いろいろとゲームを語ろう

物好きなゲーマーがただただ最近遊んだゲームの感想とか内容とか書いていくブログ。レトロゲームの割合が高いかもしれない。更新は気が向いた時にだけ。

『Nintendo Music (ニンテンドーミュージック)』はいいぞ

『ゲーム』とは複数の芸術的分野の集合体である。グラフィックサウンドシナリオ…単体でも充分成立するであろうそれらをディレクター/ゲームデザイナーのアイデアのもと纏め上げ、それをプログラマーが形にしていく…そうやって『ゲーム』というものは出来上がる。一言で『ゲーム』と表すのは簡単だが、その実ゲームとは『映像作品』『音楽作品』『小説作品』としての魅力も併せ持ち、それら全てが相互に作用しあうことで本来の何倍・何十倍もの印象的なプレイ体験をユーザーに与えてくれる存在なのだ。

さてさて、先に挙げたゲームを彩る要素のどこを重点的に着目するかは各々のプレイヤーの思想が多く表れるところである。ゲームを遊ぶにあたり最も多く入ってくる情報といえば『視覚』なので『グラフィック』が何よりも大事という人はやはり多いだろう。近年の数あるゲーム専用機がまず真っ先に『映像美』を追求しているあたりにもソレは表れている。

いやいや、グラフィックがいいだけでは面白い作品にはなりえない。ゲームで最も大事なのは『シナリオ』だ…なんて人も当然いる。古来の時代、ゲームに物語性が求められるようになったその時から、ゲームにおけるシナリオの比重は強いままである。やや変わり種では『プログラム』に着目する人もいるだろう。いかに優れた素材であってもそれらをゲームに落とし込むプログラミングの手腕が足りていなければ台無しになってしまうのだから当然だ。ハードウェアのスペックが向上し力業的なプログラムが可能になった昨今であってもソレは変わらない。

ならばこの記事を執筆している我はゲームにおいて何を最も重視しているのか?答えはサウンドである!!メロディアスなものからアンビエントなものまでゲームの要所に合わせた楽曲が奏でられ、プレイヤーのプレイ体験を更に有意義なものにしてくれる。プレイが終わった後でも不思議と口ずさんでしまったり、あとになってBGMを聴き直すと不思議とゲーム内の情景が浮かび上がる…そんなゲームサウンドこそ我がゲームで最も重視するポイントである。…え、『オマエの本業はゲームプログラマーなんだからもっとプログラムに着目しろ』?アーアーキコエナーイ。

しかしながらゲームミュージックの愛好家特有のとある悩みも存在する。ハッキリ言おう、ゲームサウンドはとにかく『音源化』の機会に恵まれないのだ。我は気に入ったゲームのサントラはできる限り購入しようとしている…が悲しいかなそもそも世の中にはサントラがリリースされないケースの方が多い

これでも昨今はだいぶマシになった方で。近年の大手メーカーの大作はソフトと同時にデジタルサントラをリリースしたり、Steamの小規模作品なんかだったりするとDLC扱いでサントラの個別販売をやってくれることだってある…が、流通を物理媒体に頼らざるを得ない時代は本当に酷かった。

ようやくサントラが出たかと思ったら収録漏れがあったり、或いはゲーム音源とは異なるアレンジ音源だったり…いやアレンジも別にウェルカムではあるけれど、あくまで聞きほれたのは『ゲーム内の原曲』であってだね…。旧作や外伝作品なんかに至ってはそもそもサントラ自体が存在しないのもザラ、仮に発売していたとしてもプレミアが付いて手を出せなかったりすることだってある。

(我が家にあるゲームサントラの一部)

サントラが出ていない作品の楽曲は当然ゲーム本編から聴くほかないが、生憎全てのゲームがサウンドテストの類を搭載しているかといえばNO。だからこそゲームミュージック愛好家はいつだってありとあらゆる手段で『如何にしてその楽曲を心行くまで楽しめる環境を構築するか』に頭を悩ませていた。

トレモなど放置しても構わないタイミングに頼ったり、ニンドリ等のゲーム雑誌に付随するコンピレーションCDを確保したり、ボス曲やイベント曲を聴きたいがために貴重なセーブ枠を分ける…なんて経験も一度や二度じゃなかった。我が生まれるよりも前…古の時代であればゲームサウンドを直接ラジカセで録音していた…なんて凄まじいハナシも耳にする

…まぁ我もBGMが聴ける場面で放置して音声出力をキャプチャすることは珍しくないし、メガCDセガサターンなどBGMをCD-DAで再生しているディスクからサウンドデータをPCに取り込んだりすることもあったので、手段が変わっただけでいつの時代もゲームミュージック好きは頭を悩ませていた…ということなのだろう。

サウンドデータを直接取り込んでいた例

そうこうしているうちにゲームサウンドどころか音楽業界そのものの流行も移り変わり、気が付けばCDは半ば絶滅寸前、人々が音楽を聴く環境はCD-ROMやカセットテープ(こっちはとっくに絶滅してたが…)などの物理媒体からオンライン経由のサブスクリプションが主体となってしまった。まぁ昨今は一周回ってアナログレコードが息を吹き返しているような気もしないでもないが、それはひとまず置いておく。

音楽のサブスクサービスにゲームミュージックが収録されることは極めて稀。だからこそ我もこれまでそういったものを利用することは全くなかったのだが、去年リリースされた『とあるアプリ』だけは愛用している。というわけで、今回の記事ではいつもと趣向を変えて、スマホ向けの音楽サブスクアプリ』を紹介していこう。今宵の主役…諸君らはもうお察しかもしれない。そうだ、今回語るは『Nintendo Music (ニンテンドーミュージック)』であーるー!!

その名が示すように本作は任天堂が権利を持つ多彩な作品のBGMを聞くことができるスマートデバイス向けアプリである。ダウンロードそのものは無料だが利用にはNintendo Switch Online (NSO)』への加入が必要になる。まぁNSOは現行の任天堂作品のオンラインサービスを利用するのに必要だったり『Nintendo Switch Online ファミリーコンピュータ』などをはじめとした旧作タイトルのプレイなど、値段の割にお得感がスゴイので入っていて損はないだろう。

わざわざ説明の必要もないと思うのだが、ループ・シャッフル・バックグラウンド再生・プレイリスト作成などといった一般的なミュージックアプリにおける基本機能は一通り搭載されている。そのうえで本アプリは各種機能が『ゲーム音楽』に特化した作りとなっているのが最大の特徴といえる。

(サブスクアプリなので当然だが)音楽の再生はストリーミング形式。よって電波環境の悪いところだったりすると上手く再生できないこともあるのは難点。とはいえ楽曲データをダウンロードしておけばローカル環境で再生できるようにもなるため、何度も再生するほどお気に入りの楽曲は事前にダウンロードしておくのもいい。

楽曲は全てゲームタイトル単位で纏められており、『さがす』のタブでは『新着順』『発売年順』『ハード順』でのソートが可能。パッケージがズラリと並ぶので見やすいのは言うまでもなく、更にアップデートで『発売年順』『ハード順』のソート時はゼルダの伝説 ブレスオブザワイルド(WiiU/Switch)』のような縦マルチ作品メトロイドプライム』『マリオカート8(DX)』のような後年リマスターが出た作品旧版と新版で個別に表示される(タップ後のページは共通)ようにもなった。どちらのバージョンをガッツリ遊んでいた人にとってもありがたいものである。

タイトルをタップすると各種ゲーム用に作られた個別の楽曲ページへと遷移、収録楽曲は『ピックアップ』『すべての曲』から選択可能で、前者の場合はそのゲームの人気曲や代表曲のみを選出したリスト、後者はファンファーレなども含んだ文字通り各ゲームの全ての曲が纏められたリストが表示される。お好きなように楽しむがよろし。

このほかにも作品ページでは各種ゲームの基本情報(プラットフォームやSwitchでプレイ可能か等)が掲載されており、本アプリをきっかけに元のゲームを知った人が原作に触れやすい作りになっているのも素晴らしい。シリーズ作であれば他作品の楽曲ページへ飛ぶこともできる。

また『あそんだゲームソフト』という項目も存在。ここでは起動しているアカウントにプレイ履歴がある作品のみが並べられる。やはりゲームというのは自分で遊んだ作品ほど思い入れが強くなるものなので、ここのタイトル群の楽曲を聴きプレイ当時の想い出に浸るのもいいかもしれない。

ちなみに我の『あそんだゲームソフト』にNintendoSwitch向け作品だけでなく脳を鍛える大人のDSトレーニングが含まれていることから、おそらくは『My Nintendo』アプリにおける『あそんだソフト』一覧を元にデータを参照しているものだと考えられる。もしそうなのであればプレイ記録はSwitchだけでなくソレ以前のWiiU3DS、およびそれらのVCまで拾えるということになる。このへんは『Nintendo Switch Online(およびマイニンテンドーアカウント)』の登録ありきの作りだからこそできることだろう。
(流石にWii以前となると購入履歴ならともかくプレイ履歴は拾えないハズ)

地味に驚かされるのはほぼ全ての楽曲に個別のサムネイルが設定されている点。それぞれの原作において該当する楽曲が流れる場面のスクリーンショットが表示されるようになっており、なんと『同一楽曲のバリエーション違い』など明らかにサムネを流用しても問題なさそうな箇所ですら別バージョンのスクショが用意されている。本アプリはBG再生も可能ではあるが、たまにはサムネイルの一覧を眺めてみると面白い発見があるだろう。なおボーナストラックの類のみはスクショではなくゲームのパケ絵になっているほか、スプラトゥーン』関連作品は雰囲気出しのためか多くが作中ジャケットがチョイスされている。

楽曲の中には『ながさチェンジ対応曲』なんてものもあり、これらは15分・30分・60分と時間を指定してループさせ続けることができる。早い話が各種ゲーム内のサウンドテストのループ機能である。一般的な音楽アプリのループ再生だと曲をループさせようとしても大抵の場合は『曲がひとまず終了する(1ループ)』→『再度冒頭から曲が開始する』という違和感のある繋ぎになってしまうため、これも本アプリならではの強み

数ある音楽アプリにありがちな『プレイリスト』機能ではユーザーが作成するもののほかに任天堂自身が作ったものもデフォルトで用意されている。デフォルトのプレイリストは特定の作品をフォーカスしたものから複数の作品に跨るものまで数多く存在し、特定のキャラ・ステージなどテーマに沿った楽曲がピックアップして纏められている。

なかでも『Nintendo Music ピックアップ集』『Nintendo Musicセレクション』は本アプリに収録された全作品からくまなく選出されたうえでタイトル追加があるたびに随時更新、曲の並びも毎日変化するという代物なので『とりあえずなんかゲーム音楽を聴きたい!』という人にはピッタリの内容である。

楽曲には当然ながら『ネタバレ』要素を含むものも多いため、未プレイ/プレイ中の人はネタバレに警戒しなくてはならない…と思いきや、本アプリの機能にある『ゲームソフトのネタバレ防止』にタイトルを登録しておくと、その作品の楽曲が一律で再生されなくなるほか、プレイリスト内に表示される楽曲名が非表示サムネイルもデフォルト(パケ絵)のものに統一してくれる。サントラの曲目リストや発売直後のYoutubeの動画サムネ等をうっかり目にしてネタバレを食らった経験がある人であれば、この機能がどれだけありがたいものであるかきっと理解できるハズ。もちろんネタバレ防止は後から解除も可能。

さてさて、アプリ側の基本機能をだいたい紹介し終えたところで本題の収録ラインナップについても触れていこう。なお後述するようにラインナップは随時増えていくため、本記事に記載された情報は2025年2月時点のものであることに留意してほしい。

収録ラインナップ
*プラットフォーム別/同名タイトル扱いのものは除外
ファミコン
スーパーマリオブラザーズ

ディスクシステム
メトロイド

ゲームボーイ
ドクターマリオ
星のカービィ

スーパーファミコン
スーパーマリオワールド
スーパーマリオ ヨッシーアイランド
スーパーマリオカート
スーパードンキーコング
スーパードンキーコング2 ディクシー&ディディー
スーパードンキーコング3 謎のクレミス島

ニンテンドウ64
スーパーマリオ64
ウエーブレース64
スターフォックス64
ゼルダの伝説 時のオカリナ
F-ZERO X

ゲームボーイアドバンス
黄金の太陽 開かれし封印
ファイアーエムブレム 烈火の剣

ゲームキューブ
ゼルダの伝説 風のタクト
メトロイドプライム

ニンテンドーDS
nintendogs
脳を鍛える大人のDSトレーニング
トモダチコレクション

Wii
Wii Sports
Wiiチャンネル
スーパーマリオギャラクシー
ゼルダの伝説 スカイウォードソード

ニンテンドー3DS
すれちがいMii広場

WiiU
マリオカート8
ゼルダの伝説 ブレスオブザワイルド

Nintendo Switch
スプラトゥーン2
スーパーマリオオデッセイ
星のカービィ スターアライズ
あつまれ どうぶつの森
Pokémon LEGENDS アルセウス
スプラトゥーン3
ポケットモンスター スカーレット / バイオレット
スーパーマリオブラザーズ ワンダー
ピクミン4

現時点での楽曲収録タイトルは同名扱いのモノを除外すると上記38タイトル。古くはファミコンスーパーマリオブラザーズから、新しいものではNintendoSwitchのスーパーマリオブラザーズ ワンダー』まで幅広いラインナップ。こういった企画では何かとハブられがちなポケモン』『カービィ』『ファイアーエムブレム』など所謂セカンド*主導IPの楽曲も用意されているのは非常に好印象。過去にサントラがリリースされたものもあれば、今回が初音源化のものも少なくない。

*任天堂のセカンドパーティ
ライト層からは『任天堂』と一緒くたにされがちだが、
一言に任天堂といってもその開発元(セカンドパーティ)は様々。
例えばカービィHAL研、FEはIS、ポケモンはゲーフリ。
マリオですらキャメロット、IS、ニンテンドーキューブと多岐に分かれている。
ゲームの販売権利は当然任天堂が持つが、細かい部分は更に別管轄なものもあり、
それもあって『任天堂が単独で動かせるIP』となると意外と限られる。
USJWiiUの『ニンテンドーランド』にセカンド組がいないのがいい例。
…まぁそれでもマリオやゼルダどうぶつの森にスプラ等は使えるので
保有IPが世界最強クラスなことに変わりはないのだが。

今のところ基本的に毎週火曜の午前10時にタイトル追加が行われている。タイトルの追加順に法則性は特にない。…とはいえ、やや邪推になってしまうが『本アプリをきっかけに各タイトルの原作に手を出してほしい』という意図が任天堂には少なからずあるようで、現行のラインナップはその大半が『何らかの形でSwitch(或いはSwitch2)でプレイ可能なタイトル』となっている。

各種Switch作品は言わずもがな、FC・SFC・GBは同じくNSOの通常パックで、GBAと64はNSOの追加パックで全てプレイ可能。メトロイドプライム』『スーパーマリオギャラクシー』『スカイウォードソード』はSwitchでリマスターが発売済み。現状のラインナップ内でSwitchでプレイできないのはDS作品を中心としたごくごく一部だけである。今後も同条件のGCWiiバーチャルボーイ64DD等のタイトルもガンガン収録されてくれればいいのだが…。

ラインナップ自体に出し惜しみのようなものはなく、近年発売した新作・準新作だろうが過去にサントラがリリース済みのタイトルだろうがお構いなしに(ほぼ)全曲ドサッと追加してくる超大盤振る舞い。サントラがリリース済みの作品もその殆どがゲーム音楽が今ほど市民権を得ていなかった時代ゆえに流通量が極小(スーパードンキーコング)『今は亡きクラブニンテンドーの特典なので入手手段が限られる(スーパーマリオギャラクシー)などの要因からプレミアが付いていたり入手困難になっているものも珍しくなかったため実にありがたい。

サントラが存在するタイトルの収録内容は基本的に過去のサントラに準じており、スーパーマリオ64』の『パックンフラワーの子守歌(ボーナストラック)』スーパーマリオオデッセイ』の『Jump Up, Super Star!』『Break Free(Lead The Way)』のカラオケ音源のような実際のゲーム中には流れることのないボーナストラックもいくらか収録されている。


(『スーパードンキーコング2』の『MINE』、実は長らく正式曲名が不明だった)

一方で当時のサントラをザツにそのまま放り込んだというわけではなく、例えばスーパードンキーコング2はかつてリリースされた(プレミアで30万円くらいする)サントラにて未収録だった『タルタルこうざん / Mining Melancholy』…もとい『タルタルこうざん / Kannon's Klanking』が改めて収録されなおしてたりなど過去のサントラにおける不備を直すような動きも見せていたりもする。黎明期のゲームサントラは収録漏れがマジで珍しくなかったので、こういうのは本当に助かるトコロ。このおかげでウン十年越しに初めて正式タイトルが明かされた楽曲もいくつか存在する

ポケットモンスター スカーレット / バイオレット』のように発売後にDLC配信が行われた作品も多くがDLC楽曲も完備。近いポジションでは『ファイアーエムブレム 烈火の剣』の紋章の謎から 神竜伝説』聖戦の系譜から シレジア王宮』の2曲は発売当時の店頭試遊台(月刊任天堂)およびVジャンプの懸賞でしか入手できなかった代物なので、このアプリで初めて聴いた/存在を知ったという人も多いのではなかろうか。実際、我も6年前にサントラが出るまで聴いたことがなかったし…。

またラインナップは上記38タイトルとは言ったが、このうちマリオカート8デラックス』は過去のマリカ作品の復刻コースが非常に多く、星のカービィ スターアライズ』はエクストラステージ用に過去作の楽曲を多数流用しており、それらの楽曲も当然の如く収録されている。すなわち(マリカは原曲ではなくアレンジ版だが)この2作のおかげで実際の収録タイトル数以上に多くの作品のBGMを聴くことができるというワケである。


(『スーパードンキーコング3』はGBAに移植されているが、BGMは曲名を除き完全に別物)

さてさて、基本機能と収録ラインナップという重大要素を二つ触れ終えたところでいよいよ本記事のことを締めくくりたい…が、その前に我の個人的な本アプリに対する期待や懸念点も語っておこうか。まぁ『こうなってくれるといいな』『こういう機能が欲しいな』というシンプルな独り言なので、ここで記事を読み終えてくれても構わない。

まずコレは期待でもあり最大の懸念点でもあるのだが、『ゲーム自体のバージョン違い/音源違い』をどうするのか気になる。現時点でも『マリオカート8/マリオカート8DX』や『メトロイドプライム/メトロイドプライム リマスター』等は同一タイトルとして扱われてこそいるが、これらの作品はいずれも『後に出たバージョンが旧版とほぼ同じ楽曲をそのまま収録』しているため問題はない

だがひと昔前の移植ではハードウェアごとに音源が異なるため、全く同じ楽曲であっても違ったテイスト・アレンジになっているものも少なくない。それこそスーパードンキーコングシリーズなんかはSFCGBAの移植に際して音質が低下したことから、当時は劣化移植だのなんだの散々揶揄された覚えがあるが、それはそれとして変化した曲調やGBA特有の音使いはSFCとも違う味わいを感じられる面もある。世代によってはSFC版よりもGBA版の方が思い入れが深いという人もいることだろう。


(FC版『ドクターマリオ』、タイトル画面のBGMはGB版にはない)

例えば現時点での収録ラインナップからドクターマリオを例に挙げてみよう。本アプリの『ドクターマリオ』はゲームボーイ版が収録されているものの、本作はゲームボーイ版と同日にファミコン版も発売しており、同一のBGMであっても音色やテンポが微妙に異なっていたり、『タイトル画面』などファミコン版にしか存在しない楽曲もある。もっとマニアックな例ではスーパーマリオブラザーズはほぼ全ての楽曲を『スーパーマリオブラザーズ2』『VS.スーパーマリオブラザーズ』に流用しているのだが、ピーチ姫の救出シーンで流れる『エンディング』のみは各バージョンで異なる

こういった『実質同じ曲ではあるが、音色によって印象が大きく違う/特定のバージョンのみ追加曲や追加パートが存在する』ケースをどうにかフォローしてほしいというハナシである。ゲームサウンドが奏でる一音一音はそのゲームの声であり顔、今の時点での収録ラインナップでも十分破格なのは理解できるのだが、それはそれとして特定のバージョンの楽曲だけしか聴けないのは物足りない。…まぁスーパードンキーコング3(GBA)』レベルの楽曲総入れ替えならいつかそのうち別枠で用意してもらえそうな気もしないでもないが。


(NES版『メトロイド』、ジングル等でわかりやすくFDS版より音が少ない)

またメトロイドを筆頭にディスクシステムのゲームは拡張音源の恩恵を受け、本来のファミコン以上に鮮やかなサウンドが奏でられていた作品たちである。…が、一方でディスクシステムそのものが存在しない海外市場ではROMカセットでの流通となり、当然それらは拡張音源を使用していない(というよりできない)ため日本版とは若干異なるBGMが流れるようになっていた。

しかしながら本アプリにおいて日本ユーザーが聴くことができるのは『ディスクシステム版』のみで『NES版』への切り替え機能などは存在しない…実はなんか一時期一瞬だけ『メトロイド(NES)』の項目が出現することがあったのだが、どうも不具合だったらしく現在は修正(削除)されている。このあたりのバージョン違いまでフォローして貰えれば個人的には大満足なのだが…。


(近年のカービィシリーズではサウンドテストの音符の色で作曲者が判別できる)

それと作曲者についての情報もアプリ内で確認できるようにしてほしいと思っていたり。当然、各ゲームのスタッフクレジットまで到達すれば作曲スタッフが誰なのか知ることはできるだろうが、作曲スタッフが複数人いるケース等の場合は『誰が、どの楽曲を手掛けたのか』がわからなかったりするためである。まぁコレに関しては我の純粋な興味的な問題なのだが。

それはそれとして作曲スタッフの情報から作品をソートできるようになれば、『このゲームの作曲家さん、あのゲームの曲も担当していたんだ!!』と本アプリ内で新たな作品へと手を出すきっかけになってくれる可能性もあることだろう。他でもない我がそうなのだが、世の中には『この人がサウンドスタッフとして携わっているから手を出す』というゲーマーは数多く存在するのである。

あとは現状だとスマートフォン以外では聴くことができないので、いつかは単体ソフトでもブラウザ上でも構わないからPC上でも聴けるようになってくれないかなぁ…と。ちょこっと聴く分にはスマホだけで十分なものの、コレを7時間-8時間と続けていると我がスマホ君はマッハで電池消費するしアツアツに熱を持ってしまうのでちょいと困っているのだ。

…というわけで今後の願望を語ったところで改めまして、この『Nintendo Music』というアプリは(任天堂の)ゲームサウンドを愛するものにとって必携ともいうべき最高の代物である。過去の音源化の有無を問わず定期的に多彩なゲーム作品の楽曲をまるまる追加し、それらの楽曲を聴く度にプレイした当時へと思いを馳せることができる。

機能面もゲームミュージック寄りな方向性で充実しており、『ながさチェンジ機能』『ネタバレ防止』なんかはそれこそ本アプリのような独立したサービスでなければ不可能だった要素。これほどのサブスクであるにも関わらず、費用はなんと『Nintendo Switch Online』の代金…つまりは月額300円(プラン次第では200円)ぽっちである。

言うまでもなく『Nintendo Switch Online』は本アプリだけではなく、旧作配信やらオンラインプレイやらの集合体である。だからこそゲーマー層であればハナから加入していてもおかしくなく、その場合は事実上本アプリを無料で楽しむことができるのだ。既に加入済みならば今すぐにでも本アプリをDLしておき、はたまたNSOにまだ手を出していないのならば、コレを機会に加入しておくのをぜひともオススメしたい。さすればきっと本アプリをはじめとした多彩なサービスに満足できること間違いなしであーる!!

 

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