いろいろとゲームを語ろう

物好きなゲーマーがただただ最近遊んだゲームの感想とか内容とか書いていくブログ。レトロゲームの割合が高いかもしれない。更新は気が向いた時にだけ。

スペースハリアー(アーケード)

み、皆の衆!!

見ろ!見ろ!いや違う、本文じゃない!

スマホだと見えぬが、PCだと右のサイドバーだ!!

コレだ!コレ!ここ!!

ほら!!!

そうだ!我がブログ…『いろいろとゲームを語ろう』におけるゲーム記事の数が…100を越えたのだー!!
100!100だぞ!!念願の三ケタだ!ブログ開設してからはや5年…ついにここまで来たかと感慨深い気持ちになるのである…!普段は割と遠慮気味(どこが?)だが、今回ばかりは精一杯自画自賛させていただこうよくやった!我!よく頑張った!!自分!

なお上記ソニックオリジンズ』の裏技記事『Kirby's Avalanche』のキャラ紹介のように複数回に跨るヤツもあるので、厳密に100個のゲームを語ったかと言われると少し違うのだが、そこは目を瞑ってほしい。

記念すべき100番目の記事をどうするべきか、ずっと頭を悩ませてきたワケだが、悩みに悩んだすえ、やっぱりスペースハリアーが適任というところに落ち着いた。忘れがちだが、我がブログ最初の純粋なゲーム語り記事は『スペースハリアー』だったのだ。ゆえにこのブログも『スぺハリ』から始まったと言っても過言ではないのだ。
(最初のサターン版のスぺハリ記事の内容が異常に薄かったため、リメイク的な趣も強い)

記事後半でも今一度触れるが、スぺハリは過去様々なハードに移植されており、我がブログでもセガサターン版をはじめ、マスターシステム(マークIII)ゲームギアPS2メガドラミニ2、つい先日にはPCエンジンと…これまた様々なバリエーションのものを語ってきた。今回語るのはそれら全ての原点となる『アーケード版』である

ただし、先に一つ注意させていただくと、今回の内容は過去の記事と重複する部分がかなり多い。それもそのはず、SS版以降のスぺハリはどれも完全移植のものが多かったため、既にそれらを語っている以上、内容が過去のリプレイになってしまうのもある種必然なのだ。今回は純粋にアケにおける『スペースハリアー』を語ることで、改めてスぺハリの魅力を感じていただければ充分なのである。

また今回の記事ではテキストこそAC版について語る内容であるが、スクショのみは直近の移植であるSEGA AGES スペースハリアー…つまりニンテンドースイッチのものを使用する。『そこはAC版のスクショを使えよ!』という意見はごもっとも。だが協力者ナシではSTGのスクショなんてせいぜいタイトルとリザルトぐらいしか撮れないのだ。そして言うまでもなく、我にはそんな協力者なぞおらぬ。

さてさて前置きも済んだことだし、いよいよ本題を語っていこう。スペースハリアーとはSEGA1985年に世に送り出したシューティングゲーム。1985年稼働と見るとカプコンの『魔界村KONAMIの『グラディウス、CS作品ならば任天堂の『スーパーマリオブラザーズの同期。ファンからの愛称は『スぺハリ』でプラットフォームはアーケード、つまりゲームセンターで遊べる(遊べた)作品である。

本作は専用筐体によって大きく稼働する体感型ゲームSEGAの体感型ゲームシリーズではハングオンに続く2作目にあたり、この路線は更にアウトランアフターバーナーと数々の名作に繋がっている。後に『バーチャシリーズ』シェンムーといった作品を生み出し、今もなおゲーム業界で活躍しているゲーム史におけるレジェンドのひとり、鈴木裕氏の代表作のひとつでもある。

本作の筐体には『ローリングタイプ』『シットダウンタイプ』という2つの種類があり、ローリングタイプの場合はプレイヤーのレバー入力に応じて筐体が動くというモノであった。とはいえ、稼働から実に約35年以上が経過したこの令和の時代においてはこれらの…特にローリングタイプの残存数は極めて少ない。よって今からゲーセンで本作をプレイするならば専ら専用ではない汎用筐体のモノになるだろう。冒頭の写真も汎用筐体である。
(ローリングタイプは以前ミカドでプレイした時に写真を撮ったハズなのだが、どっか行った…)

なお上記の筐体は有志の調査によって現存している店舗などの情報が共有されていて、それらの店舗に行けばプレイできる。ただし歴史的に本当に貴重なブツなので、プレイする時は大切に、本当の本当に大切に扱うようにしよう

ここからはゲーム部分のおはなし。本作は奥スクロールのシューティングゲームグラフィックは2Dながら、奥からガンガン敵が飛んでくる所謂『擬似3Dシューティング』で、プレイヤーの操作はレバーによる移動とボタンによるショットのみととにかくシンプル。シンプルだからこそわかりやすく、そしてそれでいて操作も覚えやすい。ちなみにレバー操作は上で下降、下で上昇というさながら戦闘機のようなものなので、初めてプレイする人や後述する移植版から入った人は要注意。
(移植版は殆どがデフォ設定でリバースではなくノーマル操作になっている)

主人公兼操作キャラとなるイカした金髪青年こそが『超能力戦士ハリアー、小脇に抱えた超能力キャノンを使い敵を倒していく。どの辺が超能力なのかは判断に困るところだが、空に浮いてるのが超能力なんだろう…多分。ちなみに見ての通りの生身なので耐久面には些か不安が残る

ゲーム中ハリアーは自動で奥へと進んでいく。奥からは敵が迫ってくるので都度都度それらを狙い撃つか、避けるかしてやり過ごしていく。ステージの最深部にはボスが待ち構えており、ソレを打ち倒すことでステージクリア、間髪入れずに次のステージへと進む。コレを繰り返していくのがゲームの基本的な流れである。

敵を倒す方法はただひとつ。ハリアーのショットだけ。ショットはボタンを押すと放たれ真っ直ぐ飛んでいく。3Dシューティングゆえに狙いを付けるのが難しく思えるかもしれないが、本作には自動ロックオン機能が搭載されており、ある程度の範囲内に敵を捉えた状態でなら、射線が補正され敵に当たるようになっている。そのおかげで『狙いを付けられず返り討ちに遭う』というシチュエーションは本作では少ない。一方で自動ロックオン機能は言われないと気付かないくらい自然な程度の補正に収まっているため、プレイヤーはロックオン機能を気にすることなく、自然と楽しめるようになっているのだ。
(ロックオン時には専用のSEが鳴る)

敵の中には耐久力のあるモノ特定の部位やタイミングを狙う必要のあるモノがそこそこいるが、攻撃が通る箇所/タイミングが限られている場合はそれらがプレイヤーにわかりやすく明示されているほか、ヒット時には『ポンポン』という軽快なSEが流れるのでイライラ感よりも爽快感の方が強く感じられる。ボス敵レベルになるとダメージに応じて色が変わるため、『あと少し!あと少しで倒せるぞ!』とさらにやる気を出させる作りになっている。

生身ゆえに体力のようなものはなく、敵や敵弾に当たると一撃でアウト、残機を消費してその場で復活する。死亡時の『アー!』は妙に耳に残る。残機を全て消費した状態でミスになるとゲームオーバー。ただしコインを追加投入すればコンティニューはいくらでも可能であり、加えてコンティニュー時もその場から復活するため、その気になればコインにものを言わせたゴリ押しもOK

全18面構成、周回プレイなどはなく最終面クリア時はそのままネームエントリーに移る。それぞれの面に移り変わる度に背景のグラフィックや敵の顔ぶれも大きく差し替わるため、目まぐるしく変動する世界観に全く飽きが来ないのも評価できる点。個人的なイチオシは開幕から本作のいいところを凝縮した1面ドム軍団が大挙して押し寄せる16面あたりか。

特定のステージでは天井が低くなり通常よりも遥かにスクロール速度が上がった高速面に突入する。高速面でもゲーム進行は通常面と同じく最深部まで進みボスを倒せばOK。ただし先に挙げたように超ハイスピードで進むだけでなく、ショットが効かない『ビンズビーンが大量に出現するため一筋縄ではいかない。

ただ、高速面は常に上下交互にビンズビーンが迫ってくるというルールに気付ければ対処は割かしラク。それさえ理解できているのなら驚異は時折混ざるザコ敵だけ。まぁ最後の高速面である14面はマジでトンデモないスピードなので要注意。紛れもなく本作中での最難関ステージである。

5面と12面はボスの登場しないボーナスステージ。ここではハリアーの親友である正義のドラゴン『ユーライア』が登場、彼の背に乗って障害物をなぎ倒しながら進んでいく。この時の操作はシンプルに左右移動のみ。ユーライアはめっちゃ強いので通常時には手も足も出ない柱やビンズビーンも一瞬にして破壊可能。それまで散々追いつめられたからこそボーナス面でやり返す気持ちよさが際立っている。ボーナス終了時は倒した数に応じたボーナス点が加算される。

本作をプレイしている間の爽快感は平たく言って最高の一言ハリアーの操作も非常に軽く、敵もダイナミックながら高速で飛んでくるため、ただただまっすぐ進んでいるだけでも気持ちよさを感じられるのが最大の魅力である。このあたりは上に挙げた高速面でより顕著になる。

本作ならではというほかない独創的なデザインの敵キャラ達も特徴のひとつ。ゲーム中もっとも目にすることになるであろう『ムカデンス』はもちろん、ほかにも変則的な動きをする『ルーパー』やタイトル画面にいるのに1ステージのみの出番の『マンモス』なんかも印象に残りやすいだろう。

そして本作を語る上で真っ先に挙がるキャラといえばやっぱり『ドム』ハリアーやマンモスと共にタイトル画面で大々的にプッシュされている敵キャラで、ゲーム内では中盤あたりから爆発的に登場機会が増えるロボットである。そこそこ厄介な動きをするだけでなくバリエーションも豊富面によってはステージボスを務めることだってある。中には黒い機体が3機いっしょに襲い掛かって来たり、赤くて妙に素早い機体が出て来たりとやりたい放題。

え、『どっかで見たことある』『名前がモロじゃねーか』って?…まぁどこぞの機動戦士に出てくるアイツにそっくりだよね、うん。一見しただけでガンダム的に『あ、ドムだ』となるデザインなのだが、よく見てみると頭部の形状が全然違うので、ギリギリオリジナルと言い張れないでもない…かもしれない。いややっぱ無理かな…。

『頭部だけザクフリッパー(MSV)『頭部だけスタンディングトータス(ボトムス)とはちょくちょく言われている。余談だが全敵キャラのデザイン変更を執り行ったゲームギア版では他キャラ同様デザイン変更の憂き目にあったが、その際には頭部の形状が元ネタに逆に近付いてしまうというミラクルが発生したりした。

まぁスぺハリのファンですら満場一致で認めるくらいには純然たるパクリなので弁明はしない。当のSEGA公式ですらセガ・マークIII版の説明書で『超高性能モビルスーツ型ロボット(原文ママ)とか書いてたりするしね。まぁ1985年はまだ版権というものにおおらかな時代だったということで…。
(そもそもこの時代のSEGAのやりたい放題っぷりはスぺハリよりもスーパー忍のがヤバかったし…)

何はともあれこのドムの知名度はとにかく突き抜けており、下手すると本作をスペースハリアーではなく『ドムのそっくりさんが出てくるゲーム』で認知している層もいるのではないかと感じられるほどである。それもあってか当時から現代に至るまでドムはスぺハリの顔という扱いになっていたりする。移植版イメージイラストなどでの起用率もトップクラス、本家ゲームでも舞台が『ファンタジーランド』に移り、大半の敵キャラがリストラを食らった続編『スペースハリアーII』にも『ネオドム』という亜種となり続投している。ちなみに当時はともかく現代でコレは流石に不味いと思われたのか、00年代前半あたりの作品を境にして『バレル』という名前に改名していたり。でもファンは(わかった上で)相変わらずドムと読んでる人の方が多い。

ボスキャラもザコ敵に負けず劣らずのスゴイヤツが揃っている。先に挙げた全18面のうち、ボーナスの5・12面と最終面を除く全てのステージに個別のボスが用意されている。代表的なものといえばやはり1面ボスの東洋風なドラゴン『スケィラ』や回転する岩で身を守る『シュラ』二つの首を持つ龍『ゴダーニ』あたりか。

中にはスケィラに対する『バルダ』ゴダーニに対する『サルぺドン』のように行動パターンがほぼ共通するもの、ザコ敵が軍団で押し寄せる『トモス』や『ドム』といったボス戦もあるが、それでも見た目やBGMが異なったりすることから『あっ、使いまわしか』という感じはあまりしない
(雑魚ラッシュの場合は行動パターンも違う)

ところで本作スペースハリアー』における最大の敵は何だろうか?強力なザコ敵?それとも厄介なボス?生憎そのどちらでもない。スぺハリ最強の敵、その名はズバリ『柱』である。そう、あのだ。建物とかにあるアレだよアレ。

本作の敵キャラは(とある1体のボスと高速面のビンズビーンを除き)全てショットで倒すことができる。つまり、多少行動パターンが厄介であっても、襲ってくる前に倒せてしまえばそれでいいのだ。唯一ソレができない…つまり絶対に倒すことができない相手こそが『柱』なのだ。ステージによって見た目は全然違うものの、全てに共通して言えるのは『絶対に倒せないので避けるしかない』という点。そのくせ柱らしく割とデカいので、シンプルな恐ろしさと圧迫感をプレイヤーに与えてくる。それゆえ、本作のプレイヤーは口をそろえて『柱が最強の敵』とするのだ。
(最序盤に出てくる木だけは柱ポジションだが破壊可能)

本作はサウンド面でもかなり高い評価を獲得している。大半のBGMはSEGA所属の『Hiro師匠』こと川口博史氏が作曲、そのほかごく一部のボス曲のみ生みの親である鈴木裕氏が担当している。曲の割り当てがかなり特殊で、なんとボーナス面以外のステージ曲が僅か1曲しかない

つまりたった1曲のBGMをボーナス+最終面を除く15個のステージで使いまわしているのだ。こう聞くと『同じ曲ばっかで飽きが来るのでは?』と思うかもしれないが、全くそういうことはない。何故かというとこのステージ曲『MAIN THEME』1ループが3分40秒ほどの当時としては非常に長い曲(というかSTGとして考えると現代でも長い部類)で、当然ながらこの曲が1ループするよりも先にボスが登場する(=BGMが変わる)

ボスを倒してから再びこのステージ曲が流れ出すのだが、その際は最初からではなく『曲の途中から』再生されるのだ。そのため、実際のBGMが1曲だけであるにもかかわらず、『またこの曲か』とはなることはない。特に転調部分からスタートする4面などはテンションも爆上げ間違いなしであろう。『MAIN THEME』の影に隠れがちだが、ボーナス面で流れる『BATTLE FIELD』も非常にノリが良い人気曲で、一部の移植版ではスタッフロール曲として採用されるほど。

そして基本のステージ曲が1種類しかない一方でボス曲は非常に多彩。その数なんと7種類。流石に一部のボスで同じ曲が使いまわされる場面こそあるが、それでも専用曲持ちのボスもそこそこいる。ボス戦用に1ループはかなり短めになっているものの、ステージ曲との雰囲気がまるで異なるためしっかり印象に残してくれる。個人的には『SQUILLA』『SYURA』『VALDA』が好き。

ゲームそのものの難易度は数あるSTGの中でもかなり簡単な部類。むろんスコアアタックなどを目標とすると相応に難しくはなるが、単純なクリアだけならば誰にでもオススメできるほどには簡単。先に挙げたようにコインさえあればコンティニューは無制限なのもその一因。

敵の出現パターンや攻撃タイミングは完全に固定なので攻略パターンのようなものも編み出せるが、別にパターンを覚えなくとも『出てきた敵を撃つ』『見えた障害物を避ける』といった行動は充分アドリブで行える。それゆえ『パターン全暗記とかはちょっと…』というライトなシューター/非シューターでも臆せずプレイ可能

また、敵の弾は基本的に全て自機狙い。なのでこういった3Dシューティングのセオリーといえる『常にグルグル回り続ける』を徹底しておけばパターンを全く覚えていなくてもクリアは十分見えてくる。敵の弾さえ避けられるのなら、あとの脅威は位置が固定の柱だけである。
(ゆえに先述した通り柱が最強の敵なのだが…)

ゲーム自体のハナシは大体できたと思うので、ここからは余談のお時間。ファンならみんな知ってるであろうトリビアを並べ立てるだけなので、適当に読み飛ばしてもよし。

割と有名なハナシだと、本作は当初戦闘機を操縦するゲームだったのだが、後から自機を人間に差し替えたというモノがある。本作の筐体がコックピットに近い構造だったり、操作方法がどことなく戦闘機のソレだったりしたのはコレが理由。というか主人公の名前であるハリアー』だって戦闘機の名前である。移植のトップバッターであるセガ・マークIII(SMS)版とソレをベースにしたファミコン版ではこの名残で、裏技を使ってハリアーの姿を戦闘機にすることもできる。コレが結果的に正解だったのか否かは定かではないが、個人的には『不思議な世界観を高速で人間が飛び回る』というところにスぺハリらしさを感じるので、人間に差し替えてくれてよかったな、と思っていたり。

そしてもう一つがファンタジーゾーンとの繋がりである。ファンタジーゾーンというのは同じくSEGAがリリースしているアーケード向けのシューティング。まぁあっちは2Dの横スクなので、ゲーム性自体はまるっきり異なる。しかしながら本作とファンタジーゾーンには何かと繋がる点が多いのだ。

例えば本作をプレイした時に最初に表示されるメッセージが『Welcome to the Fantasy Zone!』だったりするのをはじめ、ザコ敵の一種である『アイダ』の亜種(?)がファンタジーゾーンに『IDA-2(アイダ2)』というボスとして登場していたり、ほかにもファンタジーゾーンX68k版にはそのものズバリのスペースハリアーがあったり、あとはそれぞれの続編であるファンタジーゾーンII』と『スペースハリアーII』のシナリオにやたら共通する展開があったり…。なんなら両者をミックスさせた『スペースファンタジーゾーン』なるものが開発されていたこともあった。まぁとにかくスペースハリアーファンタジーゾーンには切っても切れない奇妙な関係があるのだ。
(まぁスペースファンタジーゾーンは開発中止になったが…)

さて、今更言うまでもないことだがスペースハリアー』は非常に人気があり、それでいて超が付くほど有名な作品である。ゲームそのものを遊んだことがなくとも、ゲームの歴史を紐解いていけばほぼ確実にその名を見かけるであろう文字通りのレジェンド。それほどのレジェンドともあれば、まぁ当然ながら様々なプラットフォームに移植されたのも当たり前のハナシ…なのだが、スぺハリに関してはとにかく本当に移植されたプラットフォームの幅が広い

それこそSEGAプラットフォーマーとして活躍していた(=他社ハードに自社ソフトを出す意義のない)セガサターン-ドリームキャストの時代を除くと、スぺハリが遊べないメジャーなゲームハードはほぼ存在しなかったと言っていいレベル。というか8bit-16bitの時代においては自社のセガ・マークIII(SMS)どころか任天堂ファミコンNEC-HEPCエンジンのようなライバルハードにすら移植されている。その姿はさながら世に出たゲームハードのベンチマークソフトの如し

とはいえ、本家のAC版を完全再現に至るほどの移植はスペックの都合から不可能であり、初めて完全移植といえるほどの移植が生まれたのはAC版稼働から9年後のスーパー32X版まで待たされることとなる。それまでの間はいずれの移植も『そのハードでできる再現の限界』を行いつつ、そこに『新ボスの追加』『独自演出の追加』『ゲーム性の変化』といった様々なアレンジを施していた。それゆえ、いかなる移植とて今なお愛されることに繋がっているのだ。
(なお32XもAC版と異なる箇所があり、より厳密な完全再現となると更に数年後のSS版になる)

(『北斗が如く』では何故か荒野にスペハリの筐体が埋まっており、発掘すればプレイ可能)

そしてハードの性能が追いついて久しいこの時代とて、スペースハリアーの存在感は変わらず健在である。任天堂系のプラットフォームでは当時の空気感すらも含めた完全再現を目指したであろう『3D スペースハリアー』『SEGA AGES スペースハリアーがあり、一方SIEのプレイステーション系列MicrosoftXbox系列では龍が如く0』『北斗が如く』『ジャッジアイズ』『ロストジャッジメントといった龍が如くスタジオ開発の作品におけるプレイスポットという形でスぺハリを楽しむことができる。

単独移植はもちろんのこと、コレクションの一部やミニゲームとしての収録も含めると、現行機種では本当の本当にスペースハリアーのプレイできないハードは存在しない。実際、AC版稼働から年月の経った現代ではAC版ではなく数ある移植版を通してスぺハリに初めて触れたというプレイヤーも少なくなかろう我だってそうだ。
(DC版シェンムーに収録されたスぺハリが初スぺハリでした)

数多くのレジェンド級の名作が『歴史上の存在』になってきたこの時代におけるスペースハリアー』の一番の強みは、やはりこの『プレイ開始までの圧倒的なハードルの低さ』にあるといえる。少しでも興味があれば、なんなら興味がなくともそこにあるだけで、いつだってソレに触れて当時の魅力を味わうことができる。なんと素晴らしい時代であろうか。

この記事を読んで少しでもスぺハリに興味を持った、或いは当時を思い返して懐かしい気持ちになったのであれば、お手元のゲーム機と一緒に『スペースハリアー』という名前を検索してみて欲しい。おそらくそれだけでスぺハリと諸君らを繋げるきっかけが生まれるはずである!!

GET READY !

 

『スペースハリアー(サントラ)』のAmazonページ

 

---おまけ---

ゲーム記事の累計数100記事記念、ということで過去のゲーム記事全般のプラットフォーム別目次を作成したのである。過去記事が気になるのであれば参考までにどうぞ。もしかしたらそのうちシリーズ別のヤツも作るカモ。

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