いろいろとゲームを語ろう

物好きなゲーマーがただただ最近遊んだゲームの感想とか内容とか書いていくブログ。レトロゲームの割合が高いかもしれない。更新は気が向いた時にだけ。

ソニック×シャドウジェネレーションズ

SEGA公式から『Year of Shadow』を宣言された2024年。青いハリネズミの人気アクションゲームソニック』シリーズは絶好調であった。東京ジョイポリスでのソニックバースデーパーティー2024』コロコロコミックでの『漆黒のハリネズミ シャドウ・ザ・ヘッジホッグ』の連載に最新作兼リマスターソニック×シャドウジェネレーションズ』の発売。2024年の締め括りには実写映画ソニック・ザ・ムービー3』…もといソニック×シャドウ TOKYO MISSION』の公開まで控えている。少し前まで斜陽の時期を迎えていたとは到底思えないほどの大復活ぶりである。…いやまぁ宣言されたのは『シャドウの年』なので正確には勢いがあるのはソニックというよりもシャドウの方なんだけれども。

そういうわけで今回はその流れに乗じ、先日リリースされたばかりのソニック×シャドウジェネレーションズ』についてガッツリ語っていくとしよう。『3Dブラスト/3Dフリッキーアイランド』『シャドゲ』『バトル』『ソニジェネ(白の時空&青の冒険)』…と今年に入ってソニック関連の回が多かったことからもわかるように、我も本作に対してはかなーり期待しており気合も十分。デジタルデラックス版を購入したことで発売日3日前からのアクセス権を獲得し、更にプレイ解禁当日+翌日の2日間の有給を取得して万全の体制で挑んだ。…その結果、『ソニジェネ完全クリア(オールS+チャオコンプ)』→『シャドジェネ(オールS)』まで勢いで28時間ぶっ続けでプレイしていたのである。

その後もちまちまとプレイしてPS4/PS5の両機種で完全クリア達成済み。本記事執筆時点ではプレイ時間はざっと70時間ほどである。まさかここまでソニック熱が再燃するとは思わなんだ。『ソニックオリジンズ・プラス』といい『ソニックフロンティア』といい『ソニックスーパースターズ』といい、近年のソニックは大当たりが多くて実にありがたい。10年前の暗黒時代が嘘のようである。…いやまぁ『ソニックトゥーン』や『ソニックロストワールド』もアレはアレで面白かったけどね?

世間話も程々に、いよいよ本題のゲーム語りを始めるとしようか。改めまして今宵の主役となる作品はソニック×シャドウジェネレーションズ』、公式表記における略称はソニックシャドウG』、ぶっちゃけ言いづらい気がするのは否定できない。プラットフォームはまぁソニックシリーズ的にはいつも通りNintendoSwitch/PS5/PS4/XSX/One/PCという現行機種全部コース。パッケージ版はSwitchとPS4/PS5版のみ。

今回の我はPS5版のDL版をピックアップ。よってボタン配置やフレームレートの説明はPS5版基準である。もっともSwitch版以外はそこまで目に見えて大きな差はないと思われる。なお本作はクロスバイ対応かつPS4→PS5でセーブデータの引き継ぎは可能なのだが、トロフィーのみ引き継ぎ不可という少々変則的な仕様なのは注意。

そのタイトルが示すように本作はソニックジェネレーションズ『シャドウジェネレーションズ』という2本の全く異なるゲームがセットになった作品である。ソニックジェネレーションズ』は過去にリリースされた作品のリマスター『シャドウジェネレーションズ』は正真正銘の完全新作。この2作はお互いに独立しており、ゲーム性から操作性に至るまで全てが完全に別物である。だからこそ『2本のゲームがセット』といえるのだ。もっと厳密に言うと『シャドウジェネレーションズ』側が主で、そちらをランチャー扱いにして『ソニックジェネレーションズ』が起動する形式である。

なおリマスター前の『ソニックジェネレーションズ』については過去記事で…というかつい前回の記事で一度ガッツリ語っている。よって『ソニックジェネレーションズ』側の主な概要は本記事だと最低限に留めることにする。より深く知りたい人は過去記事の方を参照していただきたい。本記事ではあくまで『リマスター前のソニックジェネレーションズ 白の時空』と比較した場合の変更点について主に触れていこうと思う

またネタバレについても警告しておこう。本記事には『ソニックジェネレーションズ』『シャドウジェネレーションズ』に関連するネタバレが少なからず含まれる。元が13年前の作品なので『ソニックジェネレーションズ』側は基本フルオープン、『シャドウジェネレーションズ』側はクリティカルな部分については反転文字で暈すつもりだが、公式トレーラーPVやTGS試遊映像で既に世に出ている範疇の情報は隠さず触れていこうと思う。これから本作をプレイするにあたって一切のネタバレを踏みたくないという人はこの時点でブラウザバックを推奨されたし。

ということでひとまずはソニックジェネレーションズから触れていくとしよう。こちらは2011年にリリースされたソニックシリーズ20周年記念作品ソニックジェネレーションズ 白の時空』のリマスター版である。同作は元々PS3/360版の『白の時空』と3DS版の『青の冒険』という2バージョンが存在し、それぞれでゲーム性からステージに至るまで全く別の内容であったのだが、今回は『白の時空』バージョンのリマスター残念ながら『青の冒険』の要素は全く存在しない

ソニックジェネレーションズ』のファンからの愛称は主に『ソニジェネ』、オリジナル版では『青の冒険』との混同を避けるため『ジェネ白』『白の時空』といった呼び方が主流だったが、今回はタイトルが『ソニック×シャドウジェネレーションズ』だからか『ソニジェネ』表記の方がよく見かける気がする。

本作は『2人のソニックが時空を超えて出会い、かつてソニックが冒険したステージを駆け抜けていく』という物語で、過去からやってきた『クラシックソニック現代の『モダンソニックのダブル主人公制を採用。ステージやボスはいずれも過去作からの復刻で、ソニック1』-『ソニック3&ナックルズ』までのメガドライブ時代を踏襲した2Dアクションの『クラシック』ソニックワールドアドベンチャー』『ソニックカラーズ』などの2Dと3Dを融合したブーストアクション『モダン』という2種類のアクションゲームが楽しめるシステムが最大の特徴。

今回の『ソニジェネ』は基本的にはオリジナルに忠実なリマスターであるため大規模な変更点は少なく、良い点も悪い点も含めてゲーム内容自体はそのまんま。ただしPS3/360から2つも世代を跨いでるだけあってハードスペックの性能向上の恩恵を強く受けている。グラフィックがより美しくなったのは言うまでもなく、フレームレートも60fpsで常時安定

なによりも驚愕するのはロード時間の短さにある。オリジナル版ではオモチャオのTIPSを読んで一呼吸したらステージが開始するくらいの長さであったが、今回のリマスターではTIPSを読み終えるまでもなくステージに突入する。この爆速っぷりはオリジナル版を過去に遊んだ人であれば真っ先に驚くであろうポイント。HD機に移行してからのソニックシリーズの中では間違いなく最速ロードである。

なお同じくリマスターであった『ソニックカラーズ アルティメット』ではフレームレートを向上させたことでソニックのジャンプ力が低下したり、一部エネミーの挙動が高速化したりといった問題が発生していたが、今回のリマスターではそういった問題は特に見受けられない

ソニックフロンティア』でソニックシリーズに初めて触れた人を本作で更に引き込もうという魂胆なのか、細かな仕様が『フロンティア』のソレに合わせられているのも特徴デフォルト設定がR2でブースト、□でホーミングアタックという『フロンティア』形式のキーコンになっていることからもソレが伺える。ただしオプションにて操作タイプを『レガシー』に変更することで□でブースト、×でホーミングアタックのオリジナル版『白の時空』と同じ操作にもできる。オリジナル版から継続してプレイしている人ならばおそらくレガシー設定の方がしっくりくることだろう。

また残機(チャレンジ数)の概念がデフォルト設定でOFFにされており、オプションでわざわざ有効化しない限り残機に頭を悩ませられることはなくなった。これについてはオリジナル版(というか当時のブーストソニック全般)で『ポーズからステージをやり直す度に残機が減っていき、残機がなくなると一度ゲームオーバーにならない限り再挑戦不可』という微妙にストレスの溜まる仕様だったのでナイス変更点である。

アクション面ではクラシック・モダンの両方に『ソニックマニア』初登場の加速アクション『ドロップダッシュが追加。『フォース』『フロンティア』『スーパースターズ』に続き着々とソニックを象徴するアクションのひとつになりつつある。発動方法は毎度おなじみ『ジャンプ中にジャンプボタンを長押し』で着地と同時に急加速が可能。モダン側ではやや問題(後述)を抱えてしまっているアクションだが、少なくともクラシック側においては『着地後にワンボタンスピンダッシュじゃ対処不可能』といった状況にて役立つことがある。

なおラシック側のドロップダッシュはスキルの一種(デフォルトでスキルがセットされている)扱いなので、スキルから外してしまえばオリジナル版同様のプレイスタイルでも楽しめるのだが、それゆえそもそもスキルが無効化されるチャレンジアクト/ボス戦では禁じられてしまう点は注意。一方でモダン側のドロップダッシュはスキルではなくデフォルトアクション扱いなので着脱不可、その代わりチャレンジアクト/ボス戦でも使用できる。

やりこみ関連の新要素だと『チャオレスキュー』なるものが新たに追加された。タイムイーター襲撃の折に大量のチャオが行方不明になってしまったという設定で、ソニックあちこちのステージを巡りチャオを救出していくことになる。チャオは各ACTごとに3匹ずつ、最終的に全54匹を集めることになるコンプ要素。…まさか令和の時代に『ソニックアドバンス3』のチャオ探しが復活するとは思わなんだ。

ステージ内の収集要素という意味ではオリジナル版にあったレッドスターリングに近いモノを感じるが、様々なルートを模索する過程でコンプリートできたあちらとは異なり、こっちは通常プレイじゃまず行かないところにいるわ、近付くと逃げ出すヤツはいるわ、ギミックや背景に擬態していることもあるわでやりたい放題。コンプまでの過程で『てめぇらレスキューされる気ねぇな?』と誰もが思うことだろう。

なおチャオの収集状況はコレクションルームから確認可能。未入手のチャオがいる場合はヒントも貰えるのでそちらを頼りに探し出すべし。一度レスキューしたチャオはステージから消滅し、以降はホワイトスペースのステージ入り口近くにて遊んでいる姿を見せてくれるようになる。

ご丁寧にチャオ1匹1匹に個別のデザインが用意されており、オーソドックスなヒーローチャオ/ダークチャオはもちろんソニックチャオにナイツチャオ、まさかまさかのヒーローカオスやダークカオスに至るまでここぞとばかりに懐かしい奴らが大量出演。カボチャ頭や紙袋被っているヤツなどは『アドベンチャー2』をやりこんだプレイヤーならニヤリとすること間違いなし。なお『ソニッククロニクル』の子たちもワンチャン出てこれないかなと思ったがいなかった。フェロックスやスパートイを久々に拝みたかったのだが無念。

やりこみ要素といえば『シャドウジェネレーションズ』側との兼ね合いなのかソニックジェネレーションズ』のトロフィー/実績がオリジナル版から減っている。具体的にはボスのハードモードやオンライン関連、それから各ステージで特定の条件を満たす類のモノがなくなった。前者2つはともかくステージ指定トロフィーは『最速の証(グリーンヒルACT1を1分以内にクリア)』や『水上走破(ケミカルプラントACT2で水に落ちずクリア)』みたいに初心者が最速ルートを見つける導線になってたものもあったので少々勿体ないと思ったり。そのくせ何故か一番厄介なラスボス戦ノーダメ突破は残ってるけど。

元々がDLC扱いだった『カジノナイト・ピンボールは今回デフォルトで収録グリーンヒルゾーンをクリアした時点でプレイ可能となる。ゲーム内容自体にこれといった変化はなく、完全クリアややりこみに全く関係しない点もそのまんま。BGMは相変わらず『青の冒険』のものなので、本作では数少ない『青の冒険』の要素といえないでもない。

一方でオリジナル版ではオマケ要素として収録されていたメガドライブ版の『ソニック・ザ・ヘッジホッグ』は完全オミット。まぁSEが抜けていたりなど問題は少なからずあったし、オリジナル版時点でも何人がプレイしたかすら定かではないくらい影が薄かったので仕方ない。…でも『ビンテージコレクション』があったPS3/360と違ってメガドライブ版ベースの初代を手軽にプレイできるのは現行機種だと『SEGA AGES』があるSwitchだけなので、本作でこそ収録しておくべきだったのでは…と思わんでもない。
(現行機でプレイするだけなら『ソニックオリジンズ』があるがあちらはスマホ版ベース)

充実していた資料要素『コレクションルーム』の内容はほぼそのまま続投。ただしサウンド関連のラインナップに微妙に変更があり、新たに『WESTOPOLIS(シャドゲ)』が収録され、入れ替わりで『Right There, Ride On(ラッシュ)』が消滅。この結果ソニックラッシュ』のBGMがすべて消えてしまったのは少々惜しい。
(シャドゲ楽曲は元々『I Am... All Of Me』が収録されていた)

オリジナル版では隠し扱いだった『フィギュアルーム』は今回ゲーム側から明示されるようになり、シンプルなボタン入力だけで入れるようになった。パスワード入力こそ行えないが、最初から全種類のフィギュアが解禁済みなのでじっくり眺めるといいだろう。

今回のリマスターではムービー関係にもそこそこ変更点がある。例えばデスエッグロボ撃破後のシナリオムービーにてクラシックエッグマンの姿が見えるようになっていたり、ゲーム冒頭の誕生日のシーンでチャオレスキューに繋がるようにチャオたちが追加されている点などがソレだ。オリジナル版をかつてプレイしていた人は当時の記憶を思い返して見比べてみるのも一興である。個人的には誕生日シーンでソニックがエミーをあしらうシーンが変更されちゃったのが少々残念ではあった。アレ結構気に入ってたのじゃが何故変わったんじゃろ。

ゲーム中およびムービーのボイスは基本的には当時の流用。ただしシャドジェネ側にてキャスティングされている方々のついで撮りなのか、一部に新録ボイスが用意されていたりする。特にDr.エッグマン/クラシックエッグマンのボイスはオリジナル版の故・大塚周夫から近年のエッグマン及び『シャドジェネ』のPr.ジェラルドを演じる中村浩太郎氏のものへと総入れ替え。別にエッグマンの台詞自体に変更はなかったのでオリジナル完全流用でも問題なかった気もするのだが、SEGA的にはやっぱりエッグマンとジェラルドの声優さんは揃えたいのだろう。

またモダンソニックで仲間を救出(ACT1→ACT2の順にクリア)した場合の救出ムービーはオリジナル版だと『仲間の台詞→ソニックジェスチャー(声無し)』という流れだったのが、今回のリマスターでは仲間の台詞に対してちゃんとソニックが喋ってくれるようになった。もちろん金丸淳一氏の新録ボイス。…まぁコレについてはそもそもオリジナル版だとクラシックはともかくなんでモダンすら喋らないんだってシーンだったのでボイス追加は納得。

そしてここからはソニックジェネレーションズ』側の不満点について。我がなによりも一番言いたいのは『モダン側のドロップダッシュが死ぬほど扱いづらいという点。モダンソニックのドロップダッシュは『フロンティア』で初めて導入されたシステムだが、そもそもあちらでもオープンゾーンという縦横に広がる巨大なマップを探索することを前提としたアクションであり、通常のアクションステージでの使用はさほど想定されていない。

ブースト自体の仕様が『フロンティア』と大きく異なる『ソニジェネ』において急加速アクションという観点で見ていくとドロップダッシュはエアブーストやブーストの下位互換でしかなく、またリニア式ステージ(フロンティア的に言えば電脳空間)しかない本作においては『フロンティア』での差別化要素であった『急勾配を登れる』という仕様が全く役に立たない。結果的に本作でモダン側のドロップダッシュが有効活用できる場面はせいぜい『ミス直後などでブーストゲージが尽きている状況においてやむなく使用する』『ジャンプダッシュ後、着地までブーストが使えなくなっている状態で無理やり加速する』など本当に限られてしまっている。

『使いづらいだけなら使わなければいいじゃん』と思う人もいるだろうが、ここでもうひとつ問題が出てくる。モダン側のドロップダッシュはとにかく『暴発しやすい』のだ。大前提としてドロップダッシュはモダン・クラシックともに『ジャンプ中に再度ジャンプボタンを長押し』することで発動する。暴発防止のためなのか最初のジャンプ入力からそのままジャンプボタンを押しっぱなしにしてもドロップダッシュにはならない。そしてクラシックにおいては(一部スキルを除き)ジャンプ中に再度ボタンを押し直す場面はないため暴発の心配はない

だがモダンソニック側には『ジャンプ中に再度ジャンプボタンを入力する』ことで発動するホーミングアタックやジャンプダッシュが存在し、コレらの使用を前提としたステージデザインがそこかしこにて行われている。…そしてジャンプダッシュをしてしまうと『ジャンプ中に再度ジャンプボタンを入力した』という判定になってしまい、すぐさまジャンプボタンから指を離さないと着地後にドロップダッシュが発動してしまうのだ。ホーミングアタック後であればドロップダッシュが発動することはないものの、『ホーミングアタックを使おうとしてジャンプダッシュ誤爆、そのまま着地してドロップダッシュも発動』というケースは非常に多い。この暴発のせいであらぬ方向へすっ飛び落下していったソニックは数知れず…。

…実を言えばこの現象は本作のキーコンを『レガシー』、つまりオリジナル版の『白の時空』と同じ設定にしている場合のみ発生する問題である。というのも『スタンダード』…『フロンティア』仕様のキーコンだとホーミングアタック/ジャンプダッシュの入力がジャンプボタンではない(PS5の場合×→□)ためである。『フロンティア』にてドロップダッシュの暴発が起きづらかったのもコレが理由。

つまるところこの問題は『オリジナルを踏襲したレガシー操作』にザツに『フロンティア』の操作を前提としたドロップダッシュをそのまま載せてしまったがために発生しているといえる。せめて『レガシー時はモダンのドロップダッシュをジャンプボタンではなくライトダッシュなど普段あまり使わないボタンに割り当てる』などの対応がされていれば違ったのだが…。クラシック側と違いモダン側のドロップダッシュは基本アクションになってしまっていることから、何らかの形でコイツを封印できないのも痛い。

『コレクションルーム』関連の追加要素が特になかったのも地味に寂しい。一応先述したようにデフォルトでフィギュアルームが完全解禁になっているとはいえ本当にそのくらい。オリジナル版で問題視されていた『二者択一のムービーはどちらか一方しか見返せない』『仲間救出時のムービーは一切見返せない』点もそのままである。サウンドも当時の最新作だったソニック・ザ・ヘッジホッグ4 エピソードI』までのものしか収録されていないため、今となっては少々物足りないのも否定できない。

それこそ本作からの新要素である『チャオレスキュー』は全回収したところで得られるものがトロフィーだけなので、コイツの収集状況に合わせて『ロストワールド』以降のBGMが解禁されていく…とかであればよかったのだが。

あとコレは同意してくれる人が少ないかもしれないが、個人的に非常に大きなポイントとしてメタルソニック戦のBGM』を問題に挙げたい。こればっかりは100%…いや1000%オリジナル版の方が良かったと断言できる。そもそもオリジナル版(白の時空)メタルソニック戦の導入は

BGMが籠った音質で流れ出す
メタルソニックが出現して足場を破壊+BGMストップ
ソニックが崩れる足場を登り始めると共にクリアな音質でBGMが仕切り直し
『Turn it up! Get down!』の音声に合わせソニックとメタルが飛び出し暗転
⑤暗転解除後、イントロ終了と同時に操作可能に

というBGMとムービー展開を合わせた見事な演出となっており、今回のリマスターではコレがよりハイクオリティになった様を眺められると期待していたのだが…。結論からいうとムービー展開はそのまま、最初から③の状態のBGMを流しっぱなしにしており、オリジナル版にあったBGM中断→仕切り直しはもちろん、音ハメ的な暗転前演出も消え、ボス戦開始に合わせたイントロの尺合わせも無意味と化している。

基本的によかった点も悪かった点もそのままのオリジナルに忠実なリマスターでありながら、何故ここに限ってピンポイントで露骨すぎる改悪をやらかしたのかについては理解しがたいものがある。…まぁ一番しょーもない理由として考えられるのは『元々のムービー演出を全く考慮せず、サントラに収録された音源を雑にそのまま流してしまった』あたりだろうが。サントラ(Blue Blur)収録版のメタルソニック戦BGMはムービー演出用の特殊イントロ部分まるごとカットされてたしね…。

幸いにもムービー内容はオリジナル版と同じであるためここでの問題はBGMだけ(元の演出用BGMデータがないとかは兎も角)素人目から見るとさほど修正の工数は重くならなそうなので、これについてはそのうちアプデで修正されるのをぜひとも期待したいところである。

以上が『ソニジェネ』のゲーム部分に纏わる不満点である。逆に言えばこれ以外は満点。残りの不満はどちらかといえば揚げ足取りというかないものねだりに近いのであまり参考にならないかもしれない。元々のソニックジェネレーションズ 白の時空』という作品自体がブースト系列のソニックで1・2を争うほどの人気作だっただけあり、純粋なリマスターである本作の『ソニジェネ』部分がつまらなくなるなんてことはまずあり得ないのだ。オリジナル版の発売から10年以上の時が流れたこの時代において、旧世代ハードを引っ張り出すことなくこの名作を遊ぶことができる…それだけで本作の価値は十分すぎるほどであろう。

そしてここからがある意味今回の記事における本題、『シャドウジェネレーションズ』について触れていくとしよう!『シャドウジェネレーションズ』は完全新作の3Dアクション!ファンからの略称は『ソニジェネ』に対して『シャドジェネ』が主流、あとは『ジェネ白』に合わせる形で『ジェネ黒』と呼んでいた人も多少は見かけた。

タイトルからもわかるように本作の主人公は黒いハリネズミシャドウ・ザ・ヘッジホッグ。『ソニックアドベンチャー2』で初登場して以来絶大な人気を誇り、その後長年に渡りプッシュされて来たキャラなのだが一時期を境に出番が減っていたため、ここまで全面的にプッシュされるのはだいぶ久々のこと。本編の3Dアクションシリーズでプレイアブル化するのは『ソニックフォース』のDLC以来となる。

この『シャドウジェネレーションズ』、先に説明した『ソニックジェネレーションズ』とカップリングされている作品なのでゲーム性はソニジェネ側に準じる…かと思いきや、実は全くそんなことはない。『シャドジェネ』は『ソニジェネ』とは色々な意味で別物の、本当の意味での『完全新作3Dアクション』なのだ!!

本作の冒険の舞台はタイムイーターの手で時空をバラバラにされてしまった世界『ホワイトスペース』、ホワイトスペース自体はソニジェネでも登場したエリアではあるが、ソニジェネ版のホワイトスペースは最低限の足場とステージ入口が存在する程度の2Dエリアだったのに対し、シャドジェネ側のホワイトスペースは完全3Dの広大なフィールドとなっている。ホワイトスペースのどこかにはアクションステージの入り口が設けられており、そこから各種ステージへと挑んでいくことになる。

シャドウが挑むことになるアクションステージは『ソニジェネ』と同じくソニックシリーズの過去作からピックアップされたもの。各ステージが2ACT構成なのもまた同じだが『ACT1が完全2Dのクラシック、ACT2が2Dと3Dをミックスさせたモダン』というソニジェネに対し、シャドジェネは原則『ACT1が完全3Dアクション、ACT2が完全2Dアクション』という形式。

一見するとただソニジェネの構成を逆転させただけのようにも見えるのだが、いざプレイしてみるとACT1/ACT2のどちらもソニジェネ側のソレとはまた違った面白さがあるということがきっと伝わるハズ。

シャドジェネのACT1は『2Dの存在しない完全3Dアクション』。ソニジェネ側のACT2と比較するととにかく広く多彩なルート取りができる構成なのが最大の特徴。目指すゴールは同じであろうとも道中のルートがあちこちに隠されているため、ステージ探索も探索後の最適なルート取りでのタイムアタックもアツい。さながら『アドベンチャー』-『新ソニ』までのアクションステージと『フロンティア』の電脳空間の良いとこどりな内容である。とりわけ後述するドゥームウィング解禁後は更に素晴らしいことになる。

一方のシャドジェネのACT2は『完全な2Dアクション』。ただしソニジェネ側のACT1と違いこちらはブーストやホーミングアタックといった3D側でのアクションを引き続き使用可能。フル2Dといえど3Dらしさ全開の視点演出が多用されているため、こちらもまた見どころたっぷり。方向性としては『白の時空』のACT1/ACT2のどちらとも似ておらず、強いて言うなら『ラッシュ』からの系譜である『青の冒険』のACT2の作りが最も近い。ステージ構成が比較的シンプルだからこそ最適な動きで走り抜けられた時の爽快感もひとしおである。

なおソニジェネ側と同じようにシャドジェネ側にも『チャレンジアクト』が用意されている。特殊ルールの短めのステージをプレイするというスタイルは共通で、シャドジェネ側だと各ACTごとに2つずつ登場、こちらでは全てクリアしないとボス戦に挑めないので回避不可である。とある条件を満たすと各ACTに更に追加でひとつ高難易度なチャレンジアクトも追加される。

さてさて、『広大な3Dフィールドを探索しステージの入り口を見つけ、ハイスピードアクションでステージを攻略していく』というシャドジェネのゲームルールに既視感がある人も多いハズ。言うまでもなくコレは本家シリーズ最新作の新世代ソニックソニックフロンティア』にてSEGAが提唱した『オープンゾーン』とまるっきり同じである。そうだ、もうおわかりだろう。この『シャドウジェネレーションズ』という作品ソニックフロンティア』に連なる系譜の完全新作だったのだ!!
(まぁこの概念は『新ソニ』や『アドベンチャー』のアドベンチャーフィールド、もっといえば『ジャム』のソニックワールドまで遡れるが)

シャドウはホーミングアタックやストンピングにブーストといった基本アクションこそ軒並み使うことができるが、ジャンプダッシュやドリフトは使用できず、その一方で2段ジャンプは使用可能…という点からもわかるように、『ソニックジェネレーションズ』ではなくソニックフロンティア』のソニックをベースにした仕様なのが特徴。まぁ流石にサイループや壁登りはできないが、ソレをカバーするための新アクションも多数用意されている。

シャドウならではのアクションなのが『カオススピア』『カオスコントロール。奇しくも彼の初出作であるソニックアドベンチャー2』における2P対戦モードの必殺技と同じラインナップである。用途や効果は流石に別物ではあるけれども。

『カオススピア』はいつでも△ボタンで使用可能、シャドウの前方にいる相手を自動でロックオンして狙い撃ってくれる。主な用途は『離れた位置にあるスイッチの起動』で、攻撃手段として扱うことはできない。真っ直ぐ飛んでいくため、間に障害物がある場合は無効化されてしまう点には要注意。

カオススピアには『敵に命中すると一定時間怯んで無力化する』仕様があり、『事前にカオススピアで機能停止させておかないと攻撃できない』という敵も一部存在する。事前に無力化の必要がある敵…と言われると『ヒーローズ』の盾持ちエネミーを思い出すが、カオススピア自体は非常に高速でボタンを押した瞬間に飛んでいくため、そこまでストレス要素は感じづらい。後述の『ドゥームスピア』獲得後なら使い勝手も向上するので猶更である。

『カオスコントロール専用のゲージが溜まっている状態でL2ボタンで発動。発動すると(一部例外を除き)シャドウ以外の時間がストップする。『ソニックアドベンチャー2』のキャノンズコアのスイッチや『ソニックヒーローズ』のカオスインフェルノに近い挙動で、ギミックや敵キャラ、そしてタイマーに至るまでゲーム内時間の全てが文字通り完全停止する。

もちろんシャドウだけは自由に動くことができるので、この時間を生かして無防備な敵をボコボコにするもよし、追いかけてくる系ギミックを置き去りにステージをガンガン進んでいくも良しである。またカオコン中は特定の地点からの高速移動『カオスダッシュ』もできるようになり、コレを活用すれば一気にステージをショートカットすることも可能。こちらは挙動も含めてどことなく『シャドゲ』のカオスコントロールを思わせる。

カオスコントロール用のゲージは敵を倒すたびに上昇、カオコン中に倒した敵は解除した瞬間に撃破されるため、上手く使いこなせば『カオスコントロール』→『カオコン中に大量の敵を倒してステージを進む』→『カオコン解除、カオコン中に倒した敵の分だけゲージ上昇』→『再度カオスコントロール発動』といったように長期間に渡ってゲーム内時間を停止させることもできる。

ただし『ゲーム内時間の全てが停止する』という都合上、『敵を全滅すると開く扉』『ステージ進行に必要な鷲』など一部のギミックまで止まってしまう点には注意が必要。カオススピアまで時間停止の対象なので、(密着して撃てば当たらないワケではないが)スイッチの起動すら満足に行えなくなってしまう。カオスコントロール非常に強力である反面、使いどころに注意が必要なのも事実である。

またシャドウの『ホーミングアタック』ソニックのものと大きく異なる。『ロックオンした敵に攻撃する』という仕組みそのものは同じなのだが、ソニックのホーミングが『相手の位置に高速移動して攻撃』なのに対し、シャドウのホーミングは『相手の近くにワープして攻撃』となっている。『シャドゲ』のオープニングムービーや『新ソニ』のカオススナップ、『ソニックと暗黒の騎士』のランスロット版ソウルサージをイメージすればわかりやすいか。

『ただ演出が派手なだけじゃね?』と思いきや全然違う。高速移動ではなくワープ…ということは『相手との間に障害物があっても邪魔されない』という意味にほかならない。そう、シャドウのホーミングアタックを利用すれば攻撃対象との間にあるトラップや壁を無視して進めるようになるのだ。当然コレを前提としたステージ配置は随所に見られ、よりシャドウのアクションの無法っぷりが痛感できることだろう。

冒険の途中、シャドウは『ドゥームズギア』と呼ばれるアイテムを入手することがある。コレをホワイトスペースの特定地点まで持っていくことで『ドゥームパワー』という新たなアクションが解禁されていきホワイトスペースの行動範囲が広がっていく。プレイヤー自身のパワーアップでエリアを拡大していく形式は本作以前にも『アドベンチャー』などがあったが、本家シリーズだとかれこれ『ソニックワールドアドベンチャー(HD版)』以来15年ぶり。『フロンティア』にもアクション解禁の概念はあったが、あちらはシンプルなアクション追加だけでゲームクリアだけならデフォアクションだけでどうにかなった。

というワケでここからは『ドゥームパワー』の紹介をしていこう。いずれも本作で初登場となるアクションで、色々な意味でソニックとの差別化になる禍々しいアクション揃い。まず最初に習得する『ドゥームスピア』マルチロックオンが可能になったカオススピア。純粋な能力強化といった形であり発動方法も同じなので全く同じ要領で扱えるはず。同じくカオススピアの強化版なのに存在を消されたっぽいカオスランスくんは泣いていいと思う。
(たぶんカオスランスだと相手を倒しちゃうからダメだったのだと推測)

『ドゥームブラスト』はホーミングアタック後にジャンプボタンを連打すると発動、敵の周囲をワープしながら連撃を叩きこみ、最後にジャンプボタンを長押しすると上空へ打ち上げて遠くへ蹴り飛ばす。ホーミングからの連撃…ということで『新ソニ』のシャドウが扱えたカオスアタックの延長ともいえるだろう。ご丁寧に操作方法もあちらと全く同じである。

さて『打ち上げからの蹴り飛ばし』と書いたが、ここからがドゥームブラストの真骨頂。このアクションの〆にてシャドウは蹴り飛ばした敵の位置にワープしてツイゲキを加える…そう、もうおわかりであろう。ドゥームブラストを使えば『蹴り飛ばした相手の位置にワープ』できるのだ。言わずもがなコレは移動にも転用可能。てか攻撃目的で使う方が珍しい。蹴り飛ばす向きはもちろん自由に変更できるので、どこに移動するかはよく考えるべし。

『ドゥームサーフ』はありそうでなかった水上移動アクション。水上に着地すると自動で発動、水の上を自由に移動できるようになる。水上移動はソニック側でもブーストを用いれば可能ではあったがこちらはブースト要らず。やや操作にクセこそあるもののまぁまぁシンプルな部類である。発動中にLRを入力することで攻撃判定を持ったスライド移動も可能。コレが基本的な攻撃手段となるほか緊急回避にも転用できるので常々忘れるべからず。なおブースト加速は発動直後の一瞬だけ可能。

『ドゥームモーフ』ではなんとシャドウが触手をまとった球体に変身。モーフボール』というギミックに触れることで発動し、移動を阻害する汚染エリアを自由に動き回れるようになる。発動中はブーストボタンを押すたびに攻撃判定付きの加速が可能かつ、ホーミングアタックの操作でモーフボールに向かって触手を伸ばすワイヤーアクションが使用できる。

ワイヤーアクションはボタンを押しっぱなしにしていると振り子のように移動できるが、途中でボタンを離すとその時点でのモーフボールを挟んだ対角線上に射出される。コレに気付けないと一部のアイテム回収で詰まることもあるかもしれない。これ以外にも『変身に使用したモーフボールではワイヤー移動ができない』『汚染エリア以外に着地したり、敵へのホーミングアタックを使用すると解除されてしまう』など独特な仕様が多いため、本作のなかではやや扱いが難しい部類。

そして最後に『ドゥームウィング』リングを50枚以上集めた状態でLとRを同時押しするとシャドウに羽が生え、以降は空中でブーストをすると滞空…つまり空を飛べるようになるほか、着地するたびにブーストゲージが完全回復するようになる。一部を除きゲーム中のいつでも発動でき、2D面だろうと3D面だろうとホワイトスペースだろうとお構いなしに空を飛べる。ただし変身中は常にリングを消費し続けリングが尽きたら解除されてしまう

ドゥームウィングは『リング50枚で発動』『発動中はリングを消費』という2点からわかるように従来作における『スーパー化』のポジションにあたる。よって最序盤で顔見せ程度に登場するも本格的な解禁は最終盤。しかしながら本作はドゥームウィングが解禁されてからこそが本番ともいえるだろう。一気に全ステージの魅力が倍増するハズだ。

これらのドゥームパワーはいずれもホワイトスペースだけでなくアクションステージでも使用可能。特に『ドゥームウィング』の存在は大きく、これひとつでステージの仕掛けは一気に大崩壊する。なんてったって自由に空を飛べてしまうのだから、ありとあらゆるギミックをガン無視できてしまうのだ。それもあって本作では(ほぼ)全ステージにて『ドゥームウィングの有無』でタイム/ランクが別集計されるようになっている。

というわけでシャドウは基本アクションやドゥームパワーを使いこなしてオープンゾーンである『ホワイトスペース』を自由に走り、ときには飛び回ってあちこち探索していくこととなる。流石にフィールドの規模感は『フロンティア』に比べると控え目ではあるのだが、その分ぎっしりとギミックが詰め込まれているのでかなり遊びごたえがあるハズ。

ホワイトスペースの中にはアクションステージやボスゲート、チャレンジアクトの入り口のほか、収集要素であるコレクションアイテムの入った宝箱やロケットのパーツ、そしてミッションを起動するスイッチがある。『フロンティア』にて地味なストレス要素となっていた『遭遇すると倒すまでその場を離れられないタイプの終盤の一部エネミー』は本作には全く存在せず、敵キャラは大半が一撃撃破可能+あくまで移動用として割り切った配置となっている。もちろん倒したら即座にリポップもしてくれるため移動を阻害することもない。

ホワイトスペースのミッションについてだが、ミッションスイッチを踏むと周囲のギミック配置が一時的に切り替わり画面上にクリア条件が表示、制限時間内にその条件を満たすことができればクリアとなりコレクションアイテムが手に入る…というルール。ミッション内容は大まかに『リングを一定枚数集めろ』『制限時間内に指定されたポイントへ向かえ』の2パターンではあるが、配置自体が専用のものになってくれることもありやりごたえは十分

難易度は高めであり初回での突破は困難かと思われるものの、失敗しても再挑戦が可能かつ、スイッチを踏むだけでミッションに纏わる配置は即座にリセットされるためリトライ性も高めである。これらのミッションは各種基本アクションをフル活用する必要があるため操作の練習としてもかなり役立つハズ。何度も挑戦していくうちに突破口が少しずつ見えてくる作りなうえ、ホワイトスペース自体の広さもあって攻略法を自由に決められるのがイイ。

特に『指定されたポイントへ向かえ』というミッションは複数のポイントを回らされることになるのだが、ホワイトスペース自体が『フロンティア』のオープンゾーンに比べると狭いおかげで、さながら『ホワイトスペース全域をステージに見立てた攻略』を行うことになる。この縦横無尽に果てから果てまで駆け回る爽快感はシリーズでもなかなかのものといっていい。また全てのミッションに通常よりも難易度が上がったバージョンも存在し、それらを全てクリアできる頃には自分自身の成長を強く感じられること間違いなし。

…ところでこの『スイッチによるミッション起動』『エリア全体を使ったミッション攻略』『リトライ性の高さ』の3点は『フロンティア』のオープンゾーンというよりもソニックジャム』ソニックワールドにおける『ミッション』が近い。言ってしまえば本作のホワイトスペースはソニックワールドの超拡大解釈版という見方もできることだろう。かつて『ジャム』のソニックワールドを心行くまで楽しんだ人にこそホワイトスペースはオススメできる。

…ソニジェネ側のDLCにクラシックのスキン替え扱いでセガサターン時代(ジャム/R)仕様のソニックがあったり、一昨年登場したソニックオリジンズ』のメニューBGMがジャムのソニックワールドだったりするあたり、SEGA/ソニチ内部ではソニックジャムのマニアが静かに活動しているのでは疑惑がある

ラジカルハイウェイ / ソニックアドベンチャー2
スペースコロニー・アーク / ソニックアドベンチャー2
レールキャニオン / ソニックヒーローズ
キングダムバレー / SONIC THE HEDGEHOG
サンセットハイツ / ソニックフォース
カオス島 / ソニックフロンティア

気になるアクションステージのラインナップは上記の通り。なおステージの並びは原作の発売順/登場順に従っている。出典元のうち『アドベンチャー2』『ヒーローズ』『新ソニ』はソニジェネ側にもステージが登場しているものの、当然ながらステージ自体のチョイスは異なる。

唯一『アドベンチャー2』のラジカルハイウェイ(Radical Highway)は過去に『青の冒険』で選出されているものの、完全2Dで原作を徹底再現した『青の冒険』のラジカルハイウェイ原作を拡大解釈して色々なギミックを詰め込んだ『シャドジェネ』のラジカルハイウェイとではもはやテーマ以外に共通する要素が一切ない

シャドジェネにおける最初のステージとなるスペースコロニー・アークは名前こそ『シャドゲ』のTHE ARKを思わせるが、その内容は歴代のアーク関連ステージのリミックス。BGMは『アドベンチャー2』のヒーロー編最終面ファイナルラッシュ、見覚えのある専用のSE付きリングに囲まれたグラインドレールからスタートし、『シャドゲ』のスペースガジェットを思わせる重力変更ギミックが初っ端から登場。

それを乗り越えてからは『シャドゲ』で度々登場したアーク内部へ足を踏み入れることになるのだが、なんとそこではP-100…人工カオスが大量にお出迎え。ACT2でも『アドベンチャー2』のダーク編最終面ファイナルチェイスで印象的だった重力筒が久々に再登場する。過去のシリーズ作を追いかけてきたプレイヤーはこの時点でもうテンションMAXである。

レールキャニオン(Rail Canyon)はそこそこ予想外のステージチョイス。いや『ヒーローズ』からの出典はあるだろうと想像できていたが、意外と渋いところを拾って来たなぁというのが正直な感想だった。確かにシャドウのアクションにグラインドは外せないだろうし、であればグラインドレールがそこら中に敷き詰められたレールキャニオンがピックアップされるのは当然の帰結…と後になってから納得した。

『ヒーローズ』が3人1組のチーム制だったこともあってステージ中のグラインドは最低でも3列並んでおり、グラインドの乗り移りが何よりも大切になるステージデザインはそのまま、当時にあったレール切り替えや突っ込んでくる列車ギミックも当然の如く登場そして時間停止技で置き去りにされるのもまた相変わらず。ソニジェネのシーサイドヒルがオーシャンパレスを内包したつくりだったことからもわかる通り、こちらのレールキャニオンもバレットステーションをミックスした内容となっている。

『新ソニ』のキングダムバレー(Kingdom Valley)はクライシスシティと並ぶ同作の代表格的なステージなので納得すぎる選出。原作の複数パート構成はそのままに、本作ではロード時間もなくシームレスに切り替わるようになったため、ストレスフリーに駆け抜けられるようになった。何故か終始協力してくれた鷲さんも再登場。

原作のキングダムバレー(に限らず新ソニのステージ全般)ソニック編・シルバー編・シャドウ編のそれぞれで違うルートを進む形式だったのだが、本作ではそのうちソニック編とシャドウ編をミックスさせたようなつくり。シャドウ編の水上渡りエリアやソニック編の高速パートは理不尽要素を極限まで減らしたうえで復活しており、『ああそうだこんなんだった!』と思わせつつも爽快感は担保した内容となっている。

そして完全新作ということもありソニジェネ以降の作品のステージも登場。そのうちの一つがソニックフォース』サンセットハイツ(Sunset Heights)。シャドウ的にいえばエネミーテリトリーの方がそれっぽいか。

なによりも素晴らしいのはその雰囲気でエッグマンに侵略され崩壊した市街地』という悲壮さがよりプッシュされ、原作だと背景で暴れているだけであったデスエッグロボ軍団が容赦なくプレイヤーに直接攻撃を仕掛けてくるなど本作ならではのアレンジも多彩。ACT2では原作になかった『雨』というシチュエーションが更にその悲壮さを加速させる。

ステージ的にも市街地を進むだけでなく、新たに建物内部を進む場面が用意されたことで『フォース』にて非難されがちだったステージの短さも改善雰囲気・ボリューム・爽快感の全てにおいてパーフェクトなステージへと進化している。それでも欲を言えばパークアベニューの要素も少しは欲しかったところ。本作のシャドウはドゥームモーフでアバターに近いワイヤーアクションができたのだが、登場順の都合でこのステージにはワイヤーギミックがないのよね…。

本作のステージ群で最も驚きだったのはやはりカオス島(Chaos Island)だろう。そもそもシャドウが全く登場しない『フロンティア』からの出典というのもさることながら、そもそも原作のカオス島はアクションステージではなくオープンゾーンである。発表された当時は『オープンゾーンをアクションステージに落とし込むとか可能なのか…?』と不安だったが、結果的にコレは杞憂に終わる。

本作のカオス島ではそこかしこにギミックが詰め込まれたアクションステージへと変貌を遂げており、『フロンティア』のオープンゾーン特有な『なんか目の前の仕掛けを片っ端から攻略してただけなのに、気が付いたら遠くに辿り着いていた』という感覚でガンガンステージが進行していく。オープンゾーンのアクションステージ化としては紛れもなく百点満点の内容であろう。

バイオリザード / ソニックアドベンチャー2
メタルオーバーロード / ソニックヒーローズ
メフィレス / SONIC THE HEDGEHOG

そしてボスは上記のようなラインナップ。いずれのボスも少なからずシャドウとの因縁を抱えた難敵たちである。『青の冒険』にも登場していた『アドベンチャー2』のバイオリザードだが、こちらもまたラジカルハイウェイと同じく『青の冒険』とはまるで異なる多大なアレンジが施されている。システムこそ原作を踏襲した3Dアクションながら原作通りの戦い方が通じるのは最初だけ。最初の一撃を与えたあとは原作とは比較にならないほどダイナミックかつ意表を突くようなバトルが展開される。登場時の演出も原作の転送シーンをイメージしたもので、『アドベンチャー2』のプレイヤーならニヤリとすること間違いなし。

メタルオーバーロードはこの形態としては『ヒーローズ』以来21年ぶりの再登場メタルソニック自体はモダン・クラシック含め継続的に出番があるとはいえ、メタルオーバーロード形態は設定的に『ヒーローズ』以外だと出てこれないキャラなので本作ならではの選出。舞台は原作のファイナルフォートレス、バトル内容は原作と大きく異なり水上での追跡戦となる。メタルマッドネス戦とメタルオーバーロード戦の折衷ということなのだろう。

シチュエーションこそ異なれど相手の技はクリスタルにミサイル、船投げといずれも『ヒーローズ』で彼が使用したものばかり。また『カオスコントロールをコピーして自身のモノにした』という原作設定を活かした『シャドウのカオスコントロール下でも問答無用で動いてくる』要素まである。…え、原作だと(メタルマッドネス形態だが)普通にカオスインフェルノで止まってた?……忘れろ!!

普段のメタルソニックが喋れない反動からか、ここぞとばかりに大量の新録セリフでシャドウを煽ってくる。当然CVは『ヒーローズ』と同じく金丸淳一。ボス戦の形式自体はシリーズ全体でも嫌われやすい完全ターン性の戦いなのだが、あまり不満を感じないのはバトル中ずっとメタルとシャドウが全力で煽りあってくれるのが大きいのだろう。こんな二人(シャドウ側は過去かもしれない)が後々『ソニックライバルズ2』で共闘することを考えるとニヤニヤしてしまう。

そして国内を中心に異常すぎるほどカルト的な人気を誇る『新ソニ』のメフィレスがまさかまさかの復活!下手したらシリーズの誰よりもシャドウとの因縁が深いヤツではあったし、元々『新ソニ』から誰か出すとしたらコイツ一択な感じのキャラではあったのだが、あくまで1作限りのゲスト悪役というポジション的な問題のほか、そもそも原作のシナリオ展開の都合で現行のソニック世界の歴史上に『存在しない』キャラとなっていたため、本当の本当に本作限りの奇跡の大復活である。タイムイーター様様すぎる。

ある意味では本作最大のサプライズ要素となった彼であるが、久々の大抜擢ということもあり本作のなかでもとびきり力の入ったボスバトルとなっている。『新ソニ』でのシャドウ編ラスボス戦の舞台だったダスティデザートでの戦いとなり、その内容はフレイムコアでの1戦目とダスティデザートでの2戦目をミックスさせた代物。もちろんメフィレスの僕も小型タイプと大型タイプの両方が出現。終盤のボス戦ということもあり各種ドゥームパワーやカオスコントロールといった本作のアクションをフル活用した対決になるのも燃える。

ムービーでは『新ソニ』のキーアイテムである闇の帳から復活する場面ではじまり、登場と同時に原作でソニックを殺害した光の剣で不意打ちを仕掛けるなど掴みもバッチリ。ちなみにメフィレス的にも今回の復活はさぞかし嬉しかったのか原作に比べると妙にテンションが高い。一方シャドウは『新ソニ』の設定上メフィレスのことをまったく覚えていないので、双方の温度差がなんともシュール。

しかも戦闘中メフィレスはめっちゃ喋りまくる坂詰貴之氏の熱演は18年の時を経ても変わっておらず、実際には全ボイスが新録でありながら『ボクはメフィレス…闇のメフィレス!』『なぁんだ また忘れちゃったのかい?』など原作で聞き覚えがありすぎる台詞が多いこともあって、一瞬『アレ?もしかして原作ボイスの流用か?』などと疑ってしまうほど。後半戦では彼を象徴(?)する名台詞『実に残念だァ!』も言ってくれるコレに限っては単にスタッフが言わせたいだけだったのでは感も強い。

余談だがメタルオーバーロードを演じる金丸淳一氏はソニジェネ本編のソニック役との兼役だった一方で、メフィレス役の坂詰貴之氏はメフィレスのみのキャスティングである。メフィレス自体は他のボス勢と同じくボスバトルのみの出番でメインシナリオには全く絡まないため、本作ではたった1回限りのボス戦のためだけに当時の声優さんを呼んだということになる。こんな厚待遇はソニジェネ・シャドジェネを含めた全ボスのなかでもメフィレスのみ。

さてさて、ここからはシナリオについてのハナシをしていこう。本作『シャドウジェネレーションズ』はカップリング作であるソニックジェネレーションズ』の裏側で起こっていた出来事が描かれる。ソニックが誕生日パーティを楽しんでいた頃、ブラックドゥーム率いるブラックアームズの復活を察知したシャドウはアークに足を運んでおり、そこでタイムイーターの時空破壊に巻き込まれる』というのが冒頭のあらすじ。

オリジナル版のソニジェネの時点で冒頭の誕生日パーティにシャドウ(とシルバー)だけが不在で、ラストシーンで流れ的にパーティに参加していたのだが、本作ではそこから大きくハナシを広げた形となる。なおシャドウがアークに向かうまでの出来事は後述する前日譚アニメ『闇の序章』にて描かれている。

元々のソニジェネの物語が極力薄味かつあちらのシナリオに(ボス扱いで)シャドウが登場、更に大多数のキャラがソニジェネ側にいる…という前提から『ソニジェネのシナリオに則った描写にしなくてはならない』『ソニジェネ側のシャドウと整合性を取らなくてはならない』『ソニジェネ側に出演しているキャラは基本的に登場させられない』など、作劇的な縛りが多々あったであろうことが容易に推察できる本作のシナリオだが、これがなんとも素晴らしい出来栄え。

シナリオの執筆は『フロンティア』から引き続きIan Flynn(イアン・フリン)が担当。シリーズ過去作の要素を大量に引っ張ってくる氏の作風は本作のような作品なら猶更光る。オリジナルの『ソニジェネ』時点で用意されていたなんてことのない描写と過去のシャドウ出演作の設定を上手い具合に組み合わせ、違和感のないように『ソニジェネの補完かつシャドウ主人公の新たな物語』として見事纏め上げている。

そして『時空をバラバラにする』というタイムイーターの設定が13年越しにようやくシナリオ面でも有効活用されており、なんと本作ではマリアとPr.ジェラルドまでも重要キャラとしてメインシナリオに深く絡んでくる。二人はどちらも本作より過去から飛ばされてきておりマリアはもちろん生前、ジェラルドも復讐に狂う前…かつてエッグマンから『ヒーロー』と称されていた時代からの登場である。『シャドゲ』にて自身の過去と決別したシャドウではあったが、ある意味では捨てた過去そのものともいえる二人との再会で彼は再び大きく迷うこととなる。物語の結末で彼が選ぶのは過去か、はたまた未来か…?

ホワイトスペースに現れるNPCたちは大半が『ソニジェネ』に不在だった面々。元々ソニック誕生パーティに参加するとは到底思えないE-123"Ω"(オメガ)や、『カラーズ』→『ジェネ』で宇宙に置き去りにされていたオーボット&キューボット、更には『フロンティア』から引き続きビッグが登場。先に挙げたマリアとジェラルドもNPC扱いで会話ができる。

ホワイトスペース内での会話は各キャラごとに3パターンが用意されており、ボスを撃破するたびにその内容が総入れ替えされる。過去の会話を見るには再びゲームを最初からやり直さなくてはならないため、会話を見逃したくない人は定期的に3回ずつ話しかけにいくべし。肝心の会話内容はこれまた過去作要素のオンパレードフリッキーアイランド(ソニック3Dの舞台)に行きたいとぼやくキューボット』『アークに行ったことがあると発言するビッグ(DC版アドベンチャー2のカメオ出演ネタ)などわかる人にはわかるニヤリとできるネタも非常に多い。

特にこれまでほぼ全て故人としての登場であったジェラルドとマリアとの会話はプレイヤー的に何もかも新鮮。年相応な子供らしい可愛い側面を見せるマリアや、冷静に今回の一件を分析しシャドウをサポートするジェラルドの姿にはこれまでになかった魅力があり、また同時に過去作での二人の描写に新たな深みを与えてくれることだろう。

各キャラのCVは軒並み続投、マリアも『アドベンチャー2』の頃から引き続き白鳥由里であり、ブラックドゥームも『シャドゲ』と同じく大友龍三郎が演じている。唯一オリジナルキャストではないジェラルドエッグマン同様に中村浩太郎氏が引き継ぎ。中村浩太郎氏は前任の故・大塚周夫氏に比べると落ち着いた演技が目立つので、本作のように淡々と状況を推察するような正気だったころのジェラルド役はかなりのハマり役だと感じている。

ここからはやりこみ要素についてのハナシをやっていこう。各ステージごとのやりこみ要素としては『ランク評価』『コレクションキー』がある。それらが終わったら今度はタイムアタック、先述した通り本作のタイムはドゥームウィングの有無で別集計なのでひとつのステージで2度おいしいのが楽しいところである。

『ランク評価』は読んで字の通り毎度おなじみの評価システム。評価基準はソニジェネと同じくタイム+リング数を元に算出されるスコアだが、『白の時空』のような『Aランク+ノーデスクリアでS評価』ではなく、『純粋なスコア基準だけでランク評価が下される』という『青の冒険』仕様。言うまでもなく高評価を目指した場合の難易度は『白の時空』よりもはるかに高い

『コレクションキー』はソニジェネ側における『レッドスターリング』に該当する要素であり、各ステージごとに3つずつ配置されている。チャオレスキューに比べると比較的素直な場所に配置されているとはいえ、高難易度なルートや一度の挑戦で入手チャンスが一回限りのものも多いので、やはり全コンプの難易度はそこそこ高め。また各メインACTだけでなく全てのチャレンジアクトに3つずつ用意されている点も特徴のひとつ。

ソニジェネのレッドスターリングは入手時に即座に紐付けられたコレクションアイテムに変換されていたが、コレクションキーはあくまで『キー』なので自前でコレクションアイテムに替えなくてはならない。というわけでここからはホワイトスペース側のやりこみ要素である。

ホワイトスペースではあちらこちらに『宝箱』が隠されている。宝箱は全96個、コレクションキーを消費することで開くことができ、その際にコレクションアイテムを入手できる。宝箱にはイラストが入った青サウンドが入った黄シナリオが入った緑の3色があり、それぞれ対応したジャンルのコレクションキーでしか開くことができない。まぁ最終的に全てのコレクションキーを入手できれば全ての宝箱を開くことができる。

またオーボットとキューボットはホワイトスペースから脱出するためのロケットを作っており、このロケット用のパーツを集める…というやりこみもある。ロケットのパーツは全部で80個、一定数集めるたびにお礼としてコレクションアイテムも渡してくれる。ほかにも各種ミッションの攻略時やチャレンジアクトのコレクションベルから出る音符を取得したときにもコレクションアイテムを取得可能。特定ポイントを移動する気球をカオススピアで落とせば『ジェラルドの手記』のページが手に入ったりもする。とにかくホワイトスペースでは探索すればするだけコレクションアイテムが増えていく…と考えていい。

集めたコレクションアイテムたちは『コレクションルーム』に格納。シャドジェネのコレクションルームはポーズメニューから遷移可能。主な項目としては『イラスト』サウンド『シャドウヒストリー』、そして『ジェラルドの手記』が存在する。いずれの項目も徹底的にシャドウに寄った内容になっているのが特徴。

『イラスト』では歴代のパッケージや説明書のイラスト、そして設定資料が大量に収録。どのイラストもシャドウに纏わる要素がどこかしらにあり、見慣れたものから初公開のものまで含め全98種。本作にステージが収録された作品のものはモチロン、シャドウが深く物語に絡むソニックバトル』『シャドゲ』日本でリリースされなかったソニックライバルズ』『ソニックライバルズ2』、果てにはTVアニメソニックXにおけるシャドウの表情パターン資料シャドウの初期案であるテリオスのものまで様々。とりわけ『ヒーローズ』と『シャドゲ』の資料の充実っぷりが凄まじい。

サウンドもシャドウ関連のものが取り揃えられている。『アドベンチャー2』と『フォース』のシャドウを操作する場面のBGMが全て網羅されているだけでなく、『シャドゲ』の楽曲も21曲とほぼ全ステージ収録するような勢い。『新ソニ』は本作に収録されていない印象的な場面をピックアップしたような印象。これらの楽曲は『ソニジェネ』同様ステージ攻略中に流す機能が用意されているので、気分で曲を変えてみるのもいいだろう。

DLCを導入した場合シャドウやその仲間のテーマ曲である『Throw It All Away』『This Machine』のほか『シャドゲ』の全ボーカル曲、そして『アドベンチャー』から『フロンティア』までの本編作品のメインテーマが追加され、更には『フォース』と『フロンティア』のステージBGMもついてくる。意外なところでは『チームソニックレーシング』の楽曲もいくらか追加されてたり。

『シャドウヒストリー』では本作に至るまでのシャドウ関連の物語…具体的には『アドベンチャー2』『ヒーローズ』『シャドゲ』『新ソニ』『フォース』のシナリオのあらすじが用意されている。シャドウが深くシナリオに絡む作品といえば『バトル』や『ライバルズ2』も欲しかったところだが、見ての通りどれも本作にステージなどがピックアップされた作品たちなので、そちらのフォローがメインなのだろう。

ただあくまで『シャドウの物語の補完』だけを目的としたものであるらしく、全編に渡ってシャドウが物語に関わる『アドベンチャー2』と『シャドゲ』はともかく、『ヒーローズ』はチームダークのEDまでしか触れられず、『新ソニ』はシャドウ編+ラストストーリーのみ『フォース』もDLCのエピソードシャドウが主という非常にザックリとした内容となっている。まぁ興味があったら原作買ってねということなのだろう。『ヒーローズ』-『新ソニ』は流石にプレイ環境が古くなりすぎてるきらいがあるが。

そしてシリーズファン的に最も気になるであろう要素が『Pr.ジェラルドの手記』であろう。ジェラルドの手記は本作の海外における限定版特典であり、かつ日本では限定版でも付属しないということで国内ファンの中で軽く物議を醸したブツなのだが、なんと本作の作中にコイツがまるまる収録されている。全編に渡り英語なので解読には困難を極める…かと思いきや、なんと×ボタンで『読む』ことで全編日本語にローカライズされた文章が表示される。最高か。

コレは『アドベンチャー2』のラストストーリーにおいてエッグマンが『ワシが入手した』と証言していた手記であり、『GUN*』の接収部門がDr.エッグマンの基地から発見したという設定。その内容は…凄まじいという以外の言葉が浮かばない。

*GUN
『アドベンチャー2』にて初登場、連邦政府が所有する国防軍
正式名称は『Guardian Units of Nation』、略して『G.U.N.』。
シリーズでは『アドベンチャー2』『シャドゲ』『新ソニ』等に登場し、
『アドベンチャー2』では全編にわたり敵、『シャドゲ』はルート次第。
『新ソニ』では全面的に味方だが基本空気。
規模はスゴイが強さはそこそこ、身も蓋もないことを言っちゃうとやられ役。
でも設定上はエグイことも結構やってたり。
あと一時期『フォース』あたりの頃に存在を抹消されてた疑惑がある。
なお読みは長らく日本版が『グン』、海外版が『ガン』だったのだが、
実写映画版がきっかけなのか現在では全世界共通で『ガン』読みに変更された。

シリーズファンならご存じの通り、Pr.ジェラルドの手記がゲーム中に登場したのは本作が初めてではない。それこそ『アドベンチャー2』において復讐と絶望に駆られ狂気へと堕ちたジェラルドの紡ぐ言葉の数々に恐怖したプレイヤーは少なくないだろう。またジェラルドが重要なファクターとなるソニックバトルでもシナリオの要所にて彼のギゾイド研究のメモを読むことができたし、手記以外であればジェラルドに纏わる描写は『シャドゲ』のビデオメッセージなどもあった。

…ところが、だ。『シャドゲ』の過去記事でも触れたようにシャドウに纏わる設定は『アドベンチャー2』単品の頃と、大人の事情でシャドウを無理くり復活させた『ヒーローズ』以降で大きく変化しており、その中には触れられることなく消えた伏線や設定も多い。とりわけジェラルド関係のハナシは無理に整合性を取ろうとすると必ずどこかで矛盾や崩壊を引き起こしかねないほど危険なポイントであった。1作限りの予定だったキャラを無理に再登場させ、その後も登場するたびに新たな後付け設定を生やしていったのだからある意味当然なのだが。

(ジェラルドの手記のNo.407、この項は『バトル』に登場したものがそのまま収録)

なら本作における『ジェラルドの手記』の内容はどうなのか?驚くことにちゃんと整合性が取れている『アドベンチャー2』『バトル』の作中にて登場したテキストは(固有名詞の黒塗りこそあるが)当時そのままの原文がすべて収録され、更に『アドベンチャー2』当時のエンターブレイン社製のオフィシャルガイドブック(攻略本)に掲載されていた『ルージュの経過報告書(ルージュレポート)*』に記載されていた情報や、『シャドゲ』にて追加されたブラックアームズ関係の壮大な後付け設定も含め、それら全てを改めて再構築しつつ矛盾のないよう時系列順に組み替えられている『ギゾイドの暴走(バトルにて言及)がきっかけで人工カオスの暴走(シャドゲのロストインパクト)が発生』など、既存設定を組み合わせたハナシの広げ方もお見事。

*ルージュの経過報告書(ルージュレポート)
エンターブレイン社による『アドベンチャー2』の公式ガイドブック(攻略本)に掲載。
同作の事件の終結後、ルージュが連邦政府に提出したレポートという設定で、
プロジェクト・シャドウの顛末を元に彼女なりの考察が記載されている。
『プロジェクト・シャドウは13代前の連邦政府大統領による指示』
『人工カオス(P-100)やカオスドライブはプロジェクト・シャドウの過程でジェラルドが作った』
『50年前のARK封滅作戦はリークをきっかけに敵対していたGUN上層部の独断で実行』
などここで初めて明かされた設定も多い。
なかでも『アークから射出されたカプセル(シャドウ)はまだ見つかっていない』という情報は
当時の『ソニック=シャドウのオリジナル』説の根拠のひとつとなった。
この本は『ヒーローズ』はおろか『ソニアド2バトル』すら出る前のものなので、
純度100%『アドベンチャー2』当時の設定が最も詳細に書かれている資料である。

個人的にはルージュレポートの『存在しないものを創るという皮肉から"シャドウ"と名付けたというハナシが気に入っていたので、本作のメインシナリオで『シャドウの名は"影は光が指す方向を教えてくれる"という意味でマリアが名付けた』という設定が急に出てきた時は『んー?』となったが、この手記ではジェラルドは存在しないものを創るという皮肉から"シャドウ"と名付けたがマリアが"シャドウ"の名に希望の意味を持たせてくれたとなっていてあまりの落としどころに感服した既存設定をおざなりにすることなく、新たな設定で上書きする手腕があまりにも上手すぎる…。

この手記は『アドベンチャー2』『シャドゲ』『バトル』といった『プロジェクト・シャドウ』を巡る一連の物語の総決算ともいっていい内容であり、ぶっちゃけソニックシリーズの…特にシャドウの登場作品をメインに追いかけてきたプレイヤーであれば、この手記を読むためだけに本作をプレイしても損はないと断言できる。手記のページは飛び飛びかつ随所に黒塗りが目立つものの、大まかな流れを知るには十分すぎる内容。黒塗りの箇所も全て過去作に登場した固有名詞であり、■の文字数から何についてのテキストなのかはシリーズファンであれば容易に割り出せる

続いてはゲームを彩る各種要素について。まずはグラフィックだが、こちらは描画設定を『画質優先』と『動作優先』から選択可能。画質優先の場合はよりグラフィックがハイクオリティになるもののフレームレートが若干低下、一方で動作優先とするとフレームレートが60fpsで安定するがグラフィックの質が低下する。…といっても4Kモニタを使用している環境とかでもない限り、目に見えて大きく画質が劣化するわけでもないので、一般的なご家庭であれば『動作優先』にしてしまった方がいいかもしれない。

BGMはソニジェネと同じく過去作からのアレンジがメイン…というか我の耳と記憶が正しければ全曲がアレンジである。復刻されたステージやボス戦のBGMは言わずもがな原作の同一場面のもののアレンジで、ステージ曲はACT1/ACT2とで別曲となっている点も同じ。ボス戦BGMも基本はアレンジなのだが、唯一メタルオーバーロード戦の『What I'm Made Of...』のみは原曲…というより音質を向上させたリマスタリング音源と思しきものが使用されている。まぁ元がいい曲なのでそこまで不満というワケではないが。

ホワイトスペース関連のBGMも通常曲やミッションBGMが『All Hail Shadow』のアレンジ、ミッションの制限時間ギリギリで流れるものは『シャドゲ』の『Jingle:Chaos Control』という渋いチョイス。コレクションルームのBGMはかなり大胆にアレンジされているが、ベースは『アドベンチャー2』の『Throw It All Away』

なお『Throw It All Away』の正統派アレンジをお求めの方はシャドジェネのタイトル画面にて流れるのでそちらも必聴。ソニジェネ側のタイトル画面ではこれまた新規の『It Doesn't Matter(SA1版)』のアレンジ。ちなみにコレが本作唯一のソニック側の新BGMである。また本作ソニック×シャドウジェネレーションズ』のタイトルで流れるBGMには『I Am… All Of Me』のフレーズが組み込まれている。一度は手を止めて聞いてみるべし。

シャドジェネのタイトル画面からは『シャドウの物語』という映像を見ることができる。コレはナレーション+画像と共にこれまでのシャドウの物語を振り返るムービーとなっていて、非常に駆け足ながらシャドウ・ザ・ヘッジホッグ』というキャラをプレイヤーに説明してくれる。まぁここまでの語りを聞いて理解できるように、本作は過去のソニックシリーズとは比較にならないほど過去作の事前知識が要求されるのだから、本作で初めて『シャドウ』を知った人のために必須の要素なのだろう。

またついでに『闇の序章』についても触れておこう。正式タイトルはソニック×シャドウジェネレーションズ 闇の序章』、『フロンティア』『スーパースターズ』など近年のソニックシリーズでお馴染みとなった本編の補完を行うアニメであり、本作の冒頭に繋がるまでのシャドウの戦いが15分程度のアニメ映像で描かれている。全3話構成で公式のYoutubeチャンネルで随時投稿され、そのたびに本作に対する期待値を高めてくれていた。

『ジェラルドの手記』と同じく過去のシャドウ関連作品のネタに満ち溢れており、短い時間ながら『バトル』のギゾイド(エメル)や『シャドゲ』のエッグブレイカーやブルーファルコン、果てには『シャドゲ』の最重要人物たる『彼』が再登場するなど終始興奮しっぱなしになるような素晴らしい内容であった。本作のための新曲『Without You』も含め満足度も極めて高い。まぁコレについては四の五の言わず公式を見たまえ。全話セットになったバージョンが公式で投稿されているので、そっちを見た方がわざわざここで我の長々とした感想を読むよりも遥かに手っ取り早いのだ。

なおこの『闇の序章』、PS4/PS5版限定の無料DLCという扱いでゲーム内からも視聴できる。ゲーム内で見られる『闇の序章』は公式がYoutubeに投稿した全話セットバージョンと同じ…と思いきやほんの少しだけ追加パートが存在。追加パートの内容についてはネタバレになるのでここでは触れないが、強いて言うならばゲーム内の『闇の序章』はシャドジェネのクリア後に見た方がいいかもしれない…とだけ。

…ところでPS4/PS5版の『闇の序章』が完全版かと言われるとそれも違い、何故か第1話のジェラルド関連のシーンが大胆にカットされている。冒頭に『レーティングに即した編集が行われている』旨の記載があったが、果たしてこの場面の何が引っかかったのだ…?

またPS4/PS5版限定で『闇の序章』のアニマティクス…つまり製作段階のバージョンの映像を見ることもできる。特定場面のみではなく第1話からラストの追加パートまで全場面の仮映像が収録されているのだが…どうもその内容が最終的に公開されたバージョンとかなり違う。大まかなあらすじ自体は同じなものの、台詞回しや道中のアクションが別物の場面が多く、あろうことか最終版ではそもそも存在すらしない未公開カットまである。

しかも完成版では使われなかった台詞/未公開カットにもちゃんと各キャラの声優さんのボイスが用意されており、映像そのものは仮でありながらも最後まで目が離せない内容となっている。…アニマティクスはPS4/PS5版の購入者ですらスルーしている人が少なくなさそうなので、いま本ブログを読んでいる人のうちPS版を購入済み或いは今後購入予定の方は完成版の『プロローグアニメ』だけでなく、『プロローグアニメ アニマティクス』の方もぜひ見てみてほしいところである。

…さてさて、人間とは欲張りなものでこれほどパーフェクトな出来の『シャドウジェネレーションズ』に対していくつか不満に感じてしまうポイントもある。ここからはそういった点について触れていこう。我が本作に対して最も文句を言いたいのは『公式の情報公開のやり方』にある。いきなりゲーム内容と関係ない話になって申し訳ないが、ぶっちゃけ本作はゲーム内容そのものに不満は全くない。むしろ唯一ケチがついてしまったのはゲーム本編から少し離れた『広報』にある

本記事の冒頭において我はシャドジェネ側のネタバレ要素について『クリティカルな部分は反転文字で暈すつもりだが、公式トレーラーPVやTGS試遊映像で既に世に出ている範疇の情報は隠さず触れていく』などと書いていた。だがその割にはここまでの長々としたゲーム語りの中で反転文字(公開されていないクリティカルなネタバレ)の箇所がほぼ存在しなかったことに疑問を抱いた方も多いだろう。これはどういうことか?発売前の時点でゲーム内容の大半をトレーラーや試遊で公式自らがほぼ公開してしまっていたのである。

実はこの問題、シャドジェネどころかオリジナル版の『ソニックジェネレーションズ』の頃からあった。オリジナル版を語った記事でもサクッと触れていたハナシだが、あちらでも『白の時空』『青の冒険』ともども全ステージとボスの大半を発売前から公開してしまっており、いざプレイしてみると『楽しいといえば楽しいんだけれど、事前情報あったステージしか出てこないな…』という感想を抱きがちであった。だからこそ我もシャドジェネでは公式の事前情報すらできる限りシャットアウトしてたのだが。

で、『シャドジェネ』の発売前の未公開のステージ/ボスはどれくらい存在するのか?ハッキリ言いましょう、ラスボス以外全部発売前に公開(ネタバレ注意の反転文字)』していました13年間で反省するどころか悪化していらっしゃる。最初から情報公開してしまえばネタバレに怯えなくて済む…という意味では確かに間違いではないのだが、この結果ゲーム内のサプライズ要素がほぼ意味をなさなくなってしまっている

発売前の情報公開はソニジェネと出典元が共通するスペースコロニー・アークからキングダムバレーまでのステージ群のみボスもバイオリザードか百歩譲ってメタルオーバーロードまでに留めるべきであったと感じる。オリジナル版のソニジェネ発売後の作品である『フォース』『フロンティア』のステージ収録はプレイして初めて存在を知りたかったし、後者は原作がシャドウのいない作品でもあるのでサプライズとしても強力な要素である。

とりわけメフィレスはキャラ自体が18年ぶりの再登場かつオリジナルキャストの新録、オマケにオープンゾーン内に彼を匂わせるエリアを用意するなど頭一つ抜けた気合の入りようであり、公式的にも一番の目玉であったと考えられる。『これは…まさか…メフィレスか!?』とプレイヤーに気付かせワクワクさせる前提条件が揃っていただけに、ソレを事前公開してしまったことでサプライズを失ってしまったのが本当に惜しく感じる

もっとも販売戦略的に『ゲーム内容に関係なくソニックなら絶対に買うよ!』という我のような層はわざわざ目を向けずとも本作を購入するだろうし、であれば事前にゲーム内容を公開しメフィレス出るの?買うよ!』『フロンティアのカオス島が出てくるって?買うぜ!』みたいな層にリーチをかけた方がいいというのも決して間違いではないのだが…なんとも悩ましいところである。

また若干ボリューム不足なのも否定できない。いつものソニックシリーズらしくタイムアタックなどに手を出していけばいつまでも遊べるものの、シンプルにストーリークリアまでだけを目標とした場合は10時間程度で終わってしまう。カップリングされているソニジェネがステージ9つ+ボス7体かつチャレンジアクトが1面あたり10個あったのと比較すると、ステージ6つ+ボス4体(ネタバレ反転)かつチャレンジアクトが1面あたり6個のシャドジェネが肩透かしに思えてしまうのも仕方ない。

まぁその分ひとつひとつのステージの密度は比較にならないほど高いし、なにより小規模なオープンゾーンである『ホワイトスペース』もあるので全部ひっくるめるとソニジェネと同じくらいのボリュームではあるのだが、そもそもの比較先であるソニジェネも他のブーストソニックのなかではボリューム不足を指摘されがちな作品なもので…。だからこそ本作では『ソニックジェネレーションズ』と『シャドウジェネレーションズ』という2本の異なるゲームをセットにしているのだろう。

もっとも、それはそれとして本作の満足度が高いのも間違いない。20周年記念作でありつつもシリーズデビュー者にとっても遊びやすい作りだったソニジェネと比較するとシナリオ面やステージデザイン、難易度まわりが悉くシリーズを追いかけてきたマニア向けなのでシリーズ初心者にはやや勧めづらいような気もしないでもないが、だからこそというかシリーズファン的な視点で見ると本作はソニジェネ以上に夢中になれるポイントが多い

アクションステージ、ホワイトスペース(オープンゾーン)のどちらも現行の最新作『ソニックフロンティア』の経験を活かし順当にブラッシュアップしているので、少なくとも2024年現在この路線のソニックでは本作『シャドウジェネレーションズ』が遊びやすさ・爽快感といったソニックの命ともいえるゲーム性が最も秀でている。それだけは間違いないだろう。

ソニジェネ・シャドジェネの両方の作品をサクッと語り終えたところで、最後に纏めに入らせて頂こう。本作ソニック×シャドウジェネレーションズ』はその名の通りシリーズ随一の名作ソニックジェネレーションズシリーズファン向けの完全新作『シャドウジェネレーションズ』がセットになった代物である。

ソニックジェネレーションズは1本で初期作品に近しいゲーム性の『クラシック』なソニックと、2Dと3Dを行き来するブースト主体の『モダン』なソニックを遊ぶことができ、一方で『シャドウジェネレーションズ』ではソニックシリーズが今後歩んでいくことになる『新世代』のソニックの系譜。言ってしまえば『ソニック×シャドウジェネレーションズ』はそれ一本で『クラシック』『モダン』『新世代』という3つのソニックの歴史を余すところなく遊ぶことができる作品であるといえる。

そしてその作品群を彩る要素はいずれも過去作から引っ張られてきているものばかりであり、シリーズの初心者は本作をきっかけに気になった過去作に手を出していくのがいいだろう。元々シリーズファンから初心者まで幅広く楽しめた『ソニジェネ』にシリーズ経験者向けに特化した『シャドジェネ』が上乗せされたことで、この『ソニック×シャドウジェネレーションズ』はどんな層でもきっと満足できるシリーズでもとびきりイチオシのゲームに仕上がっているぞよ!

 

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