いろいろとゲームを語ろう

物好きなゲーマーがただただ最近遊んだゲームの感想とか内容とか書いていくブログ。レトロゲームの割合が高いかもしれない。更新は気が向いた時にだけ。

ぷちっとクラスター

積みゲー、それはゲーマー達が抱える積み…否、罪そのものである。古来よりゲームというのはプレイされるために誕生するものであり、もしもゲームに感情というものがあるとすれば、積みゲーとなってしまった作品は『早く遊んでくれ!』と声を挙げたい気分なのだろう。だからこそ人類には積みゲー消化という期間が必要になる

運悪く大作と発売時期が被ってしまったあの作品や、元々欲しくもなかったのにストアで偶然見かけて衝動買いしてしまったその作品など、様々な要因から遊ばれることなく放置されてきた作品群に改めて向き合う…これこそがゲーマーの為すべき事であり先に挙げた『罪』の精算に繋がるのだ。

そして『積みゲー』となってしまったとしても、そのゲーム自体が名作ではないなんてことはあり得ない。積みゲー積みゲーとなってしまうのは、得てして時期が悪いというだけだからだ。ゆえに積みゲーを崩した時にその想像以上のクオリティに驚かせられることも珍しくはない。…むしろ当初の期待値が必要以上に低くなっているからこそ、積みゲー消化の折に名作と遭遇してしまうと通常以上に強く印象に刻み込まれることにも繋がる。さながら『残り物には福がある』ならぬ積みゲーには沼がある』といったところか。

そして今回の記事で語る作品もまたそんな積みゲー消化の際に発掘した想定外の大傑作…その名も『ぷちっとクラスター』!通称『ぷちクラ』である!!…ちなみに積みゲーと化していた本作を崩したのは2024年の頭のこと。軽い気持ちで手を出した結果、想定以上にドはまりしてしまい2024年のプレイ時間ランキングPS部門において堂々のベスト5入りを果たしている。

…だったらなんでこの記事は2025年頭公開なんだよとツッコまれそうだが、コレはひとえに時期が悪かったとしか。言ってしまえば積みゲーならぬ積み記事である。…2023年の暮れに『Graze Counter GM』を語った時も似たような状況に陥ってたな。年始で気に入ったゲームを年末-翌年年始に語るという変なジンクスが生まれかけておる。

閑話休題、今回の記事で語る作品『ぷちっとクラスター』PS4/Switch向けのアクションパズルである。開発・販売は共に『ULLUCUS HEAVEN (ウルクスヘブン)』が担当。主にスマートデバイス向けに開発や運営を行っているメーカー。恥ずかしながら我は本作をきっかけにウルクスヘブンのことを知った。軽く調べてみたところアルヴィオン(ALVION)の系列会社とか出てきてビックリしたのである。

プラットフォームは先に挙げたようにNintendoSwitchPS4、昨今のゲーム業界でSteamやスマホを経由せず最初からCS機(Switch/PS4)1本に絞ってリリースするのは意外と珍しいか。2024年現在ウルクスヘブンがリリースしたタイトルでは唯一のPS4対応タイトルでもあるらしい。価格設定は驚きの500円。セール価格などではなくコレが定価である。おかげさまで気になってから手を出すまでのハードルが極めて低い。他ゲーのついでだとか各ストアのポイントの余りで購入も視野に入るレベルである。

何はともあれひとまず本作のパズル部分の基本ルールから紹介していこう。本作は1VS1の対戦型アクションパズルとなっている。フィールドには3つのラインがあり、各プレイヤーは自分のフィールドにいずれかのラインに『カードを置いていく。カードの選択に制限時間のようなものは存在しないものの、ライン自体は時間経過と共に上から下へと少しずつ落下してくる。

カードは全部で青・赤・黄・緑の4種類。カードは必ずラインの一番手前に配置され、同じ色で挟まれたカードは挟んだ色に『チェンジ』する。なお『チェンジ』が発動するのは青-赤-青黄-緑-緑-黄のように『間の色が1色のみ』のケースであり、青-赤-緑-青のように間に2色以上が混ざった場合はチェンジとならないので注意。チェンジを行うと相手プレイヤーに『アタック』ができる。アタックを受けたプレイヤーはHPが減少、相手のHPを先にゼロにした方が勝利となる。

アタックはチェンジを行うだけで発動するものの、一度に挟んだカード数が多ければ多いほど威力が上昇する。またチェンジをしてから一定時間内に更にチェンジを行うと『コンボ』扱いとなりこれまた威力が増加。すなわち本作では『できる限りのコンボを繋げ、そして目一杯のカードをチェンジ』させることが大切となる…と、この説明だけなら『じゃあさっさとラインを伸ばすのが正解なんだな!』と思えてしまうがそれは違う。ここで出てくるのがフラッシュとシャドウである。

1つのラインのカードを1色に揃える『フラッシュ』となる。フラッシュが発動するとそのラインのカードがすべて消滅し新たなカードがランダムで補充される。フラッシュを行うことでラインに余裕を確保できるワケである。またフラッシュの回数に応じて再配置されるカードも増えるようになってくるため、フラッシュ→アタック→フラッシュ→アタック…の繰り返しでどんどんアタックの量が増えていく

そしてフラッシュを行った際にライン上のカードが5枚以上だった場合、相手側の同ラインに『シャドウカード』を送ることができる。更に3つ全てのラインを短時間にフラッシュさせると『オールフラッシュ』となり、相手のカードをほぼ全て『シャドウカード』に変えてしまえる。

『シャドウカード』というのは黒く塗りつぶされたカードを指す。これは相手側から送られてくる妨害要素であり、この上に新たなカードを重ねても同じくシャドウカードになってしまう。色が見えている範囲での同じ色でシャドウカードを挟むことで、ようやく本来のカードが姿を見せてチェンジが可能になる。この通りシャドウはチェンジするまでずっとオジャマとして残り続け対処をミスると更に伸びる。またシャドウを元に戻すだけではアタックにならず攻勢に転じるまで1ステップ手間が増えるぶん出遅れてしまう。

本作はこの手のゲームでは珍しく各ラインが画面の一番下にまで到達しても敗北とはならない…がその場合はライン上のカードが全て崩れ、カードが再配置されてしまう。たったそれだけと思うかもしれないが、それまでに攻撃用に用意していたカードが全て無駄になってしまうので意外とこの差は大きい。

特に崩れたラインにシャドウカードが含まれていた場合、ペナルティで他の2ラインも一気に手前へと迫ってくる。1つのラインが崩れたことで3つ全てのラインが総崩れになったりしたらもう目も当てられない。ちなみにカードを置いたラインは少しだけ上に持ち上がるので、すぐにチェンジができなくても時間稼ぎのためにカードを置くのもアリ。

勝利のコツはやはり『攻撃の手を緩めない』こと。4つのNEXTを見て次の立ち回りを瞬時に判断しコンボを切らさずチェンジ&フラッシュを続けていくのだ。そのためにはただ目先のチェンジに囚われてはならず、『3ラインのどこに置いてもチェンジできない』状況であっても次の一手でチェンジを繋げられる配置』に繋げることを念頭に入れて動かなくてはならない。

またコンボを続けるためにはバランスよく配置していくことも必要不可欠。心情的には同じ色をいくつも繋げたくなってしまうが、実態としてはどの色が来ても対応可能かつ連続でコンボを刻めるように細かく色をバラけさせた方がいい。特に3ライン全てで同じ色がチェンジに必要になってしまい全部のラインが停滞してコンボできなくなるような状況は何よりも避けたいところ。そういった時にシャドウを送られてしまうと一気に総崩れ、大ピンチ待ったなしである。

本作のプレイスタイルは人によって大きく変わる。初っ端からガンガンフラッシュを狙い初期配置のカードを増やしていくもよし、地道にコンボを繋いで勝利を狙うもよし、或いはたくさん積み上げて一撃の高火力を狙う…なんてのも悪くはない。

…ここまでが本作の基本ルールである。ちょいとルールにややこしい点はあるが、いつでもヘルプ画面から画像付きのチュートリアルを確認できるので気になったらすぐ調べられるからご安心。そして皆様お気づきと思われるがプレイヤーの操作は極めてシンプル『左・上or下・右』『■・△or×・〇』のどちらか、つまりボタン3つである。左側のボタンを押すと左、中央なら真ん中、右側なら右のラインへとカードが送られるという直感的な操作システムとなっている。

そして本作最大の魅力といえばやはりキャラにある。プレイアブルキャラは全6名、いずれもタイトル通りぷちっとしたデザインで非常に可愛らしく、実際のゲームプレイ中はもちろん後述のストーリー中にも表情豊かによく動く。なんやかんやでメインキャラは6人全員が好きになったが、お気に入りはやっぱりハヤさんかな。イイ性格してますわホントに。ストーリーであの人出てくる回は大体笑わせてもらったのである。キャラ達には些細ながら性能差も設けられており、素の攻撃力や体力のほか『特定の色でチェンジした時の攻撃力が上昇する』という個性もある。コレも含めて立ち回りを考えていくのもいい。

基本的なゲームモードは大きく分けて『ストーリー』『対戦』の二つ。『ストーリー』は物語を読み進めつつ時折NPCとの対戦をこなしていくモード。6人のプレイヤーキャラそれぞれに個別のシナリオが用意されており意外とボリューミー。各キャラがワチャワチャと物語を進めてくれるため読んでいて実に楽しい。まずはこのモードでお気に入りのキャラを見つけるのもいいだろう。

本編シナリオは全6節で1節ごとに対戦が行われ、節が進むごとに段階的に対戦相手が強化されていく。まぁコンティニューは無制限だし後で途中からプレイし直すこともできるのでチマチマと進めていくべし。ちなみに各主人公ごとの物語は共通する要素こそあれど、基本的には微妙に展開が異なるパラレル設定(のように見える)

本編に関してはシリアス3割ギャグ7割といった形で進行するが、このほかに『番外編』というのも用意されており、こちらは9割くらいがギャグ展開。ただし番外編は本編の後日談となっており、難易度もクリア後相当なので相手もなかなかの強敵なので気を引き締めていくといいだろう。一部キャラの番外編シナリオは通常と異なる衣装でプレイすることもあり、後述の『ドレスアップ』のお披露目的な意味合いも強め

もう一つのメインモードは『対戦』任意でNPCと対戦したりローカルやオンラインで他プレイヤーとの対戦を楽しむことができる。まぁ我は相変わらずこの手の対人戦は興味がないので本記事ではNPC戦を中心に紹介していこう。NPC戦では自分のほか相手プレイヤーおよびその強さを選択できる。お互いの衣装も自由に設定できるので、自分の好みに合わせてドレスアップして/させて挑むべし。NPCの強さは5段階、★なら非常に弱く適当にやっていても勝てるレベルだが最高の★★★★★ともなれば慣れたプレイヤーが挑んでも一瞬の判断ミスで負けかねない強さとなる。腕に覚えがあるプレイヤーなら挑んでみるといいだろう。

やりこみおよびお楽しみ要素として用意されているのが『ドレスアップ』。一定の条件を満たすごとに少しずつキャラの衣装が解禁されていき、解禁した衣装は対戦モードにて任意で使用できるようになる。衣装は各キャラごとに6種類。ストーリーに出てくる2Pカラーのものだけでなくここ限定のモノも多いので必見。どれもとにかく可愛らしいという一点のみが共通している

どの衣装も時間をかければ入手できるようにはなっているのでパズルが苦手な人でもご安心。各衣装には紹介テキストが添えられており、これらもまたちょっと笑ってしまうぐらいおとぼけな内容ばかりで読んでいて楽しい。ちなみにドレスアップ衣装は見た目のみの変化であり、実際の能力値やNPCレベルには(おそらく)関係ないので本当にプレイヤーの趣味で選ぶといいだろう。

サウンド方面のハナシもしていくとしようか。本作のBGMはさほど自己主張が激しいものではないものの、よく聴いてみるとなかなか良質なものが揃っている。ファンタジーらしく解放感のある楽曲を中心に、時おり混ざるヒロイックなサウンドが絶妙なアクセントとなってくれている。個人的なお気に入りは『対戦モードのキャラ選択画面』『ストーリーモード最終戦の2曲。

ただ本作にはサウンドテストが存在せず、せっかくの良きBGMをじっくり聴くことができないのは惜しい点。キャラ選択BGMはその画面で放置すればいいものの、どうも本作の対戦BGMは背景のソレと紐付いているらしく、その上でフリー対戦モードは背景orBGMが完全ランダムなので、思った以上に任意の曲を聴けないのがもどかしい。

なおスタッフクレジットによれば本作の作曲スタッフは『Yusuke Toyama』氏とのこと。しかしながらお恥ずかしいことに我は同氏のことを本作で初めて知った。これほどまでの素晴らしい楽曲を手掛けられるお人ならば、きっと本作以外にも代表作ともいえる作品を抱えていると思われるのだが…残念ながら我の調査力では本作以外で同氏の名前を見つけられなかった。情報を…情報をどうか我に…。

ストーリーの会話にはボイスが一切存在しないものの、対戦中にはちゃんとボイスが流れる。ボイスの種類はさほど多くはないものの、ぷちキャラにあった非常に可愛らしいものになっていて印象的。ただし残念ながらどんな声優さんが演じているのかについては不明である。…というかスタッフクレジットにCVの表記がないあたり、もしかしてスタッフボイスなのだろうか?…いやコレで本業の声優さんが担当していたら失礼極まりないのでこっちも情報を求めたい。今回こういうのばっかりだな。

ところで本作の難点は良くも悪くもストイックすぎるという点に尽きる。ぶっちゃけ本作はプレイヤー同士によほど実力差が開いていない限り対戦開始直後に事実上の勝敗が決してしまう。というのも本作には劣勢側のプレイヤーが逆転できる要素が全くといっていいほど存在しないからだ。

そもそも多くの対戦型アクションパズルでは『送られたおじゃまぷよを利用して即席で連鎖を作る(ぷよぷよ)『せり上がりを利用してRENを底上げしたり同時消しの量を増やす(テトリス)『おじゃまパネルの解凍時間でアクティブ連鎖を組む(パネポン)などのように『相手プレイヤーからの妨害を踏み台に反撃に転じる』システムが搭載されているものである。

しかしながら本作の妨害…シャドウカードは『特定のカードが来るまでシャドウが増え続ける』『シャドウの色を戻しても攻撃にならないという仕様から反撃に用いることができない。しかもシャドウ解除に時間をかけている間にも相手プレイヤーは更にフラッシュやコンボを重ね攻撃や新たな妨害を上乗せしてくる。そしてソレに対処している間に…というループに陥りそのまま決着がついてしまうわけだ。プレイ中のランダム要素の類がほぼ存在しないのもあって、本作では一度劣勢に陥ってから立て直すのはよほど反射神経や思考速度に優れていない限り不可能だといえる。

まぁこれはストイックさを重視したパズルとしてみれば評価点になるハズなのだが、ここまでの語りからわかるように本作はカワイイキャラとほんわかした世界観がウリのひとつなので、惹き付けているだろう客層とゲーム部分が向いている客層が微妙にミスマッチを引き起こしているワケである。

とはいえシンプル操作で遊びやすいことは変わらないしストーリーモードを進めていくうえで少しずつ操作方法やコツは自ずと理解できるようにはなっているため、決して初心者バイバイということではない。実力差が勝敗に出やすいということはそれだけ上達を感じやすいという意味でもある。言ってしまえば『入り口は極めて広く、慣れるまでの期間はちょっと辛く、そこを乗り越えた先の世界はとても楽しい』といった感じだろうか。少なくとも我は本作のゲーム部分を非常に気に入っている。

本作はストーリーモードだけでも案外ボリューミーかつやりごたえはあり、その後も衣装集めやNPC対戦を通してパズル部分を極めようとすると非常に長く遊び続けることができる隠れた名作である。これほど遊べるというのにたった500円という価格設定はハッキリ言って破格の一言。ストイックなパズルを遊んでみたい人、はたまたカワイイキャラが好きな人はすぐさま500円をチャージして購入してみるといいだろう。

 

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