自分で言うのもなんかアレだが、
自分はこう見えてゲームに関しては死ぬほど執念深い性格である。
この『執念深い』というのは、『対戦ゲーで自分に勝った相手を恨み続ける』とかそういうアレではなく、『手に入れようと思ったゲームは全力で手に入れる』というアレである。
特に、幼少時代に気になったゲーム・欲しかったゲームを手に入れたいという欲が強く、当時気になったゲームはかれこれ全て購入している。たった一つを除いて。
だったらなぜそのゲームをさっさと手に入れていないのか。
その理由は簡単、なぜなら自分はそのゲームのタイトルを知らなかったからである。
あるのは朧気なゲームの記憶だけ。
ハードと、ゲーム内容は覚えているものの、肝心のタイトルがさっぱりわからない。
※自分が覚えていたポイント
・ハードはニンテンドーDS
・DSを縦持ちでプレイする
・メインキャラは二匹の小動物
・パンケーキを作るゲーム
・優しくて可愛らしい世界観が素晴らしかった
・ニンテンドーDSステーションで体験版か何かをプレイできた
これだけでわかった人がいれば素直にその人を尊敬したいと思う。
自分はこの記憶だけを頼りにずっとそのゲームを探し続け、かれこれ10年が経過した。
適当にそれっぽいワードで検索をかけたり、Webの質問サービスを利用したり、WikipediaのDSタイトルリストを眺めたり、あれやこれやを試してみたが収穫はなく、『ホントはそんなゲームなんて存在せず、自分が夢で見たなにかなのではないか?』などと考えるようになっていた。
だが、ある時ふと『DSステーションで体験版配信してたタイトルとして絞り込めば見つかるんじゃない?』と思いついた。
とりあえずWikipediaのDSステーションのページを見てみたが、当然ながら体験版タイトルを都合よく紹介していたりはしない。
しかし、このページのとある一文が目に入った。
市販の予定の無い、任天堂ゲームセミナー受講生作品が配信されることもある。
…まさか?
確かにこれまで一般販売されたタイトルは一通り調べて来た。
でも、DSステーション専用配信の(=一般販売されていない)タイトルは調べていない。
なんとなくピピンと来たので任天堂ゲームセミナー関連タイトルを調べてみると…
チーとフーのおいしいえほん
ジャンル:絵本アドベンチャー、配信期間:2006年5月25日〜6月7日[13][14]
2匹のネズミ「チー」と「フー」がパンケーキを作るための材料探しに奔走する物語。DS本体を縦に持って操作する。タッチパネルに表示される様々な物をタッチ操作で動かすことで物語が展開する。
こ れ だ !
驚くほどアッサリ見つかってしまったもので、『これまでの苦労はなんだったんだ!』と叫びたくもなったが、よくよく考えてみると納得である。
任天堂ゲームセミナーで開発されたタイトルは、一般に販売されることはない。
全てDSステーションでの配信専用である。
オマケに、通常の体験版と異なり、配信期間も非常に短く設定されている。
その期間、なんと13日間。
この僅かな期間に、DSステーションが設置されているような大型店舗に足を運び、DS本体にダウンロードすることで初めて遊べるタイトル。
そりゃあ、誰も話題にしないに決まっている。
ついでに、DSiでも3DSでもない普通のDSなので、電源を切ったら最後、再度ダウンロードするまでプレイできなくなってしまう。
つまり、ダウンロードできる13日間が過ぎたうえで電源を切ったら、もう二度とプレイできない幻の作品に早変わりしてしまうのである。
この配信期間の短さと、DSダウンロードプレイの仕様が重なり合ったために、このソフトの情報がロクに見つからなかったのだと思う。
(同条件である他のゲームセミナー作品も同様)
さて、一般販売すらされておらず、配信も終了済み、となると流石にどうしようもないので諦めもつく。
が、欲を言えば過去のゲームセミナータイトルと共に有料で再配信してほしいと感じたりもしている。