いろいろとゲームを語ろう

物好きなゲーマーがただただ最近遊んだゲームの感想とか内容とか書いていくブログ。レトロゲームの割合が高いかもしれない。更新は気が向いた時にだけ。

麻雀ファイトガール

麻雀とは非常に歴史のあるテーブルゲームである。手元にある13の牌を時に捨て、時に奪い、誰よりも早く役を揃えて和了のがルール。冷静に考えるとかなり複雑かつ習得までハードルの高いゲームなのだがその支持は高年齢層を中心に幅広く、実際に日常的にやるという人はそこまでであっても、そのシステムに纏わる知識を身に着けた人は極めて多かった。しかしながら今は令和の時代、娯楽が増えたこの時代においては麻雀というゲーム自体の知名度こそあれど、そのルールについて詳細に把握している人はだいぶ減ってしまった。かくいう我も麻雀についてはこれまでルールすらまともに理解していなかった

だからこそ、近年の麻雀業界はこれまで麻雀との縁が薄かった若い世代を引き込む方向に力を入れている。今宵語るゲームもそういった『麻雀初心者大歓迎』のスタンスが全力で表れた一作、その名も『麻雀ファイトガール』!!ガッチガチな初心者を引き込むためのファーストフック、それは言わずもがな美少女である!身も蓋もないがよくわかっている。

さて、この記事を進める前に大前提として話しておきたいコトだが、つい先日まで我の麻雀というゲームに対する知識・経験はともに皆無であった。リアルで麻雀をやったこともなければ、電子ゲームですら『龍が如く』シリーズを完全クリアする過程でプレイしたくらいしか経験がない。とうぜん得点の計算方法なんてわからないし、もっというと『連番、或いは同じ牌3つを3セットと同じ牌2つになるように揃えてリーチして神頼みするゲーム』とかいう麻雀の神がダッシュでグーパンしてきても可笑しくない凄まじく雑な覚え方すらしていた

今回、麻雀ファイトガールを通してこの認識や知識は多少マシになったとはいえ、元がこんな状況であったがゆえに本記事では麻雀絡みの頓珍漢な記述やヘッポコな打ち方のスクショも多数あると思われるが、どうか暖かい目で見守ってほしい。…まぁポジティブに言い換えると『その程度の知識・経験しかないガチ初心者が手を出しても問題なく楽しめる』というコトでもある。

本作『麻雀ファイトガール』KONAMIが送る超初心者向け麻雀ゲームである。公式ジャンルは『美少女本格麻雀ゲーム』でプラットフォームはアーケード。当初の触れ込みでは『対局できる麻雀アニメ』だと呼ばれてもいた。ちなみにタイトルロゴには日本プロ麻雀連盟公認 麻雀ファイトガール』とも書かれている。つまりこんなに軟派かつ時々セクシーな絵面であるにも関わらず日本プロ麻雀連盟のお墨付きを得た作品なのだ。
(KONAMI日本プロ麻雀連盟の繋がりは『麻雀格闘倶楽部』からの流れ)

源流はオトメディウス辺りだろうがボンバーガール』のヒットを受けて度々開発されるようになったであろう『美少女×○○』の類の作品で、こういった路線も気が付くとボンバーガール』チェイスチェイスジョーカーズ』から続いて3回目。近い路線のボンガ・CCJ(少なくともゲーセンでは)競合の存在しないシステム/ジャンルであったのだが、この『麻雀ファイトガール』はその名の通り麻雀ゲーム。ライバルであるSEGAの『セガNET麻雀 MJ』…だけならまだしも、当のKONAMI自身ですら『麻雀格闘倶楽部』を稼働させている中にまた新たなAC麻雀ゲーを投入した形になる。他社はおろか自社内でもパイを食い合いかねないこのムーブには、流石に初報を見たとき『おいおい大丈夫か…?』と思ったりもしたものだが、いざ稼働してみると客層がだいぶ違ったらしく杞憂に終わった。

ちなみにファンからの略称は『MFG』だったり『マフガ』だったり『ファイガ』だったりと安定しない。最後のは炎出そう。姉妹作である麻雀格闘倶楽部の略称が『MFCだったり、公式ハッシュタグでも使用されていることからMFGが一番公式略称に近いのだろうが、MFGはMFGで他の諸々と重複しまくるので困ったもんである。あとMFGだと3文字なのでTwitterの仕様上トレンドにならないのよね。めんどくさいので我はいつも『麻雀ファイトガール』と表記している。

ところでその雰囲気ゆえ時に『メスガキ麻雀』なんて呼ばれたりすることもあるが、実際にやってみるとわかる通りメスガキ比率はそんなに高くないボンバーガールのメスガキ比率を7とするならこっちは1か2くらいである。

(麻雀ファイトガールのカスタムモデル、デカいボタンが目印)

さて本作はゲームセンターで遊べるアーケードゲームである。操作には(一部の筐体を除き)ボタンが存在せずタッチパネルだけで完結する方式で1プレイは100円、KONAMIゲーらしくパセリ(PASELI)支払いも可能。セーブデータはeアミューズメントパス(eパス)に保存される形式なので事前に作っておくべし。

同じ『麻雀ファイトガール』というゲームであっても3種類の筐体があるのが少々ややこしいところ。より具体的には初期から存在するスタンダードモデルハイグレードモデル(HG)後から追加されたカスタムモデルの3種類。スタンダードは姉妹作『麻雀格闘倶楽部』でも使われていた筐体で必要最低限のプレイが可能なもの、ハイグレード(HG)はスタンダードに比べると画面が大きくUSB充電も可能という上位版、カスタムは同じくKONAMIの『クイズノックスタジアム』というゲームからコンバートされたものでHGを超える大画面が特徴、あとたまにどこのゲーミングPCだってくらいやたらピカピカ光ることがある。

筐体が違ってもマッチングはするのだが、スペックそのものが思いっきり違うのでプレイの快適さは目に見えて変わる。特にスタンダードとカスタムは比較すると露骨にフレームレートが違う。ちなみにカスタムモデルはコンバート元のノクスタの名残でQマークのボタンとタッチパネル上部にもう一つモニタが用意されているが、Qマークはアガリ時に押せるというだけで別に使わなくてもいい。もう一つのモニタは誰かが和了った時にタッチパネル側と同じ演出が流れるというギャラリー向け機能なので、プレイヤー視点だとあまり関係ない。

タイトルからもわかる通り本作の内容は『麻雀』である。ゲームセンターで遊ぶ麻雀、それも美少女をプッシュした作品となると、まず真っ先に思い浮かぶのはやっぱりイカサマ前提の『脱衣麻雀であろう。だが残念ながら本作のジャンルは脱衣麻雀ではない。先にも挙げたように本作は『本格麻雀ゲーム』、ゆえに当然イカサマなどは全く存在しないストイックな麻雀ゲームとなっている。対戦相手も基本的にはNPCの美少女たちではなく、中に人間の入った他プレイヤーたちである。

プレイできるルールは4人打ち(四麻)3人打ち(三麻)2人打ち(二麻)の三種類で好きなものを選択可能。二麻は必ずCOMが相手になり、三麻・四麻は近い腕前の他プレイヤーとマッチングする。ただしプレイヤーが揃わなかった場合は別ランクのプレイヤーとのマッチング、それでも揃わなければCOMが入ってくる。

本作を稼働させているゲームセンター自体が心配になってくるほどお財布に優しい仕様なのも触れておきたい。言わずもがな1プレイには100円が必要となり、1プレイが終了するのは四麻・三麻・二麻のいずれかの対局が終わったとき

しかしながら四麻/三麻の場合は対局終了時の持ち点が30000/40000を越えていると、その分コンティニューにおけるPASELI代金が割り引きされ、更に40000/50000点を越えていた場合、コンティニューそのものが無料になる。当然大勝を繰り返せば無料コンティニューは何度でも続く。麻雀というゲーム自体1プレイにかかる時間が長いのも相まって、低額で長時間遊べてしまえるのだ。
(待ちが発生している場合は要相談、必要とあらばコンティニューしないのも考えてね)

難点としては1プレイがあまりにも長すぎるので、たとえ交代台といえども待つよりは『これもう他の店舗行った方が早くね…?』となってしまいがちというところだろうか。今でこそ増台やカスタムモデルの追加で比較的マシになったとはいえ、稼働当初は本当にどこに行っても埋まってる+待ちが多すぎて遊べずに帰る羽目になるというケースがそこそこあったのだ。

ここからはいよいよお待ちかねのキャラ要素について語っていくとしようか。

まず前提として本作の舞台は『麻雀ファイト』と呼ばれる女子高生たちの麻雀大会が大人気の世界。プレイヤーはこの世界における頂点『雀星』を目指す少女…『ファイトガール』のコーチとなり指導していく…というのが本作の物語となっている。

※ネリマ一役高等学校
ヤワラギ・ヒヨリ(CV:和氣あず未/MA:高宮まり)
タテナオリ・セン(CV:石見舞菜香/MA:東城りお)
ゼツバミ・ヤオ(CV:富田美憂/MA:木下遥)

 

※アキバ弐役女学院
ナナツノ・ツミレ(CV:茅野愛衣/MA:岡田紗佳)
アンコク・ミツバ(CV:日笠陽子/MA:赤木クロ)
トイトイ(CV:楠木ともり/MA:武田雛歩)

 

カワサキ参役塾高等学校
イッシキ・カオス(CV:鬼頭明里)

 

※帝国立ナガタチョウ役満高等学校
アマト・テンシ(CV:井澤詩織/MA:川上レイ)
クニノカミ・ムサシ(CV:若山詩音/MA:伊達朱里紗)

 

※その他
パイン(CV:悠木碧)
藤崎詩織(CV:金月真美)

この設定からもわかる通りプレイアブルキャラは全員女子高生という設定。(現時点では)学校は4つキャラは上記の11名が登場している。本作のオリジナルキャラたちは全員が麻雀の役がモチーフ、所属している学校も元ネタとなる役の翻数に由来する。

いずれのキャラも一目見ただけで強く印象に残ることは間違いなし。というか普通の女子高生と呼ぶには異質な存在があまりにも多い。どんなやつかというと…まぁ宇宙人とか黒神とか天使とか…。

各キャラに設定されているMAというのは『麻雀アクター』のこと。麻雀アクターとはずばり女流プロ雀士、本作ではタイミングと運次第では麻雀アクターとマッチングすることがあり、その際には専用の演出が流れたりするのだ。もっとも、我は今のところ一度もアクターさんと遭遇したことがないのでこのあたりは伝聞なのだが。アクターさんとのマッチングを狙うのであれば、各アクターさんの公式X(Twitter)アカウントにて告知が行われているのでそちらをチェックすべし。

麻雀初心者を本作に引き込むためのファーストフックとして用意されているだけあって、本作のキャラはデザイン・性格の両面から非常に魅力的に描かれていて、本作の人気の大部分はキャラ要素が担っているとまで言っても過言ではないほど。全てのキャラがそれぞれファンを獲得しているのだが、その中でも人気がずば抜けているのがミツバテンシ、この2名は『シンデレラファイトガールキャンペーン』*という事実上の人気投票イベントが行われた際、そりゃもう恐ろしくアツいデッドヒートを繰り広げていた。

*シンデレラファイトガールキャンペーン
新衣装の実装をかけた人気投票。1プレイにつき1回投票権が得られるシステム。
開催直後は順位の変動が非常に激しくトップ3にほぼ全キャラが顔を出す状態であったが
途中から1・2位がミツバとテンシに固定、更新の度にそれが入れ替わるデッドヒートが開始。
ほぼ組織票や不正が行えない仕様だったにも関わらず、
あろうことか途中経過では3位(3863票)に倍近い差をつけつつ
ミツバ&テンシが各7017票で同率1位とかいうミラクルまで発生した。
終結果は3位セン(6550)、2位テンシ(14275)、1位ミツバ(15077)。
ちなみに我は最初から最後までトイトイに全ツッパしました。

ちなみに彼女たちに性能面での違いは一切存在しないし、藤崎詩織とカオス以外の全てのキャラが最初から使用可能という大盤振る舞い。なので本当に自分のお気に入りキャラをチョイスしてプレイすべし。それもあってかオンラインでの対局ではほぼほぼ全キャラと満遍なく遭遇できる。このあたりは先に挙げたように各キャラがそれぞれファンを獲得していることの証明であろう。なお後からキャラの切り替えも問題なくできるので、『あっちの子も魅力的だな…』と感じたなら気軽に乗り換えてしまってよい。

稼働からしばらくして追加キャラとして参戦が発表されたのはパイにゃん藤崎詩織大先輩!どちらもKONAMIが誇る人気キャラのゲストである。

パインボンバーガール』での人気キャラ兼ボンガオリジナルキャラ筆頭ということもあり近年のKONAMIアーケードゲームでは引っ張りだこチェイスチェイスジョーカーズ』に引き続きの登場である。やっぱりモモぴゅんのアイスのためどっからどうみてもクォースの自機なタイムマシンに乗って登場である。ボンガ・CCJに出ていた彼女と同一の存在らしく、ボンガ世界→CCJ世界→MFG世界と渡ってきたようだ。この子は女子高生じゃねぇだろって?CCJの時に飛び級してるからセーフである。

ちなみにボンガもCCJも3DモデルがSD等身の作品であったため、リアル等身の3D化は実は本作が初だったりする。ゲーム内ではボンガでよく聞いたセリフから、CCJのモーションをリアル等身に落とし込んだモノまで過去の彼女を知っているとニヤリとできるネタが多い。余談中の余談だが先日Kindleでも配信が始まったボンバーガールのオフィシャルアートブック(設定資料)には本作+CCJのパイにゃん関係の資料も掲載されていたりする。

そして藤崎詩織は説明不要のときめきメモリアルからのゲスト。優等生である彼女が麻雀をするのがアリかナシかについては往年のファンからすると気になるところだろうが、先に触れたように本作は麻雀がクリーンな一大興行となっている世界でのお話なので無問題。というわけでパイにゃんとは違い大先輩はときメモ原作とはパラレルの存在。…というか本作の世界の中に『私立きらめき高校』があり、彼女はそこからの招待選手という扱いである。ボンガでもオトメディウスXでも本作でも徹底して別人/パラレル設定なあたり、やはり大先輩はKONAMIの中でもとびきりセンシティブな存在なのだろうか。

パイン・藤崎詩織ともにゲストキャラということもあり、原作ネタがかなり多く取り入れられているのはファンとして見逃せないポイント。パイにゃんはセリフとモーションがボンガやCCJを思わせるものが非常に多い。そして大先輩はセリフとモーションだけでなくアガリ演出に衣装、シナリオに至るまでその殆どが過去のときメモ関連作品から拾われている。ボンガに出演した時並みにネタが豊富なのでときメモファンは元ネタがある箇所を探してみるのもいいだろう。

ゲーム内における彼女たちの姿は等身がそこそこ高めな3Dモデルで描かれていて、各モーションも非常に生き生きとしている。メニュー画面では彼女たちをタップすることで反応を見られたり、3Dモデルを回転させたりも可能。もちろん衣装変更という扱いでコスチュームチェンジもできる。コスチュームはデフォルトのものも含め最低でも2種、多いキャラでは現時点で5種類近くもある。衣装の解禁方法については後述。

また各キャラには『好感度』の概念が設定されている。コレはボンバーガールでいうところのガールランクに相当するシステムであり、そのキャラを使用してプレイするたびに1つずつ上昇していく。一気に上昇させたいのであればガチャのオマケである『ギフト』を贈ってもOK。好感度がひとつ上がる度にその報酬としてキャラのボイスが解禁され、麻雀のプレイ中におけるセリフパターンが増えていく。後述する『コミュニケーションシナリオ』や『リーチソング』も好感度が解禁条件。

ところで本作にはメインシナリオらしい概念はなく、あくまで新規イベント開催の時に各キャラたちの幕間会話が挿入される程度である。シナリオにはイベント開催時のもの以外に『キャラクターシナリオ』『コミュニケーションシナリオ』というものがあり、各キャラ掘り下げのための内容となっている。

これらは条件を満たすごとに解禁されていき、各キャラたちがプレイヤーに対して様々な会話をしてくれる。ひとつひとつの内容はそこまで濃密というわけではないがキャラ要素の補完に一躍買っており、より彼女たちが魅力的に映るようになることは間違いないだろう。また『コミュニケーションシナリオ』の方はフルボイスであるため、プレイヤーへのご褒美的な面も強い。

ここからガチャについても説明していこう。『ゲームセンターのゲームでガチャ?』と思うかもしれないが近年のアーケードゲームだと割とありがちなので気にしてはいけない。本作のガチャからは『カットイン』…つまるところ『演出』が排出されるようになっている。数多くのソシャゲのガチャと同様にガチャは適宜入れ替えられ、そのたびにピックアップされるカットインも変化する

ガチャの料金は1回100円、5連の場合は500円。カットインにはレアリティの概念があり、Nは『鳴き演出』Rは『リーチ・小アガリ演出』SRは『大アガリ演出』URはスペシャルアニメ』となっていて、5連ガチャでSR以上を引けた場合は『カードコネクト』にてその絵柄のメモリアルプリントが可能というおまけつき。ボンガやCCJと違い天井の概念があり、1種類のガチャで100回…つまり1万円分回した場合は(そのガチャから排出される中での)任意のカットインをひとつ貰うことができる

また無料でガチャを引くことができる『ガチャチケット』なるものもあり、こちらは『ウィークリーミッション』をはじめとするミッションを達成していくと入手可能。もっともガチャチケットが得られるミッションは勝敗に関係なくプレイするだけで達成となるものが大半なので深く考えずともOK、なんなら無料分だけで天井到達も視野に入るくらいにはチケットは貰えるので安心。

ちなみにガチャで得られるものはあくまで『演出』のみ。演出がいくら増えたところでプレイヤーが優位になれるということは全くなく、シンプルに見栄えが良くなるだけである。だからこそ極論をいうとガチャを一切引かなくても基本のゲーム部分は100%楽しめるし、実力さえあればトッププレイヤーを目指すことだってできるのだ。

ところで3Dモデルに着せる衣装はカットインとは別枠扱い。なので入手方法もガチャからはやや離れたものとなっている。解禁には『ファイトスピリット』というアイテムが必要になるのだが、このスピリットはスピリットジムという機能にキャラを設定して放置するだけで溜まっていく。スピリットジム以外でもガチャのオマケで手に入るのでガチャをたくさん引いた方が早く入手できはするものの、こういったゲームにしては珍しく3Dモデルの衣装は(その気になれば)無課金でもコンプ可能な仕様となっている。

さてさて、ここからは麻雀そのもののお話。本作における魅力のひとつとして麻雀の演出の賑やかさを挙げることができる。
対局中は各プレイヤーが選択したファイトガール達が卓を囲みながら進んでいく。このとき打牌・鳴き・和了など様々なアクション時はもちろんのこと、長考スタート時から本当に何もない時も含め彼女たちはよく喋り、様々なリアクションも取る。鳴きを実行した場合は可愛らしいSDキャラの演出も差し込まれる。

麻雀卓はステッカーで飾り付けることができたり、リーチ棒を特殊なものに変更したりもできる。ついでに本作の牌デザインは世界観に合わせて可愛らしいポップなもの。一般的なデザインの方がいいというのであれば麻雀格闘倶楽部』の方で用いられているオーソドックスなものにも変更できるためそこはご安心。

特にセリフのバリエーションは非常に豊富で、好感度が上がれば上がるほど更に多彩なセリフも流れるようになる。例えば打牌ひとつをとっても切る対象が通常・ドラ・連続ツモ切り・安牌・危険牌・超危険牌のそれぞれで専用のものが用意されているだけでなく、『他家の打牌に対するセリフ』なんてのもある。このおかげで本作における麻雀は数ある麻雀ゲーの中でも飛びぬけて派手で、そして賑やかなものになっているのだ。

このほかにも和了した時の役読み上げもわざわざ全種類用意されているだけでなく、各キャラの由来となった役で和了した際には専用のボイスが流れるという小ネタまで仕込まれている。藤崎詩織については不明だがパイにゃんは一発が該当役の模様。テンシの専用和了ボイス(=天和)を聞いたプレイヤーは果たして存在するのだろうか…?

なかでも本作らしさを象徴する要素としてはやはり『チュンビーム』だろう。中ビーム自体は麻雀のローカルルールの一種だが、本作においてそのローカルルールは採用されていない。じゃあなぜここでチュンビームが出てくるのか?応えは簡単、本作では『中』を捨てた際、捨てたキャラが『チュンビーム!』というセリフと共に目からビームを発射するのである!ちなみにコレに意味はない。

そしてチュンビームを誰かが行ってから一巡するまでの間に他家が『中』を捨てると『ダブルチュンビーム』、更にもう一人が中を捨てれば『トリプルチュンビーム』、一巡するまでに4人全員が中を捨てたならば『ファイナルチュンビーム』が発動!当然これにも意味はない!!!だが楽しいのだ!!

…実をいうと本作の稼働当初は初回の『チュンビーム』のみの実装であり、その後アプデが行われて『ダブルチュンビーム』、『トリプル/ファイナルチュンビーム』と段階的にチュンビームの種類+ボイスが追加されていったという経緯がある。なので下手すると本作の麻雀関係のシステムで稼働から最もわかりやすくパワーアップしている部分がこの『チュンビーム』である可能性もなくはなかったりもする……いちおう役サポートやUIなんかも少しずつ改良されてはいるよ!!

対局中に流れるBGMも良い意味で麻雀らしからぬノリノリな物が揃っている。後述するリーチソングのことも相まって近年のKONAMI製作品では一番BGMの平均打点が高いと感じられるほどである。BGMは麻雀の局が変わると共に変化し、東1局目からオーラス、そして南1局からオーラスまでの計7曲が用意されている。イベントや大会ではこれまた専用BGMが流れ、こちらのクオリティもやっぱり高い。惜しむらくはこの記事を書いている時点だと本作の音源化は東場の4曲+メニュー画面のデフォ曲しか行われていない点か。また作曲スタッフについても明らかにされていない。
(なんとなく音使い的にあの人だろうなと思うが)

そして本作が最も盛り上がる瞬間こそが『リーチ』のタイミングである。麻雀の基本ルールではプレイヤーが鳴きを行わず聴牌になった時、リーチを宣言できる。そして本作ではリーチを行うとそのキャラがリーチ棒を投げるアニメーションが差し込まれ、以降は専用のモーションを取るようになる。このモーションもキャラごとに様々、どっかで見た踊りを始めたり宙に浮いたりどこからともなくおにぎりを取り出して食べ始めたり…とやりたい放題っぷりを見せつけてくれる。画面を彩る演出もキラキラしたモノに変わりそれまで以上に煌びやかになる。

そしてリーチ中はBGMも特殊なものに切り替わる。リーチBGMはデフォルト設定でも充分盛り上がる曲なのだが、その真骨頂はキャラごとの専用曲。本作ではキャラひとりにつき1曲ずつそのキャラのテーマソングともいうべき『リーチソング』が用意されているのだ。リーチソングは各キャラの特徴や設定を生かした特色豊かな名曲ぞろい!歌うのはモチロンそれぞれのキャラの声優さんである。

本作初出キャラのものは言わずもがな本作オリジナルの楽曲で、ゲスト組も藤崎詩織大先輩は『もっと!モット!ときめき(歌:金月真美)』パイにゃんは『レッツゴー!ボンバーガール☆レインボー(歌:長久友紀)』とそれぞれの原作を象徴するモノが流れるようになっている。…よりにもよってアイドル設定のあるパイにゃんだけ彼女自身の歌じゃないのがちょい残念だが、こればっかりは本家ボンガにオリジナルのボーカル曲がコレしかないので仕方ないのだろう。
(パチスロ版込みなら計3曲あるけどいずれもパインの歌ではない)

リーチソングの解禁には各キャラの好感度上げが必要になる。『オンボーカル/オフボーカル』『ショート/ロング』の計4パターンがあり、段階的に解禁されていく形式。オンボーカル・ロングの解禁はそれなりに大変であるが、オフボーカル・ショートはほんの少しプレイするだけで解禁できるため、リーチソングの盛り上がりっぷりはすぐに享受できることであろう。ちなみにリーチソングは公式のTwitterアカウントにて試聴ができるのでキャラ選びの参考のひとつにでもどうぞ。

リーチソングの存在のおかげで自家のリーチ時の勝ち確感も、そして他家のリーチ時の絶望感も揃って体感3倍増しくらいに感じられる。ただどっちのリーチであろうととにかく『盛り上がる』という一点においては共通している。また誰かがリーチしたあとに他家がリーチ(追っかけリーチ)した場合は、後からリーチした側のリーチソングに上書きされる。相手のリーチソングを上書きした上で和了る場面こそ本作で一番カタルシスが得られる瞬間だと我は考えている。まぁ追っかけリーチしたところで和了るどころか超危険牌振り込むとかもザラにあるが…。

なんにせよ、こういった仕様があるため、本作は麻雀ゲーの中でもとびきりリーチの敷居が低く、たとえその時々の最適解でなくともリーチをしたくなってしまう。それくらいリーチ演出とリーチソングは盛り上がるのだ。リーチ/他家に追っかけリーチされた/自家が追っかけリーチした時にそれぞれ専用のボイス(一騎討ちの如く張り合う台詞)があるのもソレを助長させる。もちろんストイックに勝利を掴むのを優先したいのであれば、他家のリーチラッシュに目もくれずダマテンするのもよろし。それも立派なプレイスタイルのひとつである。

そして無事和了することができたならば、これまた魅力的なガリ演出が流れる。アガリ演出はデフォルトだとひとつだけであるが、ガチャによってどんどん増やすことができる。デフォルトで所有しているものもなかなかいい感じのモノながら、ガチャ産のモノともなればバニーガールメイド服水着など更に華やかなものにもなる。そして最高レアのアガリ演出ではスペシャルアニメ』として短めながら本作のために新規で用意された専用のミニアニメが流れるようになっている!

こちらもまたキャラ設定を生かしたもので、一部『そうはならんやろ』的なポイントはあれど本作ならではの本作らしいアニメになっているため、キャラのファンとしては一度は目を通しておいてほしいところ。ゲスト勢とてそれは例外ではなく、令和の時代に告白シーンのアニメが新たに作られた藤崎詩織ボンガ世界における仲間たち(モモコ・プルーン・メロン)を召喚するパインなどこれまた必見。

そして麻雀の派手さと並び、本作最大の特徴はその超が付くほどの初心者ウェルカムっぷりにも表れている。麻雀というゲームは冒頭でも触れた通り専門用語や役作りのシステムの都合上やや敷居が高く、ゲームセンターでの麻雀ゲームも『既にルールを知っている人間以外はお断り』とでも言わんばかりの作りのものが非常に多い。それゆえ麻雀に興味があったとしても何もわからないままプレイして面白さを感じられずに終わる…という悲しい事象もそれなりにあった。

そこで本作では徹底したサポート機能により、麻雀のルールを全く知らなかったとしてもある程度は問題なく打てるようになっている。それでいて適度に麻雀のルールも学べるように作られており、麻雀を楽しくプレイしつつルールをガッツリ理解することができるのだ!ここからは本作の充実した麻雀のサポート機能について語っていくとしよう。

例えば麻雀はまず『役』を揃えられないと話にならないわけなのだが、本作では向聴数が常に表示されているだけでなく、ツモを行うたびに『手元のどの牌を捨てれば聴牌*に近づくか/離れるか』がガイドとして表示される。なので極論ルールを一切理解していなかったとしても、ガイドに従っているだけで和了ることも不可能ではない

*聴牌
麻雀用語で『テンパイ』と読む。
早い話があとひとつ特定の牌があれば和了れる状態のこと。
この時、ポンやチーを行っていなければリーチができる。
リーチをしないテンパイのことは『ダマテン』と呼ばれる。
向聴(シャンテン)とは聴牌に近づくまでの残り数、
例えば一向聴(イーシャンテン)は残りひとつで聴牌になる。

一向聴、或いは聴牌になれる時は選択した牌に対し『この牌を捨てた場合どの牌を待つことになるか』が表示される。待ち牌それぞれの残数/フリテンの有無もここで出てくるのが初心者にもありがたいポイント。とはいえこのガイドは役の強さを全く考慮していないので、ガイドに頼りすぎていると和了れてもリーチのみだったり、或いは手牌があまりにも悲惨過ぎた時なんかは国士無双あたりに誘導される(=よほどの事がない限り和了れない)なんてこともあるのだが…。

また、画面の右上には常に役サポートが用意されており、このスペースで『現在の手牌から狙える役』をガイドしてくれる。既に手牌の中で完成している役はその旨が表示されるほか、捨て牌選択中は『その牌を捨てるとどの役から離れてしまうか』ということも教えてくれる。もちろんガリ牌が既にない場合も指摘してくれる。サポートに表示されている役の項目をタップすると、手牌のうちその役に使える牌の色が一瞬変わるだけでなく、『翻数』『どういう役か』『鳴いても成立するか』などの情報が一例と共に出てくるため、初めて聞く役であってもサポートを頼りにして組み上げる練習が可能。

少し話は逸れるが麻雀における用語は役に限らず嶺上開花七対子混一色などのように漢字表記が一般的、しかし本作では初心者視点での覚えやすさを優先してか、リンシャンカイホー・チートイツ・ホンイーソーといった風に原則カタカナ表記が徹底されている

牌まわりを見ていくと他の麻雀ゲーにもありがちな要素だが『河(捨て牌全体のこと)のうち、自摸切りした牌の色が変わる』『ドラが乗っている牌が輝く』『手牌を選択した際、同じ牌の色が変わる(その牌がいくつ出ているか見分けられる)といった視覚的なわかりやすさはモチロンのこと、更に本作では他家のリーチ後は確定安牌にアイコンが付くようになっている。安牌アイコンはリアルタイムで更新され続けるため、何度かプレイしていくうちに初心者でも『安牌はこうやって見分けられるのか』とうっすら学べるようになるだろう。そのため他家のリーチ後は安牌アイコンの牌だけ切っておけば振り込む心配はほぼない。…もっとも安牌が手元に一切ないということは往々にしてあるし、またあくまで安牌アイコンは『リーチ中のプレイヤー』だけを対象とするためダマテンには無意味。よって過信は禁物である。

その他ワンボタンで『鳴きを一切行わない』和了れる時は強制的に和了る』という設定もできるほか、そもそもゲーム内における鳴き(ポン・チー・カン)やリーチ/アガリのボタンが極めてカラフルなデザイン+派手な演出付きで出てくる自己主張の激しいモノとなっているため『鳴こう/和了ろうと思ったのにタイミングを見逃した!』ということはまず起こらないようになっている。

麻雀初心者が引っかかりがちなリーチできなくなる(=役なしで和了できなくなる)という鳴きのデメリットについても、先に挙げたボタンにご丁寧に『※リーチ・メンゼンツモ等ができなくなります!!』と書かれているのが優しい。…というか公式が出している麻雀講座には『初心者は和了れなくなるからポン・チーは絶対に押すな!アガリは絶対に押せ!』とかいう凄まじく開き直ったことが書かれている。こちらは絶妙に緩い内容ながらも1枚のイラストに麻雀の基本ルールがわかりやすく載っているので、本作をプレイするしないに問わず一度は目を通しておくといいかもしれない。

1プレイヤーあたりの持ち時間が長めに取られているのも特徴のひとつ。対人戦なので当然本作でも打牌/鳴き&和了宣言の状態になってからの制限時間が設けられているのだが、この時間は5秒+長考20秒の最大25秒というかなりの長さを誇る。5秒を超えると自動的に長考状態となり、そこから持ち時間(20秒)が減っていくというシステムなのだが、よほどのことがない限りは対局が終わるまでに持ち時間を使い切ることはない。このおかげで時間に押されることなくじっくり考えることができる。半面、他の麻雀ゲーに慣れている人からすると展開が遅く感じられてしまうというのは難点か。我はコラボイベントの際にMFCの方もプレイしてみたが、あちらのあまりの持ち時間の短さに驚かされてしまった。

とまぁ本作の麻雀周りにおける初心者サポートのシステムをざっくり紹介するとこんな感じである。もちろんゲームなのでややこしい得点計算その他はゲーム側が完全に自動でやってくれる。これまた当然ながらシステム上チョンボ(反則のこと)が100%起こりえないので、これほど初心者ライクな麻雀ゲームは早々ないと言い切れるほどだろう。

『いくらなんでもサポートが過剰すぎるだろ』『もっと麻雀は硬派たるべし』という声もある程度はあるだろうが、そういった人でもプレイできるよう一部のサポート機能をオフにすることも可能である。まぁあくまでオフになるのは自分側のサポートだけなので、実質的なハンデ戦みたいな感じになると思うのだが…。

また『イベント対局』といった形で特殊ルールや条件を用いた対局もちょくちょく期間限定で執り行われている。純粋に実力を競い合う『ルビー杯』『エメラルド杯』はもちろん、特殊なものでは『全員のアガリ点の合計に比例して報酬が増える』…つまり、全員が全員ドデカい役を狙うこととなる『つよつよテンシの押せ押せ豪腕麻雀』だとか、ランダムで配られるビンゴカードの役を狙いビンゴを目指す『ワクワク!役ビンゴ大会』だとか色々。

特にビンゴイベントは初心者(我)の視点からすると、ビンゴカードをタップすることで役サポートと同様の例や詳細が出てくるのもあって、麻雀における数々の役を覚えるのに非常に役立ったのを覚えている。

こういったイベントでは良くも悪くも普段とは違った打ち方を要求されるため、ストイックな麻雀が楽しめるかというと違うのだが、時々差し込まれる分にはいいアクセントになって楽しいものが多い。まぁ持ち点少ない状態からスタートしてぶっ飛ばしあう『トイトイのぶっとびギャラクシー』に関しては否8割くらいの賛否両論だったが…。専用ぶっとび演出は良かったと思うヨ…(小声)。

本作のレート制度もライトさを象徴する要素のひとつ。一応説明しておくとレートとは麻雀ゲーに限らずオンライン対戦を導入したゲームにある制度で要は『プレイヤーの腕前』のことである。レートは勝てば上がるし負ければ下がる…いかなるゲームにおいてもこのレートをいかに高く保ち続けるかにプレイヤーは一喜一憂する羽目になるのだが、本作ではこのレートにあたる概念…『ファイトスター/段位』が殆ど機能していないのだ。

本作ではオンライン対局における勝敗に応じて『ファイトスター』が増減し、そしてそれが一定に達すると『段位』が少しずつ上下していく。段位は『新人』からはじまり『9級』『1級』まで上がったら『初段』『十段』を越えればいよいよ最高ランク『雀星』という風に上がっていく。本作ならではの要素としてファイトスターの増減量を『ドキドキ』『コツコツ』の2つから選択可能『ドキドキ』でプレイした場合は勝利時に大きくファイトスターが増えるが、負けた時には同じくらい大きく減少する。逆に『コツコツ』ならば勝利時のファイトスターはそれなりなものの、敗北時にほぼファイトスターが減らなくなる

このおかげで本作はレートの概念がほぼあってないモノと化している。一応は近い段位の相手とマッチしやすい設定とはいえ、(これでも稼働初期よりマシにはなったのだが)まだ始めたてのX級と最高ランクともいえる雀星がぶち当たることもあるし、ソレでいい勝負になることも稀によくある。なんせ『コツコツ』でプレイしているのであれば敗北時のデメリットがほぼ皆無でファイトスターは増えていく一方、その名の通りコツコツとプレイをし続けていればいかに弱かろうともいつかは必ず最高ランク『雀星』にまで到達できてしまえるのだ。

雀星になったあとは『雀星Lv.X』といった風に上がっていくのだが、そのプレイヤーがドキドキ・コツコツのどちらでプレイしているのかは開示されず、またいつでもこの2つは切替可能であるため、ここから得られるのはせいぜい『麻雀ファイトガールというゲームそのもののプレイ歴』くらいなものである。一方で(こればっかりはどうしようもないが)麻雀という古くより続くゲームルールの都合上、新人やX級といった低段位でもトンデモナイ強さのプレイヤーだったりすることもしばしば

もっとも前述したスピリットジムの機能開放の一部条件に『雀星への昇格』が設定されていたりもするので、段位にそこまで価値がない(簡単に上げられる)ことは公式も承知の上なのだろう。このおかげで良くも悪くも本作は『勝敗』に固執する必要がほとんどない。だからこそレート制度を導入したタイトルでありがちな『勝敗(レートの増減)をあまりにも意識しすぎて勝っても負けてもあまり面白くなくなる』といった事態はまず本作では起こらないと言っていいだろう。勝利は言わずもがな、負けたとてコレといったデメリットもないためすぐ次の対局に目を向けられるのだ。もちろん、ハラハラの勝負を求めるなら『ドキドキ』で挑めばいい。そしてレート増減に疲れたのならいつだって『コツコツ』にも戻せる。

良くも悪くもこういった仕様により本作のレート制度は本来のレートにおける役割である『腕前の指標』としてはそこまで役に立っているとは言い難い。コレ自体は賛否分かれるであろうポイントだが、少なくとも我はこのシステムで問題ないと感じている。この記事でも散々伝えた通り本作はこのライトさこそが最大の特徴でありウリなのだ。

ここまでの語りからもわかるように本作はそもそも『麻雀との縁が薄くなってしまった昨今の若者』をはじめとした麻雀未経験の層を『麻雀初心者』として引き込もうと全力を尽くした作品である。ファーストフックとして美少女を用意し、それに惹かれてやってきた層にここまでやるのかというほどわかりやすいUI・親切すぎるサポートを通して麻雀を体験させ、『麻雀というゲームが持つ今も昔も変わらない面白さ』を提供する。麻雀における楽しさに勝敗などは関係ない。手元の牌を元に一喜一憂し、時に和了って、振り込んで…最後は勝ち負けのどちらであろうとも『楽しかった!』と思ってほしいそんな思いが感じられるのが本作『麻雀ファイトガール』なのだ!

逆に言えば本作は麻雀に全てをかけたガチ勝負をやりあう環境とは真逆のポジションにあるのも間違いない。それについては公式も百も承知であろうし、だからこそこの『麻雀ファイトガール』が稼働してもなお、その兄或いは親とも言える硬派な麻雀ゲーム麻雀格闘倶楽部』は撤去されることなく生き残ってもいるのだ。コレが本記事冒頭でも軽く触れた『客層の違い』、MFGとMFC同じKONAMIというメーカーが生み出したゲームセンター・麻雀という同じカテゴリのゲームでありながら双方の差別化に成功していることの真相である。

そして本作はその間口の広さと共に、そこから先のステップアップの道も幅広く用意されている。今も昔も麻雀のゲームは様々なプラットフォームでリリースされており、プレイしようと思えばいくらでも選択肢はある麻雀ファイトガールを通して麻雀を覚えたプレイヤーがその先どういった道を進むのか、それはいくらでも好きにすればいい。いちおうMFC-MFG間の連動イベントが何度も行われているあたりKONAMI公式的にはMFCに来てほしいのだろうが、別に強制はされてないしね…。

数ある麻雀ゲームの中でも最も初心者向け麻雀デビューにはこれこそが最適といっても過言ではない本作、麻雀というゲームに少しでも興味があるというのであれば、物怖じせずにぜひぜひ手を出してほしいのである!それでいて本作ならではの派手で楽しくて賑やかな演出群美少女要素もまた、ほかの麻雀ゲームにはそうそうないものであるため、麻雀というゲームを既にやりつくしている人でもウェルカムであるぞ!!

 

『ボンバーガール オフィシャルアートブック(Kindle版)』のAmazonページ

 

---20240212追記---
なんとネットカフェ『快活CLUB』にてプレイできるようになったので、
延長戦扱いでもう一回語りました。
まだロケテ段階であるが今後に機体である。

------追記終わり-------

---オマケ---
オマケ…ってほどではないのだが、
稼働当初からチマチマと自身の麻雀ファイトガールのプレイを動画に残して
Youtubeにアップしていたりしているので、気が向いたらどうぞ。
直近の回から1か月も空いてるって?
まぁ…その…ホームからMFGの録画台が撤去されちゃって…ね…。