(PS)公式はユーザーのステータスレベルを把握し、ソレに応じた扱いを行える』という点。

コレは個人的な所感なのだが、このステータスレベルは『プレイヤーの達成感を煽るもの』ではなく、『SIE公式がゲーマー層を選別するためのもの』なのだと考えている。SIE公式がなんのためにゲーマー層を選別するかというと、それは言わずもがな『新商品をゲーマー層に向けて届けるため』であろう。

 

---割と長い説明&推測になりますゆえ、飛ばす場合はこの文章をクリックするべし---

(PS5『LOST JUDGMENT 裁かれざる記憶』、プレイスポットは龍が如く史上最大クラスのボリュームを誇る)

約2年前にSIEが発売した現行の最新ゲームハードであるPS5はいいハードだとは思うが、正直ゲーム市場的には健全とは言い難い状況にある。その原因はまぁ『良くも悪くもPS4互換が便利すぎる』『アプグレ可能タイトルはPS5版を買う恩恵が薄い』Xboxのゲームパスには劣るがゲームカタログもそこそこ充実している』『デジタルエディションの存在で売上が可視化されづらい』等色々と思い当たる点はあるが、やはり『転売屋による買占め』の存在が一番大きいのは周知の事実。

転売屋はその立ち位置からわかる通りゲームハードを買うことはあっても、ゲームソフトを購入したり、ゲームをプレイしたりすることは絶対にない。だからこそ転売屋に回った分、本来のゲーマー層(ライト/コア問わず)のソフトの購入が行われず、『ハードは売れてもソフトは売れない』という極めて不健全な状態に繋がる。そして本体がいくら売れたところでソフトの販売を担当するパブリッシャーには一銭も入って来ないので、結果としてPS5へのソフトリリースを尻込みしてしまうのだ。CAPCOMの『バイオハザード RE:4』が後になってPS4対応を追加した一件が記憶に残っている人も少なくなかろう。

(PS5『ASTRO's PLAYROOM』、PS5の機能を最も生かしたゲーム、無料なのでまずはコレからはじめよう)

そもそも根本的に何故転売屋による買占めが発生してしまうかというと、一言で表すなら『数の暴力』だからである。例えば現地での販売であれば行列に並ぶ要員を別途集めたりするし、ネットによる抽選販売などではbotを用いたりもする。一見すると行列の要員もbotも数字としては普通のゲーマーと同じ『1』でしかないが、片やゲーマーという一個人片や『転売』という(各々の所属が別であれ)一つの目的のため集った一団なので、同じ土俵で戦っている状態ではゲーマー側に勝ち目は全くないのだ。

無論、ソレへの対策を講じている販売店も多い。現地販売でクレジットカード(通称『黒クレカ』)が必須なヨドバシカメラだとかは有名だろう。購入に踏み切るためのハードルを売る側が上げてしまえば、それだけで転売屋が参入するハードルも上がり、転売の防止にも繋がるのだ。事実こういった対策を取っている店舗ではかなり確実にPS5の購入が行えるようになっている。もっとも、(メアドだけで登録できる)会員ならば応募可能』みたいに上がったハードルが低いままでは全く効果はないのだが…。
(ちなみに過去記事でも語りましたが我がPS5はヨドバシで購入、以降も度々現地販売に遭遇しています)

(PS5『ファイナルソード』、最新ハードで純粋進化した名作…迷作?遊びやすくはなってるヨ)

また、ハードルが上がりすぎるとソレはソレで普通のゲーマー層まで弾かれてしまうという問題もある。例に挙げたヨドバシの方法でも『職業柄クレカの作成が行えない』という人が転売屋と共に弾かれてしまっていたりするケースをいくらか見かけた。

そこでSIEはこう考えたのであろう。『転売屋を排除したい、でも雑に排除するとゲーマーも巻き込まれてしまう…どうにかして明確に転売屋とゲーマー層の線引きを行えないものか…』、と。ゲーマーにあって転売屋にないもの、ソレはなにか?そう、『(PSStoreでの)ゲームソフトの購入履歴』『トロフィー』である。

(PS5『バランワンダーワールド』、コスを変えながら進む箱庭単作ACT、色々言われてるけど我は好き)

言わずもがな、転売屋はゲームソフトを買わない譲渡が不可能なDLタイトルなんぞもってのほかである。そしてゲームをプレイしないがため、トロフィーも取得する行為も行わない。一方ゲーマーはゲームソフトを買って遊ぶ必然的に少なからずトロフィーを取得することになる。そう、ステータスレベルから示される『購入履歴』と『トロフィー』こそがゲーマーと転売屋を分ける最大の指標となるのだ。
まぁ、改めて言うがコレはあくまで個人的な所感ゆえ、一個人の推測であるということは忘れないでほしい。

 

(PS5『春ゆきてレトロチカ』、極めて珍しい実写ADV、スクショできないのでPSストアのスクショで代用)

閑話休題、飛ばした方のために纏めると『ステータスレベルはSIE側がゲーマーに対して優先的に商品を供給するためのシステムなんじゃないか』という推測である。
(何度でも言いますが推測なのでこの通りにならなくても我は責任一切取らないので話半分に聞いてください)

ステータスレベルの上昇に要求されるDLソフトの購入数は最高レベルでも4本とかなり少ないが、トロフィー128個はちょっとやそっとで集め切れる数ではない。ご丁寧に『レア以上(取得率50%未満)のトロフィー』となっているため、所謂トロフィーブースト(最近だともっと酷いのとかあるが)のタイトルで数を稼いだりもできない。よってステータスレベルが高いゲーマーは胸を張って『私はゲーマーです!SIEのお墨付きです!』と言える権利があると言えよう。

(PS5『Maneater』、サメが主役のオープンワールド、…コレってサメの形をした化け物では…?)

オマケにステータスレベルは年月の経過で下がるケースもある。公式によれば『上昇の翌年から更に13か月後に下がる』とのことであるが、逆に言えばコレは『継続的にゲームを購入&プレイしているアクティブなゲーマー層』の選別がされていると言っていい。コレを基準にすれば、やはり推測の通りゲーマー層に向けて新商品を届けることができるのではなかろうか。

もっとも、現時点でのレベル4待遇である『カスタマーサポートのチャットを優先する』というポイントについて『金払いのいいユーザーだけ優遇するのは何事か!』という声(発表されて数時間の時点で幾らか見かけた)にも一理ある不具合サポートとかそういった類のモノは全ユーザーが平等に受けられて然るべきものであるからである。

だが上に挙げたようにレベル4へ到達する基準は極めてヌルく、不具合に遭遇するくらいゲームを遊んでいるユーザーであれば容易に達成できる塩梅であり、この部分についてはそこまで気にする必要もないのではと感じるのである。
(初期不良とかに引っかかった場合は目も当てられないが…)

(PS5『SDガンダム バトルアライアンス』、難しいけどやりごたえ抜群なACT版Gジェネ)

現時点ではレベル1~3がコレクティブ、レベル4がサポート優先というシンプルな用途でしか使われていないものの、このPlayStation Stars』および『ステータスレベル』という概念には活用さえできれば一気に輝くような可能性を感じるので、ソレはここからのSIEの動き次第である。何はともあれ今後に期待なのである!!
(ところでPS Starsに参加しないとそもそもレベルは上がらないので、まだの人は今すぐ参加すべし)

 

---関連記事みたいなもの…は特に浮かばなかったので去年の纏め&PS4/5の過去記事---

---------------------------------------------------